「今年は寒い乾季」(2018年07月10日)

今年のインドネシアの乾季は例年になく寒い。バリ島最南端の田舎の村に住みはじめて一
二年経った頃に、このような寒い乾季があったことを記憶している。夜中に地元民たちは
厚手のコートやジャケットを着てバイクを走らせていた。

この寒さはインドネシア南部地域がアジア大陸に向かって吹き出すオーストラリアモンス
ーンの通り道に当たっているからで、その構図は変化しないのだから、異常な寒さはオー
ストラリア寒気団の強さが例年より激しいことを意味しているにちがいない。

オーストラリアモンスーンは東西ヌサトゥンガラの島々〜バリ島〜ジャワ島〜スマトラ島
南部地域を通過するので、その影響下に落ちれば東〜南東方面からの乾燥した冷たい風が
吹き付けるようになる。

地学気候気象庁が報告した今年各地の最低気温は次の通り。
西ジャワ州チサルア(Cisarua) 15.8℃
西ジャワ州バンドン(Bandung) 16.4℃
西ジャワ州ボゴール(Bogor) 19.0℃
ジャカルタ(Jakarta) 24.0℃
中部ジャワ州スマラン(Semarang) 19.6℃
ヨグヤカルタ(Yogyakarta) 20.4℃
東ジャワ州トレテス(Tretes) 12.8℃
東ジャワ州マラン(Malang) 15.8℃
この寒さは7月一杯継続するだろうと地学気候気象庁は予報している。