「大規模密輸団を摘発」(2019年08月21日) 中国製物品をインドネシアに密輸入していたシンジケートを首都警察が摘発した。中国⇒ マレーシア⇒インドネシアルートを経由してインドネシア市場に中国産品を密輸入してい たこのシンジケートを操っていたのは、インドネシア国籍のP63歳とH30歳、および E44歳で、PとHは8年間、Eは5年間、その違法行為を継続していた。もうひとりこ のシンジケートに加わったA40歳は中国籍で、一年間この仕事に手を染め、グループの 核のひとりとして働いていた。 一味の手法は中国で調達した物品をまずマレーシアのパシルグダン港に送り込むところか ら始まる。パシルグダンに集まった貨物はサラワクのクチン港に移される。クチン港から は小型トラックでマレーシアとインドネシアの国境線にある西カリマンタン州ブンカヤン 県ジャゴイババンの町まで運ばれたあと、そこで再び貨物がまとめられて大型トラックに 積まれると、ポンティアナッのドゥイコラ港からブカシのマルンダセンターに向かうフェ リーに乗り込む。ブカシに着いたトラックはそのままタングラン市のダダップ地区に向か い、そこにある民家で貨物を下す。その民家は倉庫として使われており、その家から貨物 が市場に出荷されることになる。その密輸ルートでの輸送は週に4回行われていた。 警察はこの一味が貯えていた密輸入品を大量に押収した。化粧品・医薬品1,024,193パッ ク、食品4,350パック、自動車部品774,036パック、電気製品48,641パックなどが主なとこ ろで、警察は総額670億ルピアと見積もられる押収品を運び出すのに、大型トラック8 台を使用した。 密輸入品の出荷先はジャカルタのみならずジャワ島やスラウェシ島の諸都市にまで至り、 ただし化粧品だけは大部分が西ジャカルタ市アセムカ市場で捌かれていたとのことだ。 税関はこの一味の輸入税脱税行為の被害総額を月680億ルピアと見積もり、年間で8千 億、8年間行われていたとするなら6〜7兆ルピアが収税漏れになったと、一味の犯行の 規模を推し量っている。