「国民を貶める政府高官」(2018年03月14日)

2017年11月10日付けコンパス紙への投書"Menghina Martabat"から
拝啓、編集部殿。独立を達成した後のわれわれにとって、まったく使用に値しない「プリ
ブミ」という言葉の語義に関するわたしの意見が「自尊心への侮蔑」です。

どうしてか?プリブミという言葉はオランダ語inlander(原住民)の訳語であり、そのプ
リブミというものは、Gelijkgestelde(官報1907−205)によって定められた、既
に承認されたヨーロッパ人(Europeaan)、アラブ・中国・日本・インドなど東洋外国人
(Vreemde Osterlingen)、西洋外国人などの人種グループのいずれかに所属することを申
請して許可をもらうgelijkstelling手続きを経た上ではじめてオランダ領東インドの民と
して認められた存在なのですから。

オランダ領東インド植民地政庁がどれほどわが民族の尊厳を貶め、侮蔑したかをわれわれ
は、水泳プールやkamar bolaと呼ばれた官吏集会場などの公共施設で実見したのです。そ
れらの場所に掲げられた掲示板が示す「Verboden voor honden en inlanders」の文字は
「犬とプリブミは立入禁止」という意味でした。

それゆえに、就任したばかりのインドネシア高官が「プリブミ」という言葉を故意に口に
したのは、実にありうべからざることなのです。それは明らかに、実に明白に、わたしの
プライドを含めて、わが民族の自尊心を侮蔑する言葉だったのですから。
[ ヨグヤカルタ州スレマン在住、ハルトノFS ]