「gim はビデオゲームのこと」(2017年10月18日) インドネシアではvideo game のことをgim video あるいは語順をインドネシア語化せず にvideo gim、更には単にgim と呼んでいるようだ。industri gim, penggemar gim, pasar gim, pemain gim, unduh gim, pengembang gim, gim fighting ・・・・等々、ネ ットでググればたくさんの熟語がヒットする。 従来行われていた英単語のインドネシア語化パターンに従えば、「a」の文字はたいてい 「e」に置き換えられるのが一般的だった。それは次のような例から明らかだ。 happy ⇒ hepi backing ⇒ beking rally ⇒ reli dandy ⇒ dendi gang ⇒ geng また最初は英語のまま書いてあっても発音だけが「ア」でなく「エ」に変化させられてい たものが、結局「a」から「e」に表記まで変わってしまったものもある。 hang ⇒ heng Maggi ⇒ Megi magic ⇒ mejik cash ⇒ kes このパターンで行けばgame はgem となるのが自然であり、実際にもインターネットの中 に少数ながらその実例を見出すこともできる。ところがgim のほうが圧倒的マジョリティ になっているのである。これはどうしたことなのだろうか? 実は英語にも、そのカテゴリー内でgim と書かれる語彙があった。game in motion = gim というものだ。だがインドネシア語のgim はgame in motion に由来するgim がその まま使われているのでなく、game にそのまま置き換えられるのが可能な印象がきわめて 強い。仮にインドネシア人が最初はgame in motion のgim を使い始めたとしても、結局 はgame の代わりに使われる用語法に変化した可能性が高いようにわたしには思われるの である。 さてこのギムだが、インドネシア国内市場は8.8億米ドルの規模だそうだ。総人口2億 6千4百万人のうちインターネット利用者は7千2百万人いて、スマートフォンでネット を使用する者は5,450万人おり、残りのメインはパソコン使用者となる。ネット利用 者のうちでギムのプレーヤーは4,370万人いるから、ギム普及率は6割となる。 ギムプレーヤーの56%が男性で、女性は44%。また年齢ブラケット別にギムプレーヤ ーの人口比を見ると次のようになっている。 10〜20歳 男性21% 女性15% 21〜35歳 男性26% 女性21% 36〜50歳 男性9% 女性8%