「街路樹を切ると、巨額の罰金」(2017年11月14日)

北ジャカルタ市北ダナウスンテル通りの住民がアクセスの邪魔になるという理由で、都庁
の許可を取ろうともせず勝手に街路樹を切り倒した事件の裁判で、中央ジャカルタ地裁軽
犯罪法廷が目の玉の飛び出るような罰金刑を下した。その無法伐採に関わった住民4人に
対して法廷はひとり5百万ルピアから3千5百万ルピアまでの罰金刑を宣告し、4人の合
計金額は9千5百万ルピアに上った。罰金額の差は、切り倒した木の本数と木の大きさに
よる。住民4人は交通の邪魔にならないように、わざわざ夜中にその作業を行ったのだが、
気配りのポイントがずれていたようだ。

都庁森林局社会化法制課長はその裁判について「都庁はすべてを判事の裁決に委ねており、
罰金額については何も求めなかった。」と前置きした上で、街路樹・公園やグリーンベル
トの樹木は一本当たり平均2,250万ルピアの費用がかかっている、と語る。
「樹木の倒壊事故などで被害が起こった場合に最低1千5百万最高5千万ルピアの保険金
が下りるようになっている。その保険料は年間1千5百万ルピアだ。そして三カ月間のメ
ンテナンス費用が一本当たり平均で75万ルピアかかっている。」

2007年都条例第8号第12条(G)には、「すべての個人・法人は道路・緑地帯・公
園に生えている樹木や植物を切り落としたり斬り倒してはならない。」と記載されており、
違反への処罰として最低5百万〜最高5千万ルピアの罰金あるいは最低30日〜最高18
0日の拘留処分が謳われている。

しかしそんな法規を歯牙にもかけず、隣人とはからって独断で斬り倒す住民があとを絶た
ない。都庁データによれば、2017年だけで15件の事件が記録されている。