「1千1百の地方語辞典を作れ」(2017年12月29日)

2017年8月16日付けコンパス紙への投書"Kamus 1.100 Bahasa Daerah"から
拝啓、編集部殿。インドネシアの政府機関が持っているデータの正確さに関する議論は、
農業や食糧に関するものだけでなく、文化にも関わっています。特に種族と地方語の数に
関して。

ジョコ・ウィドド大統領はスピーチの中で、インドネシアには714種族と1,100の
地方語があると語りました。中央統計庁は3百のエスニックグループがあり、1,340
の種族があると述べています。(AMスティアワン氏:4月4日付けコンパス紙投書欄)
エイクマン分子生物学研究所は483種族と719地方語があると言います。(7月16
日付けコンパス紙)

イマム・ナッラウィ青年スポーツ大臣は2017年アジア青年の日閉会スピーチで、イン
ドネシアには1,331の種族があると語り、教育文化省はアリ・サントソ広報国民サー
ビス局長が、2016年10月時点で646の地方語が既に検証されている、と表明され
ました。(8月7日付けコンパス紙)

四種類の種族数、ひとつのエスニックグループ数、三種類の地方語数という、それぞれ内
容の異なる数字があります。その数字の違いに関して国政高官にとっての基本的疑問は、
正確で適切な種族数と地方語数を公表するのにどの政府機関がもっとも妥当なのかという
ことでしょう。

誕生して72年も経過しているというのに、インドネシア政府はどうして正確で有効なデ
ータのコーディネーションさえいまだにできないのでしょうか?これこそが政府方針十項
目、中でも国民に正確な情報を与えるために政府諸機関のエゴイズムをなくす、という命
題を実現させるための宿題なのです。

メソッドの違いが、他の機関が行うマッピングで異なるデータが出現する原因であること
を教育文化省は認めています。単一でより効率の良い公式データを政府高官に提供するた
めに、関連諸機関はシナジーのあるマッピングを行うべきでしょう。その問題とは別にジ
ョコウィ大統領は、われらの母国に1千1百の地方語があると表明しました。その地方語
の大部分は、今すぐに記録を残さなければ10〜20年後に消滅してしまうかもしれませ
ん。だから各種族の現世代は辞書を編纂してその保存を図らなければなりません。インド
ネシア共和国設立80周年には、1千1百の地方語辞典が揃っていることを期待してやみ
ません。[ 西ジャカルタ市在住、ウィム・K・リヨノ ]