「ルバラン帰省豪華版」(2017年07月04日)

ルバラン帰省ではあらゆる公共交通機関が大混雑を呈し、道路上は自家用車が埋め尽くし
て延々とノロノロ運転が続くありさま。そんな状況を克服するために昨年あたりからヘリ
や小型ジェット機をチャーターして大空をひとっ飛びする手段が人気を集めはじめた。


2017年ルバラン帰省期にスカイアビエーションはチャーターヘリコプターで180人
の顧客をジャカルタからバンドンへ運んだ。それは昨年実績の5割増しだそうだ。乗客は
すべて家族連れで、一回の飛行料金は1千4百万ルピア。昨年の1千5百万ルピアから廉
くなっている。スカイアビエーションは2017年ルバラン帰省期に乗客6座席のヘリを
一機用意し、一日にジャカルタ〜バンドン間を4往復するスケジュールを組んだ。飛行時
間は40〜45分。バンドンでの降機ポイントは170ヵ所用意された。


CEOジェットセット社は小型ジェット機チャーターをルバラン帰省のためにオファーし
た。16年ルバラン期の受注は8件しかなかったが、今年は14件にアップした。ヨグヤ
カルタ・スラバヤ・ソロ・マカッサル・スマラン・マナド・パダン・メダン・ジャンビ・
アチェといった行き先が用意されたものの、実際にはスラバヤとメダンが多かった。同社
はジェット機13機、ヘリコプター6機を稼働させており、料金は機種と距離を変数にし
て変化する。一時間あたりで3千5百から1万1千米ドルというのが料金レンジであり、
利用者は実業家がほとんどを占めた。

同じ空の便でも、定期運航している商業フライトでは、激しい混雑、時間の遅延、荷物の
紛失などのリスクが付いて回る。チャーター機なら、フライトスケジュールを自由にアレ
ンジでき、待たされることもなく、プライバシーも享受できる。加えて機内の豪華なファ
シリティを満喫し、パーティすら行え、あるいは会議を開くこともできる。

24席のジェット機を往復チャーターすれば、4億ルピアのチャーター料金も頭割りする
ことで一人当たりの負担は小さくなる。「個人では手が届かないと委縮する必要はありま
せんよ。」と同社取締役は述べている。


国鉄にもデラックスチャーター車両がある。客車の中を豪華なサロンにしつらえ、乗務員
がついて飛行機のファーストクラスレベルのサービスを提供するシステムだ。その名も
Kereta Wisata。この車両は乗客が希望する行き先の定期運航便に連結して目的地まで運
ぶもので、他の客車とは完全に切り離されており、一般乗客と混じり合うことはない。国
鉄は普段からクレタウィサタの販売は行っており、週に3〜4グループが利用する程度だ
が、17年ルバラン帰省時には一日平均6グループがクレタウィサタを利用した。7種類
の車両があって内装が異なっており、税金別のチャーター料金は片道で1,750万ルピ
アから4,350万ルピアとなっている。