「インドネシア大学構内へピクニック」(2017年05月06日)

ジャカルタ南部、特に南ジャカルタ市南部やデポッ(Depok)市に住むひとたちにとって、
インドネシア大学デポッキャンパスはお薦めのレクレーション公園だ。緑あふれるキャ
ンパス構内には面積百Haの森林があり、国内各地からさまざまな樹種が集められてい
る。ここは土日も市民に解放されており、交通量の少ない週末の朝は家族連れでそこを
訪れ、ジョギングを愉しむひとも少なくない。わたしも、パサルミングに住んでいたこ
ろには、ときどきそこを訪れたものだ。


総面積318Haのキャンパス敷地内には6つの湖がある。北から順にKenanga - 
Agathis - Mahoni - Puspa - Ulin - Salamと命名された湖の中で、クナガ湖に一番たく
さん来訪者が集まる。学長館、アセンブリー館、モスク、大学中央図書館に囲まれた2.
8Haのクナガ湖は学生たちの野外スポーツセンターになっている。

樹木の名前を付けた6大湖の頭文字を集めるとKAMPUSとなるというアイデアは実に
愉しい。一番大きい湖は7.2Haのウリン湖、また4.2Haのサラム湖の岸にはレス
トランがある。

クナガ湖を周遊するジョギングトラックには、走るひと・自転車を漕ぐひと・歩くひと・
一家で乳母車を押しながら散策するひとなど、実に多彩なひとの波が作られている。疲れ
たら、あちこちに置かれているベンチで一休みだ。図書館の表のベンチには一休み族が集
まって来る。


図書館内にはいくつかカフェがあり、大学生にとってお手頃な価格でコーヒーや食事が楽
しめるようになっている。コーヒー・紅茶・ココア・インドネシア各地の料理から韓国メ
ニューまで。

カフェの一つ、ワルンハルサはコーヒー多様化の時代の波を反映して、アチェのガヨコー
ヒー、パプアのティミカコーヒー、マンダイリンやバリコーヒーなどをメニューにそろえ
ている。おまけにハーブ飲料も用意され、ウエダンやバジグルまで飲ませてくれる。

この店で一番人気のある食べ物はナシバカル。白米や赤米を普通に炊いたものの中に調理
済みのオンチョム・鶏・魚・ジャコなどを包み、バナナの葉でくるんだもので、食べる前
に一度そのまま焼いてから供される。

しかし残念なことに、図書館内のカフェは営業時間が土曜日は14時まで、日曜日はすべ
て閉店となっているから、いつでも行けるというものでもない。

中央図書館には輸入書籍販売店があり、読書愛好者には見逃せない場所だ。おまけにフィ
ットネスセンターまで併設されているので、湖周辺を徘徊するだけでは物足りないひとで
も、完全燃焼の機会を手に入れることはできる。