「超セクターで老齢者支援パターンを」(2017年06月09日) ハイクオリティ老齢者は若い頃から健康なライフスタイルを行うことで生み出される。カ ロリー制限ダイエット・身体運動・脳の訓練・予防接種などを通してハイクオリティ老齢 者が作られる、とインドネシア医療老年学会の会長が語った。現在チャレンジしなければ ならない問題は、どのように長期保健サービスを発展させ、老齢者に優しい社会環境を築 き、保健サービスシステムとシナジーさせるかということがらであるとの談。 保健省社会保健総局長は、老齢社向け保健サービスが他のセクターと関連性を持っていな いことを認める。「老齢社保健サービスは全国2,432ヵ所の保健所と14の教育Aタ イプ病院で行われている。ハイクオリティ老齢者育成はライフサイクルアプローチ方式で すべての年齢層を対象に行われなければならない。」との総局長の弁。 老齢者の多い地方自治体はそれぞれが独自に老齢者対策を行っている。スラバヤ市では毎 月老齢者の健康診断をRTレベルの老齢者保健ポストで行っているし、貧困老齢者14, 900人に対して1万1千ルピア相当の昼食セットが配給されており、メニューの内容は 栄養士がアドバイスしている。 西スマトラ州ブキッティンギ市では、世話する身寄りのいない老齢者に対して市の予算の 中に生活喪失老齢者社会支援という項目を設けて自治体が保護体制を築いているし、東ジ ャワ州マディウン県も同じ制度を実施している。マディウン県庁は、仲間と一緒に働く喜 びを老齢者に与えることを経済的支援より優先しており、働く場を用意することが優先方 針とされている。 これから急激に増加して行く老齢者のために、関連する諸セクターを統合するパターン作 りを国はまだ用意していない。老齢者の世話はファミリー一族が行うという社会慣習は既 に衰退が始まっており、自助できない老齢者は国が負担せざるを得ない形へと進行してい るのが実態だ。国は早急に総合的な老齢者政策を準備するよう、諸方面からの声が強まっ ている。