「インドネシア人の肖像の一部」(2018年09月19日)

2018年6月13日付けコンパス紙への投書"Penyakit Masyrakat"から
拝啓、編集部殿。紛失した乗客のトランクがスカルノハッタ空港で発見されたり、ボゴー
ルで電子KTPのブランクフォームがオープンエリアに落ちていたり、といったことがら
は、インドネシアで普通に見られる現象です。それが騒がれるのは、ソーシャルメディア
にアップされたのが理由です。

上に挙げたふたつの事件は、精魂傾けて仕事せず、単調でお定まりの一連の流れの中でロ
ボットのようになり、しかも仕事の監視態勢すら虚弱なインドネシア人の肖像の一部なの
です。低い給料で長年同じ仕事を続けているために、特定職場の勤労者たちはいい加減に
ただやるだけで、責任感もありません。

空港のバゲージピックアップ場で、乗客が持っているバゲージタグとバゲージに付いてい
るステッカーを照合する業務を係員が真剣に行うなら、バゲージ紛失事故は最小限に抑え
られるでしょう。

電子KTPフォーム、物品、手紙、重要文書などの送付にも同じことが言えます。効果的
に品物をきっちりと頑丈に包装し、包装物が用心深く取り扱われるなら、包装が破損して
内容物が地面に散らばることなど起り得ません。

優秀さを証明できる民族になるには、このインドネシアの社会病弊を改善するための具体
的なステップが必要とされています。まず、怠惰で無秩序で不真面目でいい加減なメンタ
リティと文化を、真剣で合理的で責任感を持ち、ものごとに専念し、規律を重んじ、正直
さを持つように変えなければなりません。

社会的な騒ぎを起こすようなビデオをソスメドにアップしたがるネティズンの物まね姿勢
も抑制されるべきでしょう。

見つかった電子KTPブランクフォームは、その事件をソスメドに訴えて世の中の共感を
湧き立たせることよりも、そのフォローがなされるように警察に提出されるのが美しいあ
り方であるように、わたしには思われます。[ スマラン在住、FX ウィビソノ ]