「お楽しみ、ソロとマナドの中国正月」(2017年01月23日)

2017年1月28日は中国正月。インドネシアでは陰暦に由来するImlekという言葉で
呼ばれている。オルバ期に行われた反中国政策で公共の場でのイムレッ祝祭は禁止された
が、レフォルマシレジームに入ってグスドゥル大統領が印尼華人復権方針を執り、数年後
には公共の場でのイムレッ祝祭がインドネシアでも近隣諸国と同じように行われるように
なった。


ソロ市では、1月22日がグルブッスディロの祝祭日に当たり、その日同時にイムレッの
祝祭を盛り上げるための前祝いとして、イムレッフェアーがオープンする。イムレッフェ
アーは27日まで続けられて、28日の祭りへとつながるという趣向。

グルブッスディロというのは、昔スデイロプラジャンというソロ市内の華人地区で始めら
れたもので、イムレッの一週間前に中国文化とジャワ文化を融合させた祭りを行うことを
かれらは考案した。その伝統が今日まで続けられており、その祭りでは、クエクランジャ
ン・チャックエ・種々の果実や野菜を山盛りにした神輿が出て、庶民に振舞われる。この
祭りは異文化融合の典型例のひとつとして賞賛されているもので、ソロでしか行われてい
ない。

今年のイムレッフェアーの目玉はパサルグデからスディルマン通りに至る市内中心部が5
千個の提灯で飾られることで、提灯の数は昨年の3千個から大幅に増えている。いかんせ
ん、イムレッは雨季たけなわの時期であり、ジャカルタでは「雨が降らなければイムレッ
にならない」とブタウィの古老は言うのだが、果たしてソロではどうなのだろうか?

ソロのイムレッフェアーでは、バロンサイ(曲芸獅子舞)大会、イムレッ装飾品セール、
バティックファッションショー、グルメフェスティバルなどの催しが目白押し。

イムレッフェアー実行委員会はツーリズム関連の諸団体をメンバーに含め、全国諸都市か
ら中国まで宣伝対象を広げて観光客誘致をはかっている。


一方、中国諸都市との間に直行航空路をオープンしたことで外国人(実際は中国人)観光
客来訪者数が激増したマナド市は、今やインドネシアを訪れる外国人観光客のトップにな
ったかれらを観光旅行にもっともっと誘致しようと、中国人にとっての大型ホリデーシー
ズンであるイムレッに特別の観光企画を用意した。狙いの筆頭は中国人観光客の誘致だが、
国内観光客も併せて呼び込むことを忘れてはいない。

マナド市は1月28日から二週間、ミナハサ・サギヘ・ボラアンモゴンドウ一帯の文化催
事を織り交ぜ、大勢のバロンサイが技を披露する大会や地元の味覚を一堂に集めたフード
ストリートなどを最終日のチャップゴメー(十五冥)まで市内随所で繰り広げるフェステ
ィバルイムレッを企画している。

マナド市民にとってイムレッは華やかな祭りの色濃い催事であり、地元芸能であるチャカ
レレやカバサランの踊りが竹の楽器の伴奏で演じられ、中国文化と地元文化の溶け合った
姿に仕立て上げられている。更にチャップゴメーの祭りはマナド市民にトアペコン(大伯
公)と呼ばれて大昔から親しまれているもので、地元の古い歴史をひもといていくと、西
暦920年に最古の記録が見つかる。

インドネシアで中国正月を愉しむのも、きっと一興であるにちがいない。