「アストロTV顧客はどこへ流れる?」(2008年11月07日) 有料TVのアストロが2008年10月20日0時に放送を停止した。インドネシア でアストロTVの放送サービスを行なっていたのはリッポグループが100%シェア を持つPT Direct Visionで、アストロはマレーシアのAstro All Asia Networks Plc から放送コンテンツの供給を受けてインドネシア国内契約者に有料放送を行なってい た。ところがマレーシアのアストロとリッポグループの間でビジネス係争が発生した ことから、コンテンツ供給がストップする事態を迎えることになったのである。 アストロは放送停止時、すでに9万8千の顧客を擁して国内業界第4位の地位を築い ていた。ちなみに国内の有料TV業界番付によれば、業界各社の位置付けは Indovisionが顧客数43万でダントツ、Telkom Vision16万、First Media14万5 千、Astro TV 9万8千、Aora TV 2万、IM2は3千となっている。アストロの放送再 開がありえないことを知った顧客は続々と競合他社に鞍替えしていった。インドビ ジョンを運営しているPT MNC Skyvision社コーポレートセクレタリーは、アストロの 放送停止以来それまでの新規契約数一日6〜7百件が1千2〜3百件に跳ね上がっ た、と語る。インドビジョンは2008年の顧客拡張目標を50万件の大台に乗せる としており、同社はアストロが転んだことでその実現はかたいだろうとの期待に弾ん でいる。 2008年8月から事業を開始した業界最若年のアオラTVもアストロの顧客が流れ てくることを期待している。ただこのアオラTVはスポーツ放送に特化しており、顧 客層がスポーツ愛好者に限られるために膨大な集客は困難と最初から見限っている。 こちらは年内の契約者総数最低2万5千が目標であるため、アストロの放送停止は良 い影響をもたらすだろうと期待している。 有料TV事業は大きい将来性を持っており、上であげた現行オペレータに加えてさら に21社がこの業界に参入しようとして政府に認可申請を進めている。有料TV顧客 には、料金低下とサービスクオリティ向上が待たれるところだ。