「483種族と719言語は教育文化省データでない」(2017年12月28日) 2017年8月7日付けコンパス紙に掲載された教育文化省からの回答 拝啓、編集部殿。ウィム・K・リヨノさんからの7月26日付けコンパス紙に掲載された 「インドネシアには483種族と719言語」と題する投書について、教育文化省は次の 通り、お知らせします。2016年10月時点で、方言やサブ方言でない地方語が646 あることが検証されています。その数値は、1992年以来全国に設けた2,348の観 察地区から得られた言語マップデータの処理結果にもとづいて得られたものです。今後、 言語マップに観察地区が追加されれば、その数値は更に増加する可能性があります。マッ ピングの完了していない地方語はまだまだあるのですから。 分析に際して当方は計量方言学メソッドを用いています。地方語の2百の基礎語彙と2百 の文化語彙から成る4百語が分析され、まず音韻と語彙に焦点が当てられます。 その言語学上の二要素は、文法や意味の比較よりも言語間の差異がより顕著に現れると見 られているのです。 言語体マッピングにおけるアイソレックステータス決定根拠は、81%以上の場合に異な るひとつの固有言語、51〜80%は方言の差、31〜50%はサブ方言、21〜30% はスピーチの差、20%以下なら差異なしという規準が使われます。アイソレックという のは、ある単語に同一の音韻と語義を用いている話者グループが代表する地域に関連付け る、言語マップの境界線を示す言語学上の術語です。 ある地域で使われている言語と種類の数はマッピングの中で使われるメソッド次第になる ことをお知らせします。各メソッドは特定地域における言語とその種類の数の決定に違い を生むのです。その方法論の違いによって、異なる機関のマッピング結果がさまざまな結 論に至るということです。 種族数と言語数の統計数値は、それゆえに複雑な問題を抱えています。中央統計庁が国民 センサスの結果として2010年に公表したインドネシアの種族総数は1,340超でし た。2010年国民センサスにもとづくだけでも、種族数はきわめて豊富であり、地方語 の数も同じようにたくさんあります。中央統計庁は言語数と呼ばずに地方語数と呼んでい ます。[ 教育文化省広報国民サービス局長、アリ・サントソ ]