「診断書偽造サービス」(2018年01月18日) 医師の診断書を偽造する商売を手広く行っていた三人が国家警察に逮捕された。一味はイ ンターネットのソーシャルメディアを使ってその偽造サービスを宣伝し、一日平均50通 の診断書を作成して首都圏在住の発注者に宅配便で届けていた。 単に病気であるという診断書だけでは、発注者は勤めをサボれるが金にはならない。治療 費や薬代の領収書があってはじめて、勤め先から給付金が支給される。だからその一味は 発注者からの要求に応じて、診断書だけでなく医薬品代金の領収書も偽造していた。 三人の首領格であるMは2012年からそのビジネスを開始し、ブログやソーシャルメデ ィアでそのサービスを宣伝した。主に使われていたソーシャルメディアはインスタグラム だった。 その後他のふたりが加わって、ビジネス化が進展した。一味のひとりが管理していたイン スタグラムのアカウントは@suratsakitjktとなっており、555人のフォロワーが付いて いる。 かれらは首都圏で開業している医師の名前を集め、看板から医師のアイデンティティや医 師ライセンス登録番号などを収集し、医師の名前で印章を作成して使っていたが、医師の 名前と登録番号が一致していないケースがたくさんあった。偽造診断書に使うためにかれ らが集めた医師の名前とデータは、35人分がストックされていた。名前を無断借用され て違法行為のツールに使われていた医師たちは、さぞ驚いたにちがいあるまい。