「今年の乾季は激しい乾季」(2019年07月02日) オーストラリア寒気団が強くなれば、乾燥度も寒さに劣るはずがあるまい。2019年の インドネシアの乾季は例年以上に乾燥していることを地学気候気象庁が報告した。東西ヌ サトゥンガラ州からバリ島とジャワ島にかけての一帯は例年より強い乾燥状態が観測され ている。雨雲の生成が減り、降雨がミニマイズされていることがその大きい要因だ。 海水の温度を下げて蒸発量を減らす方向に作用する別のファクターとしては、太平洋側の エルニーニョ現象とインド洋側に起こるインド洋ダイポールモード現象もある。地学気候 気象庁によれば、太平洋側には弱いエルニーニョが持続しており、一方インド洋側では、 南東部の海水温が低下していて反対に西部海域が高めになっていることから、現在インド 洋の雨はアフリカよりに多く降り、インドネシア側には少ない状況になっているとのこと。 インド洋のその状況は、19年年末ごろまで継続するだろうと気象庁は予測している。 インドネシアの乾季入りは全国一律でなくて爬行性があり、19年6月下旬には次の地域 が既に乾季入りした。アチェ州北部東部海岸部、北スマトラ州北部、スマトラ島南部、ジ ャワ島、バリ島、西ヌサトゥンガラ州、東ヌサトゥンガラ州、カリマンタン島南東部、南 スラウェシ州西海岸部、北スラウェシ州北海岸部、中部スラウェシ州海岸部、マルク諸島 の一部、パプア島南部だ。 その中で、連続的に2カ月超無降水が続いているために干ばつあるいは水不足の警戒警報 が出されている地区は、ヨグヤカルタ特別州の大部分、マドゥラ島サンパン県、マルク諸 島と東ジャワ州、西ジャワ州インドラマユ県、バリ州ブレレン県、東ヌサトゥンガラ州の 大部分。 連続的に1カ月超の無降水というもう少し軽微な地区は注意報が出されている。該当地区 は北ジャカルタ市、バンテン州ルバッとタングラン、中部ジャワ州の大部分、西ヌサトゥ ンガラ州全域となっている。