「プカロガン旅行記(後)」(2017年02月17日)

2時半:ベチャは動き出す。町中をゆったり走るベチャの上から見る風景は、自動車の車
窓からのそれよりも親しみをもたらしてくれる。アバンベチャとの世間話しによれば、プ
カロガンのベチャ引きはたくさんいて、毎日人数が変わるのだそうだ。ベチャ引きは自分
のベチャを持っている者もいれば、ベチャ持ちから借りて商売する者もいる。ベチャの借
り賃は一日5千ルピアが相場で、自分のベチャを持つ場合は1台350万ルピア。


13時:ベチャはバティック作りの村、カンプンバティックカウマンに入る。バティック
製作工房で工程を見学し、土産物を買う。バティック布や、バティックとは関係ない地元
の菓子などもお好み次第だ。その辺りに店がなければ、アバンベチャに頼めば連れて行っ
てくれる。

そのあと、ベチャはプカロガンバティック博物館に向かう。博物館の建物はオランダ時代
の1906年にプカロガンレシデン区に設けられた砂糖工場の経理事務所として建てられ
たもの。それが2006年に博物館としてオープンした。


15時:博物館見学を終えた記者は、次にプカロガン市を代表する自然行楽地パシルクン
チャナビーチに向かう。4.5キロの道のりを、アバンベチャは一心にベチャを漕ぐ。
パシルクンチャナビーチには、子供遊園地・水族館などもあり、また海風を浴びながらジ
ャワ海の水平線と波を眺めて夕陽を待つのも楽しいところ。


18時:ベチャはまた市内に戻る。来るときでも良いし、戻り路でもよいが、ドリアンの
季節になると、道端にドリアン売りが出る。山と積まれたドリアンをその場で割り、道端
にしゃがみ込んで食べる。ドリアン好きにはたまらない楽しみだ。

19時:町中に戻ったベチャは、夕食のために市内のアルナルン(alun-alun)へ向かう。
プカロガン大モスク前の広場であるアルナルンには毎夜食べ物屋台が勢ぞろいするから、
そこで好きなものを選んで食べればよい。屋台の中には、深夜まで営業するものもある。
夕食が終われば、このあとどうするか?もしジャカルタへ戻りたいなら、23時18分プ
カロガン駅発が最終便。アルナルンから駅まではあまり遠くない。
あるいはプカロガンで一泊するか?一泊したければ、アバンベチャに良さそうな宿まで連
れて行ってもらえばよい。[ 完 ]