「進学しない、進級できない、小学生」(2016年10月18日) 9年間の義務教育が定められているにも関わらず、小中学校中退者が多数おり、更に小学 校から中学校に進学しない者はもっとたくさんいる。この問題を解決しないまま義務教育 12年を実施したところで、画に描いた餅になるばかりだろう。中退者減らしは効果をあ げているが、不進学者の多さが気になるところだ。過去三年間のデータは次の通り。 小学校 中退者(人) 卒業者(人) 不進学者(人) 2013/14年 293,045 4,392,638 1,132,879 2014/15年 176,909 4,369,343 993,310 2015/16年 68,066 4,381,997 946,013 中学校 2013/14年 137,436 3,060,211 156,030 2014/15年 85,000 3,075,589 196,319 2015/16年 51,541 3,274,813 99,406 2015/16年の小学校中退者68,066人のうちで、1年生中退者は16,447 人にのぼり、2年生中退者は12,714人で、低学年ほど数が多い。 ドロップアウトはしなかったものの進級できなかった小学生数は全国で422,082人 おり、この留年者数も中退者と同様に低学年ほど多い。1年生は194,967人、2年 生89.561人、3年生56,493人で、1〜3年生だけで全体の8割を占めている。 教員の指導訓練専門家である教育家のひとりはその現象について、「小学校低学年を受け 持っている教員の多くは、読み書き計算の基礎を生徒に教えない傾向にある。しかしすべ ての小学生が幼稚園を経て来たわけではない。多分この要素が今起こっている現象の裏側 にあるのではないだろうか?各学校は低学年を受け持つ教員に、経験豊富でもっと子供の 中に深く入って行ける人材を用意する必要があるように思われる。」とコメントしている。