「拡大奇数偶数交通規制は継続(後)」(2018年09月05日) その都知事方針の根拠を説明するかのように、拡大奇数偶数交通規制はきわめてすぐれた 成果をもたらすことが実証されたという表明を都庁交通局と首都警察交通局が出した。 規制開始から18年8月第3週までの測定値によれば、拡大交通規制適用道路における交 通の流れは、実施以前のときから通行速度が37%向上し、到達時間は30%短縮された。 更に公共運送機関利用者数は、トランスジャカルタバスで2,877,453人から4,034,358人に 増え、コミュータ電車でも12〜20%の利用者増が起こっている。それらの現象に伴っ て、石油燃料消費は180万キロリッター削減され、一酸化炭素発生が28%低下したと のことだ。それを一年間に換算すれば、石油燃料消費は296万キロリッター低下するこ とになり、12兆ルピアに相当する。 ジャボデタベッ交通管理庁長官はその現象について、拡大奇数偶数交通規制は都民の思考 パターンに変化をもたらしたように見える、とコメントした。規制への適応手段として都 民は公共交通機関を選択するようになった。この変化を更に推し進めて都民の移動手段の 6割を公共交通機関に振り向けさせるのが当面のターゲットであり、そのためにひとつの 切符でさまざまな交通モードを乗り継げるようなシステムを生み出すことを現在模索して いるとのことだ。 都知事はアジア競技大会の際の奇数偶数交通規制が成功だったという見方は時期尚早であ り、短期的な見方よりも長期的な検討をパラ競技大会の後に深める必要がある、とコメン トした。この方針を実施した諸外国の例では、ナンバープレートが奇数と偶数の自動車を 二台持つ傾向が観察されており、さらに都庁は実施道路に面している事業所や商店などが この方針によってどのような経済的影響を蒙っているのかを明瞭に把握したいと考えてい る、と語っている。[ 完 ]