「母親になるための学校」(2019年12月13日)

2019年9月10日付けコンパス紙への投書"Sekolah Menjadi Ibu"から
拝啓、編集部殿。この先5年間は人材開発を胎児の時期から開始することに重点を置くと
ジョコ・ウィドド大統領は去る8月16日に行った国家演説で表明しました。

スリ・ムリヤニ・インドラワティ蔵相は8月19日付けコンパス紙に掲載された「インド
ネシアの進歩は優れた人材を通して」と題する論説で、その方針を支えるための予算確保
を言明しています。貧困克服に385兆ルピア、希望の家族プログラムに29.1兆、貧
困層国民1,560万人への生活基幹物資カード政策のために28.2兆。

保健の視点から見るなら、一民族の人材開発は子供が胎児のときから開始されて当然です。
そのために家庭における初期教育として、妊娠期間中に何が必要で、どのように健全に出
産し、幼児をどのように養育していくか、ということを両親が知らなければなりません。

わたしは十年以上前から個人的に、国内諸都市で「母親になるための学校」セミナーを実
施し、民衆への婚前教育を行ってきました。わたしの教育モジュールは「婚前の健康」と
題する書物にして、将来母親になる人たちに配布しています。

マスメディアに投稿される種々の相談が「母親になるための学校」のアイデアをわたしに
もたらしました。若い母親たち、中には大学卒のひとも少なくありません、が持っている
母親になるための知識があまりにも不足していることを、それらの相談は示していました。

わたしの信念は「優れた母親が優れた民族の母になる」ということです。しかし妊娠期の
栄養不足、安全でない出産、幼児教育の誤ったパターンなどがそのままであるなら、父母
がいくら利口になっても無理なのです。

生まれてから最初の五年間は子供にとって性心理発展期に当たります。叩かれて成長した
子供は叩くことを好むようになります。最初の教育が性格形成に大きな役割を果たすので
す。だから幼児教育が大切になるのです。

初期の教育が子供の性格を方向付けます。日本では最初の三年間が倫理秩序を教える時期
にあてられています。他者を敬い尊重する姿勢、そして規律正しい生活、それらが日本で
実現されています。

わたしのセミナーマテリアルである「母親になるための学校」教育モジュールを、わたし
は希望の家族プログラムに寄贈する用意があります。それが優れた世代を生み出すことに
いくらかでも貢献することを期待してやみません。子供が優れた業績を生み出すとき、そ
の後ろには素晴らしい母親がいるのです。素晴らしい母親は作り出されなければなりませ
ん。[ 南ジャカルタ市在住、ハンドラワン・ナデスル医師 ]