「サンヤン島観光(後)」(2018年11月08日) サンヤン島周辺にはまだまだ多くのマリンスポットがあり、ダイビングを楽しめる場所は 14カ所ある。また白砂の浜で夕陽を愉しむこともできるし、マングローブ林に覆われた 海岸もある。数千匹の野生コウモリが住む洞窟もあれば、たくさんのサルの群れにあちら こちらで出会うこともできる。 バンテン州民にとってサンヤン島はお気に入りダイビングスポットの上位に登場する場所 だ。まったく自然のまま、汚染されることなく、健全で美しく育っている広大なサンゴ礁 を愉しむために、毎週ダイバーがそこにやってくる。 ジャカルタ住民にとっても、そこは好都合な場所だ。タングラン〜ムラッ自動車専用道を 経由してアニェル海岸まで出るのに、およそ115キロ。アニェルのパク港から船でサン ヤン島まではほど近い。スンダ海峡西端のウジュンクロンはもっと汚染からほど遠い場所 であり、ダイビングの醍醐味は格別なものになるだろうが、いかんせん遠い。ジャカルタ からだと215キロの距離になる。 サンヤン島での宿泊ももちろん可能だ。ルゴンワル部落には6軒の借家がある。そのひと つは、寝室が三つあり、一泊100万ルピアで、何人泊まってもOKだそうだ。一番大き い借家は30人収容できるという話だった。 このサンヤン島に渡る定期船はない。船はアニェルのパク港でチャーターする。もっとも 小さい船で15人乗り、チャーター料金は送り迎えの往復で150万ルピア。大きい船だ と30人を運べる。25人乗りや20人乗りなど、客数に合った船を選ぶこともできる。 またサンヤン島への入島料も別に支払わなければならない。これはひとり1万5千ルピア だ。 かつて日本軍政期に、日本軍はこの島に防衛部隊を配置した。海岸砲台・地下壕・簡易病 院・弾薬庫などが作られ、いまだに残されている。場所は現在インドネシア海軍警備ポス トが設けられているところであり、一般人のその場所への接近は厳禁されている。[ 完 ]