「自動車道で殺しのための投石」(2018年06月19日) 2018年6月5日午前4時13分と4時18分に、チカンペッ自動車道KM6ブカシ市 ポンドッグデ郡ジャティチュンパカ町にある歩道橋から下を通過する車両目がけて投石が 行われた。 最初の被害者はフロントガラスの破損だけで済んだが、二回目の被害者は4時25分に自 動車道運営会社救急班に救出されて病院に運ばれたものの、41歳の運転者はその日、死 亡した。 この投石は、投げると言うよりも落とすという表現が妥当な大きさと重さの石が使われて おり、犯行者の狂暴性がまざまざと見受けられる。サッカーボールくらいのサイズの石や コンクリート塊を二個三個、一緒に歩道橋の上から落とすのである。フロントガラスはま ず確実に割れ、運が悪ければその石に直撃されて運転者の生命は保証されない。 ひとりでは持てないほどの石を落とす作業がなされたことを警察は重く見て、組織的な犯 行である可能性に言及している。この殺害事件に関して警察の犯人捜査はあまり進展して いないようだ。 ブカシ警察管区内にチカンペッ自動車道をまたぐ歩道橋は13カ所あり、警察は再犯防止 のためにパトロールの強化だけでなく地域住民を巻き込む監視態勢を敷いた。歩道橋の上 で止まる者はたとえ物売りでもすぐに通過するよう命じられる。歩道橋に張られた垂れ幕 や看板も撤去し、歩道橋の上に人影があるかどうかをすぐに判るようにする。また投石で 殺人を行った犯人発見のために懸賞金をかけて市民の協力を求めるといった対策も取られ ている。 すると今度は6月11日午前3時ごろ、ジャゴラウィ自動車道KM14の歩道橋と翌12 日の同じ時間帯にKM11の歩道橋から投石が行われた。3台の自動車に被害が出たが、 人的被害はなかった。 警察は12日の投石者を現場で逮捕した。逮捕されたのは16歳と14歳の少年ふたりで、 ふたりはビニール袋にたくさんの石を入れて持っていた。その石はチカンペッ自動車道で の事件ほど巨大なものでなく、普通の投石に使われるのに適当なサイズのものがほとんど だった。 ふたりの少年は警察の取調べに対して、動機は単なるイセン(iseng)だったと述べている。 イセンについては http://indojoho.ciao.jp/koreg/kbudy07.html http://indojoho.ciao.jp/koreg/kbudy12.html http://indojoho.ciao.jp/archives/library011.html などで検索いただけば、説明をご覧いただけます。 首都警察は三回の投石事件がよく似たパターンで行われていることから、計画され統率さ れている行動である心証を強く抱いており、動機が何であるのかについての検討を重ねて いる。 今後歩道橋の上で投石しようとしている人間を見つけたら、警察は即座に発砲するとの表 明が出されており、イセン人間の間に投石行為が広がるのを抑止する意図が明白に打ち出 されている。