「ルバラン帰省交通」(2019年05月15日)

2019年5月31日から6月2日までと6月8日から10日までを政府はルバラン帰省
交通ピーク時期と見ている。運輸省はその期間、3軸以上のトラックが国道および自動車
専用道を通行することを禁止した。これは例年行われている、ルバラン帰省とその逆流の
交通の流れを円滑にするための政策だ。

例外規定も例年と同様で、輸出入貨物・生活基幹物資・石油燃料などの輸送は許されるが、
通行許可を得ていることを証明するステッカーが貼られていなければならない。

ピーク時期の見込みはそうなっているものの、カレンダーと組み合わせて見た場合、今回
のルバラン帰省は大都市からの帰省の流れが長期にわたる一方、逆流は短期間集中的に発
生することが予想されている。

政府が予想している首都圏からの帰省者は1,490万人で、最大は中部ジャワ州への5
60万人、そして西ジャワ州への370万人、東ジャワ州への160万人と見込まれ、そ
れだけで全体の74%を構成している。

メイン街道が全域に渡って四輪・二輪・バス等の帰省車両で埋め尽くされ、昼夜を分かた
ずノロノロ運転が継続するという不効率は昔から何度も繰り返されてきた。その改善のた
めに今回もいくつかのアイデアが検討されている。幹線道路から代替路への分流、一方通
行、反対車線の暫定時間一方通行(車線開閉)、Uターン場所の制限などがそれだ。帰省
本番時期に向かって、それらのアイデアは練り上げられて行くことになる。

今回のルバラン帰省は、国内線航空料金値上がりのために陸上交通機関への大量シフトが
予想されていて、それが自家用車利用者を増加させることが懸念されている。トランスジ
ャワ自動車専用道網の開通がその混雑感の緩和にどれだけの効果をもたらすか、交通工学
に沿った運用の出来栄えはあくまでも人間の知恵と腕にかかっているにちがいあるまい。