「少女との愛は実らない」(2017年07月12日)

13歳のわが娘のスマホから男とセックス中の写真が転がり出てくれば、親は仰天しない
わけがない。言うまでもなく「この男は誰だ」と問いただす。娘は慌てて相手の男に急を
告げた。男は自分の父親に連絡を取り、グルシッからすぐにスラバヤへ来てくれと頼む。
そしてやってきた父親と一緒に中学8年生13歳のMの家に急行した。

男はムハンマッ・ファルーク25歳で、7年間スラバヤ市庁行政警察隊員をしている。た
だしホノレールと呼ばれる契約職員であり、正式の公務員ではない。

自分はMと愛し合っているので、必ず自分の妻にして責任を取る、とムハンマッはMの父
親に弁明したが、「あんたは独身なのか?」と詰問されて、正直に自分の身の上を語った。
正直に事実を語ったところを見れば、どうやらムハンマッは善人だったようだ。しかし妻
がいて5歳の子供がいると言われたら、Mの父親がふたりを祝福するわけがない。父親は
ムハンマッを警察に訴えた。2017年7月2日のできごと。

警察の取調べに対してムハンマッは、17年3月ごろにとあるレストランで食事している
ときにMとはじめて知り合った、と供述した。電話番号を交換したふたりは、それからB
BMで頻繁に通信するようになり、親しくなって逢瀬を愉しむようになる。

ところが、ムハンマッは家庭の経済面で妻と折り合いが合わなくなり、妻は二か月前に子
供を連れて実家に帰ってしまった。インドネシア語ではpisah ranjang(ベッド別れ)と
言う。それが離婚の前段階であるのは、インドネシアで常識のことだ。ベッド別れに至れ
ば、インドネシアの男は妻以外の女と性欲を満たそうとするのが通例で、ムハンマッのケ
ースでは13歳の少女がその相手に選ばれたということになる。こういった形のセックス
がただ単に性欲処理のためのみであるのかどうかは男次第ということでもあるから、単純
に白黒でこの問題を見ることもできない。

ムハンマッは妻とのベッド別れが起こってから、Mを口説いてスラバヤ市内トゥンバアン
通りのホテルでベッドインしている。Mとの性交はまだ2度だけだったから、かなりムラ
ムラを我慢できるタイプだったにちがいない。しかし相手が13歳の少女では・・・・
Mは善良なムハンマッに首ったけになってしまったようだが、なにしろまだ未成年だ。そ
してMの保護者である父親は、大切な娘を傷ものにしたムハンマッを犯罪者にしてしまっ
た。スラバヤ市警察子女保護ユニットはムハンマッを「児童保護」に関する2002年法
律第23号を改定した2014年法律第35号第81条違犯で送検することにしている。

おまけにこの事件を知ったスラバヤ市庁行政警察の上司が、ムハンマッの解雇処分措置を
とった。ムハンマッは報道陣を前にして、「つくづく後悔しています。」と語っている。