「悪質輸入者に躾けの鞭」(2017年06月07日)

大蔵省税関総局は、納税義務を順守していない輸入者の輸入活動を凍結しはじめた。従来、
国税総局が管理している法人所得税に関するデータは他の国家機関による利用があまり緊
密でなかったが、最近になって国税に関する納税義務を怠っている法人に対し、他の国家
機関が法規服従を迫る姿勢が強化されてきている。

輸入手続きについては税関総局が輸入者のリスクランキングを高‐中‐低に区分し、ロー
リスク輸入者には通関の審査検査を緩くしてプロセスのスピーディな完了に努め、ハイリ
スク輸入者は細かいところまでチェックを入れるという厳しい対応を行っている。そして
法人税等に関する法規不服従者をハイリスク輸入者に区分することが進められた。

ハイリスク輸入者のレッテルが貼られた以上、税関側が悪質だと評価すれば輸入手続きは
受け付けてもらえなくなる。税関総局は既にSPT年次納税申告書を提出していない輸入
ライセンス保有者676社に対して、その処分に付した。そして今回65社が同じ処分を
受ける。


それ以外にも税関は、過去12カ月間まったく輸入活動を行わなかった9,568社の輸
入ライセンスを凍結し、50社の保税倉庫ライセンスを取り消し、88社の保税地区ライ
センスを破棄した。

税関はこれで検疫手続きで問題のある輸入者、食品薬品監督庁の輸入品検査で問題を起こ
している輸入者、また法人税に関連して問題のある輸入者の輸入活動コントロールを強め
る体制が出来上がったが、更に港湾での管理監督を行っている16政府機関との間でも問
題を起こしている輸入者の情報を吸収して、輸入活動コントロールを更に強化していくこ
とになっている。

蔵相はこの方針について、輸入者の順法姿勢を強化確立させることが目的であり、違犯行
為をなくして秩序整然たるプロセスが実現することで、さまざまな面での混乱が整理され
て行くことになる、と説明している。