人命秤針ー他自殺編


インドネシア文化における人間の生命の重みの針はどこを指しているのだろうか?どんな人間で、どんなことをしようが、人間である限りその者の生命は尊いというヒューマニズム理念は、本当に正鵠を射ているものなのだろうか?
インドネシア人が持っているヒューマニズムとそれは同期した整合性の中にあるのだろうか?それとも、人間の生命の重みはその者が善人であるがゆえに尊く、悪人であるなら社会はその者を罰して制裁を与える義務を負っているのであり、世の同胞がどんな被害を蒙ったかという視点からそれ相応の処刑を社会が行なわなければならず、そういう状況下での人間の生命の重みは社会秩序という天秤の上で尊さが決まるようになっているものなのだろうか?

この民族にとって、人間の生命はどれほどの重みを持っているのだろうか?
生命観は文化によって独特で異なる内容を持っている。現代世界で優勢な西洋文明が持つ人命尊重思想はその風土と環境が生み出したヒューマニズムを踏まえているものだが、少産少子で人口密度の低い風土と環境が生んだヒューマニズムを文化的背景や環境の異なる多産多子社会にそのまま当てはめるのが真に妥当なことなのだろうか?それは現代世界で優勢な文明が持つ価値観を揺さぶるものになり、将来的に文明そのものを危殆に直面させることになりはしないだろうか?

「殺」という行為は人命観に密接に絡み合っている。それを野蛮さの象徴とする歴史観は西洋文明型進歩思想に即したものであり、人口稠密地域で野蛮な時代から行なわれてきた、「殺」をも組み込んだ社会維持システムとの関連性の中で、それは真の解決を与えうるものとなるだろうか?何世紀もかけて人類が進めてきた進歩は、企図されていた目標を本当につかみ取れるのだろうか?

インドネシア文化にある人命観は、インドネシア人が人間の生命をどのように扱っているかという点に見ることができる。コンパス紙が報道した人命に関わる事件を眺めることで、インドネシア人の持つ人命観が見えてくるかもしれない。あまりにも容易に人間の生命が毀損される実態は、インドネシアに住むわれわれを驚かせるにちがいない。ここで事故死を取り上げているのは、予防という面における人命尊重の秤針がどこにあるかを示していると思われるからだ。それを敷衍すれば「病死」や「医療事故」も類似の要素を持っていると言えるだろうが、関わっている要素が複雑すぎるために筆者の手に負えないので、最初から除外していることをお断りしたい。

期間: 2015年3月21日〜2016年3月27日

[他殺]
2015年3月21日18時半 東ジャカルタ市チラチャスのボゴール街道
店から二輪車で帰宅途上にあった店主が二輪車二台に乗った4人の強盗団に襲われ、ナタで斬られた上銃弾2発を浴びて死亡。2億ルピア入りバッグが奪われた

3月22日夜 西ジャカルタ市チュンカレン郡カプッの借室
20歳男性と18歳女性が同じ借家二階の向かい合った部屋を借り、今年ルバラン後に結婚を約束していた。男は女性が別の男と遊んだことを疑って喧嘩が続き、その夜、男が女性の部屋を訪れて詫びを入れたが、テレビを見ていた女性が相手にしなかったため男が立腹し、女性を手近にあった紐で絞殺

3月23日夕方 ブカシ市ジャティサンプルナの借室
女性訪問マッサージ師35歳が自分の借室で絞殺死体で発見された。発見者は親族男性45歳。借室内で見つかったプラスチックひもと携帯電話チャージャーのコードが犯行に使われたと警察は見ている

3月24日午前2時 東ジャワ州プロボリンゴ県スンブルカレ通り民家
鎌で斬りつけてバッグを奪う路上強盗累犯者を割り出した警察がその居所で逮捕しようとしたとき、犯人が捜査員を鎌で斬りつけたために捜査員が射殺。12月に犯人に襲われた被害者ひとりは死亡している

3月24日朝 アチェ州北アチェ県ニサマンタラ郡バテエピラ村
北アチェ軍管区所属の一級軍曹36歳と二級軍曹41歳の諜報員ふたりが武装市民グループの情報集めにニサマンタラ郡長を訪問した後、23日夕方武装集団に拉致されて行方不明となり、24日朝パテエピラ村の外でふたりの死体が発見された。死体の近くにAK−47の薬きょう12個とM−16の薬きょう3個が落ちていた

3月25日 西ジャカルタ市クブンジュルッのサラム1通り
車を運転中の国家麻薬庁捜査員がシャブ取引をしていたナルコバ元締め43歳を発見。取引中のふたりを逮捕しようとしたところ、ふたりはそれぞれの車で捜査員の車に体当たりを行い、捜査員が負傷。捜査員は元締めを射殺したが、取引相手は逃走した

3月31日10時 パプア州プンチャッ県ゴメ地区の山中
パプア州地区警察特別班が地元役所職員数名と軍警察用警備ポストの視察を行なっていたところ、自由パプア機構(OPM)メンバー3人と遭遇し、OPMの三人は即座に逃走をはかった。拳銃を撃ちながら逃走する三人に警察も応射し、ひとりを倒したが他のふたりは行方をくらました。撃たれたひとりはOPM活動リーダー格の者24歳と判明。そこで死亡したため、役所職員立会いのもとに、現場で埋葬された

3月31日19時 ボゴール市タナサレアルのプルイカナンダラッ通り
その日盗まれたオートバイを友人と一緒に探していた24歳男性が、ついに盗まれたオートバイを発見。道路脇で集まっていた4人が持っている3台のオートバイの中の1台が自分のものであるため、「それは俺のオートバイだ。」と言いながら近寄ったところ、その友人24歳も「泥棒!」と叫び、4人のうちひとりが拳銃を出して友人を射殺した、オートバイ盗難被害者は無傷

4月2日午前3時 ボゴール市南ボゴール高級住宅地ランガムカル内の橋
大統領警護隊員の一等兵1名が、ニルワナレジデンス内のボゴールブルファル通りにあるナイトスポットで数人のグループと喧嘩し、喧嘩が尾を引いてランガムカルの橋に至り、刃物で深手を負い、死亡。

4月3日午前5時 西ジャカルタ市パルメラ郡コタバンブウタラのキアパンボンチョス部落
一年前に結婚した39歳と33歳の夫婦のひとり娘(生後8ヶ月)がはしかで入院したので、夫婦は金の工面をしに午前4時に友人宅を訪問。39歳の夫は船員稼業をやめてオートバイ質屋事業を開始しており、知り合いに質入二輪車を探すよう依頼していた。
夫と友人が午前5時ごろ、近くのワルンにコーヒーを飲みに出た。そこで質入二輪車斡旋を依頼していた知人に出会い、成果がないのに怒って喧嘩。すると知人の仲間ふたりが助勢に入り、夫が刃物で数ヶ所を刺されて死亡。

4月3日夕方 中部スラウェシ州パリギモウトン県北パリギ郡サキナジャヤ山地
山間の部落に身元不明の男たち12人がいると部落民が地元警察に連絡してきたのに応じて、地域一帯を警戒中だったデンスス88が現地に急行。一味の捜索の中で警告射撃したところ、即座に住民の家屋の方角から反撃の連射が続いた。
およそ1時間の銃撃戦のあと、突然その家屋の近辺で爆発が起こり、一味は一斉に逃走をはじめた。逃げた者の中に負傷者が数人いた。一味のいた場所に射殺死体がひとつ、そしてM16二丁と手製銃一丁のほかに、かれらがサントソ指揮下のテロリストグループであることを証明する証拠品が種々残されていた。爆発したのは、かれらが組み立てた爆弾だった模様。

4月4日17時半 中部スラウェシ州パリギモウトン県トボリ村
地元民の自宅の表テラスで不審な男がひとり休息しているとの連絡が入ったため、警察が現場に急行し職務質問を行なう。男は身分証を提示せず、ほどなくリボルバー拳銃を警官に向けた。警官が男の手から拳銃を奪い取ると、男は衣服の下の身体に括りつけてあった爆弾を起爆させようとしたため、警官が射殺した。男は指名手配中のサントソグループメンバー20人のひとりと判明。

4月6日14時 バンテン州タングラン市プリンティスクムルデカアン通り
職業高校生徒数名が下校時に学校から近い小公園にたむろしていたところ、別の職業高校の制服を着た生徒多数がかれらを襲撃し、三年生17歳の生徒ひとりが捕まってリンチされ、顔面を刃物で斬られ右目から出血多量で重態となり、およそ三時間後に病院で死亡。刃物や飛び道具を持って殺しあう集団喧嘩をタウラン(tawuran)という。

4月7日 西ジャワ州西プルウォクルトのパシルルフルプルマイ住宅地
65歳男性が自宅で殺害され、子供たちは強盗が殺したと警察に証言していたが、警察は捜査の結果、22歳の息子が犯人との確信を深め、容疑者として逮捕。息子は強盗説を言い張っている。

4月9日 ブカシ県スカタニ郡スカマッムル村
水田用水路で米袋に押し込まれていた女性の全裸絞殺死体が発見された。現場近くに水色のショールが落ちており、犯行に使われたものと警察は見ている。35歳の被害者は特に敵を持っていなかったようだが、夫と頻繁に口喧嘩していたとの証言があり、夫を重要参考人として取調べたところ、夫が犯行を自供。
その日、夫が妻に家族登録書の手続きをするから5万ルピアをくれと要求したが、妻はそれを拒んだ。口喧嘩のあと、夫は妻がかぶっていた水色クルドゥンを引ったくって妻の首を絞め、10分間ほど絞め続けたので妻は動かなくなった。そのあと15時ごろ、夫は用水路へ妻の死体を捨てに行った。

4月11日20時ごろ 南ジャカルタ市トゥブッ郡北トゥブッI通りにある借室
そのコスの一室の住人26歳女性に何度電話しても出ないので部屋を見て欲しいという住人の兄と名乗る人物からの電話で、コスオーナーの姪21歳が部屋を見に行ったが応答がない。合鍵で部屋を開いたところ、ベッドの脇で仰向けになって死んでいる全裸の住人が発見された。死体の口には黒い靴下が押し込まれ、首には電気器具のコードで絞められた痕があった。室内は荒らされていないが、携帯電話機と普段身に着けている貴金属装身具が見当たらない。
この女性は16歳で結婚し、一児をもうけたが離婚し、子供は夫の一族が育てている。被害者は定職がなく、しかしそのコスの部屋に来客があることが多い。コスオーナーの姪は10日の朝被害者と接触しており、10日の夜は被害者の部屋から暴れるような音が聞こえて何かが落ちたように思われたが、このコスの住人はみんなプライバシーに触れられるのを嫌うため、放っておいたとのこと。
警察は4月14日にボゴール県ボジョングデ在住の容疑者、24歳男性進学塾教師、を逮捕し、容疑者は自分の単独犯行を認めた。警察は被害者がツイッターで客を誘う売春婦であったことをつかんでおり、容疑者の自供もその線に沿ったものだった。容疑者は過去に二回被害者の客になっており、その夜も身体を合わせたが被害者が容疑者の体臭がくさいと非難したためカッとなって絞殺したとのこと。 

4月13日 西ジャカルタ市チュンカレン郡カレッのティンブル市場
子連れの男23歳に酔った男25歳が近寄り、一羽10万ルピアの小鳥の買い手がどこにいるか尋ねた。子連れの男が「買い手はマンディ中だ」と答えると、酔った男が怒り出して喧嘩となり、護身用短剣で酔った男が刺されて死亡。刺した男は逃走したが、20日早朝に西ジャワ州カラワンで逮捕された。

4月13日 北ジャカルタ市カプッ
酔っ払った21歳と18歳が二人乗りしているオートバイを泥棒と思った住民がリンチし、二人とも死亡。

4月18日未明 東ジャワ州マラン市内
マラン市警犯罪捜査ユニットが盗難二輪車に乗っている男を発見して追跡し、17日夜、その46歳の男を逮捕。男の自供で犯人一味が割り出され、その男の案内でまず二人を逮捕し、更に6人を逮捕しようとしたところ、その46歳の男が仲間の男たち35歳・29歳・34歳を唆して捜査員を襲ったため、捜査員が4人に銃弾を浴びせた。そのうちのひとり34歳の男がこの一味の首領で、かれは捜査員を殴り倒して逃走しようとしたため、撃たれどころが悪く、死亡した。

4月19日夕方 東ジャカルタ市パサルボのモールグラハチジャントゥン前交差点
車両強盗グループ4人を捕捉した首都警察車両捜査次局捜査員が陸軍特殊部隊員の協力を得て一味を逮捕しようとしたところ、一味が捜査員に発砲したため撃ち合いとなる。東ランプン出身のその4人はふたりが射殺されたが、他のふたりは逃走に成功。

4月20日早朝 西ジャカルタ市カリジョド売春隔離地区
売春婦23歳が客と思われる何者かに虐待された上、背中を刃物で刺され、娼館から一度自宅に戻って病院へ行ったが、結局死亡。

4月22日 西ジャカルタ市チュンカレンのPGRI第35職業高校表
15歳の男子生徒が学校の外で同じ学校の生徒に現金を強要され、拒否したために数人が暴行。被害者は重態となって病院に運ばれ、三日後に死亡

4月23日夜 中部スラウェシ州パル市北パル町の路上
住宅地区の路上で32歳男性の刺殺死体が発見された。警察の捜査で、同じ町の住人35歳と43歳の男性がそれぞれの自宅で逮捕された。二対一の喧嘩が行なわれて、暗い小路でふたりがひとりに暴力を振るった結果、死亡した模様。死体には刃物による刺し傷がたくさんあった。

4月24日0時半 ブカシ市北ブカシ郡ハラパンジャヤ住宅地
一軒の住宅の表の路上に血まみれの40歳男性の死体がひとつ転がっているのが発見された。頭頂部・右耳・こめかみ・左背・右腕などに鉈状の刃物で斬られた傷があり、数人がかりで斬り殺されたものと警察では見ている。被害者はその住宅地に住むデットコレクターで、警察は7時間後に犯人ふたりを逮捕した。ふたりは別の仲間ふたりを誘って自宅から車で出た被害者を尾行し、人寂しい場所で進路を阻むと被害者に声をかけて、いきなり鉈で斬りつけた。それを除けた被害者は車から出て車内に隠してある刀剣をつかもうとしたが、その前に斬られて路上に倒れ、全身を何度も斬られて死亡した。
被害者は東ジャカルタ市チャワン地区の不法路上駐車番の胴元のひとりで、別の胴元との間のいがみ合いが激しく、犯人ふたりはその関係でかつて被害者に「殺すぞ!」と威嚇されたことを根に持っての犯行だった。

4月24日 西ジャカルタ市タマンサリ地区
ランプン州から上京してオートバイ強奪をメインにさまざまな犯罪を150回以上繰り返し、数ヶ月間にわたって首都圏を恐怖の中に落とし込んだ35歳の男が警察に射殺された。捜査員が逮捕しようとしたとき、男は手製リボルバーで捜査員に4回発砲したため、捜査員に反撃されて死亡した。男は上京してから少年青年層を犯罪に誘い、大勢がその男の手下になって首都圏内のあちこちで犯罪を行なっていたとのこと。

4月25日未明 ジャンビ州サロラグン県リムン郡プロパンダン村
ナルコバパーティの情報を得たリムン署が一軒の民家に踏み込んだところ、中に居た4人の青年が一斉に逃げ出した。その家の中で警察はシャブ2グラムを発見している。警察は4人のうちのひとりを追いかけ、警告して発砲した。三発のひとつが後頭部に当たり、逃げていたその19歳の青年はその場に倒れて重態。すぐに病院に担ぎ込んだが、病院で死亡した。

4月26日 中部カリマンタン州パランカラヤ市グヌンスラムッ通りサンタシシリア女子寮に近い排水路
排水路を掃除していた16歳と20歳の女性が、生後12週間と見られる胎児の屍骸を発見。警察はその排水路を調べて、堕胎に関連したと見られる証拠品を発見している。市内では過去二週間に類似の事件が三件見つかっている。

4月26日 西ジャワ州チバトゥ郡チカンペッ自動車道KM33
タングラン自動車道で生牛を運搬しているトラックを襲った5人組が、チカンペッ自動車道に移ってから強盗団員のひとり28歳がトラック運転手26歳を殺害して道路脇に捨てた。数日後、警察の捜査で一味の逮捕劇が繰り広げられ、運転手殺害者28歳が捜査員に刃向かったため、射殺された。

4月29日午前11時半ごろ 北スマトラ州スルダンブガダイ県プルバウガン郡カルヤ通りの住宅
北スマトラ州警察スルダンブガダイ水上警察署一級警部補28歳が警部補37歳の自宅に長銃SS1を持って訪れ、台所で激しい口論の果てに警部補37歳の頭・胸・脚を撃って死亡させた。一級警部補28歳はその家の妻に「自分を撃ち殺してくれ」と銃を渡そうとしたが、妻は逃げ出した。その後銃声が一発響き、長銃を抱えて自分の頭を撃ち抜いた一級警部補28歳の死体が台所に横たわっていた。
一級警部補はよく金貸しを行なっており、警部補はしばしば借金の回収を手伝っていたので、両者間の金のもつれが原因ではないかと見られている。

5月3日 リアウ島嶼州バタムのレンパン島レンパンチャテ町の空地
地元住民でバタム島プルタミナデポのマネージャーである男性の死体が見つかる。親族の話では、2日夜に何度も電話がかかり、外出してから帰宅しなかったとのこと。死体には複数の刺し傷、喉を扼した痕や殴打の痕があり、死体はほとんど全裸で、バタム島スクパン地区にあるホテルのものと見られるシーツで覆われていた。

5月3日 東ジャワ州グルシッ県の街道
犯罪で得たと見られる現金1.5億ルピアと銃器などを所持していた男が、護送中の刑事を襲って逃走をはかったために射殺された。
男は銃器がボジョヌゴロ県交通局職員からの預かり物だと供述したため、警察は男とその職員を対決させにボジョヌゴロへ行き、職員は男の言葉を否定した。グルシッへの帰路に男は手錠を外して刑事の銃を奪い、逃げようとしたため、別の刑事に撃たれた。男は病院への途上で死亡。

5月4日16時 中部ジャワ州ソロ市ティルトナディバスターミナルに近いホテル
33歳女性が20歳男性とフェイスブックで知合い、その日、初デートしてホテルでベッドイン。ところが、女性が別の男性と親しげに電話で会話しているのを嫉妬し、男性は睦んだばかりの女性を持っていたナイフでメッタ突きした上、首を絞めて殺害。
男性は女性の財布を奪い、またその女性が乗ってきたオートバイでホテルから逃亡したが、事件発生から15時間後に警察が犯人逮捕。

5月5日昼 バンテン州タングラン県チクパ郡タラガパブアラン村
オートバイを盗もうとしていた現行犯の男が住民に見つかって捕まり、多数住民がリンチして瀕死の状態にした上で油をかけて火を放った。火がおさまってから病院に運び込まれたが、全身火傷で3時間後に死亡。

5月9日未明 バンテン州タングラン県チクパ署管内
県警チクパ署自動車捜査班が管内パトロール中、怪しい男を検問しようとしたところ、男が即座にパトカーに発砲してきた。二輪車に乗ったその男は警官の風体をしていたが、強盗の獲物を探していたニセ警官とあとで判明。捜査員が警告射撃をする前に銃撃してきたため捜査員が応戦し、男の胸に弾丸が当たって死亡。男が持っていた銃器はレボルバー型のエアソフトガンで、空気銃弾が使われていた。

5月10日午前2時 バンテン州タングラン市チルドウッ郡チョクロアミノト通りプリベタ住宅地前
いがみあう二つの住民グループ間でタウランがあり、一方のメンバーひとり27歳男性が頭・こめかみ・背中・腋の下などを鉈で斬られて死亡 

5月11日 東ジャカルタ市チラチャスの都庁消防教育センターコンプレックス内
ガソリンスタンドや米商人の売上金を専門に狙う、二輪車を使った7人組強盗団のふたりを逮捕した首都警察犯罪暴力次局捜査チームが、そのうちのひとりで強盗団の暴行担当の男に武器の隠し場所へ案内させたところ、男が逃亡をはかったため捜査員に射殺された。強盗団は全員が東ジャワのある種族出身者で、犯行はジャカルタやデポッ一円のみならず、東ジャワ州内でも行なわれていた。

5月13日16時 バリ州バドン県クロボカン2A級刑務所内
東ジャワ州出身の男性服役者35歳が別の服役囚と喧嘩を始めたところ、別の服役者ふたりに「喧嘩はやめろ」と止められた。すると激昂した35歳の服役者はナイフを隠し場所から取り出し、止めに入ったふたりに襲い掛かった。そのひとり、ジャカルタ出身の服役者42歳は腹部を刺されて死亡、もうひとり東ジャワ出身の服役者も腹部を刺されたが、病院に運ばれて治療中

5月14日 西ジャカルタ市タンボラ地区パサルプルニアガアン
アセムカのパサルパギでボックストラックから積荷を盗む専門グループの頭目のひとり38歳男性はこれまで西ジャカルタ市警の捜査ターゲットのひとりで、警察はその手下の男34歳を捕らえることができたので、頭目の隠れ家に案内させた。警察の手が回ったのを知った頭目は逃走しようとしたため、捜査員は警告射撃を3発撃ったが頭目はそれを完全に無視した。捜査員の4発目は頭目の背に命中し、頭目は死亡。

5月20日午前4時半 西ジャカルタ市チュンカレンのKFT住宅地区
生活基幹物資流通業者男性49歳が自宅の一階応接間で仰向けになって死んでいるのを二階の寝室から降りてきた妻子が発見。現金1千7百万ルピア・ノートパソコン・携帯電話などが盗まれており、警察は強盗殺害事件と見ている。被害者の頭部にあった刃物傷が致命傷。強盗は数人のグループと警察は見ているが、その家の表を撮影していた防犯カメラに怪しい人間の姿は写っていない。

5月20日22時半 アチェ州ピディ県グロングロン郡ガントンギンポン地区
アチェ北部一帯を荒らしているディン・ミニミ武装グループと見られる男二人がガントンギンポン地区の山中に入ったのを地元民が連絡してきたため、ピディ県警とピディ軍管区司令部が共同部隊を現場に派遣。すると現場には多数の武装者がいて部隊に発砲してきたため、部隊も応戦して42歳・32歳・27歳の男三人を射殺した。かれらは3月24日に北アチェ軍管区所属の一級軍曹36歳と二級軍曹41歳の諜報員ふたりを殺害した者たちと見られている。

5月23日午前4時 南ジャカルタ市クマンスラタン通りのヴェニューバー&ラウンジに近い路上
慣習法復権活動家でパーム農園監視団体の活動家39歳男性が銃剣様の長いナイフで背中を刺され、病院で死亡。同行していた友人の証言では、事件の経過は次の通り。ヴェニューバーに入ったとき、中に兵隊らしい一行がいた。午前4時の閉店時間になったので、兵隊のひとりが店から出るよう、かれら被害者一行を急かした。外に出て駐車場へ向かうと、兵隊のひとりが追いかけてきて、被害者に暴力を振るった。被害者の友人が間に割って入ったが、その兵隊は被害者をにらみつけたままで、被害者が友人たちに車内で待つように言い、自分も兵隊に背を向けて歩き出したとき、兵隊がバッグからナイフを出して被害者の背中に突き立てた。被害者は地面に倒れ、友人たちが病院に運んだが、死亡した。

5月24日午前1時 アチェ州ピディ県東ムティアラ郡ガンポンブランマル
武装した三人組がアンコッで東ムティアラ郡に向かったとの住民からの連絡を得たアチェ州警察が即座に出動し、問題のアンコッを捕捉して後尾した。三人組はガソリンスタンド近くでアンコッを降り、襲撃態勢に入った。三人組はディン・ミニミ武装グループメンバーでガソリンスタンド強盗をたくらんでいると判断した警察は三人の逮捕にかかり、銃撃戦が行なわれて三人のひとりを射殺し、もうふたりを逮捕した。警察側にも負傷者が数人出た。

5月24日19時 中部スラウェシ州ポソ県ポソプシシルウタラ郡ガヤトリ部落
中部スラウェシ州警察軌道旅団とデンスス88の合同部隊がテロリストグループインドネシア東部ムジャヒディンメンバー数人との間で銃撃戦を行ない、ムジャヒディンメンバーふたりを射殺。警察側もふたりが負傷。

5月26日22時半 西パプア州プンチャッジャヤ県ムリア地区ウシル村
自由パプア機構に属すヤンビグループによる役人や民間人への襲撃が増えており、その夜民間人6人に対して行なわれた銃撃で、ひとりが死亡した。ヤンビグループ構成員は18人で、銃器を8丁持っていると見られている。

5月27日夜 西ジャワ州ボゴール県タジュルハランの民家
建材店オーナーの夫が夜半に帰宅したところ、妻30歳が瀕死の状態で首には絞められた跡が見られ、かの女は病院への途上で死亡した。夫は殺人事件として警察に届出、警察の捜査で店に雇われている少年14歳が犯人として逮捕された。店の仕事で雇い主の妻からよく叱られるのを根に持ち、怨恨を晴らそうとして行なったとの自供。

5月31日午前3時 西ジャカルタ市タンボラ郡ジュンバタンリマ地区モッマンシュル通り路上
北ジャカルタ市プンジャリガンの不良グループAll Star と西ジャカルタ市タナサレアルのグループCebokan が路上で乱闘。チェボカングループの20歳と17歳の男性が刃物で刺されて死亡。

6月1日 西ジャワ州ブカシ県東ブカシ郡アグッサリム通りのコス
勤め人22歳男性の住んでいるコスで、恋人であるジャカルタの私立大学在学中の女性19歳が死んでいるのを勤めから帰宅した男性が発見し、RTに報告したところ、RTは警察に届け出た。検死結果はその女性が殺害されたことを示していたため警察の捜査が開始され、勤め人の供述はアリバイ作りの虚偽であったことが判明し、警察はかれを逮捕した。
勤め人が自供したところでは、東ジャワ州ドゥマッ出身のその女性は恋人男性に高飛車な命令口調であれこれ指図し、頻繁に怒りを発散させ、また金を要求するのが普通だったことから、男性はそれに耐えて不満を蓄えてきたが、その日ついに堪忍袋の緒が切れて大型の熊のぬいぐるみで女性の顔面を覆い、20分間かの女を押さえ続けていたとのこと。

6月2日午前4時 東ジャワ州スラバヤ市南スラバヤのガグル通り
エルランガ大法学部学生でナイトクラブでDJをしている24歳男性が四輪車で帰宅途上、町中の道路上で二輪車レースをしている二グループのひとりと接触。二輪車の男は仲間を誘って総勢12人で四輪車を追いかけた。24歳男性は逃げようとしたが運転を誤って街路樹に激突。すると12人は動けなくなっているかれを運転席から引きずり出し、ヘルメットや石・棒切れなどありとあらゆる物を手にしてかれの全身をなぐり、死亡させた。警察は19歳ふたり、20歳・22歳各ひとりの4人を逮捕し、他の8人を捜査中

6月6日午後 南ジャカルタ市トゥブッのマンガライ鉄道駅に近い番小屋周辺の路上
凧揚げの子供が20〜25歳と見られる男性の死体を発見。ジーンズとTシャツを着、歯に歯列矯正ワイヤーをはめているが、財布や身分証などはない。首・顎・頬・左手を負傷しており、中指はほぼ切れ掛かっている。

6月7日未明 東ジャカルタ市スムル部落のタフ小路の借室
未明に目覚めた夫27歳が傍らに妻26歳の姿がないのに気付き、妻を探して他の借室を調べたところ、別の借室でその住人27歳の男と情事の真最中であることを発見。夫は自室に戻って鎌を持ち、不倫男の部屋に乱入して30ヶ所以上をメッタ突き。その間に妻は逃亡。不倫男は死亡。

6月7日15時 タングラン市チルドウッ郡南スディマラ町住宅地区の民家
両親と兄妹という四人の一家で、両親が仕事に出ているとき、13歳の妹がマンディ上がりでタオルを身にまとった状態で喉をナイフで掻き切られて死亡した。15歳の兄も喉を切られたが、表に走り出て助けを求め、兄は病院に運ばれた。警察には見知らぬ男がナイフを振るって妹を殺したと兄は供述したが、ナイフの柄の汗をDNAテストしたところ、兄のものと酷似していることが判明し、警察はこの事件を狂言だと見て兄への動機追及を行なっている。

6月9日昼 タングラン県クラパドゥア郡ベンチョガン町ラウタワラヤ通りの民家
普段、自宅近辺でアルクルアン読誦の先生をしている51歳女性が、夫の旅行中に一人暮らしの自宅で首と腹に傷を追って死んでいるのを、訪れた実弟が発見。家の中は荒らされていない。

6月10日 バリ州デンパサル市サヌールのスダップマラム通り民家
5月16日に失踪届けが警察に出されていた少女8歳の死体が、その家の裏庭に掘られたゴミ捨て場の底で発見された。警察がその家を調べているとき、新しく土が掘られた場所を見つけて疑惑を抱いたことによるお手柄。少女はその家のもらい子で、その家の家族がソーシャルメディアに捜索を要請したために政府を巻き込む社会的関心の焦点になっていた。

6月11日昼 リアウ島嶼州バタム市宗教裁判所
45歳の夫と37歳の妻が離婚裁判の順番を待っているとき、感情的になった夫が刃物を取り出して妻の腹を刺し、死亡させた。付き添いの妻の姉にも重傷を負わせ、最後に夫はわが身を傷つけた。夫は持参していたバッグにナイフ・斧・剣を入れていた。「離婚はしないぞ」という夫の緊張した声を離婚証人のひとりは耳にしている。病院に運ばれた夫も、病院で死亡。

6月12日0時半 中部スラウェシ州パル市タタガ郡タヴァンジュカ町イグスティグラライ通り
地元民群衆が通りかかる自動車に投石しているとの連絡を受けた南パル警察署員三人が現場に急行したところモブは既に解散したあとで、三人が辺りにいる地元民に状況を聴取していたところ、周辺から出現したモブが刃物を手にして三人に襲い掛かり、ひとりが重傷ふたりが軽傷を負う。救出部隊が駆けつけて三人を救出したあと、22歳男性の死体が現場で発見された。その三人の刑事のひとりが22歳男性の頭部を1.5mの距離で銃撃したため、大勢が三人の署員に襲いかかったのだ、と目撃談を語る者が住民の中にあった。警察は事実関係を調査中。

6月12日朝 バリ州バンリ県ススッ郡アプアン村民家
バンリ県警警部補36歳が自宅で兄嫁35歳とその子供7歳を殺害。警部補には精神分裂症の既往症があり、それが再発したものと見られている。

6月13日未明 パプア州ジャヤプラ市エントロップ町にあるナイトスポットの表通り
ジャヤプラ市警警部37歳がジャヤプラ第1701軍管区司令部要員三人にリンチされて病院に収容されたが、15日に息を引き取った。全身に打撲の痕があり、鈍器による頭部の殴打が致命傷になったようだ。

6月14日朝 中部ジャワ州チラチャップ地方総合病院
6月10日15時41分にヌサカンバガン島ナルコバ刑務所で殺人罪服役囚51歳に腹など数ヶ所を刺されたナルコバ服役囚40歳が、治療の甲斐なく死亡。刺殺犯は、相手が作ったコーヒーを飲んだら激しい下痢をきたしたため、自分への害意を疑い、先に作ってあった、フライパンの柄を研いで尖らせた凶器で相手を襲ったというのが事件の全貌。

6月20日 南スマトラ州メスジ県産業林レジスター45
土地の所有権争いでOKI県チュペル川とムリアルジョ村の住民間で暴力抗争が続いている。15時に衝突事件が起こったあと、21時半に昼の恨みを晴らすべく、負けた側が大勢オートバイで相手の村に殴りこみをかけて銃を乱射したためひとりが死亡、ひとりが重態。

6月21日9時半 西ジャカルタ市クンバガンのブギス通り
道路脇のゴミの山の間でバケツの中に入れられた赤児の死体が見つかる。警察が血痕をたどったところ、一軒の民家に行き当たった。警察の取調べでその家の娘16歳が産んだ赤児であったことが判明。職業高校在学中の娘は事態を恥じて赤児を自分で始末したようだ、と娘の両親が警察に供述。

6月21日11時15分 南スラウェシ州北トラジャ県カパラピトゥ郡トインドゥロライ部落の教会
地元教会のオルガン手女性41歳は神父である父親60歳が勤める礼拝の伴奏を終えたあと教会を出た。そして休憩時間に戻ってくると信徒席に座り、いきなり女性部落長55歳を教会の外に引きずり出した。それを阻もうとした信徒はナイフを手にしたオルガン手に威嚇されて引き下がる。憂慮した神父は娘の後について外に出たが、娘は部落長の喉笛を掻き切り、驚いた神父がそれを止めようとしたところ神父も喉を切られて二人とも死亡。娘は逃亡しようとしたが、部落民らに捕らえられて警察に引き渡された。女性部落長は娘の母親で、娘は精神異常者であるとの情報も流れている。

6月24日9時 南ジャカルタ市パサルミング郡西プジャテン町シアガ1D通りの民家
その家で火が出ているのを発見した地元民が消火活動のために邸内に押し入ったところ、その家の女中30歳が手を縛られ、猿轡をかまされ、暴行された上にナイフの刺し傷がある状態で床に倒れているのが発見された。病院に運ばれたが17時に死亡。

6月24日 リアウ島嶼州バタム市ダガス丘
商店員である18歳の女性の死体が丘の上で発見された。喉に刃物傷があって腕に打撲の後があり、衣服がすべてめくられている状態だった。死体からあまり遠くない場所にその女性のオートバイが倒れており、死体発見時にエンジンはまだ熱かったので、事件発生からあまり間をおかずに死体が発見された模様。警察は強盗殺人もしくはレイプ殺人のふたつの可能性を抱えて捜査を開始。

6月27日 バンテン州南タングラン市パムランのポンドッチャベウディッにあるコス
コスの部屋で一人暮らしの住人(20歳女性)が死んでいるのが発見された。死体は殺害されたのが明らかな状態で、かの女に最後に会っているのはその夫だという証言が目撃者から得られており、警察は21歳の夫を追跡して6月30日に中部ジャワ州グロボガンで逮捕。夫の供述によれば殺害動機は嫉妬で、ふたりでいるとき妻に別の男から電話がかかってきたため、憎悪の激情に襲われて殺害したとのこと。

6月27日16時半 ボゴール市北部のボゴール外環状自動車道
西スントゥル料金所で順番争いのために車の鼻先を突っ込みあった二台の乗用車が自動車道に入ってからも喧嘩の走り合いを続け、タナバル歩道橋の下で腕力闘争に入った。そしてひとりが勝ちひとりが負けたが、負けたほうは深いダメージを受けて路上に転がって動けなくなり、自動車道管理者が病院に運んだものの、病院到着時には死亡していた。勝ったほうは警察の取調べを受けている。

7月2日0時45分 南スラウェシ州ゴワ市内
夜間の市内保安警備に当たっていた警察官3人が、突然自動車2台と多数のオートバイに乗って出現した大勢の暴漢に襲撃され、警官ひとりが死亡し、ふたりが重態。襲撃者の多くは刃物を振るった模様。警察を敵視する一味が計画的に行なった襲撃事件と見られている。

7月3日 北ジャカルタ市タンジュンプリウッのスガイバンブラヤ通り
酔っぱらった住民が隣人と口喧嘩のあげく、自宅へ戻ると刃物を手にして喧嘩相手の家に乗り込んだ。その隣人はすぐに警察に連絡し、急を聞いてやってきた警官が事態を収拾しようとしたものの酔っぱらいは言うことを聞かなかったので、警官は拳銃を手にした。すると酔っぱらいは逃げ出したため警官が発砲し、弾丸は左背中に当たって酔っぱらいは死亡。

7月3日夕方 ランプン州メスジ県内陸部の農園用地
力ずくでの土地争いを続けている二集団間の衝突がまた発生し、ひとりが死亡、三人が怪我。最初は一対一の喧嘩に始まり、刺された者が仲間に事件を知らせたために集団喧嘩に発展。刺された側の報復行動リーダーが相手側から総攻めのリンチを受けて死亡した。

7月7日20時 南スラウェシ州マカッサル市マリチャヤバル町民家
36歳の父親が帰宅したとき、家の表に鍵がかかっていて入れないことに腹を立て、家の鍵を持って近所のワルンに用足しに行っていた12歳の娘が戻ってきたので、棒切れを振るって八つ当たりした。その被害者になった12歳の実の娘は、後頭部に受けた一撃で意識不明となって床に倒れ、病院に運ばれたが8日11時に死亡した。父親は妻と一緒に娘を病院に運んでから逃亡し、しばらくバリッパパンに潜んでいたが、再びマカッサルにもどり、21日朝、妻に電話していたところを警察に逮捕された。

7月8日白昼 リアウ州インドラギリフル県シブリダ郡セイババッI村とセイババッII村を結ぶ街道
ゴム買付人男性47歳が単騎オートバイで走行中に二人乗りオートバイと接触。オートバイの男はいきなりかれが持っていたバッグをひったくった。バッグには1億3千万ルピアの現金が入っている。ゴム買付人が抵抗したため、別のオートバイに乗っていた強盗仲間が拳銃で買付人の腰を銃撃。買付人は病院に担ぎ込まれてから死亡。

7月8日15時 ランプン州トゥランバワン県ユニット1プナワルレジョ部落
一軒の民家の主人30歳の妻が隣の住人28歳を家に呼んだ。28歳の男が主人30歳と話をしていたところ激しい喧嘩になり、28歳が逃げ出したのを30歳が追いかけて暴力をふるい、28歳は死亡。28歳の家族が怒って30歳の家に火をかけたので、その民家は全焼。

7月9日朝 リアウ島嶼州バタム市ティバン地区
空地で遊んでいた子供が、大きい木の脇の藪の奥に焼死体があるのを発見し、地域の大人に報告。警察の現場調査では、焼死体はまだ十代の女性で、財布はあるが現場周辺に身元を示すものはひとつも見つかっていない。顔は激しく焼けていて、人相の特定が困難とのこと。

7月9日20時半 中部カリマンタン州東コタワリギンのパーム油農園会社
パーム椰子の実を盗んでいた3人組の乗ったピックアップトラックを発見した警察軌道旅団パトロール隊が停止を命じたところ、ピックアップトラックが体当たりを仕掛けてきたため、パトロール隊員一名が負傷。
パトロール隊は威嚇射撃をして体当たりをやめるよう命じたが効果なく、結局3人組に発砲してひとりが死亡。

7月9日22時過ぎ 中部ジャワ州バンジャルヌガラ県ススカン郡カランジャティ村の民家
その家の同居者女性45歳(後家)を訪問した44歳男性が恋心を訴えたが拒絶されたため、鉄鎚で女性を殴った。女性は頭に負傷したが逃げ出して近所のミニマーケットに走りこみ、保護された。反対に住民たちが44歳男性を捕らえようとした。するとそのあと、その家が火事になり、鎮火後家の中から家のオーナーである80歳と78歳の夫婦の死体ともうひとり身元不明の死体が発見された。

7月10日午前3時ごろ バンテン州タングラン県パグダガン郡グレンコーブ通りザブリーズ橋
オートバイで女性を家に送っていた25歳男性が橋の上で別のオートバイに追突され、カップルが路上に横転したすきに二人組み追突者がオートバイを奪って逃げようとした。25歳男性はそれを阻もうと抵抗したため、追突者は刃物で25歳男性をメッタ斬りして逃走。首の傷が深く、被害者は病院到着前に死亡。

7月12日午前2時半 南スラウェシ州ゴワ県中心部のシェッユスフ広場
陸軍戦略予備軍一等兵ふたりが広場にいたところ、オートバイに二人乗りした正体不明の男が近寄って誰何し、軍兵士であることを知るといきなり襲い掛かった。すると10台超のオートバイに乗った20人を超える男たちが集まってきて、刃物をふるって軍兵士ふたりをリンチし、胸部に深い刺し傷を負った兵士ひとりは病院で死亡。もうひとりは生命を取り留めた。

7月13日 東ジャカルタ市ジャティヌガラのカンプンプロ第1小路の路上
現場からほど近い自宅に帰るために歩いていた24歳の青年が、地元の男4人に行く手を阻まれ、刃物を突きつけられて金を出せと強要された。青年は拒絶したため4人の男たちのリンチにあって死亡。警察は犯人二人(25歳と23歳)を逮捕し、他の二人を追跡中。

7月14日16時半 北ジャカルタ市チャクンラマ水路に向かう路上
清掃員男性23歳がひとりオートバイで水路のゴミ掃除に向かう途上、一台のオートバイが路上でかれのオートバイに近寄り、直後に清掃員のオートバイが転倒して投げ出された清掃員が意識不明となる。オートバイ帰省グループの中にいたかれの友人たちが偶然それを発見し、グループがかれをインドラマユ警察まで運んだ。かれは意識不明のまま警察病院に収容されたが、7月18日17時15分に絶命。

7月14日20時 中部カリマンタン州コタワリギンティムール県パレンゲアン郡カラントゥンガル村民家
25歳と23歳の夫婦および2歳の息子と70歳の祖母の一家四人が住む家に二人組みの泥棒が入り、金品を盗もうとしたが夫に見つけられたため、持ってきたカリマンタンの蛮刀マンダウで一家を皆殺しにしようとした。腹と首に傷を負った25歳の夫は近くの父親51歳の家に駆け込んで強盗事件を知らせ、父親が息子の家を調べに行って他の三人が全員首を二回以上斬られて応接の間で死んでいるのを発見。25歳の夫も病院に運ばれたが、助からなかった。
警察は犯人のひとり17歳の男を19日に逮捕した。ルバラン祝祭と生活費をまかなう金を手に入れるつもりで物盗りに入ったものが殺人事件に摩り替わり、しかも金品は何ひとつ手に入れないまま現場から逃走した、と犯人は皮肉な展開を自供している。犯人は5キロほど離れた隣村の住民で、被害者は夫がパーム油農民、妻がワルンを営んでおり、地元エリアでは豊かな家庭と見られていた。
警察は翌20日に主犯格の男30歳をクマイで逮捕した。その取調べから、この一家惨殺事件は嫉妬が根深くからんでいたことが明らかになった。主犯の男は被害者のひとり23歳の妻が未婚時代にパチャラン相手だった人間で、主犯が嫉妬と憎悪を晴らすために物盗りを口実にして共犯者を誘ったというストーリーのようだ。

7月15日未明 マルク州アンボン市トウルッカンボン郡のタウィリ村とラハ村の境界地区
この2カ村は昔からいがみあいが続いていて、村同士でのタウランが頻発しており、その夜も両村の青年たちの間でタウランが起こった。タウランは最初、投石合戦で開始され、一方の村のひとりが石で怪我をしたため、敵への皆殺し意欲は燃え上がる。
タウランが行なわれている最中に、ラハ村住民男性24歳が村境にある携帯電話プルサ店で買物をした。するとタウィリ村の28歳と25歳の男に暴力をふるわれ、頭に深手を負って多量の出血をした。被害者は病院に運ばれたが助からなかった。警察は暴行殺人犯ふたりを逮捕。

7月18日13時 西ジャワ州ボゴール県ボジョングデ郡クドゥンワリギン町住宅地の民家
フリーランスの独身女性ジャーナリスト44歳をルバラン祝祭に誘うためにその自宅を訪れた姉夫婦と隣人が、自宅応接間でうつぶせになったかの女の死体を発見。死体は指を黒色ビニール紐で縛られており、首・腹・腰に9ヶ所の刺し傷があった。屋内のあちこちに血痕があり、またかの女の居室に向かう靴の足跡が残されていた。
警察は7月20日未明、かの女を殺害した侵入盗グループ四人のうち三人(20歳ふたりと22歳ひとり)を近隣地区一帯で逮捕し、首領格のひとり25歳をバンドンで逮捕した。首領格の男は被害者の隣人の家の改装に携わっている大工グループのクーリーで、被害者の日常生活を観察して侵入盗のターゲットとし、その実施のために他の三人を誘った。四人は7月4日の未明(プアサのサウルの時間)に被害者の家に侵入し、金品を盗もうとしたが被害者に見つかったため、被害者を殺害して携帯電話・ラップトップ・デジカメ・かなりの現金・名刺ファイルなどを盗んで逃げた。
丁度サウルの時間帯であり、たいていの家庭は起きて食事をしているはずで、そのときに被害者の家で起こった異様な声や物音に隣人がだれひとり気付かなかったことに関して、被害者は仕事に多忙で普段からあまり近所付き合いがなかったことを指摘する声が多い。

7月19日 東ジャカルタ市チパユン郡ルバンブアヤのラヤモヌメンパンチャシラサクティ通り
42歳と41歳の夫婦が乗っていたオートバイを二人乗りオートバイが襲い、最初は41歳の妻のハンドバッグをひったくろうとしたがうまく行かず、賊が夫婦のオートバイを蹴倒したため、夫は頭の打ち所が悪く、死亡。妻は骨折。賊は倒れたオートバイを奪って逃走した。警察は犯人を2台のオートバイを使う四人組み強盗グループと特定し、そのうちの三人を翌日逮捕した。四人のうちのふたりは一ヶ月前に刑期を終えて出所したばかりの前科者。

7月19日未明 東ジャカルタ市カンプンジャティスラタンの路上
21歳男性とその友人が7人組みの中高生グループに襲われ、暴力を振るわれて21歳男性が死亡。

7月19日昼 マルク州中部マルク県レイヒトゥ郡ママラ村とモレラ村
何年にも渡って血で血を洗う暴力抗争を繰り返してきている隣り合った2カ村のひとつ、ママラ村の村有森林に数発の銃声が轟き、森林近くの住民を不安の中に引きずり込んだ。そしてママラ村住民男性ひとりの死体が、森林の中で発見された。

7月19日夜 マルク州中部マルク県レイヒトゥ郡ママラ村とモレラ村
積年の敵対関係にある隣り合った2カ村の間で住民同士が暴力抗争を続けており、7月17日にモレラ村住民がママラ村住民に大怪我を負わせる事件が発生。被害者側の訴えによって州警察と国軍軍管区司令部の合同部隊がモレラ村で犯人を逮捕した直後、モレラ村住民が投石と火炎瓶を使って合同部隊への襲撃を開始した。
この逮捕行動を指揮したアンボン=レアセ地区警察署長の近くで火炎瓶が爆発し、署長の隣にいた州警察機動旅団員二級警部補一名が死亡し、署長と一級警部補一名が顔や首を負傷した。この国家権力に対する暴力反抗を計画指揮した者に関する捜査を州警察は行なっている。

7月21日夜半 ボゴール市南ボゴール郡ボジョンクルタのランチャマヤ住宅地内民家
ワルネッに入り浸って毎日夜中に帰宅する長男17歳を父親が叱ったところ、つかみあいの親子喧嘩に発展した。寝ていた次男15歳はそれを仲裁しようとして兄に抱きついたところ、兄がナイフをかまえていたのを弟は知らないまま兄に身体をぶつけていったため深傷を負い、病院に運ばれたが22日昼ごろ死亡した。警察に届出がなされたのは22日夜。

7月22日 ランプン州東ランプン県タンジュンサリ郡
マランサリ村住民に路上強盗を働いたバトゥバダッ村住民三人が大勢のマランサリ村民の逆襲を受け、三人のうちのひとりが死んだ。するとバトゥバダッ村側がその復讐にマランサリ村を襲う準備を始めたため、情報をつかんだ所轄警察署長が仲裁に乗り出した。署長は27日に行なわれる死者の供養儀式に近隣諸村を誘ってバトゥバダッ村を訪れたが、バトゥバダッ村民は一行の身柄を拘束し、同行したマランサリ村書記役を殺害した。ランプン州警察はバトゥバダッ村住民を煽動して村民に復讐殺人を行なわせたと見られる男一名を逮捕した。この男は県内の広域暴力窃盗グループに所属している人間で、抗争を起させて漁夫の利を得ようとする企みが背後にあったことが疑われている。州警察は機動旅団2個中隊を両村一帯に配備し、警戒パトロールを行なわせている。

7月24日夜半 バンテン州タングラン県パノガン郡ムカルジャヤ村路上
オートバイを盗もうとしていたふたりの若者を住民が発見し、ふたりのうちの20歳前後の若者を捕らえた。もうひとりは逃亡した。住民は捕らえた若者が逃げようとしたことを口実にリンチし、通りかかったパトロール警官が病院に運んだが、死亡した。

7月29日夜 南スラウェシ州ソッペン県ララバタ郡サロカラジャ町の畑地
自宅を出た後消息を絶った10歳の少女が死体で発見された。いとこの25歳男性と一緒にいたのが目撃されていたため警察が取り調べたところ、男性はかつてパプアで行なったように少女をレープしてから首を絞めて殺したと自供。少女の両親は離婚して別々に暮らしており、祖母に育てられていた少女が母親の家へ行くと言って家を出てから消息が途絶えていた。

8月4日2時 東ジャワ州マラン県ジャブン郡アルゴサリ村の民家
家が燃えているのを近隣住民が発見して消火に当たろうとしたが、施錠されている。表扉を押し破って中に入ったところ、屋内にその家の主婦48歳と娘16歳の死体があり、さらに主人50歳が浴室に意識不明で横たわっているのが発見された。傍らには床掃除洗剤と刃物があり、定職のない主人が一家無理心中をはかったものと見られている。

8月4日 マルク州アンボン市サイップリンタ通り
市内とアエロサロバル地区を運行しているアンコッ運転手31歳が市内とクダマティ地区間を運行するアンコッの運転手36歳をサイップリンタ通りで待っていた。離れた場所でエンストした車を修理している待ち人を目にした31歳の運転手は、いそいでその方に近寄って行き、ナイフを手にするといきなり相手の身体に8回ナイフを突き立てた。36歳の運転手はその場で死亡し、31歳の運転手は所轄警察署に自首して出た。殺害の理由は妻と36歳の運転手の不倫。

8月12日 バンテン州タングラン県ナグレッの養殖池で発見された死体の殺害者を警察が逮捕
6月24日にウナギを捕まえに養殖池に来た住民が女性の死体を発見。警察の捜査で5月31日から消息を絶った女性がその遺体であることが突き止められ、犯人捜査が始まった。警察は28歳男性を8月11日に容疑者逮捕し、その自供にもとづいて12日に犯人確定がなされた。
被害者は海外出稼ぎ経験者で金貸しをしており、ビジネス資金として5千万ルピアを犯人に貸した。しかしその後、ビジネス内容が不明瞭なため女性は貸した金を引き上げようとして5月31日にナグレッで犯人と会って金を請求したところ、犯人が怒って女性を殺害し、会見場所に近い養殖池に死体をレンガの重石をつけて沈めたもの。

8月19日夜 中部スラウェシ州ポソ県ポソプシシルウタラ郡キロ村
テロリストのサントソグループを追及している国家警察と州警察の合同部隊が、村の外で武装市民を発見して銃撃戦となり、数日間の追撃戦の果てに村から25キロ離れた森の中でテロリストのベースキャンプを発見。キャンプにいたテロリストメンバーたちとまた銃撃戦が行なわれ、テロリストのひとりが弾丸を浴びて死亡し、この戦でデンスス88部隊員ひとりも死亡した。

8月20日 バンテン州タングラン県ベンチョガン町ダナウラウッタワルラヤ通りの民家
15年6月にその家の主婦62歳が死体で発見され、捜査を進めていた警察が30歳の男性を逮捕。犯人の殺害動機は63歳の夫が貴石指輪を500ルピアで犯人から購入したが、分割払いを滞ったため腹を立てて妻を殺害したとのこと。

8月20日夕方 アチェ特別州北アチェ県パセーグルドン郡プロムリア村
ディン・ミニミ武装市民グループの壊滅をはかっているアチェ警察は、住民から武装した5人組がいるとの届出を受けて現場に出動。5人のうちのひとりの自宅を急襲し、銃撃戦が展開され、その家の住人31歳男性ひとりを射殺。仲間の4人は逃走。

8月21日 バンテン州南タングラン市北スルポンのチアテル湖
女性の水死体が発見された。住民の中にその身元を知っている者がおり、25歳のスルポン住民であることが明らかになった。警察は殺人事件と判定して捜査を開始

8月25日 西ジャワ州ブカシ市ジャティアシ郡の民家
金貸しに30万ルピアを借金した女性38歳の自宅に、返済期限日になったため金貸しが取り立てに訪れた。ところが借主は手元不如意で1ルピアも返せない。もうちょっと待ってくれと頼む借主に金貸しは憤りをぶつけて悪口雑言。借主も怒り出してコップの水を金貸しにぶっかけたから、暴力沙汰になった。金貸しは女性の首を絞めて床に引き倒し、女性の胸にニードロップを浴びせた。女性は後頭部の頭蓋にひびが入り、病院に運び込まれたが、三日後に死亡。

8月25日 西パプア州トゥルッビントゥニ県ウェシリ村
26歳の母親とその子供ふたり(8歳と3歳)が惨殺された事件の容疑者が9月20日に逮捕。容疑者は第17軍管区司令部所属の兵士で、現地市民5人と飲酒の上、酔った状態での犯行と見られている。

8月27日22時 ランプン州バンダルランプン市テウクウマル通りのマンディリ銀行ATMブース前
非番の州警察機動旅団員22歳がATMから現金を引き出したとき、自分のオートバイを泥棒が盗んで逃げようとしているのを見て追いかけた。すると泥棒の仲間がオートバイでかれに近付き、銃撃した。機動旅団員は死亡。

8月28日3時半 南ジャカルタ市クバヨランラマのガンダリア通りにあるセブンスデーアドベンチスト教会の礼拝堂
一階の礼拝堂で寝ていた建築労働者45歳が侵入してきた賊に刃物で十数か所刺されて死亡した。そのとき、番人35歳は三階で寝ていたが、階下で騒がしい物音がし、人間の「アドゥー」という声が聞こえたので、調べに降りようとした。ちょうどそのとき、懐中電灯を持ったふたりの男が三階に上がってきたので、番人は窓から外へ逃げ出し、近くのタマンガンダリア住宅地警備員に急を告げ、警備員と共に教会に戻った。表門の南京錠が壊されて建物窓がこじ開けられており、礼拝堂の灯りをつけた時、口にガムテープを貼られた死体が血だまりの中に横たわっていた。被害者の携帯電話機がなくなっていた。

8月28日早朝 パプア州ミミカ県コペラポカ村
村人が祝賀の伝統儀式を行なっていたところ、酒に酔ったミミカ県軍管区司令部所属下士官二名がオートバイに乗って高速で通り抜けようとした。村人がふたりを止めて注意したところ、ふたりは怒り出し、ひとりは銃剣を抜いて村人に突きつけた。今度は村人のほうが怒って二人を仕置きし、儀式場の外に追い払った。
しばらくしてから、その二人は銃を持って儀式場に戻ってくると、ものも言わずに銃を乱射した。村人ふたりが死亡し、四人が重軽傷。

8月28日 西ジャカルタ市マンガブサール通り借室
女性23歳の死体があり、遺書のようなものがあったが、警察は偽装殺人と判定して関係者を洗い、恋人男性27歳を犯人として逮捕。
ふたりが女性のコスにいたとき、女性の携帯電話に別の男からのSMSが入り、嫉妬に狂った恋人男性が女性の首を絞めたあと口を手で塞ぎ、女性は動かなくなって死亡した。男性はマナドに逃亡したが、警察の捜査で逮捕された。

9月1日10時半 ボゴール県グヌンプトリ郡コタウィサタ住宅地区内緑地
住宅地区の清掃員ふたりが朝の仕事を終えて帰宅途上に、大型白色ビニール袋が地面に置かれているのを発見。袋から足が出ていたので、すぐに警備員に知らせ、警察が回収。被害者は20〜25歳くらいの女性で、全裸の状態。強姦された上に虐待されたと見られ、左脚にはオートバイタイヤのチューブが縛り付けられていた。死後12時間以内に発見された模様。警察は被害者の顔写真を配布して照会を待った。二日後、被害者の従姉妹が音信不通になった相手の確認に訪れて、被害者の身元が判明。従姉妹が被害者の夫婦生活について語ったことから、警察は嫉妬深く暴力的な夫をマークし、その日夜に捕らえて取調べに連行。家宅捜査で発見された種々の証拠品が死体遺棄に使われたものと一致し、また被害者の虐待に使われたものも一致したため、夫が犯行を自供。
被害者は夫の第二妻で、8月31日21時ごろ、マンディ上がりでタオルを身に巻いたままBBMにふけっている姿が夫の気に入らず、妻を叱ったことで口喧嘩となり、夫が激情の中で被害者の首を絞めて殺害した。被害者はかつて不倫したことがあり、夫はそれを根に持って頻繁に家庭内暴力をふるっていた。

9月3日18時 南ジャカルタ市トゥブッのトゥブッウタラ1通りのコス(借室)
コスオーナー女性59歳がコスの一室で死亡しているのを60歳の夫が発見。身体に多くの刺し傷があり、また頭部が割られて多量の出血があった。その部屋で血の付いたはさみとレンガが見つかっている。この家は二階をコスにして5室設け、一室25万ルピアで貸していた。夫婦はその家で暮らしていた。
死体のあった部屋は二週間前から18歳の女性とその男友達に貸されており、その借室人ふたりが16時ごろその家から出て行くのを隣人が目撃している。ふたりの身体には血が着いていたそうだ。隣人がそれを質すと、事故で怪我したと答えたそうだ。RWの話では、そのふたりはオーナーのオートバイを頻繁に使い、また勝手に家の中の飲食物を飲み食いしていたそうで、それを苦情されての犯行ではないか、と推測を語っている。

9月4日 東ジャカルタ市クラマッジャティのジュンバタンティガ通り民家
主婦49歳が首を刺されて死んでいるのが発見された。

9月5日2時半 パプア州ジャヤプラ市ブミプルケマハンワエナ通りチュンドラワシ大学教官官舎
賊が鍵のかかっていない裏口扉から屋内に侵入し、その家の主婦の部屋に入って金目のものを漁っていたところ、主婦が目覚めたので賊は持っていた鋭利な鉄片で主婦を刺して逃走した。2千万ルピアと携帯電話機3個が奪われた。目撃者の証言では、賊は仮面をかぶっていた由。主婦は死亡。

9月7日 南ジャカルタ市トゥブッの高級マンションカサグランデ10階
日系企業の総務経理マネージャーをしている日本人女性28歳の遺体を運転手が発見。遺体は自室のベッドの上で仰向けで横たわっている状態だった。犯行は9月4日夜に行なわれており、警察は監視カメラに移っていた容疑者を逃亡先のランプンで逮捕するとともに、家宅捜査を行なって被害者の携帯電話や現金を証拠品として押収した。犯人はマンション警備員で、金目当ての犯行だった。

9月8日夜 西ジャワ州チアンジュル県チダウン郡グラルワギ村
三ヶ月前、山間の辺鄙な村に35歳と41歳の男ふたりがやってきて住み着き、村の女性を妻にした。ところが、19時ごろ妻の実家に住んでいた41歳の男を村人が集団で襲って大怪我を負わせ、次いで35歳の男の家を襲って死に至らしめた。
警察の調べによれば、近在から伐り出した材木で家を建てている村民のひとりに35歳の男が材木の出所を尋ね、伐り出した場所は森林公社所有地なので不法伐採の罪に落ちるから法的措置に訴えると言って5百万ルピアを脅し取ったのが発端で、ふたりの本性を知った村人が反撃に出たのが実情とのこと。ふたりは地方紙ガルッエクスプレスの記者であり、取材と強請りの二股をかける悪徳記者だったことが判明。村人はあまり外界との接触が無く、外界情勢もよくわからない素朴な生活を代々続けており、近在から必要に応じて材木を伐り出すのは当たり前と考えていた。警察は不法伐採と殺害の双方を法的措置の対象にすると表明している。

9月9日9時 パプア州ケーロム県東アルソ郡スコプロ村
32歳の村民が鋸で樹を切り倒す作業中、何者かが後ろから銃撃し、弾丸は後頭部から左目に貫通し、また左手に矢を射られて矢じりは腹部に達して死亡した。目撃者はひとりもおらず、警察捜査は難航していたが、その日、同じ村の住民ふたりがパプアニューギニアの武装集団に拉致されて連れ去られていたことが判明し、殺害者が明らかになった。

9月12日2時 西ジャカルタ市メルヤウタラ町タマンメルヤ高級住宅地
ブロックA11第21号の住宅に泥棒が侵入し、その家の主人65歳を刃物で殺害し、妻63歳の頭をゴルフスティックで殴打して重傷を負わせたあげく何も盗まないで逃走した。監視カメラの映像には犯人の姿がとらえられていたが暗いために顔がはっきりわからない。しかし家の主らに暴力を振るっているところをその家のプンバントゥが目撃し、また妻も見覚えのある顔だったことを警察に証言したため、警察はその日午後、容疑者を逮捕した。容疑者は家の主人が別の場所で建築中だった家屋の工事に使われていた建築労働者で、泥棒仕事のために仲間ひとりを誘い、仲間は外で見張りさせ、自分だけが屋内に入った。鉈やナイフを持って侵入しており、家の主人は抵抗して殺害された模様。

9月13日9時 中部スラウェシ州パリギモウトン県バリギ郡チャトゥルカルヤ村バトゥリティ部落
老夫婦が分かれて畑仕事をしているとき、5人の男たちがやってきて妻としばらく話をしてから立ち去った。妻が夫を探しに回ったところ、70歳の夫の死体が畑に転がっているのを見つけた。頭が胴から切り離されていた。

9月14日10時 中部スラウェシ州パリギモウトン県トルエ郡ブアナサリ村
前日に続いて、畑仕事中の農夫50歳の死体が発見された。畑仕事用の小屋が燃やされ、死体はその近くに頭が胴から切り離された状態で転がっていた。警察はそのふたつの事件を、サントソを首魁とするテロリストグループの犯行とにらんでいる。州警察が1千人を投入してテロ組織壊滅作戦をポソとパリギモウトンの山岳部で行なっている最中のできごとであり、無関係の市民を殺戮することで反抗姿勢を顕示しているかのようだ。

9月16日1時10分 パプア州ジャヤプラ第1701軍管区司令部表
司令部の表で夜警に当たっていた兵士26歳が近くのワルンでコーヒーとタバコを買ったあと、胸を刃物で刺されて重態に陥って路上に倒れているのが発見され、病院へ送られたが2時に死亡した。犯人は数回拘留されたことのある前科者だとの目星がついており、警察が容疑者を追跡中。夜警当直兵は多分道端で酒を飲んでいた犯人に注意を与えたところ、怒った酔っ払いが刃物で兵士の胸を二突きしたのではないかと見られている。

9月16日夜 アチェ州ビルエン県パンダラ郡パンダラジャネン村
6歳の少女に親族が灯油ランプを投げつけ、やけどのため少女は死亡。一族は家庭内暴力の届けを誰も出さず、5日後にやっと事件が明るみに出た。

9月17日24時 バリ州デンパサル市グランサンバダ住宅地内民家
スンバ出身の20歳女性が、産み落とした直後の赤児の腹・胸・首を刃物で刺して殺害した。精神鑑定で精神異常は否定されている。女性は出産時に自分を妊娠させた男の影を見つめ、男への憎しみから赤児を殺したと供述した。

9月18日朝 南ジャカルタ市クバヨランラマの第7国立小学校内
二年生8歳の児童が同級生と喧嘩し、胸・顎・後頭部などを強打されて倒れ、危篤状態になり、保健所へ運ばれた。後頭部の怪我がひどいため保健所は処置不能と言い、ファッマワティ病院に運ばれたが、18時ごろ死亡した。そのふたりは以前からよく喧嘩しており、被害者は顔中青あざを作って早退したこともある。児童保護国家コミッションは学校の責任を追及している。

9月19日13時 ジャンビ州ジャンビ市東ジャンビ郡スジンジャン村のバタンハリ川
顔面に打撲と首に刺し傷のある死体が川を流れているのを住民が発見して引上げ、警察に報告した。

9月19日 ジャンビ州ジャンビ市テラネプラ郡ルゴッ町のシピン湖
65歳住民の水死体を湖に漁に来た住民が発見。

9月23日21時半 バリ州デンパサル市ディポヌゴロ通りアルタクンチャナルフル住居店舗のスパ・カラオケRP店内
店の采配を振るっている53歳の業務取締役が店の営業時間中に元従業員など三名の来訪を受け、対話中に三人がいきなり刃物を抜いて何度も取締役を刺した。被害者は血まみれになって倒れ、三人が血塗りの刃物を手にして店を出たあとで店の者らが被害者をサンラ病院に運んだが、死亡した。
犯人の三人は二週間ほど前に自宅待機を言い渡された店の警備員で、解雇されたも同然の扱いを恨んでの犯行だったと警察は公表している。

9月23日 中央ジャカルタ市スナヤンシティモール駐車場
駐車場内で23歳の駐車場整理員が背中をナイフで刺され、所持金230万ルピアと携帯電話を奪われた。その整理員は死亡した。
犯人はデポッ市サワガンに住む20歳男性で、駐車場監視カメラの死角を前もって研究しておき、その犯行に及んだ。警察は被害者の携帯電話の位置を探り、犯行時に被害者の血が着いた靴とヘルメットを決め手として犯人を逮捕。

9月26日 東ジャワ州スラバヤ市スコマヌンガル町タンバッルンパン地区の借家
船員の仕事を解雇されて失業中の夫29歳が第三妻23歳と喧嘩し、35センチのナイフで妻を殺害した。ふたりの間には6ヶ月の赤児がいる。喧嘩は最初、生計の話で始まり、妻が不倫をしていると疑っていた夫が怒り狂って破滅的暴力を振るったとのこと。

9月26日 アチェ特別州アチェブサール県スリムム郡クナロイ国立マドラサイブティダイヤ
9月16日にマドラサ女生徒11歳が4人の男子学友から暴力をふるわれ、意識不明となって入院し、10日後に死去

9月26日 東ジャワ州ルマジャン県パシリアン郡セロアワラワル村
以前から行なわれている砂採取に反対する農民グループが運動を強めはじめたため、砂採取を生業にしている者たちと農業で生きていこうとする二勢力に村内が二分されていた。砂運搬ダンプカーが村内を走り回り、生活環境悪化と農業への悪影響を懸念する運動家らが反対派村民を糾合してデモを行なおうとしていたこの日、反対派中心人物が白昼衆人の目を省みずに二十人ほどの者にリンチされて死亡。もうひとりの運動家も別の場所で襲われ、重傷を負った。警察の捜査で、運動家を襲撃したのは、村長に雇われた近郷のごろつきだったことが明らかになっている。警察は村長を殺人容疑で送検。

9月27日 リアウ島嶼州バタム島ラディ川堤防
数日前から行方不明になっていたバタム第1国立高校女子生徒15歳が死体で発見された。死体は首に刃物傷があり、発見時にはほぼ全裸状態だった。バタム島で起こった十代女性殺人事件は過去三ヶ月にこれが三度目で、すべて未解決。

9月28日19時45分 パプア州ミミカ県ミミカバル郡ゴロンゴロン住宅地
住宅地住民が同じ住民のひとりを盗人として警察に訴え、警察が盗人容疑者を逮捕した。すると酔った容疑者の仲間およそ30人の青年が訴えた者の家を夜になって破壊しはじめたので、訴えた者が警察に連絡し、警官3名が現場に急行。すると、それを待ち構えていたおよそ30人が警官に襲いかかった。警官のひとりが負傷し、パトカーが破壊されたため、警官がついに発砲し、およそ30人のひとりが射殺され、もうひとりが銃創を負った。

9月29日6時 西ジャワ州ボゴール県スカラジャ郡グヌングリス村民家
夫37歳と妻25歳の間で夜中に激しい喧嘩が起こり、未明に妻の叫び声が上がった。不審を抱いた近隣住民の多くが夫婦の家を訪れたところ、血まみれの夫が出てきて「妻を殺した」と語ったため、住民らが夫を捕らえて警察に連行した。
家計の経済問題が不和の原因で、おまけに妻が四日間無断で家を留守にしたため、夫が妻の不倫を疑って喧嘩が激しくなったようだ。夫は寝ていた妻の喉を鉈で斬った。夫婦は10年前に結婚し、子供は無かった。

10月1日18時半 東ヌサトゥンガラ州南西スンバ県コディバラガル郡ワイカラ村ワイポヨ部落
乾季の最盛期に行なわれる伝統儀式ワイポヨ祝祭に集まった住民が食事を終えて解散したとき、二組の大人グループの間で互いに挑発しあった挙句、刃物を使った闘争に発展した。この両グループの間には未解決の債権債務問題がからんでおり、それが闘争の原因ではないかと見られている。一方のグループが他方の三人を殺害し、別の三人に重傷を負わせて、殺害者グループは逃亡した。警察は逃亡者を追跡中。
ワイポヨ儀式では伝統衣装に真剣を携える服装が求められており、集まった大人の男性はすべてが真剣を帯びていた。結果的に、それが闘争を陰惨なものにした。

10月2日夜 西ジャカルタ市カリドゥルス郡カマル町カンプンブラカンのサハバッ橋下
2日午後から帰宅しなかった小学二年生女子9歳の全裸死体が発見された。身体と性器に暴行された痕があり、カリドゥルス署は少女暴行殺害事件として捜査を開始。死因は絞殺。検死所見では、死亡推定時刻は2日15時とのこと。
橋下の狭い通路に夕方からインスタントラーメンのボール箱が置かれており、近隣住民はそれに気付いていた。夜に入って、通行の邪魔をしているそのボール箱を住民のひとりが蹴ったところ、破れ目から足の親指が突き出されたのに驚いて警察への通報となった。少女の死体は全裸でパンティが口の中に押し込まれており、手はガムテープで縛られていた。少女は自宅から3百mほど離れた学校へ徒歩通学しており、2日の下校途中で被害にあった模様。

10月4日未明 東ジャカルタ市チラチャス郡パサルボ陸橋
4人の仲間が2台のオートバイでクラマッジャティ方面からチジャントゥンに向かって走ってきた。パサルボ陸橋を渡ろうとしたとき、橋の上にオートバイギャングの集団がいて4人を刃物で威嚇したため、4人は回れ右をしてそこから逃げようとした。ところがギャング集団は4人を襲撃するため駆け寄ってきたではないか。4人は慌てて逃げようとし、そのどさくさで一台のオートバイの後部に乗っていた22歳男性が取り残されてしまった。そしてかれはギャング集団の標的となって襲撃を一身に浴び、腰を鉈で斬られて深手を負った。ギャング集団が意気揚々と去ってから住民が病院へ運ぼうとしたが、その間にかれは息を引き取った。

10月4日未明 西ジャワ州ボゴール県パルン郡ワルジャヤ町ハジマウィ通り
職業高校男子生徒16歳が朝早く友人に誘われ、学校近くで仲間たちと集まった。学友が「食べ物を買いに行こう」とかれを誘って一台の二輪車に二人乗りして出かけた。二輪車を走らせていると、数台の二輪車に乗った同年代の6人連れと出会った。かれが「あんたがたはどこの誰かね?」と尋ねたところ、6人のひとりが鎌を抜いて威嚇した。ふたりは逃げようとして上り坂まで来たが急坂で登れない。二輪車が坂を登れるよう、かれは後部座席から降りた。そのとき、6人の攻撃がかれに集中し、かれは血を流して路上に倒れた。倒れたかれを助けるために学友が病院に運んだが、程なく落命した。6人は別の職業高校生徒と無職の青年たちだった。

10月4日 北ジャカルタ市プンジャリガン郡トゥルッゴンの住宅地区
35歳の前科者が隣人の借金回収を手伝って借金人の家に取立てに行ったところ、当人はおらず、家の表に借金のカタにされた二輪車が置かれていたので、二輪車を持ち去ろうとした。すると「泥棒!」という叫び声があがり、近隣住民多数が集まってきて泥棒をリンチした。前科者は持ってきた台所包丁で抵抗し、住民のひとり32歳を腹を刺して死亡させた。

10月7日夜 中部ジャワ州ブルブス県タンジュン郡クムランウエタン村のミニマーケット駐車場
シンジケートの麻薬取引をマークしていた国家麻薬庁捜査班が、北ジャカルタ市プルイッで行なわれた取引に続いてアンチョルで再度取引した二人組みを追跡。スラバヤナンバーのパジェロに乗った二人組みは自動車専用道に入ってジャカルタを去った。パジェロがプジャガン料金所で外に降り、中部ジャワ州ブルブスのスーパーマーケットに乗りつけたところを、尾行していた捜査班がふたりを押さえようとし、ブルブス県警の協力を得てパジェロを包囲。ところがパジェロが包囲陣の車に体当たりして逃亡しようとしたため、捜査官が発砲してひとりを射殺し、もうひとりを逮捕。

10月8日18時 東ジャカルタ市チャクンのアネカエロッ住宅地の民家
家の主46歳が仕事から帰宅して主寝室を開くと、妻45歳がベッドの上で、末子が床の上で、血まみれで死んでいた。ふたりは16時ごろ殺害された模様。最初警察は、ドアや窓がこじ開けられた形跡がまったくないため、強盗でなく計画殺人だろうとコメントしていたが、10月15日にその家から50mほど離れたところに住んでいる39歳の男を逮捕。男の自供では、「前々からその家に盗みに入ることを計画していた。当日表の扉が開いており、留守だと思って侵入し、屋内を物色していたら、昼寝していた家人と鉢合わせしたので、台所の包丁でふたりを殺した。」とのこと。

10月13日 ナングロアチェダルッサラム特別州シンキル県グヌンムリア郡スカマッムル村
私設教会堂が群衆の襲撃を受け、建物が放火破壊され、住民ふたりが銃撃で死亡し、4人が負傷した。地元でキリスト教会堂の数が規制されているにも関わらず、私設教会がその規則に違反してどんどん増加していることがその背景にあり、キリスト教化促進活動に対する地元イスラム界の強い反発が表向きの襲撃動機と言われているが、別の政治的経済的要因がからまっている、と宗教相は発言している。

10月16日 ランプン州メスジ県スガイブアヤ郡レジスター45
未開地を開墾して手に入れようと同地区の三グループが争奪しており、既に三回衝突が起こり、死者が続出している。今回は、作業を命じられた男たちが仕事していたところ、その土地は俺たちのものだと言って別の一家三人が作業者を排除した。作業者が仕事注文主に電話し、注文主がやってきてその一家三人と口論になったあげく、三人は刃物をふるって注文主を攻撃し、頭に傷を負った注文主が死亡。三人は逃走したため、警察が追跡中。

10月17日1時 パプア州ジャヤプラ県ラヤハワイスンタニ通り路上
運転手が車で帰宅中、路上でアルコールパーティをしていた若者たちに停められた。運転手が車から降りると、ふたりの若者が襲い掛かって運転手のこめかみから頬にかけて深い切り傷を負わせた。騒ぎを知った警察が1時15分ごろ現場にかけつけ、被害者を病院に運んだが、死亡した。警察はすぐに犯人を追い、19歳と25歳のふたりを逮捕した。

10月20日1時40分 西ジャカルタ市タンボラ郡ドゥリスラタン町トゥルサンラヤ通り
背首・右腕・腹部に深い刃物傷を負った者が路上に倒れているのが発見され、群衆が病院に運んだが、病院で死亡した。被害者28歳はオートバイでジュンバタンリマ方面へ行こうとしていたところを襲われた模様。現場周辺で犯行に使われたと見られる鎌とナイフが見つかっている。

10月23日朝 西ジャワ州ボゴール県ジャシガ郡パンガウル村森林地区
半裸状態の女子中学生の死体が発見され、中央ジャカルタ市ブンドゥガンヒリル住民でマドラサツァナイヤ一年生12歳であることが判明。その少女は普段から学校から帰宅すると遊びに出て深夜に戻ってくる習慣で、22日にも家族は深夜まで不審を抱かなかったが、いつまでも帰ってこないため家族が探し始めていた矢先だった。少女はレープされており、頭部に打痕、首に絞め痕、身体に多数の傷があった。
首都警察はおよそ一月間にわたる捜査の結果、11月23日夜、少女の叔母の夫24歳をレープ殺人犯として逃亡先のバンテン州マリンピンのチクシッで逮捕した。少女の死体に残っていた犯人の精液や体液から検出されたDNAがその男のものと似ていたため、少女の近親者のDNAを採取して突合せを行ったところ、その男が採取直後に姿を消したため容疑者に内定して捜索していた。

10月23日 北スマトラ州メダン市メダンスラヤン町民家
女中が昼前に自宅に帰るときは異状がなかったが、しばらくして親族の一人がやってきたとき、その家の老夫婦(69歳と60歳)と孫7歳の死体が発見された。首に刃物傷があり、頭に鈍器で殴られた痕がある。
警察は24時間以内に犯人三人を逮捕。三人は24歳・19歳・17歳のその家の女中の息子たちで、そのひとりが180万ルピアの借金で苦しんでいるため、その家の中を熟知している者が強盗を計画。抵抗したら殺すことにし、夫が抵抗したため殺害。それを見た者たちを皆殺しにし、殺してから死体を別々の場所に運び、血をふき取って、警察の目をくらまそうとした。一時間半後に犯行が完了。

10月23日 ランプン州バンダルランプン市
10月X日にヨンキーという名の象が殺されて象牙が奪われていた事件を捜査していた州警察で、取調べを受けていた容疑者男性40歳が病院に運ばれ、死亡。警察は事故と言っているが、不良刑事が拷問した可能性が疑われている。

10月23日14時 東ジャカルタ市ジャティ郡プロアスムウタラジャヤ通りのベンケル
そのベンケル(自動車修理工房)で普段から手伝いをして金を得ていた30歳男性が二日前から姿を見せなくなり、ベンケルオーナー41歳が息子19歳に探して連れて来い、と命令。そのベンケル空き地に置かれている所有者不明のBMWの中で普段からその30歳男性は寝泊りしており、息子がその中を覗いたところ、腐乱の始まった30歳男性の遺体が見つかった。遺体は目と手足が縛られ、暴力を振るわれた跡があった。

10月24日 西ジャワ州ボゴール県クラパヌンガル郡ナンボ村のワルン
天井から降りている電線を首に巻かれて殺された男性ワルン店主45歳の殺害事件を捜査していたボゴール県警は容疑者男性二人を11月3日深夜にバタム島で逮捕。
被害者はふたりの友人で、被害者が二人に男色を強制し、拒むと「泥棒!」と叫ぶから、そうするとお前たちは群衆の袋叩きにあう、と脅かした。そのため、ふたりは被害者を殺し、金品を奪って逃げたとの供述。

10月26日夜 リアウ州プカンバル市内MTQビル構内
市内パリティンダ通りを帰宅途上の二人乗りオートバイにオートバイギャングが襲い掛かった。刃物を振りかざすギャングは二人乗りオートバイ2台と数人が乗った四輪車1台。
MTQ構内にはリアウ州原野火災の煙害対策に派遣された国軍兵士がおり、逃げてきた被害者を守るためにオートバイギャングに立ち向かう。ビル構内に入ってきたギャングオートバイ2台はすぐに回れ右して逃走したが、四輪車はそれができずに取り残され、兵士に包囲された。すると四輪車は行く手を阻む国軍戦略予備軍兵士一名をひき殺して逃走。
プカンバル市警察はそのとき四輪者を運転していた26歳の男をブンクル市の男の一族の家で11月14日に逮捕した。男は逃げようとしたために脚に銃弾を撃ち込まれている。取調べに対し男は、あのとき理性を失い、おまけに車内にいた雇い主に命令されたためぶつけた、と自供している。警察はその雇い主を指名手配した。

10月30日 バリ州バドン県オベロイ地区衣料品工場従業員宿舎内
17歳の女子工員が宿舎内自室で産み落としたばかりの赤児を殺害した。バリに働きに来て四日目のその娘は、出血しているため、そのあと兄の嫁に付き添ってもらって病院を訪れた。妊娠5ヶ月だと医師に話したが、診察した医師はへその緒を見て不審を抱き、赤児はどこにいるのか尋ねた。すると娘は持ってきたバッグの中から赤児の死体を医師に示した。状況から見て、娘は産んだばかりの赤児を自分の手にかけたものと思われ、娘も警察に自分が殺したことを認めている。娘の話では、自分を妊娠させた男への憎しみから、赤児を殺害したとのこと。

10月31日9時15分 北ジャカルタ市パドゥマガンのITCマンガドゥア駐車場
プルイッのクンチャナラヤ住宅地の住人69歳の遺体が車椅子から落ちて地面に横たわっているのを通行人が発見。首に刃物傷があり、警察は運転手38歳と介護士33歳を取り調べている。

11月3日 東ジャカルタ市チラチャス郡カンプンランブタン町ハジサバル通り住宅密集地区民家
自宅のベッドの上で寡婦50歳の死体が発見された。クラマッジャティ中央市場で果物を商っているこの女性は普段から高価な装身具を身に着けており、市場の商売仲間を驚かせていたが、それら装身具と携帯電話機が姿を消しており、警察は強盗殺人あるいは金品を奪うための殺人と見て捜査している。

11月3日17時 西ジャワ州ボゴール県チビノン郡マヨルオキン通り路上
あまり離れていないチリウン通りでホンダCRVとホンダスプラの接触事故が起こった。ところがオートバイ運転者はそ知らぬ顔で走り去っていく。女性が運転する四輪車に乗っていた戦略予備軍一級軍曹は怒った。二輪車を追いかけてマヨルオキン通りに入り、ガソリンスタンドの前で二輪車を止める。一級軍曹は車から降りて二輪車に近づき、口喧嘩が始まる。軍曹は拳銃を出してオートバイ運転者に向けると、その頭を撃ち抜いた。即死だった。
被害者は普段からオートバイオジェッとチビノンのとある商店で店番をしている40歳の男で、その事件を知ったオジェッ仲間がチトルップ方面に走っていくホンダCRVを追いかけ、ジャゴラウィ自動車道ゲート近くで車を捕捉した。その不穏な事態を目にした警察官が近づき、一級軍曹を警察署に連行して取り調べたあと、国軍憲兵隊に引き渡した。
犯行に使われたFN46拳銃は軍用正規品で、一級軍曹が無断で銃器倉庫から借り出したものと見られている。

11月5日夜 中部スラウェシ州パリギモウトン県サウス郡サルンバガ村山中
サントソを首領とするテロリストグループ東部インドネシアムジャヒディンメンバーと見られる集団と国家警察+国軍合同部隊の間で銃撃戦が起こり、テロリストひとりが射殺された。

11月7日未明 西ジャワ州ブカシ市ラヤクランガン通りのガソリンスタンド近く
17歳の高校生が集団にリンチされ、刃物で斬られて殺された。発端はその高校生と仲間たちが別の7人の年上グループとタウランを行ったこと。最初は投石合戦で、そのうちに接近戦となり、高校生側グループは追い詰められたために仲間は逃げ出し、被害者もオートバイで逃げようとしたが捕まってしまい、殺された。7人グループの3人(全員22歳)は17日に逮捕され、他の4人も手配されている

11月7日夜 中部スラウェシ州ドンガラ県バラエサン郡トヴィア村にあるキャンプ場
バラエサン第1国立高校のキャンプ大会にやってきた生徒らを運ぶオジェッ仕事をしていた地元青年たちがキャンプ場近くでたむろしていたので、警備に就いたバラエサン署の警部補がかれらに悪さをしないよう警告し、駐車場に連れて行ったところ、中のひとり25歳の男がいきなりナイフで警部補の胸を10回以上刺して殺害した。

11月9日10時 西ジャカルタ市スリピのビル「ウィスマ77」
勤めはじめて8ヶ月になる女性清掃員25歳がビル7階から転落して死亡した。その時間は清掃員が全員で地下駐車場の清掃をしている時間帯であり、その女性がどうしてひとりだけ7階に上ったのか不審な点があるため、警察は他殺もしくは自殺の線から捜査を進めている。

11月13日 ランプン州トゥランバワン県トゥランバワンバラッのプヌマガン部落民家
ランプン州警察が、10月4日にゴム園で死体で発見された25歳男性の殺害犯人をその自宅で逮捕した。逮捕されたのは23歳と20歳の男性二人で、主犯の23歳の供述によれば、被害者はかれの妻を結婚式の一週間前にレープしたため、それを恨んで殺害し、被害者の男性器を切り取ったとのこと。

11月15日4時半 ブカシ県南チカラン郡セラン村チジンガ部落のコス
22歳男性と20歳女性のカップルが北ジャカルタ市アンチョルドリームランドへ遊びに行ってから、女性のコスに深夜戻って来た。女性は男性に自宅へ帰るように言い、男性はそれを拒否して口論となり、怒り狂った男性が女性を絞殺。
男性は殺害した女性をタシッマラヤの公共墓地に埋葬してやろうと考え、自分の車でタシッマラヤの病院に向かう。病院で遺体をカファン布で包んでいるとき、不審を抱いた病院職員が警察に通報した。遺体が他殺死体であったことが判明し、22歳男性を逮捕。

11月24日夜 東ジャワ州シドアルジョ県チャンディ郡スギワラス村
中学校女子生徒が制服姿で草の上にうつぶせになって死んでいるのが発見された。少女の素性が判明し、少女の級友で仲の良かった13歳の生徒が殺害容疑で学校で逮捕された。検死鑑定で死因は絞殺とされている。

11月25日23時半 中央ジャカルタ市ジョハルバル地区
昔から仇敵同士の関係で、折りあるごとに住民タウラン(集団喧嘩)を行っているジョハルバルとタナティンギ住民の間で恒例のタウランが発生し、喧嘩に参加した者一名が敵の空気銃弾を胸に受け、病院に運ばれたが26日1時半に死亡。

11月27日12時 南ジャカルタ市ウィジャヤ通り路上
11月21日に南ジャカルタ市ルバッブルスの歩道橋で女性会社員に強盗と強姦をはたらいた男の身元が割れたため逮捕に向かった機動捜査班は、逃走する犯人を追跡して追い詰め、抵抗する犯人を射殺した。

11月29日10時 中部スラウェシ州ポソ県ポソプシシルスラタン郡キロ村山岳地帯
サントソ率いるテロリスト組織壊滅作戦を展開している国軍部隊の中の、北スラウェシ州マナドレイダー712歩兵大隊所属の軍曹が胸を撃たれて死亡。テロリストが遠距離狙撃したものと軍部は見ている。

12月1日 パプア州マンブラモジャヤ県ナムナウェジャ村
パプアでは、分離独立運動に対抗するため軍が辺鄙な村々を回って国策宣伝を行っている。第17軍管区司令部所属の陸軍少佐が部下二名を伴ってナムナウェジャ村を訪れたが、村はもぬけの殻。しかたなくマンブラモの町に戻るため川岸に来たとき、分離独立運動グループおよそ20人が弓矢で襲撃してきた。
部下二名は負傷しながら逃げたが、少佐は襲撃者と話をしようとしてとどまった。すると襲撃グループは少佐を捕らえ、ひとりが少佐の拳銃を奪うとそのまま胸に銃弾を撃ち込んだ。少佐は即死。

12月3日夕方 西ジャワ州ボゴール県チオマス郡パグララン町の借家
3週間前に借家を借りた女性35歳が5日ほど前から外へ出て来ず、家の中は終日森閑としており、しかも腐乱臭が漂ってきたため隣人たちが家に押し入ったところ、家の浴室で借家人女性の腐乱が始まった全裸死体が発見された。応接間から浴室まで床に血痕があり、死体に暴力の痕跡があるため、警察は殺害事件として捜査を開始。女性と同居していた男性を重要参考人として警察は追跡中。

12月9日17時半 北ジャカルタ市タンジュンプリオッ郡スンテルアグン町ダナウスンテルウタラ通りのカラオケ店表
ウーバーオジェッ運転手がカラオケ店の前で客待ちしていたところ、駐車番が苦情して喧嘩となり、駐車番が持っていた刃物で刺して逃走。オジェッ運転手は病院に運ばれたが死亡。オジェッ運転手仲間たちが駐車番への復讐リンチを呼号。

12月13日5時半 西ジャカルタ市カリドゥルス郡カマル町サハバット通り
トゥガラルル市場へ買物に行った帰り、23歳の婿の運転する二輪車に後ろ乗りしていた40歳の婦人が、追い越した一人乗り二輪車の男に頭を撃たれて死亡した。銃撃した男は二台の二輪車に追いかけられていて、被害者の二輪車を追い越しざま銃を出して撃った。加害者が故意に追い越した二輪車を撃ったのか、それとも追いかけてきている者を撃った銃弾が運悪く婦人に当たったのはかはわからない。

12月15日 ジャンビ州ムラギン県バンコ郡クンカイ村
未開種族リンバ人と村民が喧嘩し、村民が暴徒化してリンバ人集落を襲撃して放火。リンバ人が撃った銃弾で村民ひとりが死亡。

12月17日16時 バリ州バドゥン県クロボカン刑務所内
対立するふたつの組織に所属する受刑者間の暴力抗争で、ふたりが死亡

12月17日18時 バリ州デンパサル市テウクウマル通り路上
刑務所内暴力抗争に刺激された対立するふたつの組織所属者同士が路上で出くわし、暴力抗争が発生。ふたりが死亡

12月19日4時15分 中部ジャワ州スラゲン県内の二ヶ所
ヨグヤカルタ特別州スレマン県のマグウォハルジョ競技場で催されるサッカー試合の出場チームサポーターがそれぞれ競技場に向かった。その日対戦するのはマランのアレマクロヌスとスラバヤのスラバヤユナイテッドで、各地元サポーターがバスを連ねて同じ目的地に向かう。その途中のスラゲン県で両者が出会い、ひとつはジャティスモのガソリンスタンド、もうひとつはグロロッのベンケルで、スラバヤサポーターがマランサポーターに襲い掛かり、マランサポーターが一ヶ所でひとりずつ、殺害された。

12月20日未明 西ジャカルタ市グロゴルプタンブラン郡グロゴルの一軒の借家
12月18日に西ジャカルタ市クブンジュルッのミニマーケットが強盗に襲われ、警察は程なく犯人のひとり24歳を逮捕。その仲間23歳の身元が割れ、警察がその居所に逮捕に向かったところ、犯人が刃物を振り回して逆襲してきたので、刑事が銃弾を二発撃ち込んだ。病院へ運ばれる途中で犯人は死亡。

12月22日 タングラン県ランチャバゴ地区
羊泥棒グループが羊を盗んで逃げようとしたところ、ひとりが塀から仲間のナイフの上に落ちて死亡。死亡した40歳男性の遺体を四人がタングラン県パクハジの自宅に担ぎ込んだが、遺族が不審を抱いて警察に届け出た。警察が四人の一人を逮捕して取り調べたところ、羊泥棒であったことが判明し、他の三人も追跡中。遺族は死者の真の姿を知らなかった。

12月26日夜半 北ジャカルタ市ラヤチリンチン通り
コンテナトラック運転手18歳と助手22歳がトラックを運転してラヤチリンチン通りを通るたびに、ティメルにたかられる。その日22時ごろ通ったときも20歳のティメルに金を出すよう威嚇され、運転手と助手は激しい口喧嘩をしてそこを通り過ぎた。
自宅に帰った運転手は腹の虫がおさまらず、長さ40cmの剣を手にして仲間ふたりを誘い、ティメルにたかられた場所へ行った。落とし前をつけようというわけだ。
そして、その場所にいた若者に後ろからいきなり斬りつけた。斬られた若者は16歳の全然別の者だったが、似たようなパーカーを着ていたため、犯人はそれが別人と思わなかった。斬られた若者は死亡。

12月27日未明 北ジャカルタ市タンジュンプリオッ郡スンテルジャヤ地区
突然別のRTの住民24歳の男が鎌を手にして若者のひとりに襲い掛かった。被害者21歳は仲間三人と道端で駄弁っていたが、怖れて逃げようとした。しかし三人が傷を負わされ、そのうちのひとりは腹を鎌で割かれて死亡した。飲酒して酔ったあげくの犯行だった。

2016年1月3日夜 マルク州中部マルク県サラフトゥ郡スリ村
一軒の民家に住民が集まって新年の祈りを捧げているとき、表の道路を爆音を轟かせてオートバイが走った。住民たちはそのオートバイ運転者に注意したが、アルコールで酔っている運転者は反抗して喧嘩となる。住民の中に州警察本部勤務の警察長補がいて、現場で運転者を殴った。
運転者は家に帰り、しばらくしてから大勢の男たちがその民家に押し寄せてきて乱闘がはじまり、乱闘の中で警察長補は後ろから刃物で後頭部を刺されて死亡。
 
1月3日23時半 東ヌサトゥンガラ州北西ロテ郡リドル村
村長が死亡したのでその代理を務めている国家公務員男性36歳が、村民の寡婦29歳の家を公務と称して夜中に訪問。帰ろうとして家の表のオートバイのところへ行くと、オートバイに乗ったふたりの男がいたので、一旦寡婦の家の中に戻った。
しばらくしてもう一度自分のオートバイのところへ行ったが、また寡婦の家の中に駆け込もうとして玄関扉の前まで来たとき、後ろから銃撃されて死亡。頭と腹に手製銃弾3発を受けた。銃弾は鉄筋コンクリート用鉄棒を切ったもの。警察の捜査は難航している。

1月5日未明 首都警察管区内
銃で武装した強盗団が1月4日未明にブカシ市ハラパンインダのウオーターパークを襲撃しようとしたが、首都警察に阻まれた。犯人一味は現場から逃走したが、5日未明までに警察は5人を逮捕し、ひとりが刃向かってきたので射殺した

1月6日17時 中央ジャカルタ市タムリン通りグランドインドネシアモール内コーヒーショップ
女性の友人ふたりと落ち合う約束をして最後にやってきた27歳の女性が、友人のひとりが先に注文しておいたベトナムコーヒーを飲んだ直後、ひきつけを起こして苦しみ、病院に運ばれたが死亡。死体とコーヒーからシアンが発見されており、コーヒーを注文した友人が疑惑の焦点に。

1月8日19時半 タングラン市ポリスブロックアンボンのジャイアンスーパー裏にあるグラウンド
35歳男性が暗がりの中で女性とペッティングを行っているのを数人の男たちが知り、禁止しようと声をかけたところ、男性がオートバイで逃げたため45歳と33歳の男二人がオートバイで追いかけた。二輪チェイスの果てに男性が転倒し、男二人と喧嘩になる。男二人の方が分が悪くなり、大声で仲間の助けを呼んだところ18歳ふたり、22歳と24歳ひとりの四人が集まってきて、集団リンチがはじまり、男性が重傷を負った。病院に運んだが、9日7時45分に病院で死亡した。

1月14日11時 中央ジャカルタ市タムリン通りムナラチャクラワラビル駐車場
爆弾テロ事件が発生し、銃撃者ふたりが警察と銃撃戦を展開したあと、駐車場で射殺された。

1月16日夕方 デポッ市リモ地区の借家
カラワンに住んでいる22歳の前科者がリモの親の家にやってきた。そしてついでの一仕事とばかり、留守と思われる家に裏の窓をこじ開けて侵入した。その家の住人の息子14歳中学生が泥棒の侵入を発見し、「泥棒だ!援けてくれ!」と叫びながら攻撃した。前科者はパニックになり、ナイフで中学生を刺して、殺害した。タレこみで、犯人は翌日逮捕されている。

1月17日3時 ブカシ市北ブカシのアレクシンド通り
二輪車で走っていた18歳男子が突然8人の男たちに停められて、二輪車を強奪された。被害者は抵抗したが、男たちのひとりが刃物で被害者の腹を刺した。被害者は通りかかった別のオートバイ乗りに助けを求め、病院に運ばれたが死亡した。

1月17日9時 中央ジャカルタ市ジョハルバルのスンティオン地区の川
生後一日と思われる女の新生児の死体が川を流れているのがスンティオンの橋の近くで発見された。司法解剖がなされる予定。

1月25日22時半 西ジャワ州ボゴール県グヌンシンドゥルのラヤチュルッ通り
道端にある青色のプラスチック製容器に不審を抱いた住民が調べたところ、中に30代後半と見られる女性の死体が見つかった。死体を収容するために容器から出すときも、傷口から出血が続いていたとのこと。ボゴール警察は死体の身元割出しを急いでいる。

1月25日夜 南タングラン市東チプタッ郡チュンパカプティのコス
オートバイでコスにやってきた犯人がコス内で盗みを行い、それに抵抗したコス住人大学生20歳を刃物で刺して逃走。大学生は病院に運ばれたが、出血多量で真夜中ごろに死亡した。

2月1日 南タングラン市ビンタロのCBDジャイアン住宅地
家庭プンバントゥと留守番していた2歳の幼児が、母親が帰宅したとき昏倒しており、病院に運んだが9日後に死亡した。家庭プンバントゥは子供が転んだためだと説明したが、家人は信用せず警察に訴えた。
警察は子供の遺体を掘り出して司法解剖し、家庭プンバントゥを取り調べたところ、最終的に家庭プンバントゥが犯行を自供したので、2月27日夜に逮捕した。自供によれば、家庭プンバントゥがシーツを取り替えたとき、子供が新しいシーツの上に嘔吐したのに腹を立て、子供を抱えて壁に三回頭を打ちつけたとのこと。

2月1日 ナングロアチェ特別州ビルエン県ガンダプラ郡チグルゴッ地区
1月28日19時半、アチェ州官房調達サービスユニット事務局長が役所から帰宅途中、バンダアチェ市内で四人の男に誘拐され、妻に身代金30億ルピアが要求された。交渉の結果7億ルピアで合意され、州警察は犯人逮捕のため偽装作戦を行う。私服刑事が親族のふりをして7億ルピアを犯人に渡し、事務局長の身柄を保護した後、警察捜査班が金を受取った犯人ふたりを襲撃。ふたりは抵抗したため射殺された。警察は残るふたりを追跡中。

2月2日9時20分 ランプン州北ランプン県ブガマヤン郡スカダナイリル村のサトウキビ畑
一週間前から行方不明になっていた13歳の男児村民が、制服姿の死体で発見され、同じ村民が犯人だという推測で扇動された百人を超える村民が即座に敵対グループの家屋に放火して31軒を焼き、別の41軒で略奪を行った。更に夕方には双方の集団が交戦している。警察は放火犯として7人、殺人犯として2人を逮捕した。放火犯は34歳ひとりとあとは16歳から20歳までの若者。殺人犯はふたりとも35歳で、47歳の村民に金をもらって依頼され、殺人を行ったと自供している。殺人依頼者はジャワ島に逃亡しており、警察が追っている。

2月5日23時半 東ジャカルタ市西チャクンのインスペクシチャクングラン通り
手足を縛られ、鈍器で頭と胸を殴られて死んでいる、身分証明書が何もない男性の死体が路上で発見された。警察はKTP国民データベースで指紋照合を行い、被害者24歳の身元が判明。
被害者は自分の車を売りたいとネットサイトに広告を出し、ふたりの男が買いたいとコンタクトしてきた。そしてテストドライブを行い、被害者は不帰の人となった。警察は容疑者を割出し、28歳の男ふたりを中部ジャワ州カランアニャル県スロヨ村のそれぞれの自宅で2月10日に逮捕。

2月7日6時 東ジャカルタ市ルバンブアヤ町の民家
前日、35歳の男に連れ去られた7歳の小学生男児の死体が、連れ去った男の家の浴室で発見された。男は母親と二人暮らしで普段から素行が良く、近隣の評判は良好な人間。被害者を連れ帰ってきたときも、子供が怖がっている様子はなく、また強制的に拉致したような印象は二人の間に見られなかった、と近所のワルンオーナーは証言している。犯人は結婚の費用ほしさに営利誘拐を行い、少年の家族に身代金を要求するSMSを送ったために警察が容易に捜査を進めることができた。警察が家の近くに来たため、犯人はパニックになって子供が叫ばないよう、寝室で枕を子供の顔にあてておとなしくさせていたが、気がついたら子供は死んでいた、との犯人の自供。

2月7日9時半 ボゴール市西ボゴール郡パシルジャヤ町アルヤスルヤラガ通り
朝6時半ごろ、20歳の男が別の20歳の男性を暴行して重傷を負わせ、被害者は病院に運ばれたが9時半に死亡した。ふたりはまったく初対面の赤の他人で、加害者は夜中に起こったタウラン(集団喧嘩)に参加し、タウランが解散したあとも酔った加害者が敵を求めてうろついていたことがその事件の背景だろうと見られている。

2月9日10時半 中部スラウェシ州南ポソプシシル県サギノラ村
ポソ市とルンバナプを結ぶ街道で軍警合同部隊が路上検問を行っているとき、職務質問に近づいた東南スラウェシ州警察機動旅団員が通りかかった自動車からいきなり銃撃され、旅団員一名が即死。
即座に銃撃戦が開始され、自動車に乗っていたふたりが道路から外れて逃走しようとしたが、ふたりとも銃弾で死亡した。ふたりはサントソ配下のテロリストと見られている。

2月11日8時半 ボゴール県チトゥルップ郡プスパサリ村民家
借金を頼みに行ったところ、拒否された上に前の借金250万ルピアを4百万にして返済せよと請求されて恨んだ村民男性31歳が仕返しを計画。覆面し買った包丁を持って相手の家に押し入り、主婦38歳を襲った。母親をかばおうとした7歳の娘と母親が包丁で刺され、母親の叫び声に集まってきた家族や隣人が犯人を捕まえようとしたが逃げられた。娘は死亡し、母親は重態。犯人はその日のうちに仕事場で警察に逮捕されている。

2月11日夕方 中央ジャカルタ市サリナ地区を走行中の都バス車内
パサルミング〜タナアバンルートのメトロミニ640乗客男性ひとりが、暴力スリ集団が要求する携帯電話を素直に差し出したにもかかわらず、車内から外に突き飛ばされ、道路で頭を打って重態。バス乗務員や近隣にいた警官が病院に運んだが死亡。
ところが、バス運転手のその証言に不整合な点があるのを警察が追及したところ、上の話は運転手のでっちあげで、「乗客がここで下ろしてくれ」と要請して降りようとしたが運転手がスピードを緩めなかったために乗客が転落したのが事実だったことが判明。運転手が一転して殺人過失致死)容疑者になる。

2月12日5時 北ジャカルタ市チリンチン郡ロロタン
二輪オジェッ運転手の死体が路上に横たわっているのが発見された。乗せた客に左胸を拳銃で撃たれた模様。

2月16日10時半 バンテン州タングラン市カラワチ郡ブグル町アルヤワサンカラ通りの雑貨店
複数と見られる押し込み強盗に襲われた店主55歳が、奥の室内で殺害されているのが発見された。

2月18日未明 西ジャカルタ市トマンラヤ通り路上
24歳と19歳の女性二人が一台のオートバイでコスに帰宅途中、三台のオートバイに乗った6人の男たちに囲まれてオートバイを奪われた。24歳女性が抵抗したため賊は女性の右胸に鎌をふるい、19歳女性も腹部を斬られて路上に倒れた。女性の叫び声を聞いた住民が、賊が去ったあとのふたりを見つけて病院に運んだが、24歳女性は死亡。

2月18日9時20分 北ジャカルタ市タンジュンプリウッ郡クブンバワン町ブギス通り民家
ナルコバ胴元の自宅を襲った州警察チームの一員、西ジャカルタ市警ナルコバユニット捜査員がナルコバ一味の抵抗で腹部を撃たれ、入院治療中だったが、5回の手術の甲斐なく、この日病院で死亡。

2月23日23時45分 南カリマンタン州バンジャル県アスタンブル郡ダナウサラッ村のトランスカリマンタン道路脇
エンジンとヘッドライトが点灯したまま道路脇に長時間止まっているアヴァンザに不審を抱いた警察パトロール隊員が近寄ったところ、運転席と助手席はもぬけのからで、座席二列目と三列目に三人の死体がもたれかかっているをを発見。
三人は76歳と52歳の夫婦およびその息子43歳で、バンジャル県マルタプラ郡スクンブル町住民であることが判明。夫婦は首に紐が巻きついたままの絞殺死体で、息子は胸と頭に鈍器で殴られた形跡のある他殺死体だった。
その自動車の近くに、オートバイに乗った青年ふたりがいたため、警察は二人を連行して事情聴取を行い、また三人の自宅を捜査するなどした結果、一家の別の息子N45歳が犯人との確証を得たため、その息子とふたりの青年(23歳と17歳)を取り調べて事件を究明した。
ふたりの青年はナルコバを報酬としてNに雇われて殺しを手伝うことになり、2月23日22時ごろ、一家の家を訪れた。別の家に住んでいるNもそこにおり、三人はNの弟43歳の殺害にかかった。その殺害現場を父親が目撃したため、三人は父親と義理の母親を絞殺し、三つの死体を車に積んでトランスカリマンタン道路を東に向かった、というのが事件の推移。Nが弟を殺害した動機については、弟がNの妻にしばしばちょっかいを出していたため、弟を憎んで犯した犯行だとNは供述しているが、警察は他の動機があるのではないかと更にNを追及している。

2月24日 ムアラエニム県ルバイウル郡ルバイプルサダ地区にある農園内
2月21日夜から姿が見えなくなったマンディリ銀行バトゥラジャ支店業務課長35歳の死体が農園内の土中に埋められていたのが発見された。同僚が22日に失踪をジャワ島の家族に連絡し、家族から警察に捜索依頼が出されたことで警察が動き出した。失踪者の車が23日に東バトゥラジャの森の中で発見されたことから、警察は捜査を進めて犯人と見られる15歳と16歳の少年を逮捕して取調べ、死体を埋めた場所を聞き出し、死体を発見することができた。犯行を行ったのは四人で、あと17歳と16歳の少年を警察は追跡中。逮捕された少年二人は殺害動機を、侮辱されたからだと述べている。

2月26日0時 西カリマンタン州ムラワイ県ナガピノ郡パアル村警察官舎
ムラワイ県警諜報部門の警部補28歳が5歳と3歳のわが子を長剣で殺して身体をばらばらにし、次に眠っている妻を殺そうとした。
妻は末期の水を飲ませてほしいと夫に乞い、部屋で待っている夫を残して台所へ行き、そっと家を脱け出すと近隣に助けを求めた。やはり警察官である隣人たちが警部補を取り押さえて拘留した。
警部補は4歳のころ悪霊に憑依されて以来、しばしば憑依が起こり、その夜もその家に棲む何者かが自分にささやきかけてきたのに従って、妻子を皆殺しにしようとしていた。
警察はこの警部補が精神分裂症ではないかと見て、対応措置を検討している。

2月27日3時 西ジャカルタ市パンジャン通り
18歳ひとり、15歳ふたり、の三人がオートバイに乗って長い鉄棒を引きずりながら走っていた。路上にたむろしていた9人の若者たちがその行為を挑戦的だと感じ、三人に立ち向かった。9人は長い鉄棒や折れた鉄パイプ、長剣、のこぎりなどを手にして三人に襲い掛かり、15歳の少年ひとりを殺害し、他のふたりに重傷を負わせた。警察は9人のうち4人をすでに逮捕し、残る5人を追跡中。

3月1日1時過ぎ 東ジャカルタ市チャクンの借室
27歳女性の絞殺死体が居所で発見された。隣人からの証言によれば、隣の部屋に住んでいる借室管理人は1時ごろ被害者の叫び声を聞き、被害者の親族を呼んで部屋を推し開いたところ、被害者女性の死体があったとのこと。また別の借室人は、その女性に夜な夜な違う男性客が来ており、その夜の客は彼女にアンボンと呼ばれていたとのこと。

3月1日4時 北スマトラ州メダン市メダンスンガル郡スンガル町
生後7ヵ月の双子の赤児をあやしても泣き止まないのに腹を立てた実の父親30歳が、別々の時にふたりを殴った。60歳の女中が虐待を警察に通報し、警察署員がその家を訪れて容態の悪化した赤児のひとりを無理やり病院に運んだが、死亡。虐待は2月28日2時に起こっている。

3月6日夜 西ジャカルタ市チュンカレン郡カプッ町ガリカス通り店舗街
プレイステーションレンタルセンター事業主、男性36歳、が店内で両手両足を縛られた上、首をひもで絞められて死亡しているのを、食事を持参した実母62歳が発見。
10日に警察が発表したところによれば、警察が逮捕した犯人は19歳の青年ふたりで、ふたりはそのプレステセンターの常連客であり、10万ルピアの未払い金があったのを督促されたことに腹を立てて事業主を殺し、売上金・携帯電話機・プレステ・ギターを盗んでランプンに逃走していたとのこと。

3月9日 ヨグヤカルタ市プランバナン地区
中部ジャワ州クラテン地区のJIリーダーをデンスス88が逮捕し、武器の隠し場所へ案内させていたとき、デンスス公用車内で護送しているデンスス捜査官を襲った。捜査官は反撃して闘争となり、JIリーダーは車内に積んである鉄棒で後頭部を強打して失神し、死亡した。

3月15日7時5分 中部スラウェシ州ポソ県ロレピオレ郡タラボサ村山地
サントソを首魁とするテロリスト撲滅作戦を展開している国軍国警合同部隊は、山中でテロリストグループと見られる一味と銃撃戦を繰り広げ、長髪の男ふたりが銃弾を受けて死亡した。

3月15日13時45分 パプア州プンチャッ県シナッ郡アグンゲン村高地
道路建設工事を行っているPTモデルン社が雇っていた現場作業員7人を銃で武装した正体不明の集団が襲い、4人が射殺され、工事用車両2台が焼かれた。現地治安機構は人・武器ともに不十分で、その武装集団を撲滅することができず、過去三年間に21人が射殺されていて、中央からの応援を求めているが、中央からの反応はいまだにない。

3月18日夜 ランプン州バンダルランプン市刑務所内
服役囚同士の喧嘩があり、入獄10年で服役中の25歳の男が10人ほどの囚人にリンチされ、左背・左胸・左こめかみを刃物で刺されて死亡した。殺された囚人は刑務所内で金貸しをしていたらしく、別の囚人が借金のかたに携帯電話機を預けていた。その借金を返済したとき、預けてあった電話機が紛失していることを知った返済者が怒りにまかせて仲間たちと一緒に金貸し囚人を殺害したもの。
刑務所管理者は、毎週囚人の所持品検査を行っているというのに、刃物がどうしてそこにあったのかわからない、と語っている。 

3月22日6時 ブカシ市東ブカシ郡ブカシジャヤ町ティルトナディ通りのブカシ川
サルンに包まれて段ボール箱に入ったものが流れてきたが、住民たちはただのごみだろうと思った。ところが岸辺の木の根に引っかかったとき、サルンの下から小さい手が出ているのに気付いて驚いた。住民たちが回収して中を見ると、サルンに包まれていたのは赤児の死体だった。警察の話では、赤児はまだへその緒が新しく、川に捨てられてからあまり時間がたっていないようである由。

3月27日未明 デポッ市チマンギス郡トゥグ町民家
デポッ市警本部勤務の警部37歳が計画的にその妻37歳を殺害した。夫婦は普段から関係が悪く、頻繁に喧嘩していたようだ。26日夜にも夫婦喧嘩があり、妻は夫を貧乏警官と罵った。同僚警察官の家庭に比べて警部は金回りが悪かったようで、妻はそれを不満にしていたようだ。
妻の態度を腹に据えかねた警部はその夜、友人宅に泊まり、妻の態度を話した。そして妻を始末しようという合意がなされ、未明にふたりで警部の自宅に密かに入り、35歳の友人が眠っている妻の顔を枕で押さえて窒息させ、夫の警部は妻が暴れないよう足を押さえていた。
そのあと警部は出勤し、夕方帰宅してから、妻が起きてこないので女中を隣組長宅に行かせて妻の様子を調べるよう依頼した。妻を自分が起こしてまた喧嘩になるのがいやだったというのが理由。隣組長は町内に住む医者を伴って妻の寝室に入り、医者が妻の死亡を確認して警察に届けた。
警察は妻の身体に暴力の痕跡を発見し、夫から事情聴取したところ、夫が殺害を自供した。


[自殺]
2015年3月26日朝10時前 西ジャワ州デポッ市インドネシア大学構内
キャンパス内の湖で男性ひとり(25歳くらい)の溺死体を学生が発見。インドネシア大学の名前が入った黒いセーターを着用。身元を示すものは皆無。コンクリブロック5個、レンガブロック1個、小石6個、傘1本の入ったバッグを背中にしょっていた。死後二日くらい経過しているとの推測

4月3日夜 東ジャワ州クディリ県ミンギラン村モラガン部落
45歳と40歳の夫婦とその子供7歳が服毒自殺。夫婦は医薬品の卸販売に雇われていたが、夫が解雇されている。その夜、スラバヤへ行っていた弟がやってきた。ところが、家の中は真っ暗なのにテレビがついており、扉は中から施錠されていて入れない。押し入って調べたところ、三人が死んでいるのが見つかった。警察の話では、死後三日ほど経過している由。「もう疲れた。希望がない。」といった内容の遺書、暴行の形跡が遺体にない、コップに毒薬の痕があり、三人とも口を開いていて泡が見られる、といったことから、警察は服毒による一家心中と判定

4月4日朝 南スラウェシ州マカッサル市マンガラ署
45歳の警察憲兵隊員1名が朝礼集会のあと自室に入り、直後に銃声がした。急遽集まってきた署員たちが扉を開くと、ソファに座って自分の拳銃を手にし、頭を撃って死亡した本人の姿があった。

4月19日昼 東ジャカルタ市ジャティヌガラのチピナン麻薬刑務所内
5年の刑期で服役中の大人男性が、空室の物干し棒で首吊り状態で発見された。同房の仲間が11時ごろズフルの礼拝に行き、戻ってきたら男がいないので務所内を探したところ、洗濯物を干すのに使われている空室の物干しポールに首を吊った男の遺体を発見。男はしばらく前から家族が面会に来ないことを愚痴っていた。

4月26日 西ジャカルタ市カリドルス郡カマル町プサントレン小路
16歳の少女が首吊り自殺。父親がランプンから上京して再婚し、子供をふたり設けた。少女はランプンの祖母の家からジャカルタの実父に引き取られたが、義理の弟妹の世話をするだけの毎日で、実父と義母は毎日午前3時から商売に出ており、ほとんどこの娘をかまっていなかった。

4月27日 バンテン州パンデグラン県チルムル川
雨で水流の激しくなっているチルムル川に飛び込んだ地元青年20歳が29日に水死体で発見された。この青年は乗ってきたオートバイを橋の上に残して川に飛び込んでいる。

5月1日16時47分 南ジャカルタ市スナヤンのブンカルノ競技場
メーデーの労働者大会が行なわれていた陸上競技場で、高さ40メートルあるトリビュン席の屋根から炎に包まれた人間が落下して死亡。死者は33歳の労働運動活動家で、全労働者に闘争の意欲を鼓舞するのが目的だったのではないかと警察は見ている。

5月8日 東ジャワ州マラン県ラワン郡カリレジョ町スンブルスカル通りの民家
79歳の老婆が家の横手のテラスで床に横たわって死んでいるのを隣人が発見。同居の息子59歳は屋内で口から泡を吐いて座ったまま死んでいるのが見つかった。老婆は頬に傷があった。ふたりとも、死後一日以上経過していると推測されている。

5月16日深夜 西ジャカルタ市カリドゥルスのチトラガーデン住宅地内民家
中央ジャカルタ市警勤務の警部補が5月15日に恋人の家を訪問し、ふたりの間で口論が起こり、所持していた公務用拳銃で警部補が自殺。

6月16日16時 南カリマンタン州バンジャルマシンのムラティ級ホテル客室内
宿泊客の30歳女性、バリトクアラ県住民、が左手首を切って死んでいるのが客室内で発見された。チェックインしたのは午前10時で、13時ごろ男性がひとりその部屋を訪れ、程なく慌しくホテルから去ったという証言がある。

6月24日午前8時 北ジャカルタ市チリンチン郡マルンダ地区の東カナル
運河に浮いている25歳くらいの身元不明の男性死体が発見された。暴行の形跡がないので自殺もしくは事故死の可能性が高いが、警察は他殺の線も視野に入れているとのこと。

7月16日夜 南タングラン市スルポンウタラのポンドッジャグン通りにある借家
借家を揚水ポンプ店にしてそこに住んでいる45歳男性の死体を借家オーナーが発見した。45歳男性は妻子と別居してそこに一人暮らししており、借家オーナーは15日夜の礼拝のあと、借家人の姿をまったく見かけなかったため、16日夜の礼拝にかれを誘おうと借家を訪れた。ところが家は中から施錠されており、不審を抱いたオーナーがドアをこじあけて、屋内に借家人の遺体を発見した。遺体に外傷がまったくなく、死因を明らかにするために司法解剖を行なうことになる、と警察は述べている。

7月23日夜 西ジャカルタ市タマンサリのアパルトメンメディテラニアタワー
アパート住人ふたりが、アパートの水泳プールに浮いている女性の死体を発見。女性は18階の住人50歳で、慢性病を抱えており、先行きを悲観してベランダから投身したと警察は見ている。

7月25日19時ごろ ブカシ市ブラッカパルのブカシ2A級刑務所隔離房
受刑者25歳が房内で首を吊って死んでいるのが発見された。隔離房に移されたのは刑務所内で騒ぎを起したからで、強度のストレスのために自決したものと見られている。

8月7日朝 西ジャカルタ市グロゴルプタンブランのロイヤルメディテラニアアパートメント
アパートの敷地内でトリサクティ大学生23歳男性の遺体が発見された。この男性は28階の部屋の住人で、飛び降り自殺を行なったものと見られている。アパートメントのオーナーはその男性の父親でカリマンタンに住んでおり、かれはその部屋でいとこの25歳女性と一緒に住んでいた。
かれは書店の女店員と恋愛関係に陥り、親からその関係を強く反対されていたので、将来を悲観して自殺したものと警察は推測している。

8月18日6時 東ジャワ州ブリタル県ジャジャルスロプロ部落近くのブランタス川
ジャランジャランしてくるので子供を見てくださいと夫に頼んで朝5時に家を出た妻40歳の水死体がおよそ一時間後に発見された。この妻は二日前に香港への出稼ぎから戻ったばかりで、一週間前に実母が死去して抑うつ状態に陥っており、KTPの有効期限が切れていたために銀行から現金が引き出せず、心労が重なっていた模様。この女性は香港に出発する前にも自宅の井戸に身を投げようとしたことがあり、警察は抑うつのための投身自殺と見ている。

8月31日 東ジャカルタ市ドゥレンサウィッ郡タマンマラカウタラ通りの民家
三ヶ月間音沙汰がないため、31歳の兄を中部ジャワ州トゥガルに住む弟29歳が訪問したところ、首を吊った遺体と対面した。頭部は既に白骨化していたと言う。
兄はその借家に住んで2年になり、家は2百平米ほどの敷地の中に藪草に囲まれて建っていて、近隣住民の生活から隔離感がある。兄は普段、自転車でマルタバッを売り歩くのを仕事にしていた。近隣住民が兄を最後に見たのは三ヶ月ほど前に衣服を洗濯していた姿で、遺体を収容するときにその家の表につるされていた洗濯物はそのときのものかもしれない。

9月24日18時 スラバヤの11月10日工大数学自然科学学部建物の外
アイルランガ大学獣医学部教授の死体が地面に横たわっているのを、大学キャンパスで工事していた建築労働者が発見。教授はその日、娘婿を誘って工大キャンパスへ散歩に出かけ、娘婿を先に帰宅させたあと、しばらくして死体が見つかった。親族らに遺書のようなSMSが送られており、自殺の可能性が高い。

10月4日未明 中部スラウェシ州パリギモウトン県南パリギ郡ドラゴ村の脱穀場
国家警察がテロリストグループ壊滅重点作戦を展開している中部スラウェシ州パル市一帯の、パリギモウトン県にある村の脱穀場の床に死体が倒れているのを村民が発見し、村に置かれている機動旅団ポストに届け出た。死体は短パンツに機動旅団と書かれた茶色のシャツを着ており、国家警察機動旅団員でパリギモウトン県に派遣されている一級警部補であることが判明。死体はこめかみが撃ち抜かれており、それに使用されたと見られる拳銃が死体のそばにあったことから、警察では自殺事件と判定している。

10月5日6時 南ジャカルタ市スディルマン通り首都警察本部構内
構内の立ち木にプラスチック紐をかけて首を吊っている死体が発見された。地面と足の距離は29cmと報告されている。この自殺者は、その前夜からパサルミング署と首都警察本部に届出をした人間であることがわかっており、およそひと月前に東ジャワ州からジャカルタへ出稼ぎに来ていた47歳男性であることが判明している。届出は「別れた妻が自分を追い掛け回している」という内容だが具体的にどういう危険が身に迫っているのかという逆質問に答えることができず、そして翌早朝の遺体発見となった。親族の話では、ジャカルタへ来て以来かれは重度のストレスにかかっていたとのこと。

10月31日6時半 バンテン州タングラン市チポンド郡ゴンドロンにあるグリヤクナガ住宅地内の借家
チポンド警察署交通地区ユニット長の一級警視が自分の拳銃で右こめかみを撃って自殺した。場所は自宅でない、女性34歳が所有している借家。6時半に重い銃声と思われる音を隣人が耳にし、それから数分後に借家オーナーが建築作業者三人を呼んで死体を自分の車に積み込ませて、病院に向かった。隣組長が事件を聞いて警察に連絡し、オーナーが留守中のその家の中を調べ、裏の部屋のベッドが血だらけで、拳銃がそこにあるのを発見し、自殺したものと予想した。一級警視はよくその家に夜やってきて、朝帰っていく行動をしていた。

12月2日10時45分 西スラウェシ州マムジュ県KSトゥブン通り
マムジュ県警憲兵隊所属の二級警部補21歳が拳銃で頭を撃って死亡した。県内の支署に配属されている婦警との恋愛関係が原因と見られている。二級警部補が自殺する前、かれは恋人の婦警と口喧嘩をしており、婦警の親がかれらの結婚を承認しなかったことが喧嘩の原因だったもよう。

12月3日19時 西ジャワ州ボゴール県ジョンゴル郡シガサリ町民家
家の主人45歳が台所で首を吊った。その家の娘婿が暗くなったので台所に電気を点けたところ、舅の身体がぶらさがっているのに驚かされたとのこと。

2016年1月14日11時前 中央ジャカルタ市タムリン通りムナラチャクラワラビル付近
ビル内のスターバックス店内でテロリストひとりが自爆テロ。またタムリン通りサリナ交差点にある警官詰所でもテロリストふたりが自爆テロ。

2月4日6時 ジャンビ州ムアラサバッの警察本部駐車場
駐車場の木で首を吊っている警察署員35歳が発見された。自殺と見られているが、警察は動機を調査中。

2月6日16時 ランプン州バンダルランプン市の市警本部脇官舎
市警機動捜査ユニット長23歳が見当たらないので、官舎の本人の部屋へ探しに行った同僚が、頭を撃ち抜いて死んでいるユニット長の遺体を発見。ユニット長はふだんから胃痛を頻繁に訴えており、治らない病気を苦に自殺したものと見られている。

3月12日2時 西ジャワ州ブカシ県中央チカラン郡ヘガルムクティ村
首都警察機動旅団D分隊所属の警部補が、妻を拳銃で死亡させ、そのあとを追って自分のこめかみを撃ち抜いた。発見者は同居している妻の父親で、娘と婿の夫婦関係は決して悪くなく、心中の理由がわからないと首をひねっている。警察は、職業上のプレッシャーが警部補を追い込んだのではないか、と見て原因を調査している。

3月18日17時 ヨグヤ特別州スレマン県デポッ郡チョンドンチャトゥル村の公共墓地
墓地管理員が地面に座っている若者の死体を発見。若者は拳銃で右側頭部を撃ち,銃弾は左に貫通していた。警察の調べで若者は地元高校生16歳であることが判明し、拳銃と弾丸は空軍軍人である父親のものを無断で持ち出したことが明らかになった。学校では明るい生徒という評判で、自殺の動機はまだ不明。

3月23日 中央ジャカルタ市スディルマン通りとマスマンシュル通りに近いホテル
ホテルロビーで日本人男性23歳の遺体が見つかった。警察は飛び降り自殺したものと見ている。

3月24日 デポッ市パンチョランマスのムラティラヤ通り民家
70歳の老父と三人暮らししている姉30歳と妹29歳が、部屋の中で自殺死体で発見された

3月26日9時半 北ジャカルタ市クラパガディンのアパルトメンガディンニアスレジデンスタワーエメラルド
ナイジェリア人入居者40歳男性の遺体が一階デーマ公園で見つかった。タワーエメラルド18階から飛び降り自殺したものと警察は見ている。

3月27日5時半 バンテン州タングラン県スカルノハッタ空港の空港運営会社所有サッカー場近く
25日に入国したポーランド人男性31歳が、付近の立ち木にロープをかけて首をつっているのを、通りがかりの15歳の少年が発見して届け出た。死体の近くにはバックパック、衣類の入った手提げかばん、パスポートなどが置かれていた。死体に暴行の跡はなく、自殺と見られるものの、警察は何があって自殺したのかを調べる意向。