「首都圏のガソリンスタンドは概して正直」(2017年01月30日) ガソリンスタンドが給油ポンプのメーターをごまかしているという話は、インドネシアで ごく普通のものだ。地方部の街道を走れば、その種の印象は更に強まる。 だがプルタミナ社もそんなことは百も承知であり、ガソリンスタンドのサービス向上のた めに「Pasti Pas」認定システムを作り、またスタンド従業員にサービス姿勢を教育する ためのSOPを用意したりしている。 「Pasti Pas」認定スタンドというのは、給油ポンプの精度を定められている基準に合致 させ、また従業員のSOP遵守も審査して、プルタミナが合格したスタンドに認定証を与 え、また「Pasti Pas」と記した看板を掲げさせるというシステムだ。 しかし猜疑心の強い消費者が消えてなくなるわけでもない。依然として「あそこのガソリ ンスタンドは・・・・」という話しが浮沈している。そういう消費者の疑惑に応じようと して、消費者保護財団がジャボデタベッ地区にある48ヵ所のガソリンスタンドの給油ポ ンプの精度を、16年9月27日から10月22日までかけて調査した。 調査対象になった48のガソリンスタンドは、監督官庁からのデータ・ミクロレッ運転手 から集めたサーベイ・苦情の届出・マスメディアのインターネット情報などをベースにし て選択された。プルタミナの自社スタンドが5軒、民間資本のガソリンスタンドが43軒 という内訳で、チェックされた給油ノズルは229本に達した。そのノズルに対して全部 で1,351回のチェックがなされている。 使われた基準は合法測定許容範囲である20リッター中プラスマイナス100ミリリッタ ーもしくは石油燃料測定メーターの最大許容範囲プラスマイナス0.5%、ならびにプル タミナ社の厳格な基準である20リッター中プラスマイナス60ミリリッターあるいは最 大許容範囲プラスマイナス0.3%など。その中の合法測定許容範囲というのが国際基準 になっている。 チェックの結果、229本のノズルのうちで合法測定許容範囲を超えたのは2本だけだっ た。しかしプルタミナ社の厳格な基準に当てはめると、許容範囲を超えるものは20本に 増加した。 その調査結果から消費者保護財団は、首都圏のガソリンスタンドは概して許容範囲内にあ り、不正なメーター操作はなされていない、との結論を出した。 インドネシアでも商業用測定機器は地方政府が精度検査を行っているが、頻度は年一回で あるため、消費者保護財団はそれを年二回に増やすよう勧告している。一方プルタミナ社 はもっと高い頻度で自社および民間資本の契約ガソリンスタンドに対する精度検査を行っ ている。なお不正なメーター操作が疑われるガソリンスタンドについて、消費者は精度検 査を要求する権利を持っているので、不審なスタンドがあれば届け出るように、とも財団 は勧めている。