「インドネシア緊急事態」(2018年01月08日) 2017年7月4日付けコンパス紙への投書"Jadikan Pancasila Etos"から 拝啓、編集部殿。「パンチャシラはまだエトスになっていない」というタイトルの17年 5月29日付けコンパス紙の記事およびジョコ・ウィドド大統領の「国家と民族の四本柱 :パンチャシラ、45年憲法、インドネシア共和国統一国家、ビンネカトゥンガルイカは 不可侵事項である」との確言に関連して、独立インドネシアの基盤に対する違背はもちろ ん起こっているとわたしは考えています。 「エリートが手本を示していない」という言葉は実に興味深いものがあります。1999 〜2004年期国民協議会がパンチャシラ第四項目の一部を「代表者」から「当選者」に 変更したのが「叡智の力」に導かれるヌサンタラ特有のデモクラシー精神の喪失であるこ とを、われわれは知っています。 選挙当選フィーバーは45年憲法の指示しているものでなく、12.5%だけオリジナル を残して87.2%の規定を新しいもので埋めるという大々的改変を行った国民協議会特 別委員会の求めたものです。そのすべてが国民協議会/暫定国民協議会の種々の決定書や 「国民投票」に関する1985年法律第5号に違反しています。 国民協議会はまた1960年から2002年までのさまざまな決定書を国民協議会決定書 第1/MPR/2003号で廃止したので、「第三級」1945年憲法が施行されると同時にインド ネシア共和国統一国家の精神は黄昏を迎えました。 その結果わが民族は、高邁な誓いと指示、独立宣言者である建国の父たちや身命を投げう った闘士たちの遺産である信任、に対してもはや一貫性を持たないものに成り下がりまし た。その違背のゆえに、われわれはさまざまな異状や災厄を蒙っているのです。 こうして「インドネシア緊急事態」の発生となったのです。コルプシ緊急事態、ナルコバ 緊急事態、憲法緊急事態、法曹緊急事態、統一緊急事態、民族緊急事態、道徳緊急事態、 良心緊急事態、その他もろもろの緊急事態が、早急に精神革命を成し遂げないかぎり、国 家崩壊へとわれわれを押し流していくのです。 ジョコ・ウィドド大統領が築いた数十の大作がネオリブイデオロギーを過去のものにし、 民族の本源的諸価値を復活させることを望みます。パンチャシラと1945年憲法が国家 の基盤であり、あるべき姿なのです。[ 北ジャカルタ市在住、Aプトゥ・プラウィロ ]