「アグン山噴火はどこ吹く風?」(2018年01月08日)

バリ島アグン山は依然として噴煙が上がり、溶岩の動きも続いていて火口にときどき火が
見えるという状況ではあるものの、噴煙の激しさや溶岩の動きがスローダウンしているこ
とから火山地質災害対策センターは18年1月4日に、立入禁止エリアを火口から半径6
キロに縮小することを決めた。

グラライ空港に発着する航空機についても、空港上空に火山灰が漂う事態はほとんど起こ
らず、長期間にわたって空港閉鎖は免れている。空港ナビゲーションセンターはグラライ
空港に離着陸する際の安全な航路を見つけ出して各航空機に実践させているため、航空会
社のフライトキャンセルも起こらず、噴火などどこ吹く風という情勢だ。

2017年クリスマス〜2018年新年のロングホリデーにおいても、国内観光客にとっ
てバリ島がナンバーワンの旅行先になったのは、例年と同じだった。

スカルノハッタ空港運営会社アンカサプラIIによれば、2017年12月29日から30
日の昼までという一日半に、バリに向かうフライトを利用した乗客数は11,541人に
のぼり、二位はスラバヤ行きが10,515人、三位はメダン向けの8,993人だった。

クリスマスの一週間前からというレンジでとらえても、94,722人がバリ島行きの5
35フライトを利用した。バリ島に向かったひとびとの熱気は既にアグン山のマグマを超
越していたと言えそうだ。

同じ期間にスカルノハッタ空港から国際線で出発した乗客の行き先ナンバーワンはシンガ
ポールで、83,548人が460フライトで出発した。ナンバーツーはクアラルンプル
で、55,983人が340便に乗って目的地に向かった。

ホリデー期間中のスカルノハッタ空港利用ピークは17年12月29日で、この日の空港
は203,802人の乗客で埋めつくされたそうだ。