「アマチュアテロリストたち(1)」(2019年05月22日)

ライター: 財団法人「平和の碑」発起人、ノール・フダ・イスマイル
ソース: 2019年5月16日付けコンパス紙 "Teroris Amatir yang Berbahaya"

シボルガ・ランプン・北スマトラ・ブカシで相互に関連し合っている、ダエシュを信奉す
るテロリストの一連のテロ行動計画を瓦解させた最近のデンスス88の成果は高い賞賛に
値するものだ。

その一連のテロ計画とは、シボルガ爆弾ネットワーク指導者フセイン別名アブ・ハムザの
19年3月19日の逮捕の後に当局側が割り出したものだ。これは、ダエシュがシリアの
支配地を失ったことがそのままテロの脅威の消滅になっていないことを示すものである。

疑問は、インドネシアにおけるダエシュ信奉者が誰なのかということだ。かれらが行動を
継続し続けていることの裏側に、どれほど強固なコミットメントがあるのだろうか?そし
て、そんな情勢に対してわれわれは一民族としてどのような対応を進めて行かなければな
らないのだろうか?

筆者の見るところ、インドネシアにおけるダエシュ信奉者たちというのはアマチュアテロ
リストのようだ。しかしアマチュアだからと言って、決して危険でないわけではない。わ
たしのこの見解についてはふたつの大きい理由がある。


まず、アルカイダとつながっていたジャマアイスラミアグループのテロリストに比べて、
かれらの軍事能力はたいへん見すぼらしく、ほとんどゼロに近いと言えるだろう。ノール
ディンMトップとドクトル・アズハリ・フセインを筆頭とする初期世代テロリストたちは
たいていが、1980年代のアフガニスタンや2000年代の南フィリピンで軍事訓練を
受けた者たちだった。

新世代テロリストたちはレフォルマシ後のマルクやポソにおけるコミューナルコンフリク
トに関わったことさえほとんどないのだ。旧型テロリストの動きは柔軟で、その攻撃が致
命的威力を持っていた。ところが新世代テロリストたちはグローバルやリージョナルレベ
ルはもとより、ローカルレベルの軍事訓練すら受けたことがなく、たとえあったとしても
インドネシア国内でソフトガンや空気銃といったきわめて簡便な武器を使って行われたも
のでしかない。

持っている武器があまりにも限られていたことから、ラモガンでの警察ポスト襲撃の際に
テロリストのひとりは投石具(ハンドカタパルト)を使っている。しかしアマチュアだと
はいえ、かれらの執念的闘志は、特にかれらを一カ所に集めた時には大きい危険をもたら
すものなのである。

たとえばパレンバンでパンの巡回販売を行っていたワワン・クルニアワンは突然そのグル
ープのウスタズになり、警察機動旅団本部での騒擾の際に現場の実況をソスメドにライブ
ストリーミングし、そのときにこのアマチュアテロリストは警察員を残虐な方法で殺害し
ている。


二つ目として、旧型テロリストは、闘争地区で戦闘を行ういわゆるジハードをした体験に
よって、ジハード経験を持たない他の一般メンバーより高い社会ステータスを得ていた。

かれらは法曹要員が侵入できない社会ネットワークの中で生きていた。旧型テロリストの
社会ネットワークがそれほど強固であったことが、ノールディンMトップをして当時の国
家警察ナンバーワンのお尋ね者にし、逃走中にひとりを超える妻を持ち、子供を設けるこ
とすら可能にしたのである。ジャマアイスラミアは組織内会議の中でノールディンMトッ
プの行動を公式に拒否したにもかかわらず、その社会ネットワークの中にかれのテロ行動
を支持支援する者が少なくなかったことをそれは示している。

新世代テロリストたちは社会ネットワークをオンラインとオフラインの中に発展させた。
オンライン方式では、フェイスブック・ワッツアップ・テレグラムをメインにして、あり
とあらゆるソスメドプラットフォームを利用している。多分、ダエシュを信奉する者同士
という「バーチャルリアリティの中の連帯」によって結ばれているためだろう、かれらは
互いに顔を合わせたことがないにもかかわらず、まるで兄弟のように相互信頼の絆を築い
ている。[ 続く ]