「ジャワ島は酷暑の時期」(2018年03月15日)

今、太陽の軌道はジャワ島の上にある。ジャワ島をはじめ、それと類似の緯度にある土地
では、昼間の暑熱が年間で最大になる可能性が高い。昨今の首都圏では、午前9時半に既
に30℃の気温に達し、正午ごろには32℃が観測されている。

高温は海水や地表水の蒸発を促し、日が傾き始めてから夜にかけて対流雲が発生して雨雲
を増加させる。対流雲の先端は10キロ上空に昇って氷点下70℃にも達することから、
強い雨や豪雨に発展する可能性がある。この雨は特に夕方から夜にかけて降り、しばしば
雷と強風を伴うことがある。

加えてこの西風の季節に、現在マッデンジュリアン波動(MJO)ウエットフェーズによ
るインド洋からの湿った空気がインドネシアの上空に流れ込んできている。降雨の誘因が
そこに重なれば、その結果豪雨が発生することになる。

アジアモンスーン風はスマトラ島西部インド洋からジャワ島南部にかけての地域で湿った
気団と衝突している。そのために西ジャワと中部ジャワの州境の南部地区から中部ジャワ
〜東ジャワの南海岸部ならびに山岳地帯全般で降雨の可能性が高まっている。海岸部は夜
から朝にかけて、山岳部は昼から夜にかけて地形性の強い雨が降りそうなので、雨による
災害の恐れがある地域は警戒が必要。

ラニーニャ現象は今月から年央まで弱まる見込みであるため、雨に関わる要素がひとつ減
り、アジアモンスーン、熱帯収束帯、局地的海水温度変化、MJOなどの影響が注目の対
象になる。

2018年3月一杯、雨の懸念が残される地方は、スマトラ島南部、ジャワ島北部と山岳
部、カリマンタン島南部、スラウェシ島東南部、マルク、パプアである、と地学気候気象
庁は発表している。