「インドネシアは乾季入り」(2018年04月17日)

インドネシアが乾季入りしたことを、2018年4月14日に地学気候気象庁が発表した。
風向きは乾季の特徴である東寄りの風に変わっており、ここ数日、昼間の熱暑が厳しいこ
とがそれを示しているとのこと。

乾季入りは東ヌサトゥンガラ州で始まり、西ヌサトゥンガラからバリへと進展してきた。
これは更に西方や北方へと広がって行くので、ジャワ島やスラウェシ島・カリマンタン島
の一部、そしてスマトラ島までが5月中にはその圏内に入ることになりそう。

気象庁の観測では、バリ州タバナンと東ヌサトゥンガラ州ナゲケオで30日超の無降水日
が発生している由。その下のレベルである無降水日20〜30日は中部ロンボッ県・バリ
州ジュンブラナ県・東ジャワ州の数地区・アチェ州東部・スラウェシ州南部で起こってい
る。

東西ヌサトゥンガラ州と東ジャワ州のいくつかの地区はこの先十日間の降水量が50ミリ
を満たないと予測されている。その地区以外はこの先十日間の降水量が50〜150ミリ
である由。


18年4月初のラニーニャ現象の強さは顕著に低下していることから、この乾季は平常的
な乾季になりそう。ラニーニャ現象が強いと、インドネシアは多雨になり勝ちで、特定地
域では雨の日が続く天候に襲われる。反対にエルニーニョ現象が強い場合には、乾季がカ
ラカラに乾いたものになる。

今年の乾季はそれらの影響が小さいため、昨年の湿った乾季よりは乾燥するが、2015
年のカラカラ乾季よりは標準的なものになる見込みだそうだ。

この4月半ばごろまでの間に、風がオールトラリアモンスーンに変わったことで、乾季の
特徴である東からの風になった。オーストラリア大陸は既に夏のピークを越えて冬型の気
候に向かい始めており、オーストラリアから吹き出してくる風は冷たい乾燥した風に変わ
って行く。その影響が強いのはインドネシア南部の地域であり、北部のほうは西太平洋か
らの風がメインになる。

西部インドネシア地方は湿った気団がまだ残っており、これから強まって行く東からの風
が徐々に気象構造を変化させることになる。その間、西部地方では雨季の名残りがまだ当
面続くため、降雨やプティンブリウンの発生に警戒するように、との警告が述べられてい
る。