「国際送金が激増するラマダン月」(2017年06月14日)

海外出稼ぎ者からの本国送金がどっと増えるのが、ラマダン〜ルバランの季節。この時期
に国民の支出が激増することは、ハリラヤボーナス制度や国有質店の売上が急増すること
からもわかる。市場での現金需要が他の月よりも大幅にアップするため、現金供給を確保
することに中央銀行も神経質になっている。

海外出稼ぎ者を多数送り出している県へは、この季節に大量の送金が海外から流れ込んで
くる。東ジャワ州ではどうかと言えば、ラマダン月第二週目で既に累計が1.8兆ルピア
に達しており、この先ルバランの日に向けて金額はどんどんアップして行くものと見られ
ている。流入して来る送金のほとんどは、クディリ県・ジュンブル県・トレンガレッ県・
トゥルンガグン県・ブリタル県・マディウン県・ガウィ県・マグタン県・バニュワギ県の
村落部の家庭が受け取っている。

1.8兆ルピアの送金元国別内訳は、台湾1兆ルピア、香港4,152億ルピア、マレー
シア1,104億ルピア、シンガポール1,024億ルピア、ブルネイ559億ルピア、
韓国266億ルピアなどといった内容。東ジャワ州民の出稼ぎ先は54ヵ国におよび、メ
インは台湾・香港・マレーシア・シンガポール・サウジアラビア・ブルネイなどである由。
州労働トランスミグラシ住民管理局の情報によれば、今年のシーズンに銀行経由で送られ
てくる資金は平常月から2割増しになっているとのこと。海外からの送金はこの時期に集
中するため、金額は年間の7割に達して集中豪雨の趣を呈するそうだ。

バニュワギ県では、一日平均12.5億ルピアの送金が流入してきている。平常期に比べ
て10億ルピアのオーバーだ。そのほとんどはウェスタンユニオンのサービスが使われて
いる。通常、送られて来た資金はそのまま消費に向けられ、日々の生活やルバラン祝祭に
必要なものの購入にあてられているのを、県庁は住民に対して、より生産的な目的に使う
よう貯蓄を行ない、出稼ぎ者が契約を終えて帰国した後、事業を興すための資金として持
っておくように指導している。特にルバラン用の菓子類はたいへん需要が大きいため、出
稼ぎ者が帰国してこのシーズンに菓子作りのビジネスを行って大成功している例がたくさ
んあるとのこと。