インドネシア交通情報2011〜13年


「規則に従わないほうが得をする」(2011年7月4日)
2011年3月24日付けコンパス紙への投書"Polantas Keliru, Tertilang Kewalahan"から
拝啓、編集部殿。交通違反を犯したので、2011年1月18日、わたしは違反切符を切られました。切符には、2月4日午前9時に中央ジャカルタ地方裁判所に出頭するように、と書かれています。わたしは定刻の30分前に裁判所に着きました。駐車場に着いたばかりのわたしにチャロが何十人もたかってきて、わたしの書類が出されるよう手伝ってやろうとオファーしてきます。
わたしは掲示されている手順に従って自分で手続きをしようと考えていました。ところが手続きは決まりが守られていません。チャロがうようよいて、スピーカーからはカラオケ音楽がボリュームいっぱいに流されており、快適な雰囲気ではありません。判決を受けるために出席者が呼ばれますが、その番号があまりよく聞こえないのです。あまりにも長い時間待たされたので、わたしの書類がどうなっているのか何度も裁判所の職員に尋ねました。返事は「落ち着いて待ってろ」という言葉です。
わたしはじっと待ち続け、昼の礼拝の時間が近づいてきました。そしてもう一度わたしの書類がどうなっているのか尋ねたとき、それがまだ裁判所に送られてきていないことが判明しました。それについては、わたしが直接南ジャカルタ市MTハルヨノ通りにある交通警察事務所へ尋ねるようにと言われました。わたしはそこへ向かいました。
ところがそこで、またまたがっくりするようなことになったのです。送り先が間違っていたのでした。交通警察職員が言うには、わたしの裁判は1月28日のはずだそうです。わたしに違反切符を切った警官は日を間違えて書いたのだ、と。その間違いのために、わたしは中央ジャカルタ検察局へ書類をもらいに行くはめになりました。
厄介で不愉快きわまりありません。わたしはその場で和解金を払って見逃してもらおうともせず違反切符を切ってもらい、裁判所でもチャロを使わないで自分で手続きしようとし、法規を遵守するように努めてきたというのに。[ 北ジャカルタ市在住、デニ・アヌグラ・ラフマッ・ラシッ ]


「他人を尊重しないのはお互いさま」(2011年7月8日)
2011年3月19日付けコンパス紙への投書"Penyeberang Jalan Pemuda"から
拝啓、編集部殿。ほとんど毎日、わたしは東ジャカルタ市プムダ通りを通っています。その通りにはトランスジャカルタバス停につなげた歩道橋が何ヶ所か設けられています。ところが道路を横断する歩行者はあまり歩道橋を利用していません。モールアリオンの向かいにある学校の生徒やUNJ大学生たちは歩道橋を使わないほうを好んでいます。プムダ通りは4車線プラストランスジャカルタバス専用車線が2本あり、自動車はたいてい時速40〜60キロで走っているので、たいへん危険なのです。かれらが小走りに道路を横断しているとき、警告のクラクションを鳴らすとかれらの口から呪詛や聞き苦しい雑言が吐き出されます。一方、「歩行者を尊重しよう」と書かれた垂れ幕がその通りに掛かっているのを目にします。
わたしが問いたいのは、歩行者自身が自分の身の安全を尊重していないのに、自動車運転者がどうやってかれらを尊重できるのだろうかということです。[ 東ジャカルタ市在住、ディヤン・ビヤントロ ]


「首都から乗り合いバスが消える?!」(2011年7月15日)
インドネシアでも最近はコミューターと呼ばれている近郊から都内への通勤者たちがどういう交通機関を利用しているかという統計データがコンパス紙に掲載された。それを見ると、二輪自動車が激増してバス利用者が激減している。どうやらバス利用者が二輪車に転向したというのが首都圏公道上にあふれているオートバイの海現象の本質であり、行政当局の望んだ自家用車からバス(トランスジャカルタバスとフィーダーバス)への転向はほとんど実現していないようだ。
交通機関: 2002年シェア(%) / 2010年シェア(%)
徒歩・自転車: 23.7 / 22.6
二輪自動車: 21.2 / 48.7
四輪自動車: 11.6 / 13.5
乗り合いバス: 38.3 /12.9
その他: 5.3 / 2.3
四輪自動車は自家用車・タクシー・バジャイを含み、その他は首都圏近郊電車やオジェッを含んでいる。
経済統括省の2009年サーベイによれば、トランスジャカルタバス利用者の大半は旧来からある都バスの利用者で、都バスをフィーダー的に使ってトランスジャカルタに乗り継いでいる。都バスから離れて行った二輪車利用者がバスに戻る気配はなく、自家用車利用者の1%がトランスジャカルタに移っただけのよう。そもそもバス利用者が二輪車に移って行ったのは、バス運行がクルーの恣意にまかされていて客がある程度入らなければ動き出さず、食事時になれば乗っている客を放り出して飯屋に走り、早く稼げる路線に戻りたいためにルート途中で客を別路線のバスに移し替え、あるいは整備不良でルート途中にエンストし乗客を後からやってきた同じ路線のバスに移し替えたりといった、客の立場に立ったサービスをまったくおこなわず、加えて車内の状態と運転手の荒い運転が都バス利用者に安全快適を少しも与えないためだ。
トランスジャカルタバスはそんな都バスの悪評を吹き払うべくして登場したのだが、これも通勤時間帯には輸送能力を超える乗客が車内をぎゅうぎゅう詰めにするため、それを嫌って二輪車を利用している通勤者もいる。消費者保護財団は現在の一日輸送能力30〜37万人を70〜90万人に増やして公共運送機関をもっと大勢の都民に使わせるようにし、路上の交通渋滞緩和をはかれ、と都行政に提言している。
このような乗り合いバス乗客の激減は運行するバス台数の減少だけでなく、各ターミナルに乗り入れていた州内長距離バスや州間長距離バスなどの遠距離交通機関にも悪影響を及ぼしており、長距離バス台数も減少傾向に陥っている。
「オールドファッションの運行スタイルを続けてきた都バスはもはや消費者の需要をつかむべくもなく見放されてしまった。メトロミニ・コパジャ・ミクロレッ・バジャイなどの運送機関は21世紀の都市住民が持つ高い移動性を支えるに足りないものだ。現代的なメガポリタンにマッチした大量公共輸送機関が出現しなければならない。」インフラ開発担当経済統括相デピュティ補佐はそう語るが、このままではジャカルタから乗り合いバスの姿が消えるかもしれない。


「時速7キロ以下の渋滞道路」(2011年7月23日)
2011年4月18日付けコンパス紙への投書"Jalur Ciawi-Sukabumi Dua Jam untuk 7 Kilometer"から
拝啓、編集部殿。チアウィ〜スカブミルートの渋滞はますます激しさを増しています。わたしはチアウィからチヘラン・ポンドッの工場まで毎日その道路を通っているのです。その7キロの区間を通過するのに1時間から2時間も時間がかかています。
渋滞の筆頭要因は道路の破損とガロン瓶入り飲料水を運ぶ大型トラックおよび水タンク車のエンストが交通の流れを妨害していることです。道路破損の修理はつぎはぎ模様で、雨が降るたびに破損はもっとひどくなっていき、まるで毎年工事作業が実施できるようわざとそうしてあるように思えます。
2009年に耳にしたチアウィ〜スカブミ自動車道建設の話はいまだに開始に向かっていないようです。土地買収が終わるめどが立たないのでしょう。この渋滞問題を解決する知恵にめぐまれず、県庁も地元行政官もなすすべを知りません。ところがそんな状況下にもかかわらず、県庁は統合許認可庁を通じてボゴール投資エクスポフォーラムの中で許認可にできるだけ便宜を図ることをオファーし、できるだけたくさんの投資誘致に努めています。道路インフラがこんなに劣悪なのに投資がやってくるのでしょうか?許認可への便宜は投資誘致の一条件でしかありません。道路インフラはそれに劣らないもうひとつの要件ではありませんか。[ ボゴール在住、リア・オクタビアニ ]


「出発遅れをなくすために荒療治」(2011年7月27日)
国内航路でいまや最大の乗客を運ぶ航空会社となったライオンエアーは、頻繁に出発遅れが発生するという悪評をかこっていた。出発遅れが発生するのは手持ちの機体をすべて乗客輸送に注ぎ込むという最大効率のビジネスを行っているからで、どこかの路線で到着遅れで発生するとその機体を使う次のフライトに遅れが出て、玉突き式に次々と遅れが伝播するというトラブルが消費者の不満をあおっていた。運通省空運総局はライオンエアーに対し、行政指導の形でその問題の解決案を提示し、予備の機体を持つことを2011年7月19日から開始するよう命じた。
生産と生産ツールのバランスをとるよう命じたと語る空運総局長は、ライオンエアーが13機をグラウンドタイムに当てることを了承した、と国会第8委員会作業会議の席で披露した。必然的にライオンエアーは乗客輸送に使う機体を減らさざるを得なくなり、一日に複数便を飛ばせている路線で便数削減を行うことに決めたものの、空運総局は便数削減まかりならぬとそれを禁止した。結果的に同社は輸送能力拡大を目指して購入している機体をスタンバイ用に切り替えるという対応手段を採らざるを得なくなっている。ルバラン帰省を前にして下されたこの行政指導にライオンエアーはかなりの痛みを感じているにちがいない。
ライオンエアーの現有航空機編隊はB737−900ER50機、B747−400が2機、B737−300は4機、B737−400が9機にMD90が4機の合計69機。その大編隊を駆使して国内63都市と国外7都市を子会社のWingsと共同で網羅している。2010年にライオンエアーは2,052万人の乗客を運んで国内線航空会社ナンバーワンの地位を維持した。今年は2,580万人が目標とされている。


「鉄道切符予約は三時間が限度」(2011年8月1日)
2011年5月5日付けコンパス紙への投書"Satu Bangku Dua Penumpang"から
拝啓、編集部殿。わたしは2011年3月13日ジョクジャ発ジャカルタ行きスンジャウタマジョクジャ号に乗りました。乗車券に記された番号の座席を探して行ったところ、その席にはもう他のひとが座っていたのです。そのひとの乗車券もわたしが持っている乗車券も、同一の列車で同一の座席番号でした。唯一の違いは、そのひとの乗車券に書かれたデータはプリントアウトされたもので、わたしの乗車券は職員が手で書いたものでした。
いつもわたしは電話で乗車券を予約し、予約コードをもらいます。そのときの予約コードは023582954702でした。それから指定された銀行ATMで支払いを行い、列車に乗る前に駅で支払い証憑を提出して乗車券をもらうのです。しかし今回はコンピュータが故障したため乗車券のプリントアウトができず、駅の窓口職員は手書きで乗車券にデータを書き込んだのでした。そのときわたしは、「手書きの乗車券は有効なんですか?」と尋ね、職員は「有効です」と答えたのです。わたしは国鉄のいい加減な仕事ぶりをきわめて遺憾に思います。なんで乗車券の二重発行が行われるのですか?[ 中部ジャワ州マグラン在住、エミ・シアマワティ ]
2011年5月9日付けコンパス紙に掲載された国鉄からの回答
拝啓、編集部殿。2011年5月5日付けコンパス紙に掲載されたエミ・シアマワティさんからの投書についてお知らせします。当方の行き届かないサービスに対してお詫び申し上げるとともに、今後同じミスを繰り返さないようにしたいと存じます。そのときの担当職員が同じミスを繰り返さないようにするため、当方は既に本人に指導育成を行いました。二重発行を確実に防ぐためには、国鉄コールセンター121で切符を注文されたお客様は予約コード入手後できるだけ早くATM支払いを行うようにしてください。予約コードを交付してから三時間以内に入金されない場合、その予約コードは取り消されますので。[ 国鉄ジョクジャ第6事業区広報担当、エコ・ブディヤント ]


「トランスジャカルタバスが全線で23時まで運行」(2011年8月8日)
2011年7月29日から首都バスウエイ第8ルート(ルバッブルス〜ハルモニ)と第10ルート(タンジュンプリウッ〜チリリタン)でも23時までの深夜時間延長運行が開始された。これですべての路線で23時までバスウエーに乗れるようになった。ただし22時を過ぎると運行は間引き運転且つ特定停留所に停まらないという条件がつくため、乗客はその点に関する情報に注意しなければならない。
第8ルートでは両ターミナルから4台のバスが15〜20分間隔で発車する。路線の全22停留所のうち、22時以降の乗降車ができるのは14停留所だけ。ルバッブルス(Lebak Bulus)からハルモニ(Harmoni)までの所要時間は60分で、逆向きは80分が標準になっている。
一方第10ルートは両ターミナルからそれぞれ3台が15〜20分間隔で発車する。全21停留所のうちで22時に閉まるのは7ヶ所とのこと。両ターミナル間所要時間は45分。
トランスジャカルタバス路線網で乗り換えをする乗客は、乗り換え停留所の業務終了時間に注意するように、とトランスジャカルタバス運営者が呼びかけている。終了時間は停留所によって違っており、それは停留所の切符販売窓口に表示されているとのこと。第8ルートでは延長時間帯の運行コースに若干の違いがあるが、第10ルートは定常コースのままである由。


「トランスジャカルタバスでまた出火」(2011年8月9日)
2011年8月1日午前8時半ごろ、カリドゥルス(Kalideres)からハルモニ(Harmoni)向け第3ルートを走っていたトランスジャカルタバスがジュランバル(Jelambar)付近で後尾から出火した。おりから満員の乗客を運んでいたバス内でパニックが発生したが、乗客の避難と消火活動が行われて、人的被害はなくまた火もまもなく消し止められた。
バスが信号待ち停車していたとき、バスの後尾から煙が立ち上り、炎がチロチロ見えたと現場周辺にいた目撃者は語っている。現場周辺にいたオジェッ運転手や路傍商人らがバスに駆けより、車内でパニックになっていた乗客たちの避難を手伝った。乗客の避難が終わってからバスのクルーは駆けつけてきた消防隊員の助けを得て消火に当たり、火はほどなく消し止められた。事故はバスウエー専用車線内で起こったため一般の交通に大きな障害はもたらされなかったものの、後続のバスが事故バスを迂回して進まざるをえなくなったため、後続バスが専用レーンから出てまた戻るまでの間現場の交通の流れが何度も乱れた。トランスジャカルタ公共サービス機関側はその事故の原因について、電流のショートによって車体に出火したものと推測されるが、確かなことはラワブアヤ(Rawabuaya)のトランスジャカルタバス専用デポに運ばれた事故バスの検査結果待ちだと表明している。
類似の事故は2011年5月23日に東ジャカルタ市ジャティヌガラ地区マトラマン(Materaman)通りを走行中だったバスでも発生した。そのときの原因は電流のショートと公表されている。2007年5月2日以来、トランスジャカルタバスの火災事故は7回起こり、そのうちの5回が電流のショートを原因としている。他の2回はガス燃料タンクの爆発とターボ器が破れて潤滑油が燃えたケース。それらの事故による被害者は合計で負傷者が5人と公表されている。
消費者保護財団によれば、2010年のバスウエー乗客一日平均35万7千人のうち40%は自家用車からの転向組みである由。ところが都民の自家用車から公共運送機関への転向を都庁が勧めているにもかかわらず、バス運行サービスのクオリティはいまだに低いままだ、と財団側はコメントした。それらの火災事故は事故防止対策を十分に行っていれば発生しないで済んだものだと財団側は批判している。バスのクオリティが低レベルであるのは第9第10ルートを走っているバスの多くがわずかひと月でさまざまな故障を蒙っている。エンジンがかからなくなる、扉が自動開閉できなくなる、走行距離メーターが機能しなくなる、ファンベルトが切れる、タイヤのパンクなどが新規購入してから一ヶ月経ないうちに発生している、と財団は批判している。


「コンフリクト嫌い国民を対決させるのは残酷」(2011年8月9日)
2011年5月23日付けコンパス紙への投書"Jangan Mengorbankan Petugas SPBU"から
拝啓、編集部殿。補助金なし石油燃料の使用を高めるために鉱エネ省はガソリンスタンドのスーパーバイザーにトレーニングを与えるとのことです。政府自身が明確な規則を打ち出そうとしないのが問題と思われるにもかかわらず、そんなことをするのが本当に的を射た対策なのでしょうか?ガソリンスタンド職員がどうして購入者とコンフリクトを起こさなければならないのでしょうか?
もちろん政府は既に裕福な国民に対して補助金なし石油燃料を使うよう呼びかけていますが、実際には禁止命令が出されたわけではありません。おまけに自動車に燃料を入れる場における、裕福な国民と貧しい国民の明確な定義もありません。
必要とあらば政府は補助金付き石油燃料の価格を引き上げることができます。もちろん過剰な値上げはだめで、国民購買力に即した範囲でのものです。あるいは黄色ナンバープレートの公共用車両だけが補助金付き石油燃料を購入できるという規則を設けることも可能です。そして違反者には罰則を科すのです。
ステッカーを貼ったり、どこかの役所が優先扱い証明書を出したり、といったことをしてはなりません。罰則なしにそのような制度を設ければ、必ず癒着が起こり、またニセモノが横行します。モラル制裁などと言うのは、気休めにしかなりません。はっきり言えるのは、ガソリンスタンド職員を現場での不明瞭な方針の盾にしてはならないということなのです。[ 東ジャワ州在住、トリ・スアジ ]


「最先端タクシー予約システムが始まる」(2011年8月11日)
ブルーバードタクシーが首都圏でインテリジェントトランスポートシステムを開始した。タクシー予約者はオーダーしたタクシーが時間通りに到着するかどうか、遅れた場合は今どこにいていつ到着するのかという不安にいつもまとわりつかれており、ブルーバードタクシーにも利用客からのその種の苦情が大きい比率で投げかけられている。
そのために同社は顧客により大きな満足を感じてもらうことを第一目的にして5百億ルピアの投資を行った。ブルーバードグループ代表取締役は、この投資は経営数値の改善を目標にすえたものでなく、あくまでも顧客サービスと顧客の満足感を増大させるために行っているものであることを強調している。
タクシー予約顧客の不安や疑心暗鬼への対応は顧客を迎えに来るタクシーが今どこにいるのかを顧客に示して見せることであり、タクシーのアイデンティティまでが明瞭に示されれば客は十分な信頼感を抱く。その情報を顧客が持っているブラックベリーに表示させようというのがブルーバードの行った投資内容だ。2011年7月中旬にタクシーモバイルリザベーションシステムを設置したブルーバードグループはトライアルを開始し、既に6万人が利用者登録を行った。顧客のブラックベリーが持っているGSP機能で顧客を迎えるために向かっているタクシーの現在位置が確認でき、またそのタクシーの車体番号も表示される。この新機軸は顧客の間で好評で、ブルーバード側は予約件数が20%はアップするだろうと期待をかけている。


「空港白タクにも同じ権利が与えられる」(2011年8月11日)
2011年5月20日付けコンパス紙への投書"Kontribusi di Bandara Adisutjipto, Yogyakarta"から
拝啓、編集部殿。わたしの兄弟はジョクジャカルタのアディスチプト空港で白タク稼業をしています。去る二月、空港管理会社アンカサプラと空軍が運転手たちに集合を命じました。その両組織の担当者が集会に出席し、運転手たちはコントリビューションを支払わなければならないという結論が出されました。金額はさまざまです。空軍軍人とアンカサプラ社員の車を走らせている者はひとり月額40万ルピア、わたしの兄弟のような一般市民の車を走らせている者は60万ルピアで、その差額はアディスチプト空港空軍の保安下にあることに対する対価だというのが理由でした。そのコントリビューションは2〜3ヶ月先の分まで、つまり120万から180万ルピアをすぐに支払うように命じられました。わたしの兄弟は不服でしたが、アディスチプト空港で稼業ができなくなるのを恐れて、結局支払いました。そのコントリビューションを納めれば、同じ権利が与えられるという約束でしたが、それはいまだに実現していません。[ ジョクジャカルタ在住、スパルト ]
2011年5月27日付けコンパス紙に掲載された空港管理会社からの回答
拝啓、編集部殿。スパルトさんからの2011年5月20日付けコンパス紙に掲載された投書について、お知らせします。PTアンカサプラ?マネージメントは、空港タクシーからコントリビューションを徴収するような指示を出しておりません。アディスチプト交通関係者連絡会が協同組合を通じて徴収しているコントリビューションはアディスチプト空港管理者とは無関係であり、当の連絡会が自主的に行っていることがらです。
空港域内での操業権を同じように認めることは2011年4月20日に既に公表されています。[ ジョクジャカルタアディスチプト国際空港PTアンカサプラ?GM、アグス・アドリヤント ]


「韓国人搭乗客が爆弾を?」(2011年8月15日)
2011年8月8日早朝、スカルノハッタ空港第1Bターミナル6時15分発バリッパパン行きライオンエアーJT760便に搭乗予定の韓国人三人連れの手荷物がX線透視器の中を通った。画面を見ていた空港職員の目が異様に光った。職員はその手荷物を指差し、近くにいる警備員に内容物を調べるよう命じる。警備員が指定されたバッグを開くと、中から多数のデトネーター、10種類の接続ワイヤー、そしてhigh explosive と表記された正体不明のものが発見されたから、居合わせた空港職員たちは色めきたった。警備員が男二人女ひとりの韓国人グループの動きを封じようとする。韓国人たちは、「これは本物でなく、デモンストレーション用のただのプラスチック製ツールだ。」と苦笑いしながら説明するが、色めきたった空港職員たちは聞く耳を持たない。そして証拠品とともに空港警察本部に連行されることになった。
空港警察の取調べに対し、三人はまた同じ説明を繰り返す。かれらはバリッパパンのとある企業の要請に応じて、石炭層を爆破するための方法をプリゼンテーションするために仁川空港から前夜ジャカルタに着き、その日早朝バリッパパンに向けて飛び立つ予定だった。「だったら、その会社からのプリゼンテーション要請状を見せなさい。」取調べ担当官はそう言って迫る。
会社間のそんな手紙を携えて海外出張に出てくるひとはあまりいないと思われるが、案の定その三人もそんな手紙は持っていなかった。三人は結局プリゼン用小道具を警察に引き渡し、その日の次のバリッパパン行きフライトに乗った。
かれらが言うバリッパパンの会社が納得の行く証拠をそろえて持ってくれば没収した品物は引き渡す、と空港警察側は述べている。


「航空安全条件の満たされていない航空会社はまだ多い」(2011年8月16日)
2011年1月に運通省空運総局はAOC(air operator certificate)121とAOC135ライセンスを持つ定期不定期航空会社を対象にその資格適性審査を行った。AOC121ライセンスは定員30人超の航空機を運行させる定期商業航空会社、AOC135は定員30人以下の航空機を運行させる定期商業航空会社と不定期航空会社を対象にしている。
審査の結果条件を十分満たしていると判断された航空会社はカテゴリー?が与えられ、不十分と判定された会社はカテゴリー?に区分される。今回の審査では、AOC121ライセンスについては20社が対象となりRiau Airlines, Nusntara Air Charter, Asialink Cargo Express, Manunggal Air Service, Republic Express Airlines, Air Maleoの6社を残して14社がカテゴリー?に昇格した。AOC135ライセンスについてはEkspres Transportasi Antarbuana, Travira Utama, National Utility Helicopter, Airfast Indonesia, Derazona Air Service, Gatari Air Service, Transwisata Prima Aviation, Deraya Air Taxiの8社がカテゴリー?に昇格し、カテゴリー?に居残ったのは22社、そして運航停止処分が2社に下されている。


「ライオンエアーの三便にひとつは遅延」(2011年8月17日)
2011年1月〜4月の定期航空会社定時運行率を運通省空運総局が公表した。その内容は次の通り。
Garuda Indonesia 86.98%
Merpati Nusantara 75.60%
Sriwijaya Air 74.90%
Air Asia 71.96%
Batavia Air 68.83%
Lion Air 66.45%
運通省は定時運行率の限度を70%としており、その限界を下回ったバタビアエアーとライオンエアーは赤点であるとして監督を強める方針。空運総局はライオンエアーに対して既に10〜13機の待機用航空機を持つように命じており、ライオンエアーは徐々にその用途のための航空機を増やしつつある。「当方は各定期航空会社に対し、スケジュールとプロダクションのバランスを取るよう求めている。安全運行意識の向上、優れた顧客サービスといった風土を築き上げるようかれらを誘導しなければならない。利益追求だけがパフォーマンスの目的ではない。」空運総局長はそう語っている。
総局長によれば、ライオンエアーはフライトを82便減らして5機を待機用に転用したとのこと。バタビアエアーにも類似の対応を将来取らせる考えでいる。運通省は定時運行率の評価を70%未満は赤点、70〜80%は黄点、80〜90%は緑点とし、90%を超えれば極上としている。
国内線航空会社は乗客の爆発的増加に即してできるだけ多くの乗客を運ぶことをターゲットに掲げてきたが、その一方でそれに見合う乗務員の増加や教育はまだ追いついていない。運通省は航空機一機当たり最低3.5セットの乗務員が用意されなければならないとの基準を設けているが、パイロットからして不足気味の状況下に潤沢なクルーの頭数をそろえている航空会社は少ない。
ライオンエアーは外国人を含む100人のクルーを新規に雇用した。バタビアエアーも、機体メンテナンスの質的向上が最優先課題で、クルー増強も計画の中にある、と同社取締役は語っている。


「航空機事故死亡保障が国際レベルに」(2011年8月19日)
運通省が航空機事故の死亡保障を現在のひとり2億ルピアから12億ルピアに引き上げることを検討しており、空運業界に対して国有交通傷害保険会社PTジャサラハルジャだけでなく他の民間保険会社との契約を増やすよう推奨した。「世界の航空機事故死亡保障はひとりあたりの平均が10万米ドルであり、それは8.5億ルピア相当だから、12億ルピアというのは十分に国際的レベルと思われる。政府はそのために空運会社がジャサラハルジャ以外の保険会社と提携するよう指導を行う意向だ。今現在航空券価格の中におりこまれているジャサラハルジャの保険料は現状のまま継続される。この死亡保障金額引き上げは運行遅延の搭乗客に対する保障と併せて、大臣規則で定められる。」
運通省空運総局長はその二項目の詳細について、空運業界は運行遅延の補償を民間保険会社が組んだコンソーシアムと契約する方式で実施しなければならない、と説明する。「定時運行率が80%を上回っている航空会社がほとんどなので、この種の保険を追加するのは不可欠だ。将来、出発が遅延した搭乗客には補償金が支払われることになる。いま出されている案は2時間の遅延で20万ルピアという金額だ。」
今現在、運行遅延に対する保障を実施している航空会社もあるが、これは一律強制でなく乗客の自由選択になっている。たとえばエアエイシアはエアエイシアインシュアを使って2時間以上の遅延に対して60万ルピアを支給するシステムを行っている。もちろん乗客が保険料を支払うのが前提だ。スリウィジャヤエアーは2011年8月第一週にこの運行遅延に対する補償システムを開始した。Prima Sriwijaya Travel Insuranceと命名されたその保険では1万2千ルピアの保険料を支払ってその保険を受けておくと、4時間以上遅延した場合にひとり30万ルピアの補償金をもらえる仕組み。
国民系航空会社業界団体であるINACAの事務局長は、インドネシアの航空機事故死亡保障が国際的なレベルに改定されるべき時期が来ている、と運通省の構想に賛同を表明している。


「ライオン航空がマレーシアに進出」(2011年8月20日)
ライオンエアーがエアエイシアへの対抗戦略を進めている。今や世界最強のLCCにのし上がったエアエイシアは2004年にインドネシア国内線空運オペレータのAWAIRを子会社化し、インドネシアを拠点にして国内外航路にも就航するという事業拡張を行っている。
インドネシア国内最強のライオンエアーもついにマレーシアにも拠点を置くことを決めた。と言っても、こちらはマレーシアの地場航空会社Berjaya Airとの合弁事業。ブルジャヤエアーにとっては今のシンガポールとタイという限られた国際線をさらに拡充させるためのチャンスだと言える。
ところで定時運行率最低のライオンエアーに政府が期待する最低線を越えさせようとして運通省は待機用予備機体の確保を命じたが、ライオン側は既にスカルノハッタ空港に4機、スラバヤのジュアンダ空港とマカッサルのハサヌディン空港にそれぞれ2機、メダンのポロニア空港・バリッパパンのスピンガン空港・パダンのミナンカバウ空港・バンジャルマシンのシャムスディンノール空港に各1機の合計12機を定常的にスタンバイさせるようにしており、政府の指導を満たした形になっている。ライオンエアーは一機が一日に平均6フライトをこなしており、上の措置をとるためにライオンはおよそ70フライトを便数削減していると見られている。


「交通渋滞対策実施で大渋滞が起こる」(2011年8月24日)
2011年7月22日、都庁が先に路上駐車禁止エリアに指定したガジャマダ通りとハヤムルッ通りで違反検問が開始された。ところがその日朝からガジャマダ通りには大渋滞が発生し、渋滞はモナス周辺道路までつながった。通勤時間帯の渋滞緩和を狙った路上駐車禁止措置がかえって大渋滞を発生させるという、インドネシアにふさわしいイロニーがそれだった。
不法駐車を行っている四輪二輪の一斉検挙に人数を動員した首都警察と首都交通局は、何日も前からマスメディアを使って広報に努めてきたにも関わらず歩道に停めてある大量の二輪車としつこい四輪車に立ち向かっていった。「四輪車は車輪ロック、二輪車は鎖をはめる。15分待って持ち主が戻ってこなかったら、レッカーに引かせる。」指揮官の下知が飛ぶ。
違反切符を切られた違反者が簡易裁判を受けるために中央ジャカルタ地裁に集まってきた。裁判所が同じガジャマダ通りにあったのはかれらにとって便利だったようだ。しかし数千台の二輪車を収容できるだけのスペースは裁判所になかった。ぞくぞくと集まってくる二輪車は裁判所表のガジャマダ通りを中ほどまで占拠し、さらに左右に流れて広がっていく。これ幸いと営業禁止になったはずの駐車番が出現して歩道に二輪車を整列させはじめる。二輪車一台1千ルピアだが、この降って湧いたような稼ぎのチャンスに駐車番たちはホクホク顔だ。
集まっている交通警官たちも手の施しようがなく、そこにできたボトルネックを通過させるために通行車両の交通整理を行うだけ。こうして風が吹けば桶屋が儲かる式に、ガジャマダ通りでは路上駐車を禁止すれば大渋滞が発生するという結末になった。
その日、地裁で取り扱われた交通違反簡易裁判は7千5百件にのぼり、これまでの一日平均5千件未満は一挙に5割り増しになったとのこと。


「正鵠を射ない道路交通政策」(2011年8月24日)
運通省陸運総局データによれば、全国主要都市の平均走行速度は次のようになっている。
エリア: 平均時速(キロ/時)、人口(万人)、道路総延長(km)
ジャボデタベッ: 19、2,489、12,298
ジャカルタ: 10〜20、958、 7,650
ボゴール: 15.32、515、1,356
スラバヤ: 21、328、3,546
バンドン: 14.3、239、2,453
メダン: 23.4、211、2,981
パレンバン: 28.54、145、747
スマラン: 27、126、3,769
マカッサル: 24.06、116、1765
道路輸送業界団体であるオルガンダ(陸運機構)会長が、昨今の都市部における走行時間は15〜25%も長くなっており、平均走行速度は14〜28キロまで低下している、と指摘した。
エカ・サリ・ロレナ会長は石油燃料補助金120兆ルピアの75%は四輪二輪自家用車オーナーが享受しており、政府が国家予算を道路施設の増加と公共運送車両増加に振り向けないなら、ほどなく路上は身動きがとれなくなってしまう、と政府の政策を批判した。いま自家用車購入ローン金利はわずか4〜8%まで低下しているが、公共運送車両に対しては12.5〜21%で格段の差がついており、公共運送車両が増えにくい要因になっている。
それに関連して学術会からは、運通省の公共乗合車両購入予算は2兆ルピアを下回っており、せいぜいバス20台を諸地方都市に分配することになるが、そんなことでは地方都市住民に公共運送機関を使わせるための動機付けができない、との声があがっている。定期バスルート一本につき30〜40台の運行が理想的で、5〜10分ごとにバスがやってくることでバスを利用する動機が住民に起こる。30分以上も待たされるのであれば、二輪車を使ってさっさと自分の用事を済まそうと考えるだろうとのこと。
オルガンダ会長はまた貨物輸送についても、世界のロジスティックコストは15%程度であるのに、インドネシアでは20〜30%という大きなものになっており、道路走行効率悪化はそれを押し上げる以外のなにものでもない、と言う。自動車産業の国への貢献は35兆ルピアで、これは石油燃料補助金に比べてまったく小さいものであり、どうして政府は公共運送の拡充に対して抜本的な対策を取ろうとしないのか理解に苦しむ、とコメントしている。


「交通渋滞解消の鍵はこれ!」(2011年8月24日)
2011年5月2日付けコンパス紙への投書"Kemacetan Jakarta dan Penegakan Hukum"から
拝啓、編集部殿。これまでのジャカルタの交通渋滞対策の中には、特定道路における1台に三人乗車といったものがありました。今後の計画の中には、エレクトロニックロードプライシングや公共運送機関利用の促進といったものもあります。わたしの質問は、政府はこれまで民衆にその便宜を図ってきたのか、ということです。
わたしは長距離を首都圏近郊電車を利用して最寄の駅まで行き、更にタクシー・オジェッ・あるいはバスに乗って最終目的地に向かいます。駅を出ると、わたしはオジェッ運転手が奪い合う獲物のひとりになります。タクシーを使う場合は、わたしの方がほかのタクシー利用者との間でタクシーの奪い合いをします。駅の周辺に決まったタクシー乗り場はなく、利用者は待ち行列に並ばないからです。
すべての駅がタクシーやミクロレッなどの公共運送機関で結ばれているわけではありません。警察など交通規則執行機関にも一貫性がありません。時にはタクシーが停まるのを禁止する一方で、大勢のオジェッが道路の真ん中まで群れをなしているのにほったらかしです。当然交通渋滞が起こります。
民衆は公共運送機関を使うことに不満はありませんが、いざ使ってみて快適でなければ、自分の四輪二輪の車を使うようになるのは当たり前です。政府はエレクトロニックロードプライシングというような複雑な企画を採用する必要はありません。今ある施設を最大限に活用し、えこひいきなしに法規の執行を確立させるだけでいいのです。[ 南ジャカルタ市在住、グロリア・トゥルリー ]


「運行遅延補償金が法制化される」(2011年9月2日)
政府運通省は2011年8月8日付けで大臣規則第PM77号を制定し、4時間を超える出発遅延を起こした航空会社に対して乗客にひとりあたり30万ルピアの補償金を支払うよう命じた。この規定は第10条に記されている。
この大臣規則では、航空会社が乗客に対して支給しなければならない6種の補償金が定められている。
航空機事故による死亡 12.5億ルピア
航空機事故による後遺障害 12.5億ルピア
4時間以上の遅延 30万ルピア
紛失・破損バゲージ キログラム当たり20万ルピア、最高限度400万ルピア
紛失カーゴ キログラム当たり10万ルピア
破損カーゴ キログラム当たり5万ルピア
後遺障害については、60日以内に原因に関して医師が判定を下した表明書を提出しなければならないことになっている。この規定は制定後三ヶ月して完全実施に移されることになっており、2011年11月9日からスタートとなる。
国民系航空会社業界団体INACAの事務局長は、運行遅延の乗客に対する補償は2008年大臣規則第25号に定められており、今回の屋上屋を重ねる規定には賛成できない、とコメントした。「30分から90分までの遅延を出せば航空会社は軽食飲物を乗客に提供しなければならない。180分を超える遅延や運行取り消しの場合は食事を提供し、ホテルを用意しなければならないと定められている。航空会社はフルサービスのところもあればLCC会社もあり、遅延補償が一律というのは適切と思えない。」事務局長は政府の決定にそう疑問を投じている。


「交通違反の罠」(2011年9月7日)
2011年5月27日付けコンパス紙への投書"Jebakan ala Polisi Lalu Lintas Bekasi"から
拝啓、編集部殿。わたしと父はブカシサイバーパーク近くのアフマディヤニ(Ahmad Yani)通りを車で通っていました。信号機のあるところに差し掛かり、信号が黄色に変わりましたが、そこにいた警官がどんどん進むよう合図するので、わたしたちは車を進めました。そると信号は赤に変わりました。さっき進むように合図した警官からかなり離れた場所にいた別の警官が近寄ってきて、停車を命じました。そして信号を無視したとわたしたちを非難したのです。わたしたちに信号を無視する意図はなく、さっきの警官の合図に従っただけだというのに。 結局罰金50万ルピアの違反切符を切られ、わたしは運転免許証を取り上げられました。警官はサイン済み違反切符を用意して待ちかまえており、違反者のアイデンティティ、日付そして罰金を記入するばかりの状態でした。父は一週間ほど前、やはりこの地区をタクシーで通りかかり、同じようなことが起こってタクシー運転手が違反切符を切られたと話してくれました。ブカシ警察署のM警部が行っている行為は、通行する市民に損害を与えています。[ 南ジャカルタ市在住、アンドラ・ヘンドリアルト ]


「バスウエーの車体メンテナンスが低下」(2011年9月16日)
2011年6月20日付けコンパス紙への投書"Kenyamanan Bus Transjakarta Menurun"から
拝啓、編集部殿。2011年6月5日(日)わたしは中央ジャカルタ市ハルモニー停留所で乗り換えするため、西ジャカルタ市ジュランバルからトランスジャカルタバスに乗りました。乗ったバスの中で、後部扉が適切な状態でないことに気付きました。掛け金で止めてあるだけで、今にも開きそうな状態にあり、隙間もいっぱい開いています。トランスジャカルタバス乗客にとってきわめて危険な状態だと言わざるをえません。乗客は大人だけでなく子供も混じっているのですから。子供がその掛け金をはずしたらどんなことになるか、想像できるでしょう。
トランスジャカルタは都庁が用意した公共運送機関です。乗客が安全快適を与えられるよう、乗客の快適さと車両の運行適性が優先されるべきではありませんか?後部扉を早急に修理してください。[ 西ジャカルタ市在住、オードリー・チャンドラ ]


「3in1ジョッキーは犯罪?!」(2011年9月28日)
2011年6月28日付けコンパス紙への投書"Joki 3 dalam 1 Semakin Banyak di Pinggir Jalan"から
拝啓、編集部殿。わたしは南ジャカルタ市スディルマン通り界隈のキャンパスに通う女子大学生で、中央ジャカルタ市スナヤン地区を通って自家用車通学しています。そしてわたしは、毎朝3in1ジョッキーのサービスをオファーするひとが増加する一途であるのを、驚きの目で見ているのです。かれらが増加するのをわたしは最初、警官がいないからだろうと思っていました。というのは、かれらはいつも警官と鬼ごっこするのが普通だと考えていたからです。
ところがある朝、わたしはかれらが道路脇に列を成して並んでいるのを目にしました。そして驚いたことに、かれらの間に警官も立っているのです。そのふたりの交通警官は、ジョッキーがたくさん並んで立っているのに構いもしません。ジャカルタで3in1ジョッキーというのはもうリーガルな職業になったのでしょうか?[ デポッ市在住、フェティ ]


「トランスジャカルタバスが整備不良事故」(2011年10月3日)
中央ジャカルタ市パサルスネンにある立体交差の下り道にさしかかったチリリタン〜ハルモニー第5ルートのトランスジャカルタバスが四輪車7台と二輪車1台に玉突き事故をもたらした。
事故は2011年9月22日(木)午前7時の通勤時間帯に発生したため規模が大きくなったが、死者は出ていない。重傷者はミクロレッ運転手ひとりと乗客ふたりで、最寄の病院に運ばれた。
事故を起こしたトランスジャカルタバスはそのとき女性運転手が運転していた。運転手はその前からブレーキの効きが悪いことを感じており、下り坂でブレーキが効かなくなったためハンドブレーキを操作したものの事故発生を防ぐことはできなかった。被害者の多くはミクロレッで、ルート番号M−12スネン〜コタを運行する車両が3台とルート番号M−01カンプンムラユ〜スネンを運行する車が1台、すべて後部窓ガラスが割れ、ヘッド部がつぶれていた。ミクロレッの車列の中に混じっていた自家用車は警察の事故検証が始まる前に姿を消したようで、警察の調査データの中に詳細が見当たらない。また不運な二輪車1台はミクロレッの車列の間にいたカンプンムラユ住人だった。車体番号JMT045のトランスジャカルタバスは車両前部の運転席側が破損し、窓ガラスにひびが入っていた。
公共サービス機関トランスジャカルタ責任者によれば、バスは運行前に一台ずつバスプールで点検を受けているとのこと。検査は道路走行機能に関わるすべての部分に対して行われ、ブレーキも例外ではない。トランスジャカルタに加わっている既存バスオペレータがその点検チェックを行っており、検査シートにバスは道路走行適性に問題がないことが表明され、検査責任者がサインしている。このプロセスはバスが乗客を乗せる前に必ず行われなければならないことになっている。またその毎日行われている点検とは別に、6ヶ月に一度の定期点検もすべてのトランスジャカルタバスに対して実施されている。定期点検は毎回、全トランスジャカルタバスの10%が対象にされている。
公共サービス機関トランスジャカルタは今回起こった事故の責任を究明する考えで、その見地から調査を行うことにしている。第5ルートを運行しているバスは2007〜2008年に調達されたまだ新しいものであり、老朽化するにはまだ早い、と責任者は述べている。


「ライオンエアーがフルサービス航空会社を子会社に」(2011年10月6日)
インドネシアで最大の乗客数を誇るLCC空運オペレータ、ライオンムンタリエアラインズが、フルサービス航空会社を新たに興す。
新会社はPT Space Aviation Service 略称スペースエアーで、この会社はガルーダ航空の向こうを張ってフルサービスフライトの運航を行うだけでなく、小人数のビジネスグループを希望する目的地に運ぶビジネスチャーターフライト事業も行う計画になっている。インドとインドネシアの合弁でフルサービスフライト事業を行うPacific Royale Airways に続いてスペースエアーが名乗りをあげ、ガルーダ航空を取り巻く競合状況は激しさの度を強めるもよう。ルスディ・キラナ、ライオン航空取締役社長は、スペースエアーのマーケットはまだまだ余裕がある、と自信のほどを示している。
新会社が持つ航空機は座席数180席を標準とする6機、またジェットビジネス用航空機は8座席を標準とする2機が計画されている。フルサービスフライトの稼動は2012年11月、ジェットビジネスフライトの稼動開始は2012年中旬。フルサービスフライト用旅客機は2013年に9機となり、2014年には12機となる。小グループ向けチャーターフライト用小型機は、需要を見ながら決めていくとのこと。運航計画については、初年度は国内線に限定し、二年目に国際線にも乗り出し、三年目には国際線にウエイトをシフトするという計画。
ライオン航空はその子会社Wings Airと共同でB747−400、B737−400、B737−300、MD90を92機持ち、国内53都市と国外6航路でそれらを運航させている。


「フィーダーバスが運行開始」(2011年10月7日)
首都バスウエーのフィーダーバスが2011年9月28日から三路線で運行を開始した。
フィーダー第1ルートはセントラプリメールバラッ(Sentra Primer Barat)〜ダアンモゴッ(Daan Mogot)で、バスウエー第3ルート(カリドルス〜ハルモニ)と第8ルート(ルバッブルス〜ハルモニ)に接続。運行バス台数は6台。
フィーダー第2ルートはタナアバン(Tanah Abang)〜バライコタ(Balaikota)で、バスウエー第1ルート(ブロッケム〜コタ)と第2ルート(プロガドン〜ハルモニ)に接続。4台が運行。
フィーダー第3ルートはスディルマンCBD(Sudirman Central Business District)〜スナヤン(Senayan)で、第1ルートと第9ルート(ピナンランティ〜プルイッ)に接続。5台が運行。
フィーダーバスは一般道に設けられた停留所で乗客を乗せ、接続するバスウエー専用車線に入り、バスウエー専用停留所で乗客をおろす。そのためにデッキは高く作られており、バスウエー専用停留所外の一般道に設けられた停留所もその高さに合わせられている。フィーダーに乗車する際の料金はひとり6千5百ルピアで、これはバスウエイの料金が含まれており、バスウエイに乗り換えるときに停留所でまた料金を払うことはない。
これまで一般道路からバスウエイに向かう乗客はメトロミニ、コパジャ、ミクロレッなどを使っていたことから、それらの民間交通機関との競合が問題を引き起こさないかという疑問が生じる。それに関して都庁交通局長は、利用者の層と運行システムがまったく異なるので、民間公共交通機関の乗客が奪われるようなことは起こらない、と述べている。「民間のバスはどこにでも停まって乗客が乗降できるが、フィーダーバスはそのようなことが不可能で、必ず停留所でしか乗降させない。」
都市交通評議会議長はこのフィーダーバスについて、大いに歓迎すると述べている。ところが、トランスジャカルタバスオペレータは走行キロに応じて報酬を得ているが、フィーダーバスは乗客数が報酬の規準とされている。乗客が多い少ないで収入に差が出るのは一般の公共バスと同じであり、そうなると乗客がたくさん乗るまでタイムをするスタイルがフィーダーバスで取られないともかぎらない。議長はそのような問題の発生を懸念している。しかしフィーダーバス運転手は月給制で2百万ルピアが固定給になる模様であり、客で車内がいっぱいになろうがなるまいが自分の手取りにはまったく影響しない。そんな立場の運転手と車内を客でいっぱいにしないと売り上げが低くなるオペレータ会社の相克がどうなっていくかは、今後の展開を待つしかないようだ。


「ロンボッ新国際空港が開業」(2011年10月10日)
ロンボッ(Lombok)島のマタラム市アンペナン郡にある、マタラム(Mataram)市街やスンギギ(Sengigi)海岸からあまり遠くないスラパラン空港の規模が小さいことから、政府はその数倍の規模の大型国際空港を中部ロンボッ県に新設し、2011年10月1日に稼動を開始した。中部ロンボッ県タナカウ村スランリッ部落に設けられたこの新空港はスラパラン空港から40キロほど離れており、これまでの観光地区からは遠くなる。
インドネシアでもっとも新しいこの空港は政府の持てる力を結集して作られたモダンテクノロジーの陳列台だが、それを取り巻く中部ロンボッ県の後進性との顕著な対比が期せずして爬行性の高い政府の政策を国内外に喧伝する結果になった。
空港管理当局は住民に対し、新空港のお披露目をかねて空港内に自由に出入りすることを10月1日2日の二日間だけ許可した。それに応じて、アンコッをチャーターしてまで集まってきた住民たちは、これまで見たこともない、そしてその二日間を過ぎれば二度と訪れることのないかもしれないこの空港を見学して回り、これまで一度も近くで見たことのない旅客機の姿やその離着陸の様子を感嘆の面持ちで見つめていた。
滑走路から少し離してフェンスが作られ、見物人たちは飛行機が動くエリアからシャットアウトされている。降りてくる飛行機やエプロンから動き出した飛行機があると一千人を超える見物人たちはフェンス間際まで近寄って食い入るように飛行機を見つめる。出発ロビーでは子供たちが手荷物カートに乗ってそこら中を走り回り、人出があるだろうからひと稼ぎしようと売り物を持ってやってきた庶民たちが床に座り込んで商品を並べる。風船・茹でピーナツ・バナナの葉で包んだご飯とおかずのナシブンクスやローカルのお菓子類、はてはドリアンの実が山盛り・・・・と豪壮な空港ビルがパサルに早代わりした。そしてそんな商品を買って食べているひとびとも床に座り込んでの宴会だ。
さすがにチェックインエリアへの進入は禁止されたものの、窓ガラスの外からむさくるしい姿の地元民たちが黒山になって中のありさまを凝視している。ほとんどが外国人ツーリストの乗客たちはその様子を目にして呆気に取られ、水槽の中から外の世界に向けてカメラのフラッシュをたく者も出る始末。「こりゃビックリだ。ここじゃ空港が家族向け行楽地になってるよ。」と首を振る。
ロンボッはバリに次ぐ国際観光目的地の位置に置かれている。しかしこれまで観光産業で潤ってきたのはスンギギを中心とするロンボッ北部と西部であり、中部ロンボッ県は貧困と後進性の中に置かれてきた。乾燥した気候のため、農業生産性も低い。中部ロンボッ県の人口は2009年サーベイデータによれば856,675人、そのうち187,585人が貧困者に区分されている。労働力人口141,602人のうちで雇用されている者は2,347人しかいない。だから大勢が海外に出稼ぎに出ている。
551Haという広大な空港用地買収で大勢の農民が土地を売却した。土地を売却して父祖の土地から出て行った農民のひとりは、ヘクタール当たり20万ルピアで土地を売った、と語る。その老婦人はもう耕作する土地がないので商売をして生きていくしかなく、この空港で物売りを続けたいと言う。「ここで二日間だけ商売を許可された。月曜日からはもう商売できなくなる。でもオラはまだここで商売を続けるつもりだよ。」
あたかも広大な原野の中に忽然と姿を現したかのように見えるロンボッ新国際空港が、地元の環境の中で浮き上がって見えないようになる日はいつやってくるのだろうか?


「コモド空港であわや大惨事」(2011年10月11・12日)
国内のひとの移動の増加に伴い、重要性は高いが僻地のためあまりひとが訪れなかったところの飛行場や海港が整備されて、ひとの移動を促進される努力が盛んになっている。外からひとがたくさんやってくれば地元に金が落ちるため、地元行政は地場経済振興を目標に、競って地域インフラの向上に努めている。とはいえ、都会にまったく縁のなかったひとびとは従来どおりの感覚でのんびりと日常生活を送っており、かれらの生活感覚が全国レベルに引き上げられるまでにはまだしばらく時間がかかりそうだ。
そのひとつに、新設飛行場の構内整理ということがある。これまで何もない野っ原を平らにならして滑走路を作り、コントロールタワーと雨露をしのげるターミナル建物を作れば、それは空港の態をなす。しかしたいへんな高速で滑走路の上を走る飛行機に対する危険を地元のひとびとがどれだけ骨身にしみて感じているかについては、あまり期待しえないものであるにちがいない。空港運営者はもちろん空港敷地の境界にフェンスを設けて部外者の立ち入りを禁止するわけだが、周辺住民の中に横着者が必ずいて、これまで飼い牛に餌を与えるために草地に連れて行くとき通っていた最短路がフェンスでふさがれるとそれを破ってでもこれまでの習慣を続けたいとかれらは考えるようである。インドネシア東部地方にある空港の多くは、飛行機が着陸すると周辺住民や出迎え人が外から滑走路に入り込み、停まった飛行機を取り巻いて降りてくるひとたちを出迎える。空港管理当局がそのような行為をやめるよういくら口を酸っぱくして住民に説諭しても、いっこうに収まる気配がない。聞いてくれなきゃしょうがない、といつしか言うのをやめるのが、和をもって尊しとなすインドネシア人の性向だ。
新世界七不思議をインターネット投票で決めようというニューセブンワンダーズ財団のプログラムの中でもめてはいるものの、ずっと以前にユネスコが世界遺産に認定したコモド島を目指す観光客誘致のために東ヌサトゥンガラ州は西マンガライ県にコモド空港を整備した。名前はコモド空港だがコモド島にではなくフローレス島にある。ラブアンバジョに近いムティアラ?空港を改名したものがそれだ。
2011年9月14日、トランスヌサ航空のクパン発エンデ〜コモド経由デンパサル行きフライト機がコモド空港で着陸態勢に入った。空港管制塔がサイレンを鳴らして着陸機があることを警告すると、地上警備員は車で滑走路一帯を周回して滑走路上にある人間や動物あるいは物品など着陸に障害をもたらすものをすべて排除し、異常がないことを確認した上で管制塔に着陸OKを連絡する。管制塔はパイロットに着陸許可を与えた。アビアスタージェットBAE146/200機は速度を落として滑走路の着陸点に近付く。機内の乗客44人と乗務員6人はこれまでの順調なフライトのせいで、何の不安もなくゆったりとシートにもたれていた。機体が着地し、エンジンの逆噴射が・・・・。とそのとき、激しい急ブレーキが機内を震撼させた。悲鳴をあげてパニくる乗客たち。着地点に降りた機長の眼前6百メートルほどのところで20頭前後の牛の群れが滑走路を横切っているのだ。
地上でも、同機が着地点に降りようとする直前から大騒ぎが始まっていた。クリアランスOKとなったはずの滑走路を牛の群れがのんびり横切っているのが見つかったからだ。だがもうなす術はなにもない。ジェット機は滑走路の上を走り始めたのだから。
滞空時間の浅いパイロットなら、最悪の事態に至ったかもしれない。だがそのとき操縦桿を握っていたのはインドネシア航空界で名の知られた熟練パイロットだった。かれは大統領や政界要人を運ぶ際のチャーター機機長を長く勤めたパイロット界の重鎮で、現役の優秀なパイロット育成インストラクターだったのである。機体の接地直後に急制動をかければタイヤがバーストする可能性が高い。ましてや滑走路を横切る動物がいた場合、ぶつければエンジンが破損したりして機体に損傷を受けるのは間違いないし、おまけに滑走路を飛び出し、へたをすればひっくり返る。しかし熟練機長の絶妙の操縦で最悪の事態は回避され、機体は前輪カバーが損傷を受けただけで終わった。その代償は三頭の牛の命だったのだが。
西マンガライ警察の調べで、コモド空港は一応フェンスで外部と遮断されているものの、その一部を周辺住民が広く破っており、その隙間から家畜や動物が自由に空港内を出入りしていたことが判明した。


「車検制度が2012年から始まりそう」(2011年10月14日)
これまで何度も話題が出されては立ち消えになっている自動車車検制度を政府は2012年から実施に移す考え。政府公認機関が行う道路走行適性検査をパスしていない車両は路上を走ってはいけないというこの検査は、実はこれまで商用車だけを対象にして行われていたが、検査場での不法徴収金の横行や偽造検査合格証明書の流通などで名目だけのものと化していた。昨今、整備不良車両による人命事故が多発しており、形骸化した車検制度のひとつの結果とそれを見ることもできる。
運通省は2012年から商用車も自家用車も問わずすべての車両に対する車検制度を全国で実施する計画で、検査実施者は地方政府であるためその実施命令が出されることになる。実態を伴わず単に腐敗行為の巣窟となっている検査場により多くの車両を送り込むことはナンセンスだという理由がこれまで自家用車に対する車検制度開始を延び延びにさせてきた原因であることから、運通省は言うまでもなくその対応策を用意しており、2012年からは検査プロセスをオンライン方式に変え、EカードとEレジュメを用いて不法な金の徴収をできるだけ抑止することにしている。
政府はまた206人の車両整備技術者と関連学術者を新制度遂行のための現場におけるコーディネータとして全国に派遣する考え。なお、東ジャワ州とボゴール市が新制度のパイロットプロジェクト実施地区に指定されており、運通省はそれらの地方自治体に支援を与えて模範例を作り上げようとしている。
国家政策遂行面で常に爬行性の高いインドネシアであることから、全国一斉に同じレベルで新制度が開始されることはまず期待できず、各地方政府の展開がどのようになされるかは今後の推移を見守ることになりそう。


「空港は民度の公開展示場」(2011年10月14日)
2011年8月13日付けコンパス紙への投書"Terminal 1 Soekarno-Hatta, Calo, Taksi Gelap, dan Rokok"から
拝啓、編集部殿。スカルノハッタ空港(民族独立功労者ふたりの名前をスッタ(Soetta)などと省略しないようにしたいものです)第1ターミナルは秩序の整備を行うときがきています。そのチュンカレンの国際空港に設けられた三つのターミナルの中でもっとも発着回数の多い第1ターミナルは人ごみで息苦しいありさまであり、交通機関の客引きチャロと闇タクシーがいたるところに網を張っています。騒音・人ごみ・喧騒・無秩序・・・はじめてチュンカレンにやってきた観光客はみんな呆気に取られています。
フライト数が一番多いということは、乗客と送迎者でいつも混雑しているということを意味しています。広壮なターミナルのスペースは狭く小さく感じられます。バスの警笛、闇タクシーや自家用車の騒音で、話し声もなかなか相手の耳に届きません。申し訳ないけれど、第1ターミナルは文明度の低い公共スペースなのです。
観光客に突撃する闇タクシーの客引きチャロは少なくありません。観光客が乗り物を手に入れるのを援けるどころか、かれらの振る舞いは観光客を困惑の渦の中に投げ込みます。
ターミナルに掲示されている決まりを破る乗客や見送人もいっぱいいます。禁煙サインはあちこちに見られますが、その周辺で大勢が喫煙しています。そして喫煙者たちは吸殻を気楽にそのあたりに投げ捨てます。おかげで第1ターミナルは清潔度が低下するばかり。
ターミナル建物の外で出発を待っている乗客と見送人は、自分たちが座っていた場所にプラスチックゴミをほったらかしにして立ち去っていきます。ほんのしばらくの間立ち寄るだけの場所だとしても、空港をもっと快適な場所にすることは何も悪いことではありません。[ 西ジャカルタ市在住、ブリエナ ]


「国内でフルサービスフライトが増える」(2011年10月17日)
スリウィジャヤエアーが2012年4月に、これまでのLCC路線からプレミアムフライトへ方針を転換する。この方針転換はインドネシア経済が好調であるのに合わせてのもので、自社のフルサービスフライトの内容にふさわしい航空料金を設定する予定だと同社商業担当取締役は述べている。
2012年4月がその切り替え時期に選ばれたのは、これまで使用されていたB737−200型機12機をB737−500型に入れ替えるタイミングに従ったためだが、旧機種も新機種も乗客座席数は110席で変わらない。ただしビジネスクラスとエコノミークラスに分けられるので、質的な変化は生じることになる。同社はまたエンブラエル製航空機を2012年8月から、またB737−800NG型を2012年末から導入することにしている。
国内定期旅客空運サービスを運通省はフルサービスフライトあるいはプレミアムサービス、メディアムサービス、ミニマムサービスとカテゴリー分けしており、それぞれが異なる上限料金を設定されている。プレミアムサービスではフライト中に乗客が飲食品の提供サービスを受けることや空港に航空会社のラウンジを設けることなどが義務付けられている。


「電車の運行便数が減少」(2011年10月24日)
国鉄は首都近郊電車ボゴール〜ジャカルタ線で2011年10月19日から11月29日まで、7ヶ所の変電所でリハビリ工事を行う。そのために給電量が減少し、20便が運行を完全ストップ、9便が限定区間のみ運行するという影響が出ている。その結果およそ1万人が電車に乗れないという事態になっており、運通省はその対策として、主要区間で代替バスを運行させている。バスの数も29台が動員され、国有バス会社PPDとDamriがそれぞれ15台と14台を出動させて電車乗客を振り替え輸送している。
バスはボゴール(Bogor)駅・チタヤム(Citayam)駅・ボジョングデ(Bojonggede)駅・デポッ(Depok)駅を出発停留所とし、チャワン(Cawang)経由ガンビル(Gambir)駅行きとチャワン経由ドゥクアタス(Duku Atas)行きの二路線を走る。料金はどちらもひとり1万ルピア。


「鳴り物入りで始まっても、いつも尻すぼみ」(2011年10月25日)
2011年8月21日付けコンパス紙への投書"Peraturan Transjakarta Tak Konsisten"から
拝啓、編集部殿。トランスジャカルタバス利用者であるわたしは、数ヶ月前から始められた乗車列を男女の性別で分ける方式をとても快適に感じていました。市民、特にトランスジャカルタバスを利用する女性たちは、バス運営者にたいへん感謝していたのです。
ところがその新しい決まりを遂行するべきバス停留所係員の一貫性のなさから新方式は長続きせず、快適さは失われていきました。今やバスが来るのを待つ乗客たちはそんなことをもう気にもかけておらず、男性の列も女性の列もなくなってしまい、男女ごちゃ混ぜになっています。係員も同様に決まりのことなどきれいさっぱり忘れ去り、女性の列に男性が割り込んできても注意さえしません。
その結果は女性に対する痴漢行為のチャンスが停留所内で復活し、バス乗車列のあちこちで女性の罵り声が湧き起こっています。トランスジャカルタバス乗客がより安全快適にバスを利用できるよう、バス運営者は乗車列を男女の性別で分けるという決まりが現場でどのようになされているのかをぜひ視察してください。[ 西ジャカルタ市在住、スシ・プスピタサリ ]


「アブナイ逆走二輪車」(2011年10月26日)
2011年8月8日付けコンパス紙への投書"Sepeda Motor Melawan Arah"から
拝啓、編集部殿。首都ジャカルタを管理しているひとびとはいったいどうなっちゃったのでしょうか?大勢の二輪車が公道で大殿様のような振る舞いです。オートバイで自分の好きなように走行し、道路を逆走して自分の身と他人の身に危険を撒き散らしています。
そんな危険走行が当たり前になっている場所のひとつが中央ジャカルタ市ロキシーの高架道路下で、その狭い場所で大勢が逆走しており、危険きわまりない状態です。わたしも一度そこで逆走二輪車にこすられました。道路利用者はみんな相身互い、規則に従って安全快適に道路を通行するべきです。ジャカルタの交通を監督しているのはいったいだれですか?居眠りばかりしていてはダメなのです。[ 西ジャカルタ市在住、フィクトル・スハルトノ ]


「航空会社の出発遅延補償金は流産か?」(2011年10月27・28日)
2011年8月8日に出された空運事業者責任に関する運通相規則第PM77/2011号で、航空機事故被害者への補償金や出発遅延あるいは運送貨物への損失などに対して航空会社が負わなければならない補償義務の内容が定められた。その内容は次のようになっている。
航空機事故による死亡 ひとりあたり12.5億ルピア
航空機事故による後遺障害 ひとりあたり12.5億ルピア
4時間以上の遅延 ひとりあたり30万ルピア
バゲージ紛失 キログラムあたり20万ルピアで最大4百万ルピアまで
貨物紛失 キログラムあたり10万ルピア
貨物破損 キログラムあたり5万ルピア
またこの大臣規則では、国内保険会社のコンソーシアムがそれらの補償に対する保険を取扱い、すべての国内線航空会社はそのコンソーシアムと保険契約を結ぶよう義務付けられた。大臣規則は制定されてから三ヶ月間を準備期間とし、11月8日から全面施行が開始されることになっている。
ところが施行すら開始に至っていないというのに、運通省空運総局はその大臣規則を見直すことを明らかにした。なんと、「その規則を内容どおり実施するのは無理である」と業界の全員が反対しているから、というのが見直しの理由。
保険会社のコンソーシアムを作って空運会社はそこと契約せよという義務付けがなされているが、まったく同一の内容ではないものの各空運会社は個別に保険会社と似たような保険契約を結んでおり、別口で同じような保険に入れという行政の命令はまったくの横車でしかない、と空運業界者は不満をぶちまけている。空運業界の足並みはまずそのポイントでぴったりと歩調を合わせ、さらに4時間以上の遅延に関して乗客ひとりひとりに30万ルピアの現金補償をせよという命令も、現実問題としてそれを完璧にやりおおすのは不可能に近い、と息の合った姿勢を見せる。航空会社職員が大量の現金を搭乗待合室に持ってきて乗客に配るということを行うにしても、たとえばパプアで遅延が起こったとき、ATMがまだひとつも設置されていないパプアで大量の現金が入手できる保証はない。
国民系空運会社の団体であるINACAは、政府が現金による遅延補償を大臣規則の中で定めたとき、それに反対する抗議文書を提出した。国内線定期旅客航空の出発遅延に関する航空会社から乗客への補償は2008年運通相決定書第KM25号に既に定められており、30〜90分の遅れは軽食と飲物の無料提供、180分までの遅れでは正餐の無料提供、180分を超えた遅延あるいはフライトの取り消しの場合宿泊の無料提供や翌日のフライトで乗客を目的地に送り届けるなどといった補償を航空会社は乗客に与えるように命じられている。そして国内航空会社はそれに応じて乗客に出発遅延の際のサービスを行っているとINACA事務局長は主張している。
業界は乗客への遅延補償を現物提供で十分ではないかと主張しているが、政府運通省の思惑は別のところにあり、現状の目に余る航空会社の出発遅延を改善させるには相当に痛みを感じる罰則を与える必要があるという構えに行政側は入っているようだ。


「マナドで空港バス運行」(2011年10月29日)
空港バスを主要ドメインにしている国有バス会社Damriはこの2011年末にマナドのサムラトゥラギ(Sam Ratulangi)空港と市内を結ぶ航空客の地上の足を用意する計画。ダムリ社は今現在アチェのスルタンイスカンダルムダ空港、パダンのミナンカバウ空港、パレンバンのスルタンマフムッバハルディン?空港、ジャカルタのスカルノハッタ空港、スラバヤのジュアンダ空港、ロンボッ新国際空港など8空港でバス運行事業を行っており、事業拡張計画としてマナドのサムラトゥラギ空港とメダンのクアラナム空港での運行開始準備が進められている。
ダムリ社の事業計画はもちろん収益性の高いことが最大条件にされており、マナドもメダンも十分な航空客数があることから空港バスの運行も十分な採算が上がることを想定して事業拡張計画が作られているが、有望だとされた計画と実態が異なっているケースもいくつかある。パダン・アチェ・パレンバンなどスマトラの諸空港は乗車率にあまりめぐまれていない、と技術担当取締役が語っている。


「交通事故保険金の三分の二が死亡者宛に」(2011年11月1日)
強制交通事故保険業務を取り扱っている国有事業体PTジャサラハルジャは、2011年の保険金請求高は2010年の1.4兆ルピアから10%アップして1.56兆ルピアになりそうだと予測している。ジャサラハルジャ代表取締役によれば、保険クレーム金額の上昇は不注意不用心な二輪車ライダーが起こす事故のせいであるとのこと。今年ジャサラハルジャが支払った保険金の70%が二輪車ライダーの事故に対するものであり、二輪車利用者数は増加傾向にある。2011年9ヶ月間の保険金クレーム支払い実績は1.03兆ルピアに上っている。
ジャサラハルジャは法律で定められた業務を忠実に行うだけで、新たな商品を増やすというようなことはできないが、サービス向上に努めるために運通省・警察・病院との連携を強化している、と代表取締役は語る。「中でも184の病院と既に提携がなされており、2012年には提携病院数を368に増やすことを目標にしている。」
今年8月までの保険金支払い総額9,224.7億ルピアの三分の二は交通事故死亡者に対するもので、6,229.7億ルピアに上る。負傷者への支払い高は2,816.9億ルピアで31%を占め、後遺障害者には168.2億ルピア、埋葬費は9.8億ルピアというのがその支払い内訳。公定事故保険金額は陸上と海上での事故死亡者が2千5百万ルピア、空の事故は5千万ルピア。負傷者には陸上と海上の場合が最高で1千万ルピア、空の事故は最高2千5百万ルピア、後遺障害には陸上と海上が最高2千5百万ルピア、空の場合は最高5千万ルピア、そして埋葬費は2百万ルピアと定められている。
2008年以来、ジャサラハルジャの保険金クレーム支払い総額は年々増加の一途をたどっており、2008年は年間で1.03兆ルピア、2009年1.36兆ルピア、2010年1.43兆ルピアで、今年は前年から10%の増加と推測されている。


「エアエイシアはフライト取消の王者?!」(2011年11月30日)
空運総局空運局のデータによれば2011年上半期のフライトキャンセル件数ナンバーワン航空会社はインドネシアエアエイシアで、件数は471で全体の47%を占めた。ナンバー2はムルパティ航空、第三位はガルーダ航空となっている。上位三社のキャンセル理由内訳は次の通り。
航空会社: 商業上/技術上/業務上/空港原因 =合計
インドネシアエアエイシア: 424/26/14/14 =471
ムルパティヌサンタラ: 275/8/9/1 =293
ガルーダ: 87/2/2/2 =93
四位以下は、スリウィジャヤエアーが合計78件、ライオンエアー合計44件、バタビア航空合計41件といったところ。
ここで言われているキャンセルの定義は、予定されているフライトが24時間運航されなかったことで、商業上の理由によるキャンセルとは乗客あるいは機体が不足したために次の便と合併させるという対応がメインを占めている。取り消しには至らなかったものの、15分から60分までの運航遅延は数千件に達した。運通省のこのデータは航空会社・空港運営者・運航監視官からの資料をもとに集計されており、極めて有効なデータであると運通省広報センター長は述べている。
しかしインドネシアエアエイシアのスポークスマンは、運通省のそのデータに反論した。フライトを合併したらすべて商業上の理由とされるのはおかしい、と指摘する。「弊社マネージメントは乗客の利益を最優先にしてフライトスケジュールの調整を行っています。そして変更は何日も前から電話・Eメール・SMSなどで予約客に通知しています。当日の天候による変更だけはそう行きませんが。ともあれ、弊社がフライトキャンセルのナンバーワンであるという運通省の統計には驚いています。そんなはずはありません。ただ、使われているパラメータが弊社のものと異なっているということなのかもしれませんね。弊社の社内データでは、2011年上半期の商業上の理由によるキャンセルは一件もありません。」
こうまで真っ向から否定されれば、政府の公表データの信頼度にもかかわる問題になりそうだ。インドネシアエアエイシアは2011年8月現在、エアバス320を16機とB737−300を4機運航させている。2010年に同社はインドネシアからの国際フライトで最多数の乗客を送り出し、ガルーダ航空を追い抜いている。


「交通違反簡易裁判なんてそんなものさ」(2011年12月3日)
2011年8月2日付けコンパス紙への投書"Menunggu Sidang Tilang di Jakarta Selatan"から
拝啓、編集部殿。首都警察は2011年度順法作戦を実施しました。道路通行者の規律向上と路上の渋滞防止が目的です。2011年7月22日(金)、わたしは交通違反裁判に出席するよう南ジャカルタ地方裁判所に召喚されました。召喚状には裁判が午前9時に行われると記されていましたので、わたしはその時間より早く裁判所に着いて、開始を待ちました。ところが待ちに待たされて、なんと18時30分にやっとわたしの番が来たのです。それもうす暗い明りの下で違反の罰金を払うだけという順番が。
裁判というのも言葉だけで、裁判なら法廷に入るはずだいうのに、違反者は押し合いへし合いしながら南ジャカルタ地裁の食堂前の窓口で、罰金を納めるために呼ばれるのを待つだけでした。
罰金は規定の金額が定められており、違反者が自己を弁護する機会すら与えられず、おまけに納めた罰金の領収書すらもらえません。そしてその日の夕方、裁判所の勤務時間が終了しました。しかし罰金を納める違反者がその順番を待っているとき、裁判所内の一室からカラオケを歌う声が流れてきたのです。法務大臣殿、わが国の裁判所はいったいどうなっているのでしょう?[ 東ジャカルタ市在住、サソノ・ウトモ ]


「出発遅延補償金実施は延期」(2011年12月7日)
2011年11月8日からの開始を命じていた空運オペレータの責任に関する運通相規則第PM77/2011号の実施が延期された。延期を定めた運通相規則は第92/2011号。
この延期の最大の理由は航空機事故被害者への補償金や出発遅延あるいは運送貨物への損失などに対して航空会社が負わなければならない補償を取り扱う保険会社コンソーシアムがまだできていないこと。そして損害保険業界の腰が入らない原因が空運オペレータ各社の反対や拒否にあること。そのために運通省空運総局はこの政策実施を2012年1月1日まで延期するとして一旦は引きの姿勢を見せた。
2011年運通相規則第92号は、延期とは別にいくつかの変更を定めている。まずこの補償を取り扱う保険会社は国内保険会社であれば単一でも複数の保険会社連合でもかまわない。次に、この補償に対する乗客からのクレーム処理は保険エージェントのサービスを利用してかまわない。そして、この補償制度は定期航空だけでなく非定期商業空運/チャーターフライトにも適用され、この制度に違背しない契約が別途ある場合はそれに従い、そのような契約がなければこの制度に従わなければならない。
しかし国民系空運オペレータの業界団体であるINACAは、飛行機の出発遅延がすべて航空会社のせいにされるのは不本意である、とこの制度に不備があることを指摘した。たとえばジョクジャのアディスチプト空港で11月6日に発生した滑走路脇照明の不点灯事故では、空港が19時から翌日午前5時まで閉鎖され、そのために各地で欠航や遅延が続発した。原因が空運オペレータ側にないそのような事故で空運オペレータが乗客に補償を与えなければならないのであれば、空港運営会社やケータリング会社あるいはグラウンドハンドリング会社と航空会社との契約に相応の条項を付け加えなければならない、と会長は語っている。
アディスチプト空港のその事故は、降雨のため変圧器にトラブルが発生し、接続していたケーブルが切断された結果滑走路脇の照明灯への送電が停止したことが原因だったと空港運営会社アンカサプラ?は報告している。


「定時運行率はガルーダがベスト」(2011年12月8日)
2011年上半期の国内線定期航空会社定時運行率を運通省空運総局が公表した。会社別の運行率は次のようになっている。
Garuda Indonesia 86.2%
Sriwijaya Air 76.2%
Indonesia AirAsia 72.9%
Merpati Nusantara 72.4%
Batavia Air 70.5%
Lion Air 70.2%
ライオンエアーが最悪だが、前回の運行率は66.6%だったので、一応は向上しているとの空運総局の評価。


「飛行機内にも痴漢の手」(2011年12月8日)
2011年9月22日付けコンパス紙への投書"Tangan Jahil di Lion Air"から
拝啓、編集部殿。去る8月9日、わたしはライオンエアーでパランカラヤからジャカルタに飛びました。座席番号は1Cです。1時間20分の飛行中、椅子の隙間からひとの手がわたしの背中をタッチするのを何度も感じました。そのひとは2Bの座席に座っていました。
わたしは怒りをこめてそのひとに注意し、そのひとは謝罪しました。しかし、わたしがライオンエアー機内乗務員に苦情しても、乗務員はその失礼なひとに注意ひとつしませんでした。[ 南ジャカルタ市在住、ハリニワティ・ハラハップ ]


「エアエイシアは運航取消王者ではなかった」(2011年12月10日)
スカルノハッタ空港で第2ターミナルは国際線、第3ターミナルは国内線と分けていたエアエイシアが、2011年11月17日から全オペレーションを第3ターミナルに統合した。それに伴ってセルフチェックインキオスは従来第2ターミナルにあった3基から4基に増やされ、その他の乗客用設備も増強されている。
そのエアエイシアの第3ターミナル集中に刺激されたのか、他の航空会社も第3ターミナルを使いたいと名乗りをあげた。ウイングスエアー、マンダラ航空、パシフィックロイヤルがそれ。スカルノハッタ空港運営会社PTアンカサプラ?はその申し出に対し、大いに歓迎するとコメントしている。
ところで運通省空運総局が先に公表した、エアエイシアがインドネシアの航空会社の中でフライトキャンセルの王者であるというイシューは、データ採取に誤りがあったことを空運総局側が認めたため、エアエイシアの反論が正しいというお粗末な結末となった。エアエイシア側は2011年初旬にジャカルタ〜メダン線とジャカルタ〜スラバヤ線の運航を廃止していたにもかかわらず、空運総局は廃止前までの運航スケジュールに対して運航実績がないのを取消としてカウントしていたことから、エアエイシアの2011年上半期フライトキャンセル件数が471件あるというデータになっていた。そのためデータ修正を行って見ると、今度はエアエイシアのキャンセル件数が6大定期旅客航空会社中の最低となった由。


「穴ぼこだらけの道路はだれのせい?」(2011年12月12日)
2011年9月25日付けコンパス紙への投書"Kondisi Jalan dan Kualitas SDM"から
拝啓、編集部殿。われわれが遠距離や別の州へ車で行くのに、良い道路インフラをエンジョイできるのは一年に一回だけなのです。どうして毎年道路工事が繰り返されるのですか?どうして道路インフラのクオリティはそんなに低いのですか?
土木工学を学んだわが国の技師たちは、そんなにレベルの低い人材ばかりなのですか?外国人の目にこんな状況をさらしているのは、実に気恥かしいかぎりです。わたしが幼いころ、オランダ人が作った道路は10年間問題なく利用できました。それほどクオリティがよかったのです。
独立して65年が経過したというのに、道路すら満足に利用できません。クオリティの優れた道路を作るのに、外国人の手を借りなければならないのですか?ましてや外島の道路は嘆かわしい状態です。道路というのは経済の動脈ではありませんか。
韓国は経済が発展する前、クオリティの優れた道路を縦横に作りました。それに他の諸要因が付加されて、道路沿いに新たな経済地区が誕生していったのです。関係当局にお願いします。10年以上の耐久性を持つクオリティの優れた道路を作ってください。それができないのであれば、外国系コントラクターを起用すればどうですか。[ 北ジャカルタ市クラパガディン在住、プディヤント・スラディブロト ]


「バスウエーで指をかまれる」(2011年12月19日)
2011年12月3日22時20分ごろ、バスウエー第9ルートでちょっとした事件が起こった。その日、アンドとアルガは南ジャカルタ市プルマタヒジャウ地区から帰宅しようとしてトランスジャカルタバスに乗った。そのバスはハルモニ方面行で、アンドはポンドッグデへ、アルガはUKIへ帰るため、グロゴル停留所でピナンランティ行き第9ルートバスに乗り換えた。
自分たちの乗ったバスが間違いないことを確かめるため、アンドは乗降扉の警備係に尋ねた。「このバスはピナンランティ行きだね?」
「そうだよ」という警備係の返事。
「UKIへは行くの?」
「いいや。」
ピナンランティ行きはUKIに寄るはずと思っていたアンドは予想外の返事に戸惑って、もういちど同じ質問をした。そのとき警備係は自分の携帯電話を一生懸命いじくっており、アンドの方を見もしないで返事した。「さっき『いいや』って言ったじゃないか。」警備係の表情は不愉快さが満面に。
ムカッときたアンドは、「おい、乗客が尋ねてるんだから、ちゃんと顔を見て返事してくれ。」と警備係を一喝。警備係もムッとしてやり返す。警備係は、社内で騒ぎを起こすのなら、つぎの停留所であんたをおろす。」と高飛車に出た。セントラルパーク停留所で警備係はアンドをひきずりおろそうとし、もみあった。警備係がアンドの服をつかんで引っ張ろうとしたから、アンドも反射的に手をあげた。手が警備係の顔を押し、左手の親指が思いがけず警備係の口に入った。すると警備係はアンドの親指にかみついて、アンドの指の皮膚が裂けた。
そのとき停留所にはトランスジャカルタバス職員が4人いたが、だれひとり、その喧嘩を止めようと近寄る者はいない、バスの運転手もドアを開いたあと、そのまま警備係が発車の合図をするのをただ待っているだけ。車内にはかなりの数の乗客がいて、ほかの乗客がふたりの喧嘩を止めようと努めた。しかし乗客の中には、『喧嘩なんかほっといて、さっさとバスを発車させろよ。』と運転手にオーダーする者もいる。
他の乗客が仲裁してふたりをまた中に入れ、バスは発車した。見知らぬ乗客がアンドの指の傷を応急処置してくれたが、アンドは結局トゥブッ停留所で下りて病院へ行き、そのあと警察に被害届を出した。
公共サービス機関トランスジャカルタはその事件を遺憾とし、問題を起こした警備係を呼びつけて事情聴取を行っている。サービス悪化が叫ばれており、都民のバスウエイ離れを指摘する声が高まっている昨今、このような不祥事を起こされては経営陣もガックリにちがいないだろう。


「誘惑に負けない精神鍛錬」(2011年12月20日)
スカルノハッタ国際空港税関は、空港の監視をすり抜けて国内に麻薬禁制薬物を持ちこもうとする者を発見する任務を帯びている税関戦術ユニットメンバー全員に対する監督を一層厳しく実施している。光の当たらないところで国際麻薬シンジケートと取締官との間の調略謀略は静かに、しかし火花を散らして行われており、取締官の私生活にからみこんで職務本分に対する姿勢を弱め、あるいはシンジケートの片棒を担がせるために取締官を絡め捕るといったことを防ぐために税関側も知恵をしぼっている。
税関側がはじめたのは、まず毎週火曜日にユニットメンバーを集めてdブリーフィングを行い、職務本分に対する精神集中と金銭や物品などの誘惑に負けない心の鍛錬を行うこと。自分の家族を不幸に陥れないために、そしてわれらが民族の将来に対して自分は何ができるのか、といった使命感を養成することが25人のメンバーに対するトレーニングのメインをなしている。それはつまり、国際麻薬シンジケートの一員になることはもとより、シンジケートの悪行をほう助することさえ、自分の使命に反することになる、という自覚を精神の奥底に植え付けるものでもある。メンバーに対してはまた、ランダムで抜き打ち的に尿検査が実施され、麻薬禁制薬物使用者であるかどうかがチェックされる。もし使用者であることが判明すれば、ミイラ取りが既にミイラになっていることを意味するわけで、その法的斟酌は別にして、この職務を与えられないのは明白だ。


「没落するダムリ空港バス」(2011年12月28日)
全国各地の空港と市内を結ぶ空港バスを国有事業体ダムリが運行させている。その事始めはスカルノハッタ空港と都内主要バスターミナルを結ぶもので、空港に用がある自家用車を持たない都民にとっては、たいへん役に立つものだった。だったと書いているのは、いまや競争が激化して事情が激変したため、ダムリバスのサービスに低下が起こっているからだ。
2011年12月12日夕方、スカルノハッタ空港に到着した記者は、ダムリバスを利用して南ジャカルタ市ルバッブルスバスターミナルへ行こうとした。乗り場で30分以上バスを待って、バスがやっと来た。第2ターミナルからバスは第1ターミナルに向かう。その後乗客を乗せたバスは空港を出ると思いきや、再び第2ターミナルに戻った。そしてまた第1ターミナルへ。延々45分間その往復を繰り返してから、バスはやっと空港を出た。運転手の乗車率を高めようとする努力は、乗客の時間の浪費を犠牲にするものだった。これでは都内を走る都バスやミクロレッなどと変わらない。
バス乗り場でもそうだ。電光掲示板のひとつがあるわけでもない。バスが来ると係員が叫ぶ。「ガンビル、ガンビル、ガンビル・・・」「ルバッブルス、ルバッブルス・・・」これも都バスや闇乗り合いバスと変わらない。
そして手近な場所で降りたい乗客には大サービス。安全なバス停で下せばよいものを、客が言う場所の道路脇で停車し、扉を開く。後方から二輪車が続々とやってくると言うのに。これも都バスやアンコッの習慣と同じ。
かつては空港バスというエリート路線を独占してそれなりのクオリティを保っていたダムリバスも、昔日の面影が失せてしまったようだ。ボロボロのメトロミニより車体はきれいだが、いまは同等の車体を走らせているバス会社も数多い。問題は運行クルーのしつけと業務システムをどうSOPに則して守らせるのかということだろう。
外国人観光客が空港に着き、空港内の諸プロセスを経てホテルに向かう。多くの国では交通機関がさまざまに選択できるのだが、ジャカルタはその選択肢が狭い。そして今やダムリバスもその選択肢から脱落しかかっているようだ、と記者は印象を語っている。


「自動車道脇に乗客を放り出すバス」(2011年12月28日)
2011年9月23日付けコンパス紙への投書"Penumpang Anak Diturunkan di Area Istirahat Jalan Tol"から
拝啓、編集部殿。州間長距離バスパハラクンチャナのサービスにわたしはたいへん不満を感じています。わたしの子供はブカシ県西チカランにあるパハラクンチャナ社バスプールで下してもらうという約束で、8月27日夜マランのアルジョサリバスターミナルを出発しました。バスプールはチカンペッ自動車道KM31地点のゲートを出てすぐ近くです。ところが実際は、エグゼキュティブクラスに座ったわたしの子供は8月28日午前10時に、KM34のレストエリアでバス運転手に降ろされたのです。
パハラクンチャナ経営者はスタンダードからはるかに外れた運転手を雇用しています。KM31ゲートには陸運交通局の役人がたくさんいるから、という理由でその運転手は西チカランの自社バスプールへ行こうとしませんでした。わたしが子供の携帯電話でその運転手と話したとき、「本社の指示はそうなっているので、本社と話してください。チカラン方面はチカンペッ自動車道KM−34レストエリアで降りることになっています。」というのが運転手の返事でした。そして運転手はわたしの子供をジャカルタ方面行きチカンペッ自動車道の道路脇に降ろしたのです。そこから旅程を続けることのできる公共運送機関などないというのに。
わたしの子供は仕方なくフェンスをよじ登って外に出、丈高い雑草を踏み分けて最寄りの村まで2キロの道のりを徒歩で進み、オートバイオジェッを探さなければなりませんでした。わたしはcs.pahala@gmail.comにEメールで抗議しましたが、「本社の方針なのでご了承ください。」という電話をもらっただけでした。[ ブカシ県南チカラン在住、サムシ・ダルマワン ]


「もう消えかかっている自転車専用車線」(2012年1月10日)
2011年10月1日付けコンパス紙への投書"Jalur Sepeda untuk Parkir Mobil dan Sepeda Motor"から
拝啓、編集部殿。ジャカルタを故郷にするわたしは現在離れた土地で働いていますが、ジャカルタで進展しているニュースには常に関心を払っています。最近ファウジ・ボウォ都知事が南ジャカルタ市ブロッケム(Blok M)地区に自転車専用車線をオープンしたことを知りました。
ルバラン休暇で帰省したわたしは、その自転車専用車線を利用してみようと考えました。ところが現場に行ってみると、報道内容とは大違いなのです。その自転車専用車線は四輪車と二輪車の駐車に使われており、とても自転車がそこを通る余地などありません。
他にも、首をかしげさせる光景をわたしは目にしました。ルバラン前夜のタクビランの夜に都内の交差点で清掃局の赤紫色の制服を着た大勢の子供たちがおもらい乞食をしているのです。もっと驚いたのは、ルバラン当日にも中央ジャカルタ市清掃課の制服を着た12歳くらいの子供がジョグロ方面に向かうスレンセンの交差点にいたのです。その場所は西ジャカルタ市に入ります。
都庁はその期間大通りでの清掃に子供の労働力を使うような方針を立てたのでしょうか?次回にルバランで帰省するとき、ジャカルタで奇妙な光景を目にすることのないよう希望します。[ バリ州バドン在住、エンドリアン・ハナント ]


「ライオン航空が敗訴」(2012年1月11日)
身障者がライオン航空に勝訴した。ライオン航空を訴えたのはリドワン・スマントリさんで、普段から車いすで生活している。リドワンさんは2011年4月11日にジャカルタからライオン航空でデンパサルへ行こうとした。
スカルノハッタ空港でのチェックインの際にかれは機内のドアに近い座席を求めた。ほかの乗客の迷惑にならないようにというかれの配慮だった。ところがチェックインカウンター職員は機体中央部の23Aをリドワンさんに与えたのである。リドワンさんは搭乗が始まる前、待合室職員に対して他の乗客より先に機内に入れてほしいと頼んだ。ところがその依頼も無視された。
こうして、差別的な待遇を受けたことに我慢ならなかったリドワンさんは、ライオン航空を相手取って民事訴訟を起こした。その訴訟では、スカルノハッタ空港運営会社PTアンカサプラ?と政府運通省を連帯責任者とした。
損害賠償請求は物質的損害が15万ルピア、そして精神的損害1億ルピアだったが、2011年12月8日中央ジャカルタ地方裁判所で行われた判決公判で判事団は原告の主張を認め、ライオン航空・アンカサプラ?・運通省の三者に対し、2千5百万ルピアの賠償金を連帯責任で支払うよう命じた。
ライオン航空側はその判決を不服として、上訴の手続きに取り掛かっている。


「一筋縄でいかない国鉄料金」(2012年1月12日)
2011年10月9日付けコンパス紙への投書"Tarif Tiket Kereta Api Berbeda"から
拝啓、編集部殿。わたしども三人は2011年8月23日午前11時15分中部ジャワ州プルウォクルト発ジャカルタ行きアルゴラウ号に乗りました。切符を買う時、同時に帰りの切符も買いました。9月5日午前8時ジャカルタ発プルウォクルト行きアルゴドウィパンガ号の切符です。
ジャカルタ〜プルウォクルト間の料金は片道ひとり55万ルピアで、老齢者割引20%が引かれて44万ルピアでした。9月4日にプルウォクルトに戻るとき、もうひとり分の切符をジャカルタのガンビル駅で購入しました。するとどうでしょう、ひとり分の料金は20万ルピアで、老齢者割引の結果16万ルピアしかしなかったのです。
その大きな料金の差に、わたしはプルウォクルト駅に着くとすぐ駅長に面会を求めてその事実の説明を要求しました。ところが駅長の答えはわたしをがっかりさせるものでした。「中央の本局が決めていることなので、その問題の解決のために当方ができることはありません。」というのが、返事だったのです。[ プルウォクルト在住、ルディ・スタント ]
2011年10月19日付けコンパス紙に掲載された国鉄からの回答
拝啓、編集部殿。ルディ・スタントさんからの2011年10月9日付けコンパス紙に掲載された投書について、次の通りお伝えします。エグゼキュティブ・ビジネス・コマーシャルエコノミーなどコマーシャルクラスの鉄道乗車切符料金はダイナミックな市場の需要に連動して、折に触れて変化します。
各列車の料金は上限と下限が定められており、列車ごとに違っています。アルゴドウィパンガ号の2011年9月5日運行分は8月23日のプルウォクルト駅販売料金がひとり55万ルピアで、9月4日のガンビル駅販売料金はひとり20万ルピアでした。それらはいずれも、アルゴドウィパンガ号の上限料金ひとり65万ルピア、下限料金ひとり18万ルピアという枠内におさまっています。[ 国有鉄道会社プルウォクルト第5操車区広報マネージャー、スロノ ]


「ヘリでスカルノハッタへ移動」(2012年1月14日)
ガルーダ航空がBNI銀行と提携して、BNI銀行プレミアムサービス顧客に特別サービスを提供する。特別サービスの内容は次のようになっている。
(1)都内BNI46ビルに専用チェックインファシリティを設ける。
(2)スシエアーのヘリコプターを使って同ビルからスカルノハッタ空港に乗客を輸送する。
(3)空港内のガルーダエグゼキュティブラウンジとBNIエメラルドラウンジの利用を奨める。
(4)その他専用特別サービス
BNI銀行は今後全国に1万1千人いるプレミアムサービス顧客をエメラルド顧客と命名する意向。ガルーダ航空もフリークエントフライヤーのプラチナ顧客が1万1千人おり、BNI銀行との今回の提携でプレミアム顧客が倍増する可能性が出てきたことに熱意を見せている。


「乱暴運転するトランスジャカルタ」(2012年1月14日)
2011年10月17日付けコンパス紙への投書"Transjakarta Ugal-ugalan"から
拝啓、編集部殿。去る9月22日朝、わたしと妻はトランスジャカルタバスのプルイッ〜ピナンランティ線に西ジャカルタ市ハラパンキタ病院停留所から乗りました。わたしたちはクニガンティムールまで行くつもりでした。
午前6時20分ごろ、バスはその停留所まで近づきましたので、わたしと妻は椅子から立ち上がって降りる準備をしました。ところが思いがけないことに、その連結バスの運転手は、前にいる他のトランスジャカルタバス2台を追い越そうとして専用車線から一般車線に降りたのです。
ところが信号が赤に変わり、前にいる自家用車2台への追突を避けて、運転手はいきなり急ブレーキを踏みました。妻はその勢いで投げ出され、他の乗客の上に倒れこみました。
バスから降りたあと、妻は激しい痛みを訴え、歩くことすらできません。わたしはパニックになり、タクシーを探して最寄りの医療クリニックに連れて行ってもらいました。
後でトランスジャカルタバスの苦情受付番号に電話しましたが、そのバスの番号を書きとめておかなかったため苦情受付担当者からは要するに何もできないという話を聞かされただけでした。トランスジャカルタ運営者は運転手の教育をもっと高める必要があると思います。[ タングラン在住、エルウィン・ムスティカ ]


「グラライ空港拡張工事は2013年まで」(2012年1月16日)
バリ州グラライ空港国内線ターミナルの年間乗客キャパシティは150万人だというのに、昨今は5〜6百万人が押し寄せており、完全なオーバーロードになっている。同空港を発着する国内線フライトは一日175便で、それが1万8千人を運んでいる。一方、国際線は年間乗客キャパシティ6百万人で、今は一日108便が乗客1万7千人を運んでいる。
そのキャパシティオーバーロードは早急に対応されなければならないため、グラライ空港拡張工事が今進められている。工事はこれまでフルに使われていなかった空港用地を空港施設のためにフル活用するという構想で行われており、カーゴターミナルへのアクセス路、駐車ビル、ケータリングビル、国内線ターミナルと国際線ターミナルを結ぶプロムナード、エプロン、ゲートハンドリングシステムなどが2013年の完成を目指して着手されつつある。


「シティリンクのプロモ」(2012年1月19日)
ガルーダ航空LCC部門のシティリンクがエアバスA320就航を記念して低料金航空券プロモを開始。このプロモはジャカルタ発とスラバヤ発がある。
<ジャカルタ発
スラバヤ行き 一日7便 273,200ルピア
バンジャルマシン行き 一日1便 359,000ルピア
バリッパパン行き 一日2便 383,200ルピア
バタム行き 一日2便 309,500ルピア
デンパサル行き 一日2便 372,200ルピア
メダン行き 一日2便 429,400ルピア
<スラバヤ発
デンパサル行き 一日2便 191,800ルピア
バンジャルマシン行き 一日4便 253,400ルピア
ウジュンパンダン行き 一日3便 273,200ルピア
ジャカルタ行き 一日7便 273,200ルピア
バリッパパン行き 一日2便 273,200ルピア
料金は保険と税金込み。
航空券購入は2012年1月12日から25日まで。搭乗は2012年1月12日から3月31日まで。
シティリンクコールセンター 0804 1 080808


「ガルーダの新開設航路プロモ」(2012年1月25日)
ガルーダ航空がスラバヤ〜バンドン航路を開設する。運航開始は2012年2月10日からで、最初の二週間は特別料金をオファーする。
エコノミークラスはひとり333,000ルピアから、エグゼキュティブクラスはひとり999,000ルピアから。この料金は税金と保険料が含まれていない。
運航は毎日一便で;
GA360 スラバヤ 12.35 ⇒ バンドン 13.50
GA361 バンドン 14.35 ⇒ スラバヤ 15.45
予約は既に受付を始めており、ガルーダ航空24時間コールセンターやティケットオフィス、旅行代理店またはwww.garuda-iondonesia.comでどうぞ、とのこと。また別のプロモ料金も6月15日までオファーされることになっている。


「国民不在の国」(2012年1月25日)
2011年10月12日付けコンパス紙への投書"Cari Nafkah Tanpa Perlindungan"から
拝啓、編集部殿。わたしはジャカルタの公共運送機関利用者で、毎日ポンドッラブ〜チプタッ間をアンコッD−02で往復しています。強盗・ひったくり・強姦から殺人に至るまでアンコッの中で犯罪が盛んに行われているので、わたしは不安で仕方ありません。運転手の規律を高め、車の走行適性を正し、その他の問題を統制するといった解決を講じるでもなく、ファウジ・ボウォ都知事はミニスカートを被害の原因に決めつけました。被害者が本当にミニスカートをはいていたのでしょうか?女性である被害者への同情心も倫理感もなく、女性を侮蔑する不適当な発言です。家族のひとりがそんな被害に遭うなんて、わたしたちのだれひとりとして望んでいるわけがありません。
首都警察交通局の高官のひとりが、「違反キップを切るばかりが処罰ではなく、呼びかけ・注意・警告でもいいのだ」と語っていましたが、そんな軽い仕置きに懲罰効果があるわけがありません。コルプトルでさえ自由に世間を闊歩し、KKNがこの国に一層からみついていくのも当然です。
ところが国民は土地建物税・所得税・付加価値税などを誠実に納税しているというのに、生計の糧を求める日々の活動では法の保護もなく、犯罪の影につきまとわれているのです。政府が自国民を保護しようともせず、尊敬どころか有象無象のように扱うのなら、道路利用者や公共運送機関利用者はいったいどこに保護を求めたらいいのですか?[ 南ジャカルタ市在住、デフィ・ルシヤナ ]


「ガルーダが小型機運航を計画」(2012年1月28日)
ガルーダインドネシア航空は座席数百席未満の小型旅客機を配して近距離路線の拡充をはかる考え。小型機はマカッサル、メダン、デンパサルを根拠地にしてマカッサル〜バリッパパン、ジョクジャ〜バリッパパン、デンパサル〜マタラム、デンパサル〜バリッパパン、メダン〜パレンバンなど近距離線を飛ぶことになる。
それらの航路はやはり同じ国有事業体であるムルパティ航空とバッティングする可能性が高いが、ガルーダ航空代表取締役はそれについて「株主に対する義務として、利益のあがる航路を意欲旺盛に開拓していく所存である」と語っている。デンパサル〜ワインガプやデンパサル〜ビマも採算が合うならどんどん進出していく、とのこと。
ガルーダはその航空機のためにパイロットの養成を進めているところで、飛行時間三百時間以上を条件にしており、社内と社外の両方から人材を集めているところだ、と説明している。ガルーダが購入を予定している小型機のメーカーについては言及されていない。
ガルーダは2011年に国内線1,390万人国際線320万人合計1,710万人の乗客を運んだ。2010年の1,253万人から36.8%の増加になっている。


「複数乗客に切符一枚はトラブルのもと」(2012年2月2日)
2011年10月21日付けコンパス紙への投書"Tiket Kereta Api untuk Dua Penumpang Merepotkan"から
拝啓、編集部殿。わたしは2011年9月11日にジョクジャからジャカルタ行きの長距離列車スンジャウタマ号ビジネスクラスを利用しました。切符は郵便局で二人分を支払い、ジョクジャのトゥグ駅で支払い証票と切符を交換しました。もらったのは一枚の切符で、二人分の表示がなされています。
ルバラン交通シーズンのため、特別な規制が駅で行われていました。プラットホームに入れるのは切符を持っている者だけで、プラットホーム入場券は販売中止になっています。トゥグ駅にはわたしが先に着き、支払い証票を持っている連れがまだきていない状況で、礼拝の時間になったのでプラットホームの礼拝所へ行こうとしましたが入れてもらえません。運よくホーム監視員が、わたしの身分証明書を置いていくという代案を出してくれたので、わたしは中に入ることができました。あとで切符を監視員に見せれば、身分証明書を返してもらえるのです。
ところがトラブルはそのとき一回で終わりませんでした。列車内に入る時もふたり一緒になって切符を見せなければなりませんし、車内での検札でも同様です。検札員が来た時、連れは用事で車外に出ており、またトラブルになりました。
プラットホームに入る時や車内に入る時の検札はよいことだと思います。わたしが体験し、多分他の乗客も同じ経験をされた方がいると思いますが、そんなトラブルを避けるためには、飛行機のボーディングパスのように乗客ひとりずつに名前を書いた切符を持たせるのがよいのではないでしょうか?[ 中央ジャカルタ市在住、グナリヤディ ]


「シティリンクのスペシャルオファー」(2012年2月8日)
ガルーダ航空のLCC部門であるシティリンクがジャカルタ発とスラバヤ発の料金をスペシャルオファーしている。
<ジャカルタ発はデイリーで
メダン行き 2便
バタム行き 2便
バンジャルマシン行き 1便
バリッパパン行き 2便
スラバヤ行き 7便
デンパサル行き 2便
<スラバヤ発はデイリーで
ジャカルタ行き7便
バンジャルマシン行き4便
バリッパパン行き2便
ウジュンパンダン行き3便
デンパサル行き2便
そのすべてに対して一律ひとり139,000ルピアから!
このプロモは2012年2月6日から11日までの購入で、搭乗は2012年2月15日から4月30日まで。
上の料金で7万席が用意されている。
料金には保険料と税金が含まれている。他に拘束条件あり。
機内預けバゲージは20kgまで無料。購入されてホヤホヤのA320型機は機内シートもゆったり。
お問い合わせはコールセンター0804 1 080808番へ。


「ジャカルタ〜スラバヤ弾丸列車計画」(2012年2月9日)
政府運通省は2008年からJICAの協力を得て行っていた事前検討の結果を踏まえて、2014年からジャカルタ〜スラバヤ間の弾丸列車建設を開始する予定であると表明した。計画によれば、ジャカルタ〜スラバヤ間685キロを最大時速300キロ平均時速250キロで走行し、途中9ヶ所の駅に停車して両ターミナル間を2時間53分で走破するとのこと。現在使われているアルゴブロモ(Argo Bromo)号が平均時速90キロなので、所要時間は大幅に短縮される。
この弾丸列車はアルゴチャハヤ(Argo Cahaya)と命名されており、日本の新幹線をお手本にしてインフラとシステムを構築する予定。運行は1便が8〜12両から成り、6百人の乗客を運ぶことになる。線路は一般道と立体交差するようにし、交差地点は高架にして効率と安全を確保する予定。政府はこの計画に180兆ルピアを投じる意向。
現在計画されている停車駅は次のようになっている。
ジャカルタ(Manggarai) 〜 チカンペッ(Cikampek) 〜 チレボン(Cirebon) 〜 トゥガル(Tegal) 〜 プカロガン(Pekalongan) 〜 スマラン(Poncol) 〜ガンブリガン(Gambringan) 〜 チュプ(Cepu) 〜スラバヤ(Pasar Turi)


「ロンボッ国際空港の白タク」(2012年2月11日)
開業してやっと三ヶ月を終えたロンボッ(Lombok)新国際空港。国内のどの空港とも同じように、すぐに白タクが出入りするようになった。自動車のような高額資産を持っている者はインドネシアですぐに資本家になれる。白タクの運転手として稼ぎたい者に自動車を貸し、毎日一定の金額を納めさせる。毎日納めるその金のことをインドネシアではストラン(setoran)と呼んでいる。このシステムは路線バスやアンコッあるいは三輪バジャイや二輪オジェッなどあらゆる公共輸送で一様に用いられているものだ。わざわざそのためにそれらの車両を買う者も少なくない。
ロンボッ新国際空港の白タクは数がどんどん増えて既に数十台という規模になっており、運転手間での客引き競争が激化し始めた。そんな有様はロンボッを訪れる観光客に好印象をもたらさない。
ロンボッ国際空港の運営管理をつかさどるPTアンカサプラ?ロンボッ支所長は白タク運転手たちに対し、個人ビジネスはやめて事業体を興し、その事業としてタクシービジネスを行うように指導を与えた。客引きが右往左往している今の姿はロンボッ空港乗客ターミナルが秩序整然としていない印象を強く与えるため、もっと統制の利いたビジネス活動を行ってほしいというのが指導の理由だ。


「予約を無視したブルーバード」(2012年2月13日)
2011年11月24日付けコンパス紙への投書"Pesan Taksi Blue Bird Bali"から
拝啓、編集部殿。わたしはもう何度もバリブルーバードタクシー運営者のサービスにがっかりさせられています。去る10月20日には、不快が頂点に達しました。
夫が空港へ行くので、午前4時半に家を出られるようタクシーを予約しました。当日、タクシーが来ないので約束の時間から20分待ちましたが、まだ来ません。4時50分にわたしは確認の電話を入れ、タクシーはどこまで来ているのかと尋ねました。ドディと名乗った担当者は、チェックすると言いましたので、チェックしたらこちらに電話するよう頼みました。10分ほど待っても連絡がないので、わたしがまた電話してドディさんにつないでもらいました。かれが言うには、夫の名前で入っている予約はなく、夫の携帯電話番号もわからないという返事でした。「どうしてわたしの電話番号に連絡してこないのですか?」と尋ねても、説明はありません。
4時50分に電話した時も、予約内容やわたしのアイデンティティなどは知らせてあったのです。それでもわたしは再たびまったく同じ内容で予約しました。これで三回も同じオーダーをしたわけです。
飛行機の出発は午前6時40分だから、遅れないために車をできるだけ早く送ってくれるよう依頼しました。5時20分になってやっとタクシーがやって来ました。夫がその運転手に尋ねると、無線で指示をもらったばかりだ、という返事でした。ところがこの運転手はあのとき、わが家のある住宅地から8百メートルしか離れていない隣の住宅地にいたのです。バリのブルーバードが客を失望させる巧みさは、並たいていのものじゃありません。[ バリ州ジンバラン在住、ラッナ・スティヤ・デウィ ]


「五十歩百歩とはこのこと?!」(2012年2月18日)
2011年11月17日付けコンパス紙への投書"Penyeberangan yang Mubazir"から
拝啓、編集部殿。南タングラン市庁は東チプタッのジュアンダ通りに歩道橋を建設しました。ジャカルタ国立イスラム大学キャンパスから2百メートルほど離れた同大学教官官舎地区の前です。その歩道橋建設は道路横断者が交通渋滞を引き起こすのを緩和させるためのものですが、わたしが見るかぎり学生や近隣住民は苦労して歩道橋へ大回りするよりも道路を押し渡るのがはるかにお好みのようですので、せっかくの市庁の意図は無駄になっています。今やその歩道橋は、広告設置板としてしか機能していません。その歩道橋をキャンパスの前に移動させてはどうでしょうか。そこは学生が頻繁に道路を押し渡るだけでなく、客待ちアンコッも道路脇を占拠しているため、交通渋滞がたいへんひどい場所ですから。[ ジャカルタ国立イスラム大学学生、シティ・カルティニ ]


「サービス未整備のジョクジャ空港」(2012年3月2日)
2011年11月29日付けコンパス紙への投書"Layanan Bandara Adisutjipto"から
拝啓、編集部殿。2011年10月31日(月)16時ごろ、わたしはデンパサルからジョクジャのアディスチプト空港にガルーダ航空GA253便で到着しました。訪問客が歓迎されている印象は深かったものの、施設もサービスも今一つでした。荷物カートがどこにあるのかをガルーダ地上職員ふたりに尋ねましたが、「多分いま取りに行ってるんですよ。」という返事でした。空港運営会社アンカサプラのアイデンティティカードを胸に着けた警備員はろくに返事もせず、携帯電話を弄ぶのに夢中でした。
それでわたしどもはアンカサプラの事務所を訪れました。そこには職員がひとりいて事務作業に打ち込んでいましたから、サービスのクオリティをチェックする暇などないにちがいありません。そしてその職員の返事も同じでした。「カートは今取りに行っています」。
飛行機のスケジュールは前もってわかっているのだから、担当者はバゲージがコンベアに乗る前にカートを用意できるはずです。みんなが返事した理由付けから、空港運営に間違いがあることをわたしは感じ取りました。バゲージ問題はそれとして、わたしどもは出口から出て迎えを待ちました。ところが出発ロビー表の道路に駐車している出発者を送ってきた車と、ひとと荷物をおろしている二台の大型バスに進路を阻まれて、迎えの車は動きが取れなくなっていたのです。そんな状況を整理するのが仕事であるはずの警備員を探しましたが、見つかりませんでした。
喫煙者はいたるところにおり、タバコの吸い殻も散乱していました。多分些細な問題と認識されていると思われるそのような問題は、観光客誘致を成功させたいと思うなら、細かく改善がなされなければならないことがらでしょう。[ メダン在住、バンバンL ]
2011年12月9日付けコンパス紙に掲載された空港運営会社からの回答
拝啓、編集部殿。バンバンさんからの2011年11月29日付けコンパス紙に掲載された投書に関してPTアンカサプラ?アディスチプト空港支所は、カートの準備やその他不十分な空港エリアのキャパシティ不足の結果、バンバンさんや他の乗客が体験されたような拙いサービスに対してお詫び申し上げます。
PTアンカサプラ?アディスチプト支社マネージメントはいただいた批判と提案に謝意を表明します。今後も空港を利用されるみなさんへのサービス向上に当方は邁進したいと考えます。[ PTアンカサプラ?アディスチプト空港支所総務人事課長、イ・ワヤン・スタウィジャヤ ]


「旅客空運のトップはライオンエアー」(2012年3月13日)
運通省が公表した国内航空会社の2011年輸送乗客数実績によれば、国内線は2,497万人を運んだライオンエアーが栄冠を獲得した。国際線もガルーダ航空を追い越したインドネシアエアエイシアが339万人でトップの座を奪った。明細は次のとおり。数字は乗客数で単位は万人。
国内線
ライオン航空 2,497
ガルーダインドネシア 1,307
スリウィジャヤ航空 738
バタヴィア航空 675
ムルパティヌサンタラ 218
ウイングス航空 198
インドネシアエアエイシア 130
トリガナエアサービス 72
カルスターアビエーション 57
トラベルエクスプレスエアー 31
国際線
インドネシアエアエイシア 339
ガルーダインドネシア 310
ライオン航空 96
バタヴィア航空 29
スリウィジャヤ航空 18
ウイングス航空 14
ムルパティヌサンタラ 8.6


「ガルーダ航空に栄冠」(2012年3月17日)
70年の歴史を誇るオーストラリアの独立系リサーチ機関ロイ・モーガンがガルーダインドネシア航空にベスト国際エアラインの栄冠を授与した。
2011年2月から2012年2月までの一年間に国際フライトを利用した回答者からロイ・モーガンが集めた評価によれば、全回答者3,943人のうちの91%がガルーダ航空のサービスに対してvery satisfied と論評した由。二位はシンガポール航空、三位はエアーニュージーランドだった。
ガルーダ航空は先にロンドンを本拠とするスカイトラックスから四星評価を獲得し、Centre for Asia Pacific Airlinesからはairline turn around of the year の栄誉を得ている。


「空運オペレータ二社が参入」(2012年3月26日)
国内で航空会社二社が2012年4月から稼動を開始すると運通省が公表した。その二社とはMandala Airlines とPacific Royale Airways 。
2011年1月から全路線で運行を停止していたマンダラ航空は2012年4月4日から運航を再開することになった。ルートはジャカルタ〜シンガポール〜メダン〜シンガポール〜ジャカルタとジャカルタ〜シンガポール〜デンパサル〜ジャカルタのふたつで、A320型2機がそのルートを飛ぶ。
もうひとつの新規設立されたパシフィックロイヤルはガルーダ航空の向こうを張ってフルサービスフライトを運航させる計画で、現在同社は商業旅客空運事業に必要なエアオペレータサティフィケート取得の最終プロセスに入っており、大詰めの段階にある。
同社はすでにフォッカーF50型2機を2週間前からバンドン空港に待機させており、運航が開始されればさらにA320型4機とA330型1機を導入して編隊増強をはかる意向。
国内ルートはジャカルタ〜スラバヤ、スラバヤ〜バニュワギ(Banyuwangi)、スラバヤ〜マディウン(Madiun)、バタム〜ナトゥナ、バタム〜クリンチ(Kerinci)、国際ルートはスラバヤ〜香港、スラバヤ〜シンガポールを立ち上げ時のイニシャル航路として計画している。


「ガルーダの羽田行き特別料金」(2012年3月27日)
今年ガルーダ航空はボンバルディアCRJ1000NextGen5機、B737−800NG4機、A330−200を2機、A320を11機、合計22機をその編隊に加える。ただしA320はシティリンク用だ。ボンバルディアが就航を開始するのは2012年10月予定とのこと。ガルーダ航空の保有機体は今年105機となり、機体年齢平均は2011年の6.5年から5.8年に若返る。
現在ガルーダはスカルノハッタ空港とグラライ空港をベースにしており、保有機体はその二空港に置かれているが、両空港のいずれもが空港整備拡張工事を行っているとはいえ、ガルーダ側の事業拡張とのタイミングが合わないこともあって、ガルーダは国内の他の空港をオペレーションのハブに加える意向。その計画で先行しているのは第三のハブに選ばれた南スラウェシ州マカッサル空港で、ガルーダはマカッサルを拠点にしてスラウェシ・マルク・パプアの14都市を結ぶ近距離国内ルートならびにマカッサル〜シンガポール航路を開設してインドネシア東部地域からジャカルタを経由しない国際ルートに接続するネットワークの構築にとりかかっている。
一方、東アジア向け国際航路拡充も進められており、2012年4月27日には東京の羽田空港向け、5月24日には台湾の台北空港向け処女フライトが飛ぶことになっている。羽田向けはエアバスA330−200が使われる。その27日の処女飛行を記念して、ガルーダ航空は料金ひとり170米ドルからというスペシャルオファーを提供する。
台北行きはB737−800NGが使われ、ジャカルタ発23.45、台北着06.15、戻りフライトは台北発09.50、ジャカルタ着14.10というスケジュール。こちらも処女フライトの料金を210米ドルからでスペシャルオファーしている。


「常識的な債務不履行」(2012年3月29日)
2011年12月28日付けコンパス紙への投書"Tiket Batal, Sriwijaya Tak Bayar"から
拝啓、編集部殿。去る9月5日にわたしども一家はジャカルタからバリへスリウィジャヤ航空で飛びました。ジャカルタへの戻りは9月8日でした。弟は前日の9月7日に、一足先にジャカルタへ戻ったので、8日の航空券を使っていません。
わたしは7日に代理店に電話して8日の弟の分のキャンセルを頼んでおきました。キャンセルは受理され、料金の払い戻しは1.5ヶ月かかると言われました。
ところが2ヵ月後に代理店はこう言ったのです。「9月のキャンセル分どころか、7月分でさえいまだに入金しないのですから。」
キャンセルした航空券料金の払い戻しがいったいいつになるのか、確かなことはまったくわかりません。[ 北ジャカルタ市在住、イドリス・ティオン・ユー ]


「マンダラ航空スペシャルオファー」(2012年3月31日)
2012年4月4日から運航再開を行うマンダラ航空は、記念スペシャルオファーとしてジャカルタ〜シンガポール間をひとり24万8千ルピアで売り出している。このオファーの申し込みは3月27日から同社ウエッブサイトwww.tigerairways.comでのみ受け付けている。
マンダラ航空の当初の運航路線は、ジャカルタからはメダン、シンガポール、クアラルンプル行き、メダンからはジャカルタ行きのみとなっている。唯一の国内航路であるジャカルタ〜メダン間は4月5日がイニシャルフライトになり、料金は524,900ルピアとのこと。
当面のオペレーションで使用される機体はA320が三機使われることになっている。


「国内空港はいずこも能力オーバー」(2012年4月17・18日)
2011年スカルノハッタ空港利用者は5千1百万人を超えて、前年からの成長率は世界最高となった。しかしそれを手放しで喜んでもいられない。というのは、スカルノハッタ空港の持っている能力は年間2千2百万人しかなく、実態は能力を2.3倍上回っているということであり、その混雑振りを、中でも国内線ターミナルでのまるでパサルのような超過密ぶりをその数値が裏付けている。
スカルノハッタ空港の整備拡張は進められており、第3ターミナルの一部が完成してインドネシアエアエイシアと4月5日に運航を再開したマンダラ航空が使っているが、未完成サテライトを早急に完成させなければ計画能力2千5百万人は絵に描いた餅でしかない。現計画では2013年中に完成させるとともに、既存の第1第2ターミナルの再整備を加えて、2014年には6千2百万人という能力に引き上げることになっていたが、すさまじいペースの伸びが継続すれば、2014年には利用者数が6千2百万人をオーバーすることは十分に考えられる。そのために第1第2ターミナルは第3ターミナル完成後オペレーションを第3ターミナルに移して改装工事が行われる計画だ。第1ターミナルは現在の年間9百万人を倍増させ、第2ターミナルは現在の9百万人から1千9百万人にアップさせる目標が立てられた。
スカルノハッタ空港管理会社PTアンカサプラ?は2020年にスカルノハッタ空港の能力を9千万人にするという目標を掲げて方策の検討に入った。空港北側の土地8百Haの買収と、その北側の海を埋め立てる構想を含めて拡張をどうしていくかが検討されることになる。
一方、政府運通省はスカルノハッタ空港の次の大型国際空港建設計画を進めており、7つの候補地の中で西ジャワ州カラワンが最有力と見込まれている。新国際空港のための4千Haという広大な土地は4郡にまたがる森林を切り開くことで確保が可能。この案は空港移転でなく、スカルノハッタ空港を残しながら、増加していく乗客数に対処するための相互補完というコンセプトである由。
ところでPTアンカサプラ?は、その管下12空港の過密状況を公表した。管下空港2011年利用乗客数と、能力に対する利用者数の比率は次のようになっている。
アチェIskandar Muda空港 利用者数705,719人 対能力比40%
メダンPolonia空港 7,170,107人 617%
プカンバルSyarif Kasim II空港 2,541,431人 154%
タンジュンピナンRH Fisabillilah空港 231,386人 131%
パンカルピナンDepati Amir空港 1,325,522人 278%
パダンMinangkabau空港 2,270,354人 127%
ジャンビSultan Thaha空港 1,014,963人 306%
パレンバンSM Badaruddin II空港 2,598,274人 160%
ポンティアナッSupadio空港 2,133,545人 144%
ジャカルタSoekarno-Hatta空港 51,178,188人 132%
ジャカルタHalim Perdanakusuma空港 201,348人 13%
バンドンHusein Sastranegara空港 937,849人 168%
キャパシティを超えていないのは、アチェとジャカルタのハリム空港のふたつだけで、ほかは軒並み能力超過になっている。メダンのポロニア空港は年間取扱い能力1百万人に対して7倍を超える実績となっており、建設工事が行われているクアラナム(Kuala Namu)空港の完成が待ち望まれている。クアラナム空港の稼動開始は2013年とのこと。またジャンビのスルタンタハ空港は能力25万人に対して実績は100万人を超えている。


「スラバヤ空港タクシーは独占事業?」(2012年4月17日)
スラバヤのジュアンダ空港で空港タクシー指定の入札が行われた結果、Orenz, Bosowa, Gold の三社が指定を受けた。ところが2012年2月から稼動開始という予定だったにもかかわらず、その後のプロセスは等閑に付されかのようで、空港管理会社からの正式なスタートの指示がいまだに出されていない。
そもそも空港タクシー指定入札が行われたのは、ジュアンダ空港のタクシーが独占事業に該当するとして事業競争監視コミッションが改善勧告を出したのが発端で、最高裁はその勧告を後押しして事態の改善を要求している。独占だと判定されたジュアンダ空港タクシーは海軍スラバヤ基地の協同組合が行っており、協同組合はこれまでの利権を手放したがらないという印象だ。
ボソワタクシーを運行させているPT Merpati Wahana Taxi の業務責任者は、稼動開始に関する協議をアンカサプラ?と何度も行っているが、空港タクシー指定を行ったにもかかわらず、つじつまの合わない理由をあげて稼動開始を先延ばしさせようとしている、と空港運営会社を非難している。新規参入者の稼動を許すと、従来のタクシー運営者の業績が悪化する、というのがその理由だが、空港タクシー指定会社には各社10台の車両しか当面の許可は与えられておらず、従来のタクシーオペレータがそれで経営難に陥るわけがない、と業務責任者は批判している。


「レイルカード新発売」(2012年4月19日)
国鉄の切符を購入するためのプリペイドカードが2012年4月5日から発行された。レイルカードと命名されたこのプリペイドカードは国鉄の乗車切符を買うために使われるが、同時に機械式に切符を販売する自動販売機レイルボックスも主要駅での設置が始まっている。
この企画は国鉄とBNI銀行およびPTテルコムインドネシアが共同開発したもので、カードへの金額補充はBNI銀行口座から引き落とされる。BNI銀行はこのレイルカード販売目標を初年度2万5千枚と設定した。同行が発行しているプリペイドカードは既に7万枚に達しており、月間取引は100〜110億ルピアにのぼっている。2012年末には14万枚にしたいと意気込んでおり、金額で見るなら月間取引額倍増計画になっている。
これまで取引のなかった消費者がBNI銀行発行のプリペイドカード利用者になれば、カードに金額を補充するときに口座保有者はATMでそれが行えるため、新規プリペイドカード利用者の多くが口座を新規開設するだろうとBNI側は期待している。国鉄側の発表によれば、レイルボックスは下の各駅で稼動を開始しているとのこと。
ジャカルタでは、ガンビル・スネン・ジャカルタコタ
地方では、バンドン・チレボン・スマランのタワン・ジョクジャのトゥグ・スラバヤのパサルトゥリとグブン


「ガルーダが地方のコミューター航空と連結」(2012年4月21日)
スシエアー(Susi Air)という定期旅客航空会社がある。2004年に発足した会社でCEOのスシ・プジアストゥティとオペレーションダイレクターのクリスティアン・フォン・ストロンベックの両氏が経営するコミューターキャリヤーだ。商標のスシエアーはCEOの名前が採られている。最初はインドネシア東部地方の海産物を迅速に市場に配送することを主目的にしていたが、今では旅客定期フライト分野にまで業容が拡大している。本社が西ジャワ州のパガンダラン(Pangandaran)に置かれているのも、変り種と言えば言える。
運航させている機種は、12シートのセスナグランドキャラバン28機と8シートのセスナキャラバンエグゼキュティブ1機、シート数5〜8のピアジオアヴァンティ2機、座席数7〜9のピラタスターボポーター5機、3シートのダイイアモンドツインスター1機、7人まで運べるアグスタグランドとアグスタコアラのヘリコプターが1機ずつというのがフルラインナップだ。
メダン・ブンクル・ジャカルタ・バリッパパン・バンジャルマシン・サマリンダ・タラカン・クパン・ナビレ・マノクワリ・ティミカ・スンタニにハブを置いておりき、主要ハブでの航路は次のようになっている。
Medan - Aek Godang, Medan - Meulaboh, Medan - Simeulue, Medan - Kutacane, Padang - Aek Godang, Banda Aceh - Meulaboh, Medan - Silangit
Bengkulu - Mukomuko, Padang - Mukomuko, Padang - Padangsidempuan
Jakarta - Bandung, Jakarta - Cilacap, Jakarta - Pangandaran, Bandung - Pangandaran
Balikpapan - Samarinda, Balikpapan - Kotabaru, Balikpapan - Muarateweh, Balikpapan - Melak
Banjarmasin - Muarateweh, Banjarmasin - Kotabaru
Samarinda - Malinau, Samarinda - Tanjung Selor, Samarinda - Melak, Samarinda - Data Dawai, Samarinda - Long Ampung, Melak - Data Dawai
Tarakan - Malinau, Tarakan - Nunukan, Tarakan - Long Bawan, Tarakan - Long Ampung, Malinau - Long Bawan, Nunukan - Long Bawan, Tarakan - Tanjung Selor
Kupang - Sabu, Kupang - Larantuka, Kupang - Lewoleba, Kupang - Atambua
このスシエアーがガルーダ航空とビジネス提携を行うことになった。ガルーダ航空のオンラインチケット販売にスシエアーのチケット販売も加えられ、またガルーダの国際線旅客に国内辺地への移動の便宜をはかるために、スシエアーとのコネクティングも向上させるとのこと。
スシエアーは年間4万人の乗客をインドネシアの各地に運んでおり、ガルーダとのコラボレーションでさらに業績向上が見込まれている。
スシエアーへのコンタクトは、Email: info@susiair.com、24-hour booking and information: 電話+62 811 211 3080 もしくは +62 811 211 3090


「自動車道料金値上げ」(2012年4月23日)
二年に一度の自動車専用道料金値上げが今年は次の道路で行われる。
ジャカルタ外環状自動車道クブンジュルッ(Kebun Jeruk)〜プンジャリガン(Penjaringan)区間、通称W1区間は2012年4月24日0時を期して10.17%値上がりする。この道路は2月に値上げが実施される予定だったが、最低サービス規準を満たしていないことが明らかになったため、その改善が実施されてやっと料金改定の運びとなった。
スラバヤ(Surabaya)〜シンパンワル(Simpang Waru)は5月31日値上げの予定であり、またジャカルタのスカルノハッタ空港自動車道とジャカルタ〜チカンペッ(Cikampek)自動車道は7月5日に値上げが行われる。カンチ(Kanci)〜プジャガン(Pejangan)自動車道は1月25日の料金改定予定になっていたが、最低サービス規準をまだ満たしていないため改定期日はまだ定まっていない。
ジャカルタ外環状自動車道はクブンジュルッ〜ウルジャミ(Ulujami)(W2)区間がいまだ工事中のために西側がまだ全線開通していない。これが開通すれば南ジャカルタからボゴール一円にかけての地区はスカルハッタ空港への往来がたいへん便利になる。W2区間の完成予定は当初2013年6月とされていたが、有料道路統制庁長官はできるかぎり完成を年初に早めたいと語っている。とはいうものの、南メルヤ(Meruya)や北メルヤのいくつかの場所とPTインテルコムの土地の買収がまだできておらず、はっきりした予定はまだわからない。


「ジョクジャ〜バリ直行航路」(2012年5月7日)
インドネシアエアエイシアが2012年6月8日からジョクジャ〜バリ航路を開設する予定。これまでエアエイシアはその区間をジャカルタ経由にしていたが、直行航路開設で移動時間は大幅に短縮される。使用機種はA320。
同社はこの新規開設を記念して片道料金14万9千ルピアの特別オファーを実施しており、購入は2012年5月1〜8日の間で、搭乗は2012年6月8日から2013年1月31日までのフライトとなっている。
ジョクジャ空港でこれまでエアエイシアは、ジョクジャ〜ジャカルタ、ジョクジャ〜シンガポール、ジョクジャ〜クアラルンプルを飛ばしており、ロードファクターは平均80%に達している。
ジョクジャ〜バリ間直行フライトは現在ガルーダ航空がデイリー3便、ライオンエアーが一日1便を飛ばしており、エアエイシアの参入で観光客の移動の便が向上する見込み。


「子供でもオートバイを乗り回せる国」(2012年5月9日)
2012年2月23日付けコンパス紙への投書"Pelajar Belum Cukup Umur Mengendarai Sepeda Motor"から
拝啓、編集部殿。運転免許取得年齢に達しない小中学生が公道上を大手を振ってオートバイを乗り回しているのに何の罰も与えられないというあからさまな交通法規違反が最近ますます盛んになっています。西ジャワ州デポッ市住民であるわたしは、そんな光景をデポッ2地区で休日や放課後いつも目にします。
17歳に達しない子供たちが運転免許証を持っているはずがありません。一台のオートバイに三人もが乗って、ハイスピードで飛ばすのです。オートバイのサドルにまたがったときに地面に足が届かない体の子供までがオートバイを走らせています。小学生くらいの子供が親を後ろに乗せて走っている姿もよく目にします。わたしが運転する車にそんな子供たちのオートバイがもう何回ぶつかったことか。そしてその子供の親は、子供がぶつけたわたしの車の修理のために出せる金はない、と言って責任を逃れようとするばかりです。
国家警察長官は、公道で自動車を運転してよいのはだれかということに関する法規を確立させるよう、交通警察機構に命令してください。[ デポッ市在住、ラッナ・ファリダ ]


「オーストラリア行きスペシャルオファー」(2012年5月11日)
カンタス航空がふたり以上で往復エコノミー席の同一フライトに搭乗する場合の特別料金をオファーしている。オーストラリアとニュージーランドの諸都市行きが対象だが、いずれもジャカルタ発シドニー行きを利用しなければならない。シドニー以外の都市へはシドニー空港でトランスファーになる。
アデレード・ブリスベン・メルボルン・シドニー ひとり375米ドル
オークランド・クライストチャーチ・クイーンズタウン・ウエリントン ひとり625米ドル
このオファーは2012年5月15日までで、搭乗は今から2012年6月30日まで。料金はカンタス航空への直接予約と購入に限られる。フィー・タックス・キャリヤーチャージは含まれていない。旅行代理店からの購入は代理店のサービスチャージが加算される。航空券発行は予約から3日以内。クレジットカード支払いの場合、カードの検証は2労働日以内。取消しや変更は有料。
予約はジャカルタ(021)25556300、スラバヤ(031)545 23 22、バリ(0361)76 12 99へどうぞ。


「マンダラ航空が稼動再開」(2012年5月15日)
2012年5月4日からマンダラ航空がジャカルタ〜クアラルンプル線の運航を開始した。この路線はデイリー往復1便。再生マンダラ航空の幕開けは2012年4月5日のジャカルタ〜メダン線就航で、さらに4月20日にメダン〜シンガポール線が開始され、ジャカルタ〜クアラルンプル線は三番目となる。
いまやタイガー航空の傘下に入ったマンダラ航空はLCC路線をまっしぐらといったところで、ジャカルタ〜クアラルンプルのプロモ料金は片道32万9千ルピア。
マンダラ航空は2012年に1千万人の乗客を運ぶことを目標にしている。


「警報音を鳴らす自家用車を放置する警察」(2012年5月21日)
2012年2月28日付けコンパス紙への投書"Sirene Kendaraan Pribadi?"から
拝啓、編集部殿。最近、ジャカルタや他の大都市の交通の喧騒の中で、国家警察パトロール隊のサイレンや警報音のような音に驚かされることが増えています。ところが、そんな音を鳴らしていた車が通り過ぎたとき、そのような緊急音が警察パトロールなどの公的なものでなかったことが明らかになるのです。いったいどうやってそんな特別な設備を手に入れたのか、通っていくのはただの自家用車なのです。こんな状態を放置すれば、わが国の警察シンボルの権威は地に墜ちます。それどころか、そんな状態に慣れてしまった市民は警報音を耳にしても、どうせ自家用車がやっているのだろうと思って道を譲ろうとせず、緊急事態に対処しようとしている警察車両の任務が妨げられるようになることこそもっと重大なことなのです。
警察は権威を維持したいのでしょうか、それとも公権力をないがしろにされたいのでしょうか?それはあなたしだいなのですよ。[ タングラン在住、ユストゥス・スラルジョ ]


「甘やかされる二輪ライダー」(2012年5月25日)
2012年2月17日付けコンパス紙への投書"Kapan Pelanggar Arus Lalu Lintas Dihukum?"から
拝啓、編集部殿。2012年1月29日、バスから降りた中年女性に逆走してきたオートバイがぶつかり、女性が路上に横転したのをわたしは目撃しました。もちろん、その女性が降りるときにバスが道路脇ぎりぎりまで寄らなかったからですが、バスと歩道の間の狭いスペースに逆走オートバイが突っ込んでくるなんて、想定外のできごとです。
その事件は南ジャカルタ市ワルンブンチッ通りで発生しました。その道路は双方向に車両を走らせるべく中央分離帯が設けられており、走行の方向は明確に分けられています。その前の週は一方通行になっている南ジャカルタ市クバヨランラマのブグル通りで、逆走していた一台のオートバイが正面衝突し、双方が横転しました。
このような道路逆走行為は今やあちこちでどんどん増加しています。郊外で警察の警備が手薄なところばかりか、中央ジャカルタ市トゥンタラプラジャル通りや南ジャカルタ市レンテンアグン通りあるいはシマトゥパン通りなどの一級道路でも同じです。この危険な行為は国内すべての地方で朝昼晩を問わず、またラッシュアワーであろうがなかろうが、繰り広げられているのです。問題は、その危険な逆走行為を警察が一向に取締ろうとしないことです。[ 南タングラン市在住、レンヴィル・アルマツィエル ]


「都内の通勤交通の一部に変化」(2012年5月30日)
2012年5月28日から都内南ジャカルタ市マンパン(Mampang)とクニガン(Kuningan)の交差点で労働日の午前6時から午前10時までの間、交通渋滞の緩和を目的に交通規制が開始された。これはガトッスブロト(Gatot Subroto)通りの南側車線(チャワン(Cawang)⇒スマンギ(Semanggi))直進をその交差点でカットして逆向き車線の流れを促進させるという手法によるもので、都庁運通局はそれによって渋滞車列が2割短縮されると予測している。誤解を避けるために付け加えると、この交差点にはその上をまたぐ高架道路が設けられているので、そこを通る限り双方向の直進車両には何の規制もない。この規制は地表面の交差点に関するものだ。
チャワン方面からガトッスブロト通りをスマンギ方面に向かう車はその交差点でラスナサイッ(Rasuna Said)通りに右折するか、あるいは交差点手前のUターン路で回るしか動きが取れなくなる。一方スマンギ方面からの車両は直進(信号あり)、右折、左折、Uターンがすべて可能で、特に右折車は対向車両が来ないために円滑な流れが可能になる。
一方、その南側にあるマンパンプラパタン(Mampang Prapatan)交差点では、ワルンブンチッ(Warung Buncit)通りから北上してきた車両はクニガン交差点をラスナサイッ通りに上がっていくことが許されず、左折してガトッスブロト通りに合流しなければならない。クニガン地区に北上したい車両はそのマンパンプラパタン交差点で右折してカプテンテンデアン(Kapten Tendean)通りに入り、その東端で左折してガトッスブロト通りに入り、クニガン交差点で右折してラスナサイッ通りに入るという回り道を余儀なくされる。この進み方は目的地までの所要時間を増大させるのは疑いもなく、その影響を被る方は早めに自宅を出られるようお勧めする。


「バスウエイ専用車線を蹂躙する車」(2012年6月7日)
2012年2月7日付けコンパス紙への投書"Sudah Saatnya Penyerobot Jalur Transjakarta Dihukum"から
拝啓、編集部殿。2012年1月12日東ジャカルタ市プラムカ通りのトランスジャカルタバス専用車線で車線整理員に銃口を向けた警官の行為は大変な行き過ぎです。われわれは、トランスジャカルタバス専用車線に警察や軍の車が入るのを頻繁に目にしていますが、それは単に規則違反というだけでなく、トランスジャカルタバスを利用する国民を侮辱しています。
トランスジャカルタバス専用車線は、トランスジャカルタ公共運送機関を利用する国民が優先されるべきものです。どうしてその優先権を与える必要があるのか?なぜなら、トランスジャカルタバスがあることによって、道路スペースが節約されるからです。80人を運ぶために80台の自家用車がジャカルタの道路スペースを占拠する必要がなく、バス1台で事足りるからなのです。
スペースが節約されるばかりか、石油燃料消費も大気汚染も減少します。ジャカルタ在住者やジャカルタにやってきたひとびとにとって、トランスジャカルタバスルートはたいへん役に立っています。今やトランスジャカルタバスは一日に38万人を輸送し、ジャボデタベッ環状電車の利用者より10万人少ないだけです。
その車線を利用する特権は、救急車や消防車の人道的活動のためを除いて、トランスジャカルタバス乗客だけに与えられなければなりません。自家用車がそこを通行するのを許容したなら、交通渋滞を減らすという建設当初の目的が損なわれます。トランスジャカルタバス車線を権利のない他の自動車の侵入から遮断するときがいま来ているのです。違反侵入車に厳しい罰を与えるのがその帰結です。ほかに方法はありません。[ 東ジャカルタ市在住、ヨガ・アディウィナルノ ]


「マルタディナタ通りで交通規制」(2012年6月8日)
北ジャカルタ市REマルタディナタ通りの路面かさ上げ工事のため、アンチョルからタンジュンプリウッに向かう車線は全面的に閉鎖される。アンチョル川の水が満潮時に路面を冠水させることへの対策として行われるこの工事では、かさ上げは場所によって程度が異なるが、もっとも大きい場所では現状から60センチも高くなる。この工事では、道路のかさ上げと同時に道路の両側にコンクリートパイルを打ち込んで道路を安定させる工法が取られることから、そのような交通規制を行わざるをえないと公共事業副大臣は述べている。
閉鎖されるのはハイライ前からREマルタディナタ橋までの区間で、プンジャリガンやマンガドゥア方面からタンジュンプリウッに向かう車は代替路としてロダン通りに導かれ、タンジュンプリウッ火力発電所前のケテル橋を超えてからREマルタディナタ通りに合流することになる。
REマルタディナタ通りは片側2車線の4車線道路であり、それでさえ普段から交通渋滞の激しい道路であったわけだが、それがこの工事のため双方向の流れは1車線に狭められるため、従来にも増して激しい交通渋滞箇所になりそう。この工事の終了は2012年末が予定されている。
この道路はタンジュンプリウッ港とタングラン方面を結んで港湾貨物を運送する大型トラックやトレーラーが頻繁に利用しており、特に毎週木曜日から土曜日までは輸出貨物の運送が集中するため従来から交通渋滞がピークを迎える時期になっていた。そこへ来てのこの交通規制であるため、これから毎週後半は厳しい交通渋滞に直面しそうだ。


「蒸気機関車が引くマランの近郊鉄道」(2012年6月9日)
東ジャワ州マラン市を中心にして郊外部との間を結ぶコミューター列車の運行が計画されている。このコミューターは既存の線路上を5両編成の列車が一日二往復するというのが初期段階の計画で、停車駅はLawang - Singosari - Blimbing - Kota Baru - Kota Lama - Pakisaji - Kepanjen という順路。車両は座席40人分で立ち乗りを加えると100から120人が収容できる。
将来的には5両編成の列車2便を投入できるが、当面は住民の利用状況を見ながらということになりそう。機関車はロコが使用される計画で、その試運転はマディウン〜スラバヤ〜マラン間を近々走らせることになっており、その結果を踏まえて運行ダイヤが作られる予定。乗車料金はひとり一回の乗車が5千ルピアという計画で、公共道路運送料金に対する競争力は高い。運行開始は2012年6月末が予定されている。


「パシフィックロイヤル航空が運航を開始」(2012年6月11日)
2012年6月6日に空運オペレータサティフィケートを公式に得たパシフィックロイヤル航空は6月11日から運航を開始する。非公式のサティフィケート交付は5月29日に先行しており、同社の航空券販売はサティフィケートを得た直後に開始されている。
同社は運航開始に備えて50人乗りフォッカーF50をスラバヤとバタムに一機ずつスタンバイさせており、6月11日の初飛行はスラバヤからスマラン、そしてその後はスマランからパンカランブンとバンドンの二方面に飛ぶようになる。次いでバタムからは6月15日にバタム〜ジャンビルートがスタートし、その後はジャンビ〜クリンチ、クリンチ〜パダンというルートの拡大と、バタム〜プカンバルという別のルートの飛行が追加されるようになる。
それらの近距離航路はジャカルタ〜スラバヤとジャカルタ〜バタムのふたつのメイン航路にとってのフィーダーであり、メイン航路に就航するA320一機は6月末に届く予定になっていて、メイン航路開設よりフィーダーの動きが先行するという面白いアイデアになっている。その後の同社の戦略では、A320は更にバタム〜メダン、スラバヤ〜バリッパパン、スラバヤ〜マカッサル、そしてスラバヤ〜シンガポールと航路を広げていく計画だ。
ローコストキャリヤービジネスがインドネシアの航空旅客数を数倍増させたいま、ガルーダ航空の独壇場になってしまったフルサービス航空ビジネスへの斬り込みを事業方針に据えた同社の登場でインドネシアの航空ビジネスにはまた変化が生まれそうだ。


「バティック航空が空を往く」(2012年6月11日)
ライオン航空は2年前から進めてきたフルサービスエアライン事業のための子会社設立にいよいよ取り掛かる。その会社名はBatik Air と決まり、2013年の操業開始を目指して既に航空会社事業許可の申請を政府に出した。バティックエアーは国内線国際線を同じ比率でカバーし、国際線は当初インド・タイ・オーストラリア・中国南部地域を飛行先に選ぶ計画。国内線は各空港のスロットに合わせてより現実的な飛行ルートの選択が行われることになるが、インドネシア東部地方への航路開設は落とせないところ。
バティックエアーが使用する機種はB737−900ERで、ライオン航空との差別化をはかるために座席の間隔からはじまって種々のキャビン内レイアウトが変更され、座席にはビデオモニターと電話回線が設置される。機体外観にはバティックデザインが描かれ、客室乗務員も必ずバティックの制服を着用する。制服デザインはラムリ氏をはじめ国内著名バティックデザイナーから意匠を集めて審査選定する意向。
主要空港のスロットが昼間はほぼ満杯に達していることから、新航空会社の参入は夜間スロットの多用が余儀なくされることになりそうで、バティックエアーは国際線やインドネシア東部地方への夜間出発フライトが増えそうだ。
フルサービスフライトを提供する航空会社が先に一社、次いでこの会社と続々増加しており、これまでガルーダ航空の独壇場だったこの事業セクターにも厳しい競争原理が展開されることになりそう。


「航空券を買ったのに、運航廃止」(2012年6月11日)
2012年3月6日付けコンパス紙への投書"Promo Tiket Malaysia Airlines"から
拝啓、編集部殿。地方紙や全国紙で割引航空券のプロモーションを見たわたしは、マレーシアのクアラルンプルへ行ってみようと興味を惹かれました。それでわたしはジョクジャのホテルメリアにある代理店を訪れ、クスワリヤントさんに会いました。わたしは93万ルピアのマレーシア航空クアラルンプル行き航空券を買い、2012年1月10日11時40分発の航空券と領収書を受取りました。ところが1月10日にわたしがジョクジャ空港へ行ったところ、マレーシア航空は運航を停止していたことがわかりました。
しかし、クスワリヤントさんに電話してもつながりません。調べたところ、ジョクジャのホテルメリアにあったチケットエージェントは店じまいしていたことがわかりました。変更が起こったのなら、国際線乗客予定者であるわたしに電話やSMSで情報連絡があってしかるべきなのに、どうしたことか何の連絡もありませんでした。
わたしが金銭面で損をさせられたということだけでなく、マスメディアであらゆるものの割引プロモーションを見てもわたしはトラウマを感じます。一体どこへこの苦情を持ち込めばいいのか、わたしにはわかりません。[ ジョクジャ在住、ヌルミヤティ・スハルナニ ]
2012年3月14日付けコンパス紙に掲載されたマレーシア航空からの回答
拝啓、編集部殿。ヌルミヤティ・スハルナニさんからの2012年3月6日付けコンパス紙に掲載された投書について、その問題は既に終了していることをお知らせします。ヌルミヤティ・スハルナニさんは2012年2月24日に当方がBRI銀行経由で返金した航空券代金を既に受領されています。当方はヌルミヤティ・スハルナニさんに電話でのコンタクトも済ませています。上の通り、この問題は既に解決済みであると当方は考えています。[ マレーシア航空インドネシア地区マネージャー、ロスラン・イスマイル ]


「個人でジェット機チャーターはいかが?」(2012年6月15日)
あたかもタクシーのように、個人が小型ジェット機をチャーターする。まるで富豪になったような快感をもっと下の経済階層にも味わってもらおうと、ローコストキャリヤービジネスの旗頭になったライオン航空が持ち前のコンセプトでニュービジネスを開始する。
ライオン航空は先にライオンビズジェット(Lion BizJet)という小型機のプライベートチャータービジネス構想を公表していたが、そのビジネスを担ぐ子会社PT Angkasa Super Servicesが設立されたことをライオン航空が2012年6月8日に明らかにした。空運事業許可は既に交付されており、空運オペレータサティフィケートの審査も終わって今はサティフィケートが降りるのを待っているところである由。
ルスディ・キラナ、ライオン航空取締役社長によれば、ライオンビズジェットはホーカー900XP機が使われ、料金は市場相場から30%廉いものにする、とのこと。廉価料金が可能なのは親会社に人材や機体メンテナンスセンターその他航空事業のためのサポートファクターがすでに揃っているためで、その廉価料金を武器に顧客層をミドルクラスまで引き下げていくというビジネス戦略が立てられている。「そんな形で当社はジェット機のプライベートチャーター産業にLCC構想を持ち込むパイオニアとなる意向だ。」
ライオンビズジェットは当初8人乗りホーカー900XPを2機稼動させる計画だが、ビジネスの進展状況にあわせるタイミングで20機まで増強させるというプランが組まれている。


「バリ空港に個人用機専用ターミナル」(2012年6月16日)
世界的な個人用小型ジェット機販売の増加に応じて、飛行場もその対応に迫られている。チャーターあるいは自家用の小型機でバリへやってくる外国人も増えるに違いない、と予想した空港運営国有事業体PTアンカサプラ?が、個人用ジェット機専用ターミナルをバリとバリッパパンに設けることを明らかにした。
バリのグラライ空港とバリッパパンのスピンガン空港での個人用ジェット機専用ターミナル建設というのはその構想の第一ステップに当たり、最終的には同社の管下にある13空港のすべてに設けられる予定。具体的な動きとして同社はその分野で世界的に経験豊富なスイスのエンジニアリング会社エグゼキュジェットアビエーショングループ(EAG)との間に協力覚書を結び、二空港での専用ターミナル建設準備に取り掛かっている。EAGはロンドン・ケープタウン・パリ・モスクワ・シドニーなど世界16ヶ所でその種のターミナルを運営している。
グラライ空港では、既存の大型旅客機ターミナルの向かい側に1千5百平米の広さで小型機用ターミナルが設けられ、エプロンは12機が駐機できる規模になる。このターミナルはVVIPに対する最高待遇を想定して作られるもので、このターミナルを通る利用者は既存の商業用ターミナルとは一切接触のないプロセスを通過することになる。この建設日程は2013年末のAPEC会議開催を睨んで組まれており、その会議に小型ジェット機でやってくる国賓への対応という意味合いが大きく含まれている。
ホーカービーチクラフト社の調査によれば、2006年の個人用小型ジェット機販売は年間13機だったものが2010年には48機に増加しており、その時流を捉えんものとインドネシアの空港関係者はやる気満々の態。


「ルフトハンザが45%割引」(2012年6月25日)
2012年6月30日までにジャカルタ発ヨーロッパ行き航空券を購入した顧客にルフトハンザ航空が大型割引を与えている。
これはルフトハンザ航空がジャカルタへの航路を開設して45年が経過したことを記念しての企画で、割引率はなんと45%という大型のもの。ルフトハンザ航空は1967年7月3日、フランクフルトからジャカルタへの航路を開設してB707機で初飛行を行った。当時は週一便だったが、便数はいまや大幅に増加している。


「凶暴さ丸出しのバス運転手」(2012年6月29日)
2012年4月18日付けコンパス紙への投書"Dua Sopir Metromini Abaikan Keselamatan Penumpang"から
拝啓、編集部殿。去る3月31日(土)、わたしはバトゥサリ〜ロキシー間を走るルート番号91のメトロミニに乗りました。プレート番号はB7756EMです。西ジャカルタ市バトゥサリ地区からモールチトラランドへ行くために、19時半ごろ乗車しました。
バトゥサリ三叉路でもっと乗客が乗るのを待っていたそのバスの脇を、別のルート番号91メトロミニが通過したのです。バスの運転手は商売敵に割り込まれたとでも思ったのでしょうか、いきなり発車してさっきのバスを追いかけ、そして追い越しました。西ジャカルタ市タンジュンドレン地区の橋を超えたところで運転手はますます猛り狂ってバスを飛ばし、対向車線を逆走しました。さっきわたしの乗ったバスを追い越したメトロミニと再びそこで出会い、二台のバスは猛烈なデッドヒートを展開します。並行して走る車体の隙間はほんのわずか。わたしたち乗客はみんな不安と恐怖にすくみあがりました。結局その二台の運転手の口喧嘩で暴走バスレースは終わりを告げました。
メトロミニ経営者と交通警察は公共運送機関である都バスの運転手の行為をもっと監督し、野蛮な振舞いに厳罰で臨むようにしてください。[ 西ジャカルタ市在住、アルベル・タンジル ]


「ボゴール駅拡張工事」(2012年7月4日)
国鉄の輸送能力拡大計画に従って、ボゴール駅はジャカルタに向かうコミューター電車とスカブミ・バンドン方面に向かう非電化線の線路が増やされることになっており、総数16本の線路がボゴール駅に集まってくる。さらにプラットフォームの長さも、従来の12両編成から20両編成に規準を伸ばすことになっており、オランダ時代からの歴史を持つこの駅も現代的な大型駅に変身する予定だ。
その工事は既に始まっているが、鉄道利用者に対するサービス施設として駅に付属する駐車ビルの建設が決まった。今現在でも駅構内に駐車場管理業者が運営する駐車場があるが、その土地は線路が通るようになるため、工事の進行日程にしたがって立ち退きがなされることになっている。その立ち退きから駐車ビルが稼動するまでの間、駅側は2千平米の土地を用意して最大1千5百台の二輪車を収容できるようにする。しかし四輪車は対象外になっており、その期間は四輪車で駅に来るのを避けるようにしてほしいとボゴール駅は利用者に要請している。その二輪車収容能力は現在ボゴール駅西側で行われている二輪車預託能力の半分でしかなく、不足分についてはボゴール市が救済案を出すことになっている由。
駐車ビルはこれから設けられる車両デポの上に作られることになっており、四輪車二輪車の短時間駐車や長時間の預託ができるようになる。


「ネット購入航空券にいちゃもん」(2012年7月9日)
2012年4月4日付けコンパス紙への投書"Lion Air Alergi dengan Tiket yang Diperoleh dari Internet"から
拝啓、編集部殿。わたしは去る2月9日に、3月11日ジョクジャ発ジャカルタ行きライオンエアー航空券をインターネット購入しました。ブッキングコードはBNUAWUで料金は440,700ルピアでした。こんなに早めに買ったのは、少しでも出費を切り詰めるためです。
搭乗の当日16時ごろ、わたしがアディスチプト空港でチェックインしたとき、チェックインカウンターのライオンエアー職員がその航空券購入に使ったクレジットカードを見せるようわたしに求めました。そのクレジットカードをわたしはジャカルタに忘れてきていたし、クレジットカードでインターネット購入した航空券に関してこのようなことはいまだかつてどの航空会社でも体験したことがありません。
そのライオンエアー職員が提示した唯一の解決案は、コンピュータシステムに表示されている908,100ルピアという料金でわたしが航空券を買うことです。その料金はわたしがインターネット購入したときの二倍を超えています。わたしは既に購入した航空券を放棄する気になりません。
白服を着たライオンエアーの男性職員がわたしに、どうぞジャカルタのライオンエアー本社を、そんな規定を作ったことについて告訴してください、とわたしに言いながら空港警備員を呼びました。なんという劣悪なサービスでしょうか?
わたしはどうしても早急にジャカルタへ戻らなければならなかったため、仕方なくその高い料金を支払いました。航空券インターネット購入は乗客と航空会社に便宜を与えるべきものだというのに、ライオンエアーはこのインターネットとクレジットカード時代に対して適切なシステムを持っていないように思えます。[ 東ジャカルタ在住、YLトビン ]


「航空会社チケット販売代理店に警戒!」(2012年7月10日)
2012年4月20日付けコンパス紙への投書"Pesan Tiket Lion Air Lewat Agen"から
拝啓、編集部殿。去る1月13日、わたしは東ジャカルタ市チリリタンのラヤカリバタ通りにあるPTフライングインドメガで2012年2月8日のパランカラヤ発ジャカルタ行きライオン航空JT671便のチケットを4枚購入しました。
支払いは1月13日に現金で済ませています。総額3,744,000ルピアで、ドウィさんが受け取りました。電話番号は081707817xxです。
2012年2月6日、わたしがパランカラヤ空港に確認したところ、コンピュータに名前が見つからないという理由でチケットは拒絶されたのです。結局わたしは新しいチケットを買わざるをえませんでした。そのとき同時にわたしはジャカルタに連絡して拒絶されたチケットをキャンセルさせました。
ジャカルタに戻ったわたしは、チケット代金の返金手続きを行いました。二週間で片付くと言われましたが、片付きません。それで、一ヶ月でできるという話になりましたが、いまだに何も片付いていないありさまです。そして東ジャカルタ市チリリタンのラヤカリバタ通りにあるPTフライングインドメガは店じまいをして、もう営業していないという話を聞きました。
2012年1月15日にスカルノハッタ空港からバリッパパンへ向かおうとしたときと、1月21日にバンジャルマシンからジャカルタへ戻ろうとしたときにも、同じことが繰り返されました。チェックインのときに、わたしのチケットはレジスターされていない、と言われたのです。わたしが代理店に連絡し、予約コードが変更されてやっとわたしは飛行機に乗ることができました。
なんでこのようなことが起こるのか、PTフライングインドメガとライオン航空に説明を求めたいと思います。そして買い直した航空券代金はいつ返してもらえるのでしょうか?みなさん、チケット販売代理店の仕事にはよくよく警戒しましょう。[ 東ジャカルタ市在住、デニー・スリスティヨ ]


「MRT建設プロジェクトは着々と進展」」(2012年7月18日)
2012年5月から進められている南ジャカルタ市TBシマトゥパン通りからチプテに至る1.7キロの路幅拡張工事は、MRT建設工事がもたらす影響を最小限に抑えるためのものだと都庁公共事業局長が表明した。
MRTが通ることになっているファッマワティ(Fatmawati)通りの両側は1.5〜2.5メートルの路幅拡張が行われる。MRT建設工事では道路の一部が通行できなくなるために路幅を広げておかなければ交通ボトルネックがそこに形成されてしまう。また道路脇の拡張で歩行者用の歩道も確保されるようになる、と局長は説明している。
MRT南北線はルバッブルス(Lebak Bulus)ターミナルからHI前ロータリーまでを第?フェーズとしており、工事請負業者選択の入札は最終段階に入っているとのこと。業者指名が終われば、2012年9〜10月の着工となる。MRTが地下を走るのはシシガマガラジャ(Sisingamangaraja)〜HI前ロータリーの6キロ区間の予定。


「銃を手にすりゃ、こわいものなし」(2012年7月25日)
2012年5月12日付けコンパス紙への投書"Mengancam dengan Pistol"から
拝啓、編集部殿。4月18日にオートバイで帰宅途上にあったわたしは、とても不愉快な体験をしました。それが起こったのはクラパガディン方面に向かって東ジャカルタ市プロマス競馬場地区を通っていたときで、時間は19時50分ごろでした。
プレート番号B29RPxをつけた黒塗りトヨタフォーチュナーが一台追い上げてきたと思うと、警察車両のようなサイレン音を鳴らしました。わたしの左右には別のオートバイと四輪車がいたので、すぐに脇に寄ることができません。フォーチュナーはサイレンを鳴らし続けます。
左にいた四輪車がスピードを上げたので、わたしはフォーチュナーに道を譲るために左車線に入りました。するとフォーチュナーの運転者はわたしのほうに車を寄せてきて、手にしたピストルの銃口をわたしに向けて怒鳴りつけました。「テメー、オレの進路を邪魔立てしやがって!撃ち殺すぞ!」
その態度に、一介の市民であるわたしは身の安全を脅かされました。国家警察はこの事件をフォローしてください。わたしはその事件からいまだにトラウマを感じています。[ 東ジャカルタ市在住、リコ S ]


「バリッパパン〜シンガポール直行航路」(2012年7月28日)
ガルーダ航空は2012年7月27日からバリッパパン(Balikpapan)〜シンガポール航路を開設する。この航路はマカッサル〜バリッパパン航路をさらにシンガポールへと延長させるもので、マカッサルやバリッパパンからシンガポールへ出たいひとにとっては大きい福音にちがいない。
ガルーダ航空側は、マカッサルからシンガポールに向かう乗客が6割、バリッパパンからシンガポールへは3割まで機内のシートを埋めることが可能だろうとの読みをベースにして採算をはじき出した。当面は週4便体制でこの航路を運行させ、需要が十分であれば便数を増やす考えでいる。バリッパパンのスピンガン(Sepinggan)空港発ガルーダ航空の各路線はロードファクターが平均して80%に達しており、ピークシーズンは100%になるという採算性のよい空港であるとのこと。


「今後増えるフライトはすべて夜間の発着」(2012年7月30・31日)
スカルノハッタ空港の航空管制はいまや超過密状態になっており、朝夕のプライムタイムを含む需要の高い昼間の時間帯での新たな航空機発着は受け付けられない状態になっている。能力的には一時間平均52発着が標準とされているものの、実態は73発着が行われている。平常期ですらそれであり、年間のピークシーズンのひとつであるイドゥルフィトリの時期に向けて各航空会社が出している増便要請は、これまでほとんど使われていなかった夜間の時間帯に行われざるをえない。
国際線ではルバランシーズンに増加する海外旅行需要にあわせて2012年8月12日から27日まで、ガルーダ航空は38便、キャセイパシフィック航空6便、シンガポール航空20便、大韓航空2便、カンタス航空2便と合計68便の追加フライト要請が空港管理運営者に届いており、空港側はそれら追加便をすべて21時から翌朝5時までの時間帯でしか許可しない方針を打ち出している。
それら臨時便とは別に、定期便の増加もまだまだ続いているため、政府はその対応策として24時間稼動空港を増やすことにした。2012年7月1日にスカルノハッタ空港、メダンのポロニア空港、マカッサルのハサヌディン空港、デンパサルのグラライ空港が24時間稼動空港の指定を受けて態勢を整えている。それ以外にも、スラバヤのジュアンダ空港、バタム空港、バリッパパンのスピンガン空港、マナドのサムラトゥラギ空港も24時間稼動指定を受けており、24時間稼動のできる体勢への転身が進められている。
更には夜間24時までの稼動をジョクジャのアディスチプト空港、パダンのミナンカバウ空港、プカンバルのスルタンシャリフカシム2世空港、パレンバンのスルタンマフムッバダルディン2世空港、クパンのエルタリ空港、アディスマルモ空港の6ヶ所が命じられている。
そんな過密フライト状態のために空港側は航空管制官の要員不足に悩まされており、スカルノハッタ空港では需要345人に対して128人の不足、空港管理運営会社PTアンカサプラ?管下のスカルノハッタを含む全空港では総需要661人に対して245人の不足となっている。
特にこれから増便の需要が高まっていくルバラン交通期には、国内線で各社が増便要請を出すものと予想されている。運通省は帰省のピークとなるイドゥルフィトリ日の4日前の航空機利用者が31%の増加、逆流ピークのイドゥルフィトリ日4日後は19%の増加になると見込んでいる。
ちなみに10年前のルバラン交通シーズンは、陸路帰省者5百万人空路帰省者90万人だったものが、2011年は陸路520万人空路298万人となっており、航空機利用者の凄まじい増加は十分に時代のフェノメナだと言えよう。


「バタムのどんでん返し」(2012年8月6日)
首都圏をはじめ、バンテン、メダン、パレンバン、スマラン、スラバヤ、ジョクジャ、マナド、バリ、ロンボッの10都市で営業しているブルーバードタクシーは2012年8月1日からバタムでの営業を開始するべく、車両50台を送り込むなどしてその準備を整えていた。
バタム市庁は2012年7月23日にブルーバードタクシーに対して営業認可を下したことを公表している。ブルーバード側は5百台の認可を求めていたが、与えられたのは3百台までだった由。バタム市の最適タクシー台数は3千台だが現在稼動しているのは2,299台で、しかも車齢15年を超えるものも少なくなく、おまけに既存のタクシー組合はサービスと事業管理体制がお粗末であることから、市庁側は有力なタクシー会社がバタム市場に参入することを望んでおり、バタムでのブルーバード営業開始は市庁側も望むところだったわけだ。
ところが、ブルーバード側が営業を開始する前日の7月31日、バタム市の全タクシーはストを行ってンクプトリ通りに集結し、道路を占拠した上、デモ隊を動員してバタム市庁舎に押しかけてブルーバードのバタム参入を阻むよう陳情した。
バタム市長はデモ隊代表者と会ってその意見を聞いてから、既に出されていたブルーバードタクシーに対する営業認可を取消すことを決め、その旨公表した。「三日以内に取消し決定書を出す」と。
タクシー運転手たちの陳情は、インドネシア最大のタクシー会社が市場に入ってくれば既存タクシーの売上は大幅減になり、先にバタムで働き生活していた市民の生活が立ち行かなくなる、という苦情の声が大きかったが、料金メーターやエアコンを備え乗客に対するサービススタンダードの高い競争相手が入ってくればクオリティの低い者は淘汰されるのが必然という論理は既存の生活権を守ろうとする者の耳には届かず、また口からも出てこない。バタム市庁側は元々そのようなことは百も承知で、バタムのタクシー業界のクオリティを高めるためにブルーバードが参入することを望んでいたのだが、一体どうしたことか、市長はここにきて突然ブルーバードタクシーの閉め出しにかかったのである。このような朝令暮改がまかり通れば、またまた不確定性の国インドネシアのイメージが世界に喧伝されることになる。
市議会で流れている話によれば、ブルーバードタクシーの営業認可はバタム市のさる高官の子弟が関与して出されたものだという情報があり、その経緯を明るみに出すよう求める声が上がっているらしく、どうやら政争がこの事件の裏にからんでいる気配が感じられる。


「スラバヤ〜バニュワギ航空路」(2012年8月6日)
東ジャワ州スラバヤとジャワ島東端のバニュワギ(Banyuwangi)間の2012年ルバラン帰省とその逆流に空の足が加わった。例年の鉄道とバスに加えて今年は2012年5月からオープンされたスラバヤのジュアンダ空港とブリンビンサリ(Blimbingsari)空港間の定期航空路も活況を呈している。この航路を運航しているのはムルパティ航空で毎日往復一便を飛ばしており、使用機体は座席数56席のM−60。2012年8月15〜20日のブリンビンサリ発スラバヤ行きは既に満席になっているとのこと。


「国内線一番人気は依然ライオンエアー」(2012年8月14日)
2012年上半期国内線航空旅客運送シェアはライオン航空が41.5%で、依然として首位の座を維持している。実数は2,630万人とのこと。第2位はガルーダ航空の22.8%。スリウィジャヤ航空は12.3%、バタビア航空は11.2%で3位4位を競り合い、更に離れて3.6%のムルパティと3.3%のウイングスが5位6位を競り合うというランキング状況。
しかし運輸省が公表した定時運行率はガルーダ航空が85.5%で依然としてトップにおり、ライオン航空は75.1%で4位にいる。最低はムルパティ航空の66.3%。2011年上半期にガルーダ航空の定時運行率は86.2%だったので、今年は少々悪化しているようだ。運輸省は定時運行率統計について、旅客運送シェアの3%以上を占めている航空会社に関してのみ統計を取っているため、他の数多い中小規模航空会社の状況はよくわからない。
この定時運行率という統計には落とし穴があり、出発予定時刻に対して15分までを許容範囲としてカウントされているものの、運行取消しはカウントされないことになっている。


「スカルノハッタ空港タクシーがデモ」(2012年8月24日)
2012年8月15日、スカルノハッタ空港でタクシー運転手のデモが行なわれた。各社のタクシーは空港裏のM1ゲートからターミナルビルに向かう道路脇にずらりと並べられ、運転手たちは空港運営会社PTアンカサプラ?に施設改善の要求を突きつけた。
現在タクシー駐車場は新しい場所に移転し、タクシーはそちらに移るよう求められているが、新駐車場はまだ舗装されていないため車が移動するたびにもうもうたる土煙があがる。
また一千台も収容できるこの広い駐車場にトイレ洗面所は2ヶ所しかなく、おまけに水は貯水槽に溜める方式なので水槽が空になると次の補給時間まで水なし状態になる。
そんな状況を早急に改善せよ、とタクシー運転手数百人がデモを行ったわけだが、アンカサプラ?側は新駐車場が完成するまで従来の駐車場を使ってもかまわない、と譲歩した。
またトイレ洗面所を10ヶ所に増設するよう、早急に手を着けるとも約束している。運転手たちは、空港に入るたびに5千ルピアの駐車料金をとられており、中には一日に5回以上空港を出入りしているタクシーもいて、支払いに相応なサービスを与えよとアンカサプラ?に要求している。


「相手がダンプカーだったら、そんなことはしない」(2012年8月28日)
2012年6月25日付けコンパス紙への投書"Sopir Transjakarta Membahayakan"から
拝啓、編集部殿。運転手が運転する普通乗用車でわたしども三人はポンドッキンダモールからパサルミングの自宅に戻りつつありました。ラグナン方面からマンパンプラパタン方向に向かってワルンブンチッラヤ通りを走行中、トランスジャカルタバスのジャティパダン停留所手前のマンガ交差点で右折信号が赤になったので、その三叉路を曲がろうとしていた運転手は停止しました。右折信号が緑に変わったので、運転手はゆっくりと車を発進させました。そのときトランスジャカルタバス専用信号機は赤でした。
ちょうどそのとき、後方からトランスジャカルタバスが一台、赤信号を突っ切って、高速で交差点に進入してきたのです。クラクションも鳴らさず、こちらの車に何の合図もなしに。先に交差点に入っているこちらの車が優先権を持っていることなどお構いなしに、バスはそのまま突っ込んできます。
わたしども三人は驚いて大声で運転手に「ストップ」と叫びました。トランスジャカルタバスはもう車の右側すれすれまで近寄ってきています。運転手が急ブレーキを踏んでハンドルを左に切ったのでわれわれは事なきを得ましたが、トランスジャカルタバスはまるで何事もなかったかのようにそのまま通り過ぎて行きました。
わたしどもは呪いと罵りのあらゆる言葉をトランスジャカルタバスの運転手に投げつけました。結局、わたしどもは危機一髪を無事回避できたことに、震える手で胸をなでおろしたのです。トランスジャカルタバス運転手はあのような振舞いをするのですね?[ 南ジャカルタ市パサルミング在住、イヌ・スティオ・ワルダナ ]


「スリーインワン制度に変更」(2012年9月11日)
都内の特定道路を特定時間帯に通行する四輪自動車に三人以上ひとが乗るよう義務付けたスリーインワン制度の内容がまた変更される。スリーインワン制度は1994年に開始され、2001年・2003年・2004年に改定されている。
今回変更されることになったのはハヤムルッ〜ガジャマダ、ピントゥブサールなど後から適用地区に加えられた通りで、いわゆるコタのグロドッ地区の一部をなしており、伝統的な商業地区であったためスリーインワン制度によって買物客が減ることを懸念する住民からの反対が最初から強かった地区だ。都庁は地元住民からの強い陳情があること、そしてそれらの通りにおける路上駐車禁止の励行を始めた結果道路機能が向上しているため、スリーインワン適用対象から外しても問題ない、との理由で今回の変更を行うことにした。
今回の変更によって、タムリン通り北端のムルデカスラタン通りと交わる交差点までは従来通りのスリーインワンエリアだが、そこから北はスリーインワンが解除されることになる。他のエリアはこれまでとまったく変更なし。都庁はこの変更を、2012年9月10日から一ヶ月間を試行期間として様子を見ることにした。一ヶ月後に正式な都知事規則が出されることになる。
試行期間のスリーインワン実施時間はこれまで通りの午前7時〜10時と夕方の16時半〜19時。またスリーインワンが解除される通りについては、5時から22時までの間5.5トン以上の積載能力を持つ貨物運搬車両の通行が禁止される。
加えて、低速車線が用意されているシシガマガラジャ通りやスディルマン通りでは、バスと二輪車は高速車線での走行が禁止され、タムリン通りやムルデカバラッ通りでは左寄りの車線ふたつを走行しなければならなくなる。


「4ヶ所に新空港建設」(2012年9月17日)
政府は空港建設計画として4ヶ所に新空港を建設する企画を公式に定めた。国家開発企画庁長官によれば、もっとも優先度の高いのは南バンテン空港で、2012年にプロジェクト入札が行われ、用地買収は2012〜2013年、建設工事は2014〜2015年で、2016年に稼動開始というスケジュールになっている由。バンテン州南部地区は経済開発の波から取り残されてきた地域であり、有名なバドゥイ族やウジュンクロンなどの観光資源は豊富だが、産業のほとんどは小規模なものだ。ウジュンクロンに近いタンジュンルスンは高級観光開発地区で、最近はKEK(経済特別区)として認定されたことから種々の恩典を得て更なる開発が計画されており、このタンジュンルスンと南バンテン空港を既存の自動車専用道と結ぶセラン〜ラブアン自動車道建設の青写真も伴われている。
他の三つは、?バリ北部のバリ新空港で2015年稼動予定、?西ジャワ州マジャレンカに建設予定のバンドン空港を代替する大型空港で稼動開始は2016年、?ジョクジャ特別州クロンプロゴに建設予定の新空港で2017年完成予定となっている。


「とんだ人騒がせ!!」(2012年10月3日)
2012年6月14日付けコンパス紙への投書"Jangan Sembarangan Gunakan Lampu Berbahaya"から
拝啓、編集部殿。たくさん運動するよう勧められている冠動脈狭窄症であるわたしは、朝の散歩を心がけています。去る5月28日午前7時45分ごろ南ジャカルタ市パサルミングのラヤプルタニアン?通りを歩いていたとき、わたしの目は道端に駐車しているプレート番号B1527Sxxのヒュンダイ乗用車に注がれました。その車は警告ランプが点滅していたのです。
まるっきり新車であるその車が故障中であるようには見えません。わたしは車の中を覗き込みました。窓ガラスを通して、運転席にひとりの女性が横たわっているのが見えました。自動車の運転中に心臓発作に襲われた例をわたしが見聞したのは一度や二度ではありません。たまたまそこに警察のパトロールカーが通りかかりました。
わたしがそのパトカーに報告すると、警官はその車の窓ガラスを叩きました。するとその運転席の女性は跳ね起きたのです。その女性が言うには、とても眠かったので仮眠していたそうで、今回のできごとには謝罪すると詫びました。
その車が駐車していたラヤプルタニアン?通りは片側一車線の狭い道路で、デポッ・レンテンアグン・タンジュンバラッ方面からワルンブンチッ通りへ出る抜け道に使われており、一台駐車しただけで長い車列ができる道です。
わたしたちは、自動車の装備を正しく使用するべきでしょう。そして自動車の駐車は駐車場で。もっと重大なことは、窓を閉め切った車内で寝てはならないということです。酸素が欠乏するし、それどころかエアコンをつけていればなおさらたいへんなことが起こりかねません。これまでも生命に関わる事故が何度も起こっているではありませんか。[ 南ジャカルタ市パサルミング在住、ファリッ・マジッ ]


「現代版、街道のごまのはえ」(2012年10月10日)
2012年7月13日付けコンパス紙への投書"Derek Liar di Jalan Tol"から
拝啓、編集部殿。2012年6月6日15時から16時ごろのチカンペッ自動車道東ジャカルタ市ハリム地区は激しい交通渋滞の中でした。助手のジュマディさんと一緒にスラマッさんが運転するコルトディーゼルのすぐ後ろには不法レッカー車が一台ついていました。突然男がひとり車に近付くと右側サイドミラーを折りたたみ、ほかの三人の男たちが燃料フィルターのボルトを外したのです。その結果、車は動かなくなりました。それまで車は何の問題もなく順調に動いていたというのに。
別の一人が車をレッカー車につなぎ、運転手はレッカー車に移らされ、三人の男たちがコルトの車内に入ったのです。スラマッさんは最初それを拒みましたが、大勢の男たちに威嚇され無理強いされたので、結局従わざるをえませんでした。そして車は東ジャカルタ市チリリタン地区にあるかれらの本拠地に運ばれました。180万ルピアが、かれらが請求した費用でした。金額交渉が始まりましたが、かれらは170万ルピアに下げたあと、頑としてゆずりません。そして嫌ならバッテリーを外すと言い出したのです。
それにもめげずに執拗に金額交渉を続けた結果、150万ルピアまで要求金額は下がりました。実はその前にわたしは自動車道管理会社PTジャサマルガのチャワン地区事務所に電話したのですが、ジャサマルガは不法レッカー一味が請求する金額を下げるよう口ぞえできるだけだ、と言いました。そのために、わたしはジャサマルガの助力を仰がず、自分自身で不法レッカー一味と交渉したのです。
ジャサマルガは不法レッカー車をのさばらせて単に価格交渉の手伝いをするのでなく、かれらが自動車道に入って不法商売を行うことをできないようにしてください。かれら不法レッカー一味は自動車道利用者に大きな不安と脅威を投げかけているのですから。[ ブカシ在住、デリタ・マニフルッ ]
2012年7月30日付けコンパス紙に掲載されたジャサマルガからの回答
拝啓、編集部殿。2012年7月13日付けコンパス紙に掲載されたデリタ・マニフルッさんの不法レッカー車に関する投書について、まずご不快に対してお詫び申し上げます。自動車専用道で不法活動を行っているレッカー車は当方にも迷惑を及ぼしているのです。
当方は警察および国軍との協力下に自動車道における不法レッカー車の活動抑え込みに努力しております。ジャボデタベッ地区では、無料サービスレッカー車45台が不法レッカー車が出回るエリアに配備され、加えてハイウエイパトロールと自動車道サービス車が24時間オペレーションを続けています。
自動車専用道オフィシャルレッカーサービスのご用命、および情報や苦情の連絡先はジャサマルガ交通情報センター電話021 80880123へどうぞ。[ PTジャサマルガ企業広報課長、ワスタ・グナディ ]


「常識的な駐車料金にしてくれ」(2012年10月11日)
2012年7月23日付けコンパス紙への投書"Tarif Parkir Terminal 3 Bandara Soekarno-Hatta"から
拝啓、編集部殿。タングランのスカルノハッタ空港第3ターミナルに入る自動車は2時間毎に4千ルピアの駐車料金が徴収されます。車が30分間だけ駐車しようが、ただひとを送迎するためにだけ入ろうが、お構いなしです。本当に常識はずれの方針だと思います。
どうして第1第2ターミナルと同じ方式にしないのでしょうか?確かに私は以前その理由をマスメディアで読んだことがありますが、その理由とは第1や第2ターミナルで起こっている秩序のない交通の流れを整備するためというものでした。しかしその無秩序な状態が発生する原因はふたつのことがらによっており、空港側が言っている因果関係は的外れだと思われるのです。
まず、ターミナルの広さとそこを使っている航空会社そして乗客の数のバランスの問題、もうひとつは自動車や乗客の整理を行うべき現場担当者の仕事のしかたの問題です。それらの要因は駐車料金とまったく関係がありません。
ひとの送迎のためにただそこを通過するだけでも、2千ルピアの料金を払えというのであればわたしに異存はありません。どうして1時間2千ルピアという料金体系にしないのですか?もしごっそりと大もうけしようというのであれば、10時間2万ルピアを最低料金にしたらどうですか?PTアンカサプラ?の回答を希望します。[ 中央ジャカルタ市在住、ラルフ・タンプボロン ]


「首都の駐車料金値上げ」(2012年10月12日)
首都のオフストリート駐車料金大幅値上げを都庁が2012年10月8日に公表した。この値上げを定めたオフストリートでの一般駐車施設催行と駐車料金に関する2012年都知事規則第120号は9月18日に都知事が署名しており、9月19日から実施されると定められている。
都知事規則によれば、駐車場はその環境で三種に区分されており、第一種はホテルやショッピングセンターあるいは合同で設けられている駐車場、第二種はオフィスやアパートメントの駐車場、第三種は市場・娯楽施設・病院などの駐車場で、各カテゴリーの料金は次のようになっている。
第一種駐車場:
乗用車・ジープ・オープンデッキ・ミニバス等は最初の一時間が3千〜5千ルピアでその後一時間ごとに2千〜4千ルピア
バス・トラック等は最初の一時間が6千〜7千ルピアでその後一時間ごとに3千ルピア
オートバイは最初の一時間が1千〜2千ルピアでその後一時間ごとに1千ルピア
第二種駐車場:
第一種に同じ
第三種駐車場:
乗用車・ジープ・オープンデッキ・ミニバス等は最初の一時間が2千〜3千ルピアでその後一時間ごとに2千ルピア
バス・トラック等は最初の一時間が3千ルピアでその後一時間ごとに3千ルピア
オートバイは最初の一時間が1千ルピアでその後一時間ごとに1千ルピア
都知事選で敗退した前都知事が都庁から去り、新都知事の就任式がいまだ行われていない間隙を縫って施行されたこの大幅値上げについて都議会第B委員会議長は、自家用車利用者に対するディスカレッジ効果、事業採算性を高めることで新規駐車場建設を促し既存駐車場の収容能力13万台を更に高めること、そして現実に都下のあちこちで駐車料金の値上がりが既に起こっているためそれらの実態を法定下に戻す効果などを考慮して定められたものだと説明している。


「路上駐車料金も値上げ」(2012年10月15日)
オフストリート駐車料金値上げを行った都庁は、続いてオンストリートつまり路上駐車料金の値上げを行う方針。都庁運輸局駐車業務課長はその値上げ内容について、駐車料金収入のアップだけでなく、都民に公共運送の利用を促進させることを意図したものになる、と説明している。
今回の路上駐車方針変更は都内の道路を地理的社会的状況に応じてAゾーンとBゾーンに分け、Aゾーンは商業地区・商店街・ショッピングセンター・オフィス街など自動車が頻繁に駐車する地区で交通の流れも密度が高い場所、Bゾーンは駐車の頻度が低くまた交通渋滞が比較的軽い地区で、それぞれ異なる駐車料金が適用されるようにする考え。Aゾーンは駐車料金が8千ルピア、Bゾーンは4千ルピアとして都庁は都議会にこの新方針を提案している。都議会第B委員会は今回の路上駐車システム変更を過渡期のものと見なし、将来的には路上駐車を全面廃止してすべての駐車はオフストリートでなされるよう一本化することを最終目標に置いている。
現在都内に駐車場運営者は741団体あり、そのうちの52団体は無料駐車場を管理している。駐車場の規模については駐車スペースユニットの単位が使われ、都内にある12,550駐車スペースユニットのうち2,072はオフストリート駐車場、10,478ユニットはオンストリートに設けられている。それらの駐車スペースユニットが収容できる車両台数は四輪車が305,050台、二輪車は201,804台だ。全駐車スペースユニットのうち都庁が直接運営しているのは5.5%で残りはすべて民間の運営になっている。駐車場運営者は駐車料金収入の20%を都庁に納めることが定められており、2012年都庁駐車料金収入予算は2,100億ルピアが計上されている。


「プレミアムチャーターバス」(2012年11月2日)
ブルーバードタクシーグループが超豪華チャーターバスサービスを開始した。ブルーバードグループのチャーターバス部門はビッグバードという名称で1978年に発足しており、最初は首都圏のさまざまなインターナショナルスクールが生徒の通学用に利用していた。ビッグバードバスは大型・中型・小型の三種類から成っており、大型のアルファタイプは座席数が37・44・54の三種、中型のブラヴォタイプは座席数25、小型のデルタタイプは座席数10〜11というもの。
今回スタートしたビッグバードプレミアムバスはブラヴォタイプを12座席に減らし、車内には豪華で余裕たっぷりのシート、座席にはラップトップ用テーブルにコンセントそしてフリーワイファイ、AV、ミニバー、小型冷蔵庫、2千曲選べるカラオケ、そしてトイレまで設けられており、運転手は業務歴10年超の職員が選抜される。まるで旅客機のビジネスクラスに乗っているような気持ちにさせてくれる車内には、ダメ押しとばかり女性シャペロンが同乗してこまごまと世話を焼いてくれる。
ビッグバードプレミアムバスは当面ジャカルタとバリで営業を開始し、状況を見ながらバンドンやスラバヤでの展開をスタートさせる方針で、また車種もアルファタイプの44席版を22席豪華版に改造したものを年末までに導入する計画。こちらの大型プレミアムバスには小会議室も設けられるとのこと。


「豪華チャーターバスは激戦市場」(2012年11月3日)
ビッグバードグループがラグジャリーチャーターバス業界に参入してきたことは既に報道されているが、ラグジャリーチャーターバス業界は多数の競争相手がしのぎを削っている市場であり、またまたこの分野でも競争が一層激化する見込みだ。
ちなみにコンペティターを列挙してみると次のようなリストができあがる。
PT Eka Sari Lorena Transport: Lorena-Karina Super Executive Class 21 seater
Cipaganti Citra Graha: Mercedes Benz 47 seater
PO Nusantara: Symphonie Nusantara
Aerowisata Transport: Trans Utama
Prima Jasa: Citymiles
Pahala Kencana: Nirwana
Panorama Transportasi: White Horse Deluxe Coach
そのほかにも
Vista Touristama, Jackal Holidays, Scorpion Holidays
などのオペレータがいる。
しかしコンペティターの多くは12人という中規模の団体ツアーにフィットした車種を用意しているところがあまりなく、今回のビッグバードプレミアムバスはその盲点を突いた戦略だと言えそうだ。


「ジャカルタの駐車制度」(2012年11月7〜14日)
ジャカルタで営まれている駐車システムはまだまだ妥当なものと言えない。都庁が設けた規則は存在しており、最近も道路交通渋滞の軽減策として自家用車運転者に車で都内に来ることをディスカレッジさせることを狙って駐車料金の大幅値上げが実施された。ところが、決まりへの服従精神に乏しいインドネシア社会だから、この分野だけ決まりが実現しているというわけがない。守っているところと守っていないところが並存しているのである。
決まり云々には当たらないが、たいていが時間制を採っているオフストリート駐車場では、入り口の時計を進ませてもっと早い時間に入ったことにし、出口の時計を遅らせて場内駐車時間が実際より長かった状況を作り出しているのがほとんどだった。最近は大手のモールであまりそういう露骨なインチキを行うところは減ったが、依然としてそれを続けているところも少なくない。だからお抱え運転手が出した経費明細報告書を見て、この運転手はごまかしを行っていると即断するのはお勧めできない。世の中が正直な客観的データで回転していないからだ。
決まりとして定められているのは最初の一時間がいくらで、それ以後は1時間当たりいくらになるという形だが、それを拡大解釈して最初の2時間をミニマムとするようなことも平気で行われている。オフィスビルの駐車場などは、長居をする車のほうが少ないだろう。30分から小一時間で一回転するようだから、ミニマムシステムを使えば駐車場運営の採算効率は素晴らしいものになる。さしずめ、消費者から金を搾り取るのに長けた有能な経営者と評価されるにちがいない。GCGだ、CSRだ、というような概念が叫ばれているものの、そういう実態を見ると世の中にそれが本当に浸透していくのだろうかという不審を抱かない消費者のほうが多いのではないかと思えてくる。
もっと露骨な法規違反は、一時間上限2千ルピアという規則にもかかわらず3千ルピアや5千ルピアを徴収するようなケースだ。すさまじい場所では、駐車場入り口で一回いくらの料金を払い、いざ車を駐車させようとすると整理係がやってきて誘導してくれる。ところがその整理係は駐車場の職員でなく地回りのチンピラであり、車を駐めて降りると近寄ってきて金を要求する。金額も規定金額の50%増し100%増しというハンパでないものだ。やくざに付き物の、金を払えば車の安全を保証してやる、という理屈がついてくる。拒否すると車のボディをえぐられたり、サイドミラーやワイパーを折られたりする。駐車場側はそういうチンピラやくざの行為を見て見ぬふりをし、それはお客さんとかれらの間の問題であり、駐車場運営者は関知しないことがらだ、とつっぱねるのである。
西ジャカルタ市メルヤスラタンのコンビニ前には利用者のオートバイがひっきりなしにやってきては、また去って行く。そこにオートバイを停めると、2千ルピアと書いたカードを渡される。駐車料金改定前の時期だから、法規によれば2千ルピアは四輪車の料金だ。そしてそのカードには、「車はダブルロックをかけるように。車の紛失損傷は当方の責任外です。」と書かれている。駐車料金を払ったから車の安全を確保してくれるのかというと、まったくそんなこともない。要するに金を取るがトラブルは関知しない、という姿勢がありありと現われている。
インドネシアでは昔から、駐車場ビジネス運営者側の基本観念はスペース賃貸という手前勝手なロジックが使われていた。つまり自動車を預かるということでなく、自動車運転者が地主や建物所有者の持っているスペースを借りて使うという意味合いだ。運転者が「車を駐車場に置く」という言い方をしているのであれば、むしろ上のロジックを踏まえていると言えるのだが、駐車場に車を預ける」という表現も世の中で一般的に用いられており、一般消費者の「預ける⇒保護管理されている」という観念とのすれ違いは避けられない。
もちろん消費者保護の見地から、駐車場に預けた車が無くなった事件の裁判で、駐車場運営者側の管理責任を定めた判決が出されているが、判例が作られてもその観念は裁判所の中でしか通用せず、世の中の大半の駐車場運営者は旧態然たる手前勝手な観念の中にいつまでも安住しているようだ。
都内のモールでも、駐車場の中で泥棒が仕事している。決して小さくないジャカルタのモールに四輪車を停めてしばらく用足しをし、車に戻ったところ、サイドミラーが盗まれていたと言う事件を体験したひとも少なくない。サイドミラー程度ならまだマシなほうかもしれない。車上荒らしから車両盗難までもっと大きな事件すら起こっている。駐車券も持っていない盗人がどうして駐車場から他人の車を持ち出せるのか、このあたりがインドネシアという社会の姿をありのままに示しているようにわたしには思えるのである。
ともあれ、そういう料金規定違反に消費者が唯々として従っているのは、まず個人の権利を世の中で確立させるという習慣が育まれておらず、したがって個々人の権利意識は低いものでしかないということがあげられる。だから自分の権利が侵されたという問題意識ではなく、問題を損得の面でとらえようとする傾向が高くなる。次に違反によって毟り取られる金額が一回のケースでせいぜい数千ルピアという小額でしかないことがあげられる。そんなはした金のために他人と喧嘩口論するのはみっともない行為だという世渡りの常識に取り込まれているためだ。インドネシア社会は金を持っていることを社会人としての条件にしており、持っている金が多ければ多いほど社会はその人間を優れた存在として見上げるため、世間で尊敬されるために金持ちのふりをするという社会観がある。だから数千ルピアのことで喧嘩口論すれば、自分の値打ちをおとしめることにしかならないわけだ。
それらの要因は、日本レストランなどで食事したあと、支払い時に小銭のつり銭をレジ係りが出そうとしないという現象にも見ることができるとわたしは思う。そんな場面で自分の権利を主張する日本人の姿をわたしはあまり見たことがない。
さて、ジャカルタの駐車システムはオンストリート駐車というもうひとつの側面を持っている。いわゆる路上駐車であり、道路の左端を駐車スペースとして利用するというものだ。このシステムは元々都庁が地元収入の一部として都内の要所でその制度を開始したのがはじまりで、最初は駐車可エリアと駐車禁止エリアが分離され、駐車番は都庁職員が切符を手にして自分の担当エリアを管理し、駐車料金を徴収した相手にその切符を渡すという決まりで始められた。時間制など導入しようもない当時の状況だったために、料金は一回いくらというシステムが採られている。ところが、切符を要求しない駐車者から徴収した金は役所側が把握しきれないために駐車番本人の懐に入れられるようになり、駐車番の生活費遊興費に化けるようになっていった。同時に、時の流れの中で駐車禁止エリアがなしくずしにされ、駐車禁止の標識が立っているにもかかわらず駐車番がそこへ車を停めたい都民の駐車を個人的に容認するために、道路標識無視は当たり前の状況に立ち至ったのである。
つまり小額の駐車料金さえ払えば、どこでも好きな場所に車を駐車できるという駐車天国が出現したわけだ。駐車番にしてみれば、相手がそれを喜び、自分に金までくれるというのに、交通規則を守らせようとして相手とコンフリクトを起こす愚か者はいない、ということになるのだろう。これがインドネシア文化の中にある「決まり」というもののとらえ方なのだろうとわたしは見ている。
ともあれ、そのような状況に目を向けない地回りの連中はいない。なにしろ、道路脇に立っているだけで、そこに車を駐めにきた人間から金を取れるのだから。こうして自分の身体を動かして金を稼ごうというまともな連中がにわか駐車番になって金稼ぎをするようになっていった。もちろん地回りの元締めはただ座してかれらからの上納金を手に入れていたわけだが。上でまともな連中と書いたが、実際にかれらはたいていまともな人間であり、チンピラやくざがのさばるようになってきたのは比較的最近のことだ。
ところがついにジャカルタの激しい交通渋滞がこの路上駐車システムの息の音を止めそうな雲行きになってきている。道路脇から排除されたチンピラやくざたちの新たな動向が気になるところだ。


「ブルーバードタクシーの悪評」(2012年11月10日)
2012年8月10日付けコンパス紙への投書"Reservasi Taksi yang Kacau"から
拝啓、編集部殿。ブルーバードタクシーの予約に関して、電話によるものにせよ、モバイル通信機器によるものにせよ、わたしは何度か劣悪な対応を体験しています。それは消費者側に損害や危険を及ぼすレベルであると言えるでしょう。2012年6月19日18時35分、わたしはモバイル通信機器でデポッ市パンチョランマスから市内マルゴンダ通りのミトラクルアルガ病院まで移動するためにタクシーを呼びました。
一時間以上経つというのに、タクシーはやってきません。わたしは電話で何度か状況を問い合わせました。コールセンターの返事は、車両番号XD4391がお宅に向かっています、というものでした。20時になって、結局わたしはそのオーダーを電話で取り消しました。生後5ヶ月のわたしの赤児の診察のために予約していた循環器系専門医との面会時間が終わってしまったからです。この専門医の診察はどこででも得られるものでなく、医師のスケジュールの順番を待つのにたいへんな日月を要するものなのです。その貴重な機会がブルーバードのお粗末な業務によって霧消してしまいました。
別のケースは、2012年7月16日22時ごろ、わたしの妻が翌朝7時に迎えに来るようにとタクシーを予約したときのことです。タクシー会社のお粗末な業務を既に体験していたわたしどもは、朝6時からタクシー会社に問い合わせをかけました。そして前夜のオーダーがまったくプロセスされていなかったことが判明したのです。午前7時に注文の確認についてブルーバードに問い合わせましたが、はっきりした返事が得られないため、わたしは別の交通機関で家を出ました。午前7時40分、確認の電話など一切なしに、タクシーを使う必要性が消え失せてしまった時間になってから、タクシーがやっと家にやってきたのです。運転手は、わたしどもが予約したのに使わなかったという理由で、予約取消料1万ルピアを要求しました。ブルーバードタクシーのでたらめな予約業務は消費者に損害を与えています。[ デポッ市在住、ダディ・クリスマトノ ]
2012年8月18日付けコンパス紙に掲載されたブルーバードタクシーからの回答
拝啓、編集部殿。タクシーがやってこなかった事件およびタクシーが遅れてやってきた事件に関する2012年8月10日付けコンパス紙に掲載された投書について、ダディ・クリスマトノさんにお詫び申し上げます。当方はそれらのできごとについて調査を行いました。
6月19日のできごとについては、タクシー番号XD4391が18時36分にご注文の住所に送られています。ところがチャハヤレジデント住宅地に向かったタクシー運転手がご指定の住所を見つけることができず、結局そのタクシーは目的地から離れてしまいました。
一方、ナラ夫人の名前で午前7時に予約された7月17日のできごとについては、ご注文は受け付けてあったのですが、最寄の地区にいる空車タクシーのCD3938にオーダーが出たのは6時58分だったのです。予約係がお客様の依頼にもかかわらず確認の電話をしなかったことはきわめて遺憾な事実でした。
ブルーバードグループのサービスに関する苦情は当方カスタマーサービス部門へ、どうぞご遠慮なくお知らせください。
Eメール:customercare@bluebirdgroup.com
電話:(021)7971245
[ ブルーバードグループ業務マネージャー、アディ・プルウォコ ]


「国際線の首位はエアエイシア」(2012年11月12日)
2012年上半期に国内航空会社を使って出国した488万人の39.2%がエアエイシアを利用した。それを僅差で追うのはガルーダ航空の34.9%。航空会社別の乗客数番付は次の通り。数字は万人単位。
1)インドネシアエアエイシア 191.8
2)ガルーダインドネシア 170.7
3)ライオンエアー 77.8
4)バタヴィアエアー 25.4
5)スリウィジャヤエアー 9.1
6)ウイングスエアー 6.0
7)マンダラエアラインズ 3.7
8)カルスターアヴィエーション 0.5
国内線はその期間3,355万人が空の足を利用したので、インドネシアの航空会社にとって2012年上半期の市場は3,843万人だったということになる。その期間にインドネシアエアエイシアが運んだ人数は280万人だった。
エアエイシアの場合、運航する航路を増やし、飛ばす飛行機を増やすことで乗客数が増加しており、同社はこの先5年間で現有航空機編隊を三倍増させるとの事業計画を組んでいる。対するガルーダ航空は方針が違っており、エアエイシアのように自社でアジア域内の多くの都市を結ぶ航路網を充実させているスタイルを追求するのでなく、他の航空会社とのコードシェアリングを増やしてカバレッジを拡大する方針を採っている。


「ここにもジバクタイが」(2012年11月23日)
2012年9月22日付けコンパス紙への投書"Turun pada Jalur Naik di Plaza Pondok Gede Bekasi"から
拝啓、編集部殿。わたしはブカシ市に住んでもう二年になります。家庭の消費物資は週に一度ブカシのポンドッグデプラザへの買出しでまかなっています。プラザ一階のオートバイ駐車場がよく満車になっているため、最近は二階や三階の駐車場まで上がることが多くなりました。
ところが上の階の駐車場に上がって行くとき、一方通行のはずのその登り通路を下ってくるオートバイがいるのです。これは衝突するリスクが高く、とても危険です。下りてはいけない登り通路を下ってくる、他人の安全を無視するオートバイ運転者に注意を与え、そんな危険な行為をやめさせるべき警備員が二階にも三階にも、ひとりもいません。
建物管理者に要請します。すぐに対策を採ってください。犠牲者が出るのを待っていてはいけません。[ ブカシ市在住、イルワン・スサンティオ ]


「いよいよスリーインワン制度終焉?!」(2012年12月10日)
都内の通勤時間帯交通渋滞対策として1994年に開始されたスリーインワン制度も既に渋滞解消効果は微塵も感じられなくなっている。ジョコウィ都知事は都内交通渋滞軽減策として、これまで何度も話題に取り上げられてきた自動車プレート番号の奇数偶数でその日道路を通行してよい自動車の制限を行う方式を計画している。
都知事が表明した案によれば、スナヤン〜モナス、クニガン〜スナヤンおよび都内環状自動車道内のバスウエールートならびに主要道路の全域に対し、自家用車に関して奇数日にはプレート番号奇数の車、偶数日にはプレート番号が偶数の車に限って通行を認めることにする由。すべての自家用車には、奇数は緑、偶数は赤のステッカーが貼られて識別を容易にすることになる。実施は月曜日から金曜日で毎日午前6時から20時までの間。この新方式が実施されれば、これまでのスリーインワン制度は幕を閉じることになる。
都知事は二輪車にこの方式を適用するかどうかについてまだ結論を出していないが、少なくとも四輪車に対しては2013年3月からこの新方式を適用したい意向。一部都民から激しい抵抗を受けるだろうが、やってみなければ結果がどうなのかはわからないのだから、ともかくやるしかないのだ、と新都知事は決意を固めている。
言うまでもなく、公共運送機関の充実という代償を都庁は都民に与えなければならないわけで、2013年にはトランスジャカルタバスを1月に102台、さらに中旬に段階的に追加して年間6百台の台数増をはかり、また中型バスも1千台を増やす計画になっている。
都庁交通局長によれば、この計画では従来の自家用車利用者460万人が公共交通機関に移ることが見込まれており、その対応として首都圏コミューター電車で282両の客車、バスウエイのバス1,435台と中型バス2,374台、さらにタクシーとバジャイ2,386台の増加が必要と見られている。


「ライオンエアーが年末に大規模増便」(2012年12月15日)
クリスマス〜年末年始の旅行シーズンに備えて、ライオン航空は3万席分の増便を計画している。増便が計画されているのは、ジャカルタを起点にしてデンパサル、メダン、マナド、アンボン、ジョクジャ、ソロ、スマラン、スラバヤの8都市とスラバヤを起点にしてデンパサル、バリッパパン、バンジャルマシン、マカッサル、クパンの5都市間のフライトで、2013年1月1日の10日前から10日後という20日間に3万席分を増便しようというのがこの計画。
昨年同社が行ったクリスマス〜年末年始シーズンの増便では、1万8千席が売り出されたものの現実に利用されたのは1万4千4百席で、稼働率8割にとどまっている。今年はもっと大規模な旅行客の動きが起こるものと同社は見ており、3万席供給計画がその結論だそうだ。
ただし増便は空港に追加フライトを受け入れる余裕があるかどうかが鍵を握っており、ジャカルタのスカルノハッタ空港は早朝から19時までスロットの余裕がまったくないため19時以降の出発は避けられず、加えて行き先空港での到着時間もそのフライトが成り立つための要件をなしており、両方の条件がそろってはじめて増便の発売が可能になる。
一方、ライオンエアーのライバルになったガルーダ航空は、ジャカルタ〜デンパサル便とジャカルタ〜シンガポール便を1万5百席分増便することにしている。


「文明化しない人間」(2012年12月17日)
2012年9月29日付けコンパス紙への投書"Arogansi Bunyi Sirene Mobil Sedan"から
拝啓、編集部殿。2012年8月13日(月)、サワガンに向かう西ジャワ州デポッ1のヌサンタラ通りはたいへんな渋滞でした。すると突然後方からサイレンの音がワンワン鳴りながら近付いてきたのです。この道路はデポッのバクティユダ病院へ行く通りでもあるので、それは多分救急車が道路を譲るよう求めているのだろうとわたしは最初思ったのです。
サイレンの音はますます近付き、その音は道路の左側車線に移りました。乗り合いバスアンコッの運転手たちは怖がっているように見えました。わたしの乗っているアンコッも同じで、運転手は即座に右側車線に移動したのです。本来ならデウィサルティカ通りに入るために左側車線を通っていなければならないはずなのに。
サイレンの音の主を見たとき、わたしはムカつきました。救急車などではなく、プレート番号B115xRFQというただのセダン自家用車だったのですから。その車の運転者の頭の中はいったいどんな構造になっていたのでしょうか?その車が何らかの緊急事態に陥っている様子などどこにも見当たりませんし、わたしの目に映ったのは傲岸不遜な態度をした運転者が余裕綽々と他の車を追い散らしているありさまでした。
左側車線を通っていたその車は右側車線に移動し、赤信号も無視してサワガン方面に走り去りました。社会生活で自分の順番を待つという文化を身につけようとせず、いまだに力だけを信奉するジャングル文化人が世の中を徘徊している事実を目にし、わたしはたいへん失望しました。そのセダン車運転者の人間性は、路上で公衆道徳も知らずに好き勝手に車を動かしているアンコッ運転手よりも劣るものです。[ デポッ市在住、リフヤニ ]


「バンドンで4in1の実施を検討」(2012年12月19日)
西ジャワ州警察はバンドン市の交通渋滞対策として4 in 1制度を実施する考え。4 in 1はジャカルタの3 in 1制度をもっとエスカレートさせたもので、バンドン市内の特定道路で一台の車に四人以上乗っていなければその道路の通行ができないという内容。州警察はパスツール料金所からパスパティ通りまでの区間をその対象と考えているが、この企画は警察が練り上げたものをバンドン市庁に提出し、市議会や市民有識者などを集めた検討会を市が開催して最終的なものに仕上げるというプロセスになる。
バンドン市に登録されている自動車は、二輪車130万台四輪車60万台の合計190万台で、二輪車は年間20%、四輪車は年間5%の増加率とのこと。バンドン市内の交通渋滞は激化の一途をたどっており、あと二三年で状況は最悪になると警察は見ている。パスツール料金所からバンドン市内へ入っていくよりも、ムハンマッ・トハやチルニの料金所から入るよう分散させることで今のような交通渋滞は軽減されるだろうとバンドン市警交通ユニット長は述べている。


「15分間レーダーが故障」(2012年12月19日)
スカルノハッタ空港で2012年12月16日16時55分、レーダーシステムに送電しているUPSの発火事故が発生した。事故そのものは17時10分に解消したが、その間の離着陸管制はレーダーなし方式による誘導に切り替えられて便数が減らされたためにスケジュールの乱れは19時55分まで三時間継続し、その後平常に戻った。この影響を蒙ったのは着陸便47フライトと離陸便54フライトで、その中で一便だけキャンセルが出た。
シドニー発ジャカルタ経由シンガポール行きのカンタス航空がジャカルタに降りるのをやめてデンパサル空港に着陸場所を変更し、デンパサルからシンガポールへと運航を続けたというのが一件だけ発生している。
またライオン航空広報担当は、その事故のおかげで同社の30便にスケジュール変更が発生したと述べている。


「二輪車も適用対象に」(2012年12月21日)
2013年3月から都心部への自家用車乗入制限のシステムが変わる。これまで行なわれていた特定主要道路で午前7時から10時までと午後は16時半から19時までの月〜金労働日通勤時間帯に三人以上が乗っていない四輪自動車の通行を禁止するというスリーインワン制度に替わって、その日の日付が偶数日ならプレート番号が偶数の車だけ、奇数日ならやはり番号が奇数の車だけの通行を許可するという方式に変更されることになる。
実施日が月〜金の労働日というのは同じだが、時間は午前6時から20時まで連続し、通勤時間帯という概念は持ち込まれない。乗入制限場所はスリーインワンと基本的に同じで、Sisingamangaraja通り、Jenderal Sudirman通り、MH Thamrin通り、Medan Merdeka Barat通り、Gatot Subroto通りのGerbang Pemuda交差点からHR Rasuna Said交差点までの間。
新しい乗入制限システムに関して二輪自動車を対象にするかどうかの議論が続けられていたが、都庁は最終的に二輪車も対象にすることを決めた。二輪車利用者は元々公共交通機関を利用していたひとたちが多く、二輪車が簡単に入手できるようになったため自家用二輪車に乗り換えたという経緯があり、昔のように公共交通機関に戻ってもらうことは意味があるという考え方がその決定の背景をなしている。
一方、首都警察副交通局長は都庁のその決定に対して、先に四輪車だけを対象にして開始し、不測の騒擾を誘発しないために二輪車への適用はタイミングをずらして行なうべきだとの意見を述べた。「二輪車に乗っているのは中流から下の階層がメインを占めており、まずかれらに認識を持たせた上で法執行にとりかかるのが最善の方法だ。」
警察は街中を埋め尽くす膨大な数の二輪車に、これまた膨大な数の違反者が混じるであろうことを予測しており、その取締りを行うのは四輪車に対する作戦が一段落した上で、時期を違えて開始することを望んでいるようだ。


「乗客をもてあそぶ航空会社?」(2012年12月28日)
2012年9月30日付けコンパス紙への投書"Batavia Air Membingunkan"から
拝啓、編集部殿。わたしは2012年9月2日16時半ジャカルタ発ソロ行きバタヴィアエアー、フライト番号Y6−301の乗客です。ソロ着の予定時間は17時35分でした。ところが出発が二度も延期されたために、スカルノハッタ空港でチェックインしてから待合室で5時間近く待たされました。
最初の情報は、職員のひとりがソロ行きは出発予定時間が1時間半遅れると案内したことです。さらにしばらくしてから場内アナウンスで、ソロ行きは飛行機が20時半に到着するので出発は21時になると案内されました。
仕方なく時間が経過するのを待っていると19時半に突然、ソロ行きのフライトはすぐに出発するので乗客はただちに搭乗してください、という航空会社からのアナウンスが聞こえたのです。なんと紛糾錯綜した情報でしょうか。フライトの出発に関する実につじつまの合わない情報にわたしは不愉快になり、航空会社にもてあそばれているような印象を受けました。
ソロ行きだけでなく、バタム・マナド・スラバヤ・スマラン・バンジャルマシン行きのフライトも全部が遅延しているではありませんか。この出来事で、わたしはバタヴィアエアーマネージメントのまるで素人のような仕事ぶりと錯綜する不明瞭な情報のために損失を蒙ったように感じました。
バタヴィアエアーは今後、Trust Us To Flyというスローガンを振り回すだけでなく、本当に乗客の快適さを第一優先させるようにしてください。[ 南ジャカルタ市在住、イマヌエル・スル ]
2012年10月9日付けコンパス紙に掲載されたバタヴィア航空からの回答
拝啓、編集部殿。2012年9月30日付けコンパス紙に掲載されたイマヌエル・スルさんからの投書に関してお知らせします。
9月2日のジャカルタ〜ソロ便バタヴィアエアー、フライト番号Y6−301は出発が予定時間の16時半から遅延し、その案内が二度出されました。それに関して不愉快さを与えたことをお詫びします。
出発遅延は機体のローテーションが原因でした。二度目の遅延案内は出発時間が20時半になるというものでしたが、結局、代替用の機体が早く到着したので19時半に出発を早めることができました。当方に乗客をもてあそぶ意図はまったくありません。[ バタヴィアエアーPRマネージャー、エリー・シマンジュンタッ ]


「ハイシーズン料金は2013年1月6日まで」(2012年12月29日)
2012年クリスマス〜2013年新年のホリデーシーズンにインドネシアから国外に出かける観光客と海外からインドネシアにやってくる観光客らが購入するパッケージツアーはおよそ1百万件でインドネシア観光業界に落ちる売上高は5千億ルピアにのぼるだろうとインドネシア旅行代理店業界は予測している。これは今年の売上が昨年から10〜20%増加するだろうとの読みを含んでのもの。国外へのツアーはマレーシア・中国・タイなど従来とあまり変わらない行く先になりそうで、海外からの観光客は、こちらも従来とあまり変わらないマレーシア・シンガポール・オーストラリアからがメインを占めるだろうと見られている。
海外旅行オーガナイズアシストサイトであるスカイスキャナーの統計によれば、インドネシア人の観光旅行先トップ10はシンガポール・マレーシア・タイ・オーストラリア・香港・アメリカ・イギリス・中国・日本・オランダで、反対にインドネシアを訪問する観光客の増加率トップ10は韓国・UAE・台湾・香港・オランダ・シンガポール・トルコ・中国・日本・ミャンマーとなっている。
国民が一年に一回旅行する時代は既にやってきているようだ。2012年インドネシア国民の年間トリップ回数は2億4千5百万回で、全国民が一年に一回旅行している計算になる。政府が観光客誘致の優先地区に指定しているのは次の16ヶ所。
1.メダン(Medan)〜トバ湖一帯(Toba)
2.スリブ諸島(Kepulaua Seribu)
3.ボロブドゥル(Borobudur)
4.ブロモ(Bromo)〜テンゲル(Tengger)〜スムル(Semeru)
5.キンタマニ(Kintamani)〜バトゥル(Batur)湖
6.ムンジャガン(Menjangan)〜プムテラン(Pemuteran)
7.クタ(Kuta)〜サヌル(Sanur)〜ヌサドゥア(Nusa Dua)
8.リンジャニ(Rinjani)
9.コモド(Komodo)島
10.エンデ(Ende)〜クリムトゥ(Kelimutu)
11.タンジュンプティン(Tanjung Puting)
12.トラジャ(Toraja)
13.ブナケン(Bunaken)
14.ワカトビ(Wakatobi)
15.ラジャアンパッ(Raja Ampat)
16.バタヴィア旧市街(Kota Tua Jakarta)
このホリデーシーズンのハイシーズン料金は12月中旬から1月の第1日曜日までで、それを過ぎれば料金は下がる。


「ガルーダが国内航路を追加」(2012年12月31日)
2012年12月21日からガルーダ航空は国内線の近距離航路ふたつの運航を開始した。スマラン〜スラバヤとスラバヤ〜ロンボッがそのふたつで、新規に購入された乗客96席の小型旅客機ボンバルディアCRJ1000NextGenが就航している。96席中の12席はエグゼキュティブクラスで、84席がエコノミー。
スマランからスラバヤへ飛べば、デンパサル・ロンボッ・マカッサル・バリッパパンへの接続が可能であり、またデンパサルから日本やオーストラリアへの国際線につなげることもできる。スマラン〜スラバヤ線はこれまでエアエイシア・ウイングスエアー・スリウィジャヤエアーが運航しており、ガルーダの参入で競争は更に激化するみこみ。
スマラン〜スラバヤ線はビジネス乗客がほとんどでロードファクターは70%、スラバヤ〜ロンボッ線はビジネス客と観光客が混在している。ロードファクターは98%とのこと。


「小中学生二輪ライダーの末路」(2013年1月7・8日)
インドネシアの自動二輪用運転免許証はSIM CというC種免許証で、取得できる年齢は17歳からとなっている。しかし現実にオートバイは小中学生のおもちゃになっているのが実態だ。子供たちは自分がもう赤ん坊ではないのだという意識を突っ張り、タバコを吸い、アルコールを飲み、オートバイに乗り、中学生ともなれば不純異性交遊を行う。
都市部でも農村部でも中学生がオートバイで通学するのは当たり前の光景になっており、バリ島でも観光客などほとんど来ない田舎では、放課後帰宅する中学生たちが徒党を組んでオートバイで田舎道を走り抜ける姿は日常のものと化している。その年代の男児たちがおとなしくバイクを走らせるわけがなく、マフラーをはずすことまではしないもののエンジンをバリバリと吹かして十数台が突進するから、どこかの国の暴走族とほとんど変わらない姿を見せてくれる。ウイリー走行などもかれらが憧れるパフォーマンスであり、バリの田舎の男子中学生たちは一生懸命ウイリーの練習を毎日繰り返している。神々の島バリ島に観光旅行に来る外国人たちの夢想だにしないバリ人の姿のひとつがそれだろう。
精神の未成熟な子供たちが、スピードの出る性能の優れたオートバイを親から与えられると何が起こるかは想像にあまりある。自分ひとりで、あるいは兄弟や仲間を後ろに乗せて、できるかぎりの高速走行を行ない、それができる自分の姿・自分の力に酔うのである。ヘルメットもかぶらず、交通標識や道路規則も理解して従おうという意識も持たず、公道を好き勝手に走り回る。
そんな子供たちは往来で事故を起こし、自分の一生をあっさりと消耗させる。そうでなければ、オートバイ泥棒たちの御しやすいターゲットになるのである。二十代三十代のおとなが中学生や小学生の子供たちから持っている物を取り上げるのは簡単だ。その年代の子供たちはたいてい大人と対等に張り合うことを知らず、理非曲直の斟酌なしに大人の言うことに従う習性を持たされているのだから。
だからインドネシア人の間でも、オートバイは子供のおもちゃではない、という声が聞かれるものの、仲間がみんな乗っているのに自分だけないのでは仲間はずれにされると子供が親をかきくどけば、甘やかすことを愛情と理解している親たちはこぞって月賦を払うようになるのである。
2012年8月2日16時ごろ、東ジャカルタ市チャクンの東バンジルカナルの涸れ水路を高速で走っていたスズキ軽トラックが、前を走行中のオートバイを追い越そうとして水路の左寄りに出てスピードをさらに上げたとき、前方からやはり高速で走ってきた二人乗りオートバイが衝突した。オートバイを運転していたのは15歳のマウラナで、14歳のハミダがその後ろに乗っていた。ふたりは学校を終えてブカシの家に帰宅する途上だった。
目撃者の談によれば、オートバイはおよそ10メートルほど吹っ飛び、ふたりとも頭を激しく打って即死したとのこと。軽トラックの前部は激しい衝撃のために変形し、前輪がはずれて車の下にめりこんだそうだ。マウラナとハミダは兄妹で、北ジャカルタ市スガイバンブのグヌンジャティ中学からブカシ市ハラパンインダドゥタブミ住宅地の自宅に向かっていた。急を聞いて駆けつけてきた父親は、二人の子供を一瞬にして失ったことに悲嘆の涙を隠さなかった。
警察はこの事故を、両車の高速運転中の事故で、高速のために車の制御ができなかったのが原因だろうとコメントした。無免許云々の言葉は何ひとつ語られていない。


「子供二輪ライダーをなくすことが真の児童保護」(2013年1月7日)
2012年9月5日付けコンパス紙への投書"Anak-anak Kehilangan Nyawa di Jalan dan Peran KPAI"から
拝啓、編集部殿。2012年8月2日のKompas com.で報道された、東ジャカルタ市チャクンでオートバイに乗った兄妹を襲った交通事故に関するニュースにわたしの心は痛みました。その兄妹は15歳と13歳だったのですから。
かれらはふたりともまだ16歳未満で、たとえ親がかれらにオートバイを運転することを許したとしても、国からオートバイを運転する許可を与えられる年齢には達していないのです。今では、運転免許証の制限年齢に達していないにもかかわらずオートバイを運転している子供たちをブカシでは容易に見出すことができます。公道でも、住宅地内の道路でも。生徒たちが運転免許証取得可能年齢に達していないことがわかりきっているはずなのに、子供たちがオートバイで通学してくることを学校長が放置しているのは不思議でなりません。
わが国には児童保護国家コミッションがあり、コミッションの活動家はよくテレビのインフォテインメントに出演していますが、子供たちや未成年の青少年がオートバイを運転する現象について問題喚起をしたことがありません。セラブリティの関連している問題のほうがそんなに大事なのでしょうか?
法律に抵触した子供たちが入獄されるのを防ぐことは必要ですが、子供たちが法律に抵触しないようにしてやることのほうがもっと大切ではないでしょうか。児童保護国家コミッションが真の意味で児童保護に真剣に取り組むことを望んでやみません。交通事故はすでに大量の犠牲者を生んでいるのです。[ 西ジャワ州ブカシ在住、イ・ニョマン・スリ・アドニャナ ]


「民間都バスがバスウエー乗り入れ」(2013年1月15日)
トランスジャカルタバスが首都の専用車線を走り始めたとき、民間の都バス会社は乗客が減少した。そしてトランスジャカルタバスの乗客が増加するのをバスの台数を増やすことでサポートしなければならなかったにもかかわらず、乗客の数に見合う台数をそろえることができなかったためトランスジャカルタバスがサ−ビス低下を起こし、一度自家用車から公共運送機関に移った都民をまた自家用車に戻すようなお粗末な事態になってしまった。
通勤時間帯にトランスジャカルタバスがフル稼働しても捌ききれない乗客がバス停にあふれ、おまけに路上の渋滞を逃れようとして自家用車やオートバイがトランスジャカルタバス専用車線を蹂躙するためトランスジャカルタバスも渋滞に巻き込まれ、停留所にいる乗客は長い待ち時間を雑踏の中で送らなければならないという不愉快な状況を強いられる。
その構造的な問題の解決策として新都知事副都知事のコンビが出したのが、民間都バス会社をトランスジャカルタバスウエーに乗り入れさせる案だった。バスウエイを運行するバスの車体はそのインフラに則した条件がつく。フロアは110センチの高さを持たせ、エアコン完備でワイファイも装備されなければならない。
民間都バス会社の中でたくさんの路線を持つコパジャとメトロミニがその構想に乗った。
2013年1月15日からの公式スタートを前に、トライアルが既に始まっているのは、コパジャバスのルート番号P20(スネン〜ルバッブルス)とルート番号S13(ラグナン〜グロゴル)で、P20はバスウエー第6ルート(ラグナン〜ドゥクアタス)とクロスし、S13は第8ルート(ルバッブルス〜ハルモニ)、第9ルート(ピナンランティ〜プルイッ)とクロスする。
民間都バスのバスウエー乗り入れによって都民の移動の便宜が向上し、公共運送機関利用者が増え、3月から開始予定のプレート番号奇数偶数による都内中心部への乗り入れ規制が一層円滑に行なわれることが期待されている。
問題はバス料金の問題で、トランスジャカルタバスは3,500ルピア払えば乗り放題だが、コパジャ側はバスウエイ乗り入れのために車体改装しなければならず、その投資回収のためにトランスジャカルタバスから移って来た乗客もそうでない乗客も一律に5千ルピアの料金を徴収したい意向で、そうなるとバスウエーからコパジャに移る乗客が減ってしまい、便宜は半減する可能性が高い。トランスジャカルタバス側は、コパジャから移ってきた乗客は支払い無用と決めており、このままではコパジャ⇒トランスジャカルタ乗り換え者は片道5千ルピアだが逆戻りルートは8千5百ルピアとなる。副都知事は往復が同じ料金になるのが当然と考えており、何らかの解決策が講じられることが期待されている。


「トランスジャカルタバス停の痴漢」(2013年1月15日)
2012年10月27日付けコンパス紙への投書"Pelecehan di Halte Transjakarta Dukuh Atas"から
拝啓、編集部殿。わたしは通勤時間帯におけるトランスジャカルタバスのサービスの悪さと不愉快さに落胆しています。ドゥクアタス停留所でバスに乗るのに、実に長時間、列に並んで待たされますし、押し合いへし合いの混乱が起こります。そして女性乗客にとって失礼で卑猥な行為が起こることも稀ではありません。去る9月半ばにわたしの友人が体験したように・・・
そのとき、わたしと友人は帰宅するために中央ジャカルタ市パサルスネンからトランスジャカルタバスに乗り、17時10分ごろドゥクアタス停留所へ着きました。そこからチランダッ〜ラグナン方面に乗り換えるのです。押し合いながら並んでバスを待っていると、ひとりの男性がわたしの友人に身体を密着させようとしました。友人の後ろからその男性は身体を押し付けてきたのです。友人がそれを避けようとしたところ、今度は手で友人の胸を撫でました。
都庁とトランスジャカルタバス運営者にお願いします。セキュリティサービスをもっと厳格に行ってください。そしてバス利用者の皆さん、特に女性は、わたしの友人が蒙ったようなセクハラ行為の被害者にならないよう、十分に警戒してください。[ 南ジャカルタ市在住、デウィ・スシロワティ ]


「バンドンの交通規制トライアル開始」(2013年1月21日)
西ジャワ州バンドン市でフォーインワン交通規制トライアルが開始された。フォーインワンというのはジャカルタのスリーインワンをもうひとり増やしたもので、定められた時間帯にフォーインワン地区に自家用車が入る場合は一台の車に四人以上乗っていなければならないという規制方式。
2013年1月18日(金)15時〜18時の間実施されたトライアルはプルバルニ(Purbaleunyi)自動車専用道からバンドン市内に入ってくるパスツール(Pasteur)料金所を超えたスルヤスマントリ(Surya Sumantri)通り交差点からパスパティ(Pasupati)高架道を降りたチョクロアミノト(Cokroaminoto)通りまでの区間で、条件を満たしている車だけがその区間の通行を認められ、条件を満たしていない車は別の道路に流された。また婦人警官が大勢動員されてフォーインワン規制を説明するビラを通行車両運転者に渡していた。中には警官の規制を無視して規制ゾーンに押し入った車もあったが、途中で停止を命じられて警告書を与えられていた。今回はじめてのトライアルということもあって、警察はまだ交通違反扱いをしないようだ。
このトライアルは2013年2月2日まで毎週金曜日土曜日に実施され、土曜日は午前9時から正午までが規制時間帯となる。バンドン市警交通ユニット長は、毎週末になるとジャカルタから大量の車がバンドン市内に入ってきて混雑し、特にパスツール料金所で3〜4キロの車列が生じることも珍しくないため、パスツールから市内に入る車を他の料金所に分散させてこのエリア一帯の激しい交通渋滞を軽減させるのがこの規制の趣旨だ、と語っている。
ジャカルタから来た車はプルバルニ自動車道からパスツールへのアクセス路に曲がらず、もっと直進してブアバトゥ(Buah Batu)、モハマットハ(Mochamad Toha)、パシルコジャ(Pasir Koja)、コポ(Kopo)、更に終点であるチルニ(Cileunyi)などの料金所を出てバンドン市内に入るようにすれば、フォーインワン規制には引っかからない。バンドン市警はこのトライアルの結果を2月はじめに分析して、その後の方針をどうするかを決めることにしている。


「油断させておいて裏をかく?!」(2013年1月22日)
2012年10月17日付けコンパス紙への投書"Pendanaan Kembali Voucher E-Ticket Garuda"から
拝啓、編集部殿。2011年9月30日、わたしはジャカルタ⇒バリッパパンのガルーダ航空券をジャカルタ⇒スマランに変更しました。クラスは同じエグゼキュティブクラスです。スカルノハッタ空港のガルーダ航空職員が、ジャカルタ⇒バリッパパンのeティケット番号1262978751324からジャカルタ⇒スマランのeティケット番号1262115143593への変更を行なってくれました。
差額が生じたので、その金額分のバウチャー番号12460119974333を同時に受け取りました。バウチャーにはValid one year from date of issueと書かれており、バウチャー発行日は2011年9月30日なので、わたしは有効期限が2012年9月30日であると理解しました。
2012年9月10日、ガルーダ航空バリッパパン支店でバリッパパン⇒ヨグヤカルタの航空券購入にそのときのバウチャーを使おうとしました。ところがバリッパパン支店のガルーダ航空職員は「バウチャーは半年間しか有効でないため、これは使えません」と言って受け取りを拒否したのです。しかしバウチャーには一年間有効と書かれてあり、半年間有効とはどこにも書かれていないではありませんか。
この件に関してガルーダ航空が一貫性を持っていないことにわたしは疑問を呈します。自分で規則を作り、バウチャー券面に一年間有効と記載しておきながら、自社の運用はそれと違うことをしているのですから。[ バリッパパン在住、アプリ・ロセア・ジョハル ]


「空港は泥棒の巣窟?!」(2013年1月25日)
スカルノハッタ空港には、バゲージ破りだけでなく飛行機燃料タンク破りもいる。いや、そればかりか、航空会社の整備資材倉庫にもネズミがいるようで、ありとあらゆるものが盗まれているそうだ。乗客ターミナルでも、特にトイレの設備が乗客や空港管理会社の従業員に盗まれているから、空港では人を見たら泥棒と思ったほうがよいかもしれない。
スカルノハッタ空港警察は2013年1月12日、空港構内に置かれている航空機の燃料タンクから航空機用燃料を盗んでいた13人の犯行グループのうち残る3人を逮捕した。10人は2012年4月に逮捕されている。その13人は清掃係・技術者・駐機場警備員で、駐機中の機体や機体メンテナンス場にある機体から燃料を盗み、リッター9千ルピアで販売していた。インドネシアでは悪の同盟が簡単に結成されるという公理を、どうやらその13人が証明したように思われる。
空港管理会社PTアンカサプラ?スカルノハッタ空港支所総務課長は、空港内で航空機が活動するエリアにおける機体の管理責任は航空会社にあるので、航空会社に防犯監視体制の強化を進めてもらい、空港管理会社もそれに協力して犯罪防止に努めたいとコメントしている。


「話せば解る・・は甘い判断」(2013年1月28日)
2012年10月6日付けコンパス紙への投書"Tiket Tol di Cibubur"から
拝啓、編集部殿。2012年8月24日、わたしは家族を連れて車でボゴールのチサルアにあるタマンサファリへ向かっていました。ところが、チブブル料金所でジャゴラウィ自動車道に入るとき、自動発券機から自動車道チケットが出なかったのです。この機械は発券するのに時間がかかるのだろうと思ったわたしは、しばらくそのまま待ちました。ところが、後ろに並んでいる車がクラクションをブーブー鳴らすほど待ってもチケットが出てきません。それでわたしは仕方なく、そのまま自動車専用道に入ってチアウィ料金所を目指しました。
チアウィ料金所でわたしは支払いブースの中に入る職員に事情を説明しましたが、そこにいたジルバブを被った女性はすぐに男性職員を呼び、わたしの説明を意にも介さず、さらに一言の説明もなく、罰金2万ルピアと宣告したのです。そこにやってきた男性職員の職務がいったい何なのかわたしにはわかりませんでした。ブースの中の女性職員も名札を読むことができませんでした。
もしわたしの側に非があったのなら、罰金を払うのにやぶさかではありませんが、わたしがチケットを持っていなかったのはチブブル料金所の機械がそれを出さなかったからじゃありませんか。わたしはこの出来事について、ジャゴラウィ自動車道運営会社PTジャサマルガの説明を求めます。
わずか一台の車がチケットを持っていなかったからあんな扱いがなされたのでしょうが、もし他にも続々とチケットを持っていない車が来たら、どうするつもりなのでしょうか?[ 東ジャカルタ市チパユン在住、トゥグ・イマム・サントソ ]


「フライト取消しで流れたパーティの損害賠償」(2013年2月1日)
マナドからジャカルタへの2011年10月19日ライオン航空JT743便運航取消しをめぐって搭乗予定者が航空会社を相手に損害賠償を訴えていた裁判で、中央ジャカルタ地方裁判所は原告の訴えを認めてライオン航空に2,350万ルピアの損害賠償支払いを命じた。 2,350万ルピアの内容は、焦げ付いた航空券代金・ホテル代と飲食費そして計画していた子供の誕生会がお流れになったことの埋め合わせ。


「バタヴィア航空倒産」(2013年2月4日)
2002年1月5日に初フライトを行って以来、国内線乗客シェアの11%を持つ全国ネット航空会社のひとつとして活動していたバタヴィア航空が、同社に対して航空機のレンタルを行なっていたインターナショナルリースコーポレーションから債務不履行で告訴され、インドネシア商業法廷で倒産判決が宣告された。原告は2009年から2015年までのレンタル契約を結んで航空機を貸し出していたが、バタヴィア航空は初年度からまったく契約料金を支払っておらず、負債総額は469万米ドルに達していた。2012年7月にエアエイシアがバタヴィア航空に買収の動きをかけたものの、調査会社の報告によればバタヴィア航空は他の航空機レンタル会社にも負債を持ち、負債総額は4千万米ドルにのぼっているとの見解が示されたことから、買収交渉はご破産になっている。
倒産したバタヴィア航空は管財人の監督下に清算が開始され、2013年1月31日にすべての運航が停止された。バタヴィア航空が持っている航路は66あったが、2013年1月に運航がなされていたのは44航路だけだった。運航が停止されれば、航空券を持っている消費者に対する保護が講じられなければならない。運輸省空運総局長はそのため、バタヴィア航空は国民消費者の権利充足を最優先せよとの声明を出し、他の航空会社の協力を仰いでバタヴィア航空に乗れなくなった消費者を別の航空会社で運ぶようにと指示した。マンダラ航空がこの問題の解決に助け舟を出し、バタヴィア航空の乗客を引き受けている。
バタヴィア航空はスカルノハッタ19時発デンパサル行きのフライトを最終便として全運航を停止し、2月1日ジャカルタ1時5分発アンボン行きとジャカルタ1時25分発テルナーテ行きなど三つの便の運航をキャンセルした。


「バタヴィアエアー倒産のその後」(2013年2月7日)
倒産したため運航が停止されたバタヴィア航空が持っていた定期航路を運輸省が既存航空会社に引き継がせる方針を採ったため、大手定期航空会社6社の間で奪い合いが起こっている。バタヴィア航空の航路を引き継ぐ条件はバタヴィア航空の未使用航空券を持っている消費者を無料で運ぶことで、マンダラ航空・シティリンク・トラベルエクスプレス航空の三社がその条件をそっくり呑み、バタヴィア航空が持っていた42航路のうち22航路の運航許可を引き継いだ。マンダラ航空はジャカルタ〜シンガポール、ジャカルタ〜プカンバル、ジャカルタ〜パダン、ジャカルタ〜スラバヤ線でその条件を実施する。トラベルエクスプレス航空はジャカルタ〜タンジュンカランとポンティアナッ〜ヨグヤカルタなど、またシティリンクは14航路の許可を引き継いだ。
スリウィジャヤ航空・エアエイシア・シティリンク・ライオン航空・ガルーダ航空はバタヴィア航空の未使用航空券を持っている消費者に対して自社の料金体系の中のもっとも廉価な価格を適用すると表明しており、これで一応はバタヴィア航空の未使用航空券を持っている消費者がすべて救済される目処が立ったことになる。
一方、バタヴィア航空倒産で一部航路が寡占状態に変化した結果、いきなり運賃が跳ね上がるという事態が発生している。ブンクルの旅行代理店は、ジャカルタ行き航空券価格が跳ね上がったことを明らかにした。ちょうどこの時期にスリウィジャヤ航空がデイリー2便の運航を1便に減らしていたことから、需給関係が大幅に狂ってきたことの帰結だろうと見られている。今ブンクル⇒ジャカルタ航路はライオンエアーが一日3便、スリウィジャヤが一日1便の合計4便しかなくなっており、1月の閑散期は40万ルピアを下回るプロモ料金がオファーされるのが普通だが、今は80万から100万ルピアのレベルに達している。各社ともプロモ料金は2月20日まで出さないことを決めている。需給関係が敏感に料金・価格に反映されるインドネシアならではのできごとだと言えよう。


「最新の駐車料金決定は都条例違反?」(2013年2月12日)
都内のオフストリート駐車場で2013年2月から駐車料金の値上げが始まった。その値上げはファウジ・ボウォ前都知事が任期満了前に置き土産として残していった規則に従ったもので、オフストリートでの一般駐車施設催行と駐車料金に関する2012年都知事規則第120号で定められた規則の詳細は「首都の駐車料金値上げ」(2012年10月12日)の記事を参照ください。
ところが、消費者保護の熱血社会派弁護士ダフィッ・トビンがその都知事規則を法制度に違反して定められているとして取消しを求めており、2月5日に中央ジャカルタ地裁で第一回公判が開かれて都庁と都議会を相手取った告訴の内容が確認された。
現在はNGO消費者保護機関Adamsco理事長の座に就いているダフィッ・トビン氏は、駐車システムに関する1999年都条例第5号の第24条には「駐車料金の決定は議会の承認を得て都知事が行なう」と定められているにもかかわらず、都議会総会にはかられることなしに都議会議長の手紙だけで進められたのは都条例違反に当たる、と告訴の内容を説明した。かれはまた自説の根拠として、2012年都知事規則第120号の施行で取って代わられた2004年都知事規則第48号にも、都知事の駐車料金決定は都議会総会の決定を斟酌する意向が明記されていることを指摘し、2012年都知事規則第120号は廃止されなければならず、その規則に依拠して徴収されている駐車料金も即時それ以前の規則に応じたものにされなければならない、とかれは主張している。
Adamscoから都庁へは2012年11月23日にこの違反行為に関する告発状が送られているが返事はいまだになく、都庁と都議会を相手取って中央ジャカルタ地裁に告訴が行なわれた。都知事法律代理人はこの告訴について、まだ内容の検討が十分に行なわれていないためにコメントできる段階ではない、と語っている。


「ベスト定時運行率はガルーダ航空」(2013年2月16日)
国内大手航空会社6社の2012年国内線定時運行率を運輸省空運総局が発表した。2012年の輸送乗客数シェアと組み合わせたものが下の表。
航空会社: 定時運行率/乗客数シェア(数字はいずれも%)
Garuda Indonesia: 84.96/22.76
Wings Air: 80.77/3.77
Sriwijaya Air: 79.77/12.26
Lion Air: 73.95/41.48
Batavia Air: 71.98/11.22
Merpati Nusantara: 69.76/3.63
運航遅延の原因は、空港への交通問題で乗務員のスタンバイが遅れること、オーバーブッキング、接続便乗務員の到着遅れ、運航書類作成プロセス待ちといったことがらが最大の32.4%を占め、次いで管制塔からの離陸指示がなかなか来ないといった運航のためのテクニカル問題が22.8%を占めている。
全国空運会社協会事務局長は定時運行率が年々改善されていることを強調し、ガルーダ航空の成績が良いのは出発予定時間の30分前にチェックイン締め切りを励行しているからで、その時下に遅れた搭乗予定者はそのフライトを諦めなければならなくなっている、とガルーダの厳格な姿勢を指摘している。


「路上駐車に時間制導入」(2013年2月23日)
首都ジャカルタのオフストリート駐車料金が2012年都知事規則第120号で大きく値上がりしたため、オンストリート(路上)駐車料金との間に不合理な差が発生しており、都庁はこの不公平を解消するためにオンストリート駐車システムを時間制に変更する意志を固めた。
今のままだとオフストリートが従来の時間当たり2千ルピアから場所によって5千ルピアに跳ね上がった一方で、その近辺の路上や空地に駐車しておけば何時間停めておこうが2千ルピアで済む。そんなことになれば、道路交通渋滞に一役買っている路上駐車を促進させることになり、都庁としては何をしていることかわからなくなる。そんなことが許して置けるわけがない、とジョコウィ〜アホッ正副都知事コンビがその矛盾を防止することにした。
これまでオンストリートに時間制を持ち込む声は何度もあがっていながら、トライアルはまあまあの評価が言われるものの結局腰砕けになって実現していないのは、その路上周辺で営業している商店がその実施を激しく拒否するからで、商店主たちにしてみれば商売に必要な車を一日中停めておくと膨大な出費になるのでは、柳眉を逆立てるのに十分な理由になるというものだ。更に管理上の問題があり、駐車番本人にしか実徴収高がわからないため不正を誘発させる可能性が高く、徴収高が巨額になれば不正行為が激増しかねない。
正副都知事コンビは民間に対象地区の路上駐車料金徴収を委ね、時間制を導入させて不公平感を無くす意向。まずは新システムをブロッケムスクエア(Blok M Square)で開始し、続いてパサルバルがその次の目標になったが、果たしてどのような成り行きになるだろうか?
現実に各所での路上駐車では、駐車場所への出入りに料金が徴収され、駐車場所運営者とは関係のない地場のゴロツキがあたかも駐車番のように車を誘導してまた金を取るということが行なわれている場所が多く、委託された路上駐車運営者がそのようなジャングル行為を抑制できるかどうかもひとつのポイントになる。都庁は現在路上で公式非公式に駐車番になっている人間を民間路上駐車運営者に雇用させる考えだが、民間運営者はジャングルサバイバルの力を持たざるを得なくなるにちがいないだろう。


「3in1に替わる交通規制準備は着々」(2013年2月25日)
ジョコウィ=アホッ正副都知事コンビがスリーインワンに替えて打ち出した都内中心部での道路交通規制は、カレンダーの奇数日偶数日に合わせてプレート番号の奇数あるいは偶数だけが乗入を許され、そうでない車は乗入れが禁止されるという方式で、現場での監視が行ないやすいようにナンバープレートに赤色もしくは緑色のステッカーを貼ることが決められた。偶数番号は赤色、奇数番号は緑色で、このステッカーは一度貼ったらはがすときにぼろぼろに崩れてしまうタイプのもの。
都庁運輸局は250万台分のステッカーを用意するために125億ルピアの予算を計上した。一枚当たり5千ルピアという計算になる。誰が流したのかわからないが、ステッカー調達予算は620億ルピアという情報が先に飛び交っていたが、それだとステッカー一枚が2万5千ルピアになる。都庁運輸局長は3月末のトライアル開始に間に合うよう、ステッカーや道路標識の準備に取り掛かっている、と述べている。ステッカーは運輸局や首都警察交通局が都内複数の場所で都民に配布する予定。
まずは四輪車用ステッカーの配布が行なわれてから、少し間を置いて二輪車用ステッカーが配布される。二輪車もこの規制の対象になるのは、四輪車運転者が禁止日に二輪車を使って乗り入れてくるのを減らそうという考えから。
この道路交通規制に対する違反行為としては、ナンバープレートはそのままで毎日ステッカーを貼りかえるもの、ダミーのナンバープレートを作って毎日付け替えるものなどが考えられる。運輸局長は「毎日そんなことをほんとにやれるのかね?」とコメントしているが、プレートの付け替えはそれほど面倒なことではないから、赤と緑のステッカーを入手しておき、ナンバープレート屋にもうひとつ別番号のプレートを作らせておけば、毎日自分の車で都心部に乗り入れることが可能だろう。ただし、ダミーのプレートをつけているときに警官の検問に引っかかったらアウトだが。
それはともあれ運輸局長は、このプレート番号奇数偶数方式は過渡期のものであり、最終的には規制エリアに入る際に料金を徴収するERP制度に移行することになっている、と述べている。


「SIMの期限切れにご注意」(2013年2月27日)
SIM(自動車運転免許証)の期限が切れたらそのSIMは死んだことになり延長は認められない、という規則を国家警察長官が定めた。SIMの取扱いは居住地を管轄する警察交通局が担当であるため、各地でその対応はバリエーションがあるが、これまでは期限切れでも一ヶ月以内であれば延長が認められるというような温情ある態度を示すところが少なくなかったようだ。ジャカルタでは現実に期限切れSIMを持って都民が地元警察署SIM管理催行ユニットやSIM巡回サービス車にやってきて延長を行っている。
しかし2012年国家警察長官規則第9号には、期限切れSIMの延長はできないという内容が指示された。第28条(2)項には、「SIMの有効期限延長はそのSIMの有効期限が切れる前に行なわれなければならない」と記されており、(3)項では「SIM保有者が有効期限内に延長手続きを行なわなかった場合、そのSIMは自動的に無効となり、その保有者が再びSIMを保有したければ新規SIM発行を申請して初回申請者と同様にテストを受けなければならない」と定められている。
この新規則は2013年3月1日から実施されることになっており、各地の警察はその広報告知に力を入れている。


「電車の位置をリアルタイムでネット表示」(2013年3月4日)
国鉄の子会社で首都圏近郊電車の運営を行なっているPT KAI Commuter Jabodetabek (KCJ)が当日運行電車のポジションをリアルタイムで告知するサービスを開始した。このサービスはノートパソコン・ブラックベリー・アンドロイド・アイフォン・アイパッドなどすべてのモバイルインターネットブラウザー機能を備えた機器からアクセスできるため、自分が知りたい電車の運行番号が分かれば、外出先でもその電車が今どこにいるのかを知ることができる。
ただし、検索する際のキーが列車の運行番号でなく各駅になっているため、その列車がその駅に向かって今どこにいるのかという情報のとらえ方になる。つまり、今どの駅にいるのか、あるいはどの駅を発車したのか、という情報が得られるから、全線の駅名の位置関係とおおよその所要時間を知っておくと応用に役立つだろう。
画面表示は列車運行番号−行先−クラス−ポジション−プラットフォーム番号(X番線)という形で呈示され、ポジションには現在停まっている駅名あるいは既に発車した駅名がフルスペルで出るので問題ないが、キーになる駅名は三文字コードが使われのため、その対照リストは
http://www.krl.co.id/BERITA-TERKINI/pt-kcj-luncurkan-aplikasi-untuk-posisi-krl-real-time.html
で入手できる。
このサービスへのアクセスはhttp://infoka.kri.co.id/to/駅名コードを入力してエンターする。ちなみに駅名コードは、Jakartakota⇒jak、Gambir⇒gmr、Cikini⇒ckiなどとなっている。


「国鉄の乗車券予約」(2013年3月8・9日)
インドネシア国鉄ではいまや90日先の乗車券を購入できる。まずは座席の予約から。
インターネット予約の場合、www.kereta-api.co.idを開いて乗車駅と降車駅、乗車日、予約者のアイデンティティデータを記入する。乗車日は翌々日以降でなければならない。国鉄側での予約がなされたら支払いコード番号がもらえるので、マンディリ・BRI・BNI・BCA・BII・CIMBニアガ・OCBC NISP・パニン・BPR−KS・BPD DIYなど諸銀行ATMで、もしくはBCAクリックペイやVISAカード・マスターカードで支払いを行なう。国鉄側が支払いを受領するとその通知がEメールで送られてくるので、それをプリントアウトして国鉄の乗車券販売窓口へ持っていけば乗車券を受け取れる。
電話番号121(携帯電話だと021−121)の国鉄コンタクトセンターでの予約は、発車から6時間以上前だと当日でも可能。支払いは発車の3時間前までに行なわないと、予約が取消されてしまう。この場合の支払いはマンディリ・BRI・BNI・BCA・BII・CIMBニアガ・OCBC NISP・パニン・BPR−KS・BPD DIYなど諸銀行ATMで、もしくはCIMBクリックス・マンディリインターネットバンキングあるいはアルファマート(Alfamart)・インドマルッ(Indomaret)で。
ただしミニマーケットで支払う場合、インドマルッでの支払いは翌日以降の乗車に対してのみ。当日6時間後の乗車だと、アルファマートで支払わなければならない。いずれの場合もレジレシートを紛失しないように。
翌日から90日先までの予約は郵便局でもできるし、またFastpayサービス窓口でも可能。それらの場所で予約してすぐに支払いを行い、支払い証憑を持って駅の乗車券販売窓口で乗車券に交換する。
国鉄乗車券販売代理店であれば、90日先までの乗車券をその場でもらえるので、支払い証憑を持って駅の窓口へ行く必要はない。
また国鉄は主要な駅舎にドライブスルー乗車券販売所を設ける動きを進めており、中央ジャカルタのガンビル駅、チレボン駅、スマランのタワン駅、スラバヤ駅では車から降りないで90日先までの乗車券を買うことができる。他の都市でも早晩駅舎内にドライブスルーができることになりそうだ。
国鉄はまた、主要場所に90日後までの乗車券予約を行なう24時間稼動の自動機器を設置している。Rail Boxというのがその自動機の愛称で、利用者はまずRail Cardというプリペイドカードを購入し、レールボックスの所定の場所にカードを接触させると予約メニューがボックスに表示される。そこで列車便名・乗車駅・降車駅・乗車日と時間等々を選択すると予約コード票が打ち出されてくるから、それを持って乗車券販売窓口へ行くということになる。支払いはレールカードから引き落とされる。
レールカードはBNI銀行で2万ルピアで販売されており、最高100万ルピアまで金額を追加することができる。金額追加はBNI銀行ATM、BNI銀行マーチャントや各駅に備えられているEDCで行なう。レールカード利用者にはリワードポイント制度があり、ポイントを溜めると無料乗車券がもらえる。
もうひとつ、モダンテクノロジーを用いて国鉄乗車券を買う方法も用意されている。それは携帯電話の度数を乗車券購入にまわす方式のもので、携帯電話オペレータTelkomselとの提携で行なわれているTap Izyと呼ばれるもの。このTap Izyを利用したいひとは、まずTelkomselのkartu HALOもしくはsimPATIでTap Izyフィーチャーを備えたSIMカードを自分の携帯電話にセットしなければならない。そのイニシャルカードはテルコムセルの店GraPARIあるいはインドマルッやセブンイレブンで購入できる。このカードだと2万5千から100万ルピアまでの金額を持たせることができる。
さて、タップイージー携帯電話を手にした国鉄利用者は、鉄道駅で乗車券を購入するとき、自分の携帯電話機を所定の場所にタッチさせるだけでよい。現金を取り出す必要もなければ、お釣りを受け取って数えなおして、などという手間隙ひまは一切無用。ただ残念なことに、タップイージーが使える列車がまだ限られていることだ。
バラヤグリス(Baraya Geulis): パダララン(Padalarang)〜バンドン〜チチャレンカ(Cicalengka)
アルゴパラヒヤガン(Argo Parahyangan):バンドン〜ジャカルタ
パラメクス(Parameks):スラカルタ(Surakarta)〜ヨグヤカルタ(Yogyakarta)〜クトアルジョ(Kutoarjo)
は可能であり、追々他の列車でも利用できるようになる予定だ。


「自動車専用道料金改定」(2013年3月9日)
2013年に通行料金が値上げされる予定の自動車専用道は次のようになっている。
4月 マカッサル セクションV
8月 スラバヤ〜モジョクルト セクション?
9月 ジャゴラウィ
9月 ジャカルタ〜タングラン
9月 ジャカルタ都内環状
9月 ジャカルタ外環状
9月 パダララン(Padalarang)〜チルニ(Cileunyi)
9月 チカンペッ(Cikampek)〜プルワカルタ〜パダララン
9月 スマラン ABC
9月 スラバヤ〜グンポル(Gempol)
9月 パリマナン〜カンチ
9月 ブラワン(Belawan)〜メダン〜タンジュンモラワ
9月 スルポン〜ポンドッカレン(Pondok Aren)
9月 ポンドッカレン〜ウルジャミ
9月 タングラン〜ムラッ(Merak)
9月 ウジュンパンダン ?&?
11月 スマラン〜ウガラン(Ungaran)
11月 ボゴールリングロード
道路に関する2004年法律第38号で、自動車専用道の料金値上げは二年に一度、その通行地域の二年間のインフレ上昇率に応じて値上げされることになっているが、全国自動車専用道の統制者である有料道路統制庁のサービスクオリティ審査をパスしなければ自動車道運営会社は値上げを認めてもらえない。
ただし現行料金にインフレ率を掛ける計算なので、計算結果がうまく5百ルピアあるいは1千ルピアの単位になることはほとんど期待できず、実生活にもとづく通常金銭単位に直さなければならない。つまり切り上げや切り下げが起こるのは間違いないということだ。
政府はこれまで、改定料金決定に当たって計算結果が250ルピア未満の端数は切り捨て、それ以上の場合は5百ルピア、また計算結果が5百ルピアを超えるブラケットでも同じようにして1千ルピアまで引き上げるか5百ルピアのままにするかを決めている。


「ノンストップ自動料金支払いシステム開始」(2013年3月13日)
ジャカルタにインドネシア初のETCシステムを備えた自動車道料金所が誕生した。料金所側の車両検知と支払い授受を行なう設備およびそのシステムはe-toll pass、車側に置かれる機器はOBU(on board unit)と呼ばれる。
このeトールパスを備えた料金所はジャゴラウィ自動車道のチリリタン(Cililitan)料金所、スカルノハッタ空港自動車道であるスディヤッモ自動車道のカプッ(Kapuk)料金所およびチュンカレン(Cengkareng)のふたつの料金所で、このシステムはそれら4ヶ所で2013年3月6日に開始された。またそれらの料金所に設けられた専用ゲート以外にも、首都圏の18料金所にある50の自動ゲートで使用が可能。自動車専用道運営会社PTジャサマルガは2013年末までに自動ゲートを111に増やす計画。
OBUは国有事業体PT LEN Industriが製造しており、現在の市場価格はひとつ65万ルピアで、国有事業体相はもっと廉価にしなければ普及は捗らないとの考えから、ひとつ30万ルピアで販売できるようローカルコンテンツを高めよと指示した。およそ3ヵ月後には廉くなったOBUが市場に出される予定。
OBUに挿入されるカードは従来からマンディリ銀行が発行していたe-toll cardで、OBUを使えば自動ゲートで停止することなく時速20キロのスピードでゲートを通過することができる。今現在eトールカードは自動車専用道料金支払いに一日250万回使われており、eトールカードによる通行料金支払いの50%がOBUでのものになることをジャサマルガは目標に据えている。これまでのeトールカードはマンディリ銀行に口座を持つ必要は一切なく、ミニマーケットを含めてどこでも買え、またどこでも買い足しを行なうことができたが、OBU用カードはまだマンディリ銀行でしか売られていない。


「都内自動車道でカウンターフロー拡大」(2013年3月14日)
南からジャゴラウィ経由、東からチカンペッ経由で都内に進入して来る交通の流れはチャワン(Cawang)立体交差で合流してから西行きと北行きに別れるため、朝の通勤時間帯にそのエリアはすさまじい交通量に膨れ上がる。その西行きの都内自動車道と北行きのウィヨトウィヨノ自動車道で起こっている交通混雑の緩和をはかって、有料自動車道運営会社PTジャサマルガが対向車線の一部を逆方向に向かう車に使わせるカウンターフローの拡大を検討している。
計画されているのはウィヨトウィヨノ自動車道のクブンナナス(Kebun Nanas)地区および都内自動車道のグロゴル(Grogol)〜スリピ(Slipi)区間で、既に実施されているチャワン〜スマンギ(Semanggi)区間も併せて実施時間帯を午前5時半から午前10時までという時間帯に統一する考え。
朝の出勤時間帯にチャワン立体交差からクブンナナスに向かう車は、一時間当たりでトゥブッ(Tebet)方面から2千2百台、チリリタン(Cililitan)方面から3,890台、ハリム(Halim)方面から1千5百台が集まってきて7,590台に膨れ上がる。逆方向をラワマグン(Rawamangun)方面に向かう車は一時間当たり4,085台であり、カウンターフローを行なうことで道路スペースの効果的活用がはかられるというわけだ。
一方の都内自動車道グロゴル〜スリピ地区では、ジュランバル(Jelambar)からスリピ方面に向かう車が一時間当たり4,330台、タンジュンドゥレン(Tanjung Duren)から920台、トマン(Tomang)立体交差から2千4百台が集まってきて7,650台に膨れ上がる。逆方向のトマン立体交差からジュランバル方面に向かう車は一時間に2,750台であり、ここでも大きいアンバランスが発生しているためカウンターフローに最適な状況が作られていると言える。ジャサマルガはこの新方針を2013年3月18日の週にスタートさせたい意向。
その方針とは別に、ジャサマルガはスカルノハッタ空港自動車道プルイッ(Pluit)〜カプッ(Kapuk)区間の道路拡張を計画しており、それに関連してプルイッ第1料金所の位置を変更することが予定されている。


「都民に不評の新交通規制方式」(2013年3月19日)
ナンバープレートの番号で都内中心部への自家用車乗入を規制する新しい交通規制方式は、どうやら2013年6月から開始されることになったようだ。この都庁が出した渋滞解消政策に関連してコンパス紙R&Dが2012年12月26〜27日に都内最新電話帳からランダム抽出して電話インタビューした年齢17歳以上の都内居住者621人から集めた回答が発表された。
都庁運輸局データによれば、都内の道路を一時間当たり21万台の車が時速16.8キロで通行しているのが最新の姿だそうだ。この状況を作り出しているのは道路面積と自動車台数のバランス問題であり、2012年に都民は二輪車を全国の13.6%にあたる968,592台、四輪車を全国の40%にあたる40万台新たに持った。
都庁が6月から開始しようとしている新しい交通規制は、午前6時から20時まで都内中心部特定道路に乗り入れてよい自家用車を偶数日は偶数ナンバープレート番号、奇数日は奇数ナンバープレート番号に限定する内容で、一時間21万台の車を32%減らして14万2千台にし、車両の流れを時速47キロまで引き上げることを目標にしている。
コンパス紙R&Dが投げかけた質問はまず、ジャカルタの交通渋滞を軽減させるにはどうすればよいかという問いで、用意された項目に回答者がイエス(Y)・ノー(N)を答えるものだった。(数字はパーセント)
1.首都圏近郊電車の充実(客車を増やす):Y93.1、N5.2
2.トランスジャカルタバスの充実(バス台数とルート網拡大、中型バスの若返り):Y90.8、N8.4
3.MRTと/あるいはモノレールの建設:Y85。0、N10。0
4.有料道路・高架道路・アンダーパスの増加:Y75.8、N23.2
5.所有自家用車への累進税率:Y70.4、N25.1
6.プレート番号の奇数偶数で規制する:Y53。0、N43.2
7.規制地区進入を有料にする(ERP):Y50.2、N46.4
8.補助金付きプレミウムガソリン使用禁止:Y45.1、N51.7
次の質問は現在日常的に自家用車を使っているひとに対するもので、ナンバープレートの奇数偶数による通行規制が始まった場合に現在の移動性を確保するために何をしますかというもの。(数字はパーセント)
1.首都圏近郊電車を使う 12.4
2.トランスジャカルタバス・都バスを使う 43.3
3.タクシーを使う 6.0
4.隣人や友人の車に乗せてもらう 4.0
5.偶数と奇数のナンバープレートの車を持つようにする 11.4
6.今既に公共運送機関に移っている 13.5
マジョリティは上のような回答をしており、他にマイナーな回答や無回答が9.0%あった。


「エアポートタックス返金システムを設けよ」(2013年3月21日)
2012年11月5日付けコンパス紙への投書"Pajak Bandara pada Tiket Pesawat"から
拝啓、編集部殿。エアポートタックスを航空券の中に含めるのはグッドアイデアです。空港でのチェックインで時間が節約されます。しかしこの制度に関して疑問がいくつかあります。それで節約される時間というのは、十分に顕著なものでしょうか?わたしの経験では、チェックインのとき長い列ができるのは乗客がバゲージを預けるプロセスのほうなのです。
この制度が開始された場合、もし乗客が搭乗をキャンセルしたらエアポートタックスは全額返してもらえるのでしょうか?世間周知の通り、乗客が搭乗をキャンセルした場合航空会社は料金の一部しか返金してくれません。その場合でもエアポートタックスは100パーセント返金されることをはっきりさせておかなければなりません。なぜなら、キャンセルした乗客は空港施設をまったく利用していないのですから。
もし飛行機に乗り遅れた場合、エアポートタックスは100パーセント返してもらえるのでしょうか?乗り遅れたために新しい航空券を買ったら、またエアポートタックスが徴収されるということにはなりませんか?
空の足を利用する消費者が損することのないよう、国有事業体省や他の関連省庁が上の諸問題に関する説明を公表するよう希望します。[ 東ジャワ州シドアルジョ在住、ファジャル・スハルトノ ]


「政府規則を冒涜する航空会社?!」(2013年3月27日)
2012年11月25日付けコンパス紙への投書"Sriwijaya Air Tidak Patuhi Peraturan Menhub"から
拝啓、編集部殿。学業の必要性から、わたしはタンジュンピナンへ小学校卒業証書の裏書を取りに行くため、2012年11月7日ジャカルタ発タンジュンピナン行きスリウィジャヤ航空SJ038便を使うことにしました。出発時間は17時ちょうどになっていましたが、技術上の理由で18時10分に遅らされました。ところがそのアナウンスは17時半過ぎになされたのです。つまりスリウィジャヤ航空は30分間、乗客に何の情報も与えなかったということであり、わたしは不愉快になりました。
出発ロビーの職員デスクの後ろに貼られている、航空会社が乗客に与えなければならない補償に関する運輸大臣規則KM25号についての掲示には、30〜90分の遅延が起こった場合、航空会社は乗客に軽食/スナックを支給することが義務付けられています。ところがスリウィジャヤ航空職員は、2012年11月1日からスリウィジャヤ航空はその規則を認めていないと言って乗客への支給を拒否したではありませんか。
かれらが認めているのは、2時間以上の遅延が起こったらはじめて乗客にスナックを支給することだそうです。スナックがもらえるかもらえないかはわたしにとってたいした問題ではありませんが、これは政府が全航空会社に対して従うよう命じた規則への冒涜ではないでしょうか。その規則に従っても従わなくてもよいというのなら、規則を制定する必要などないのではありませんか。規則が制定されたのは、明らかに全航空会社がそれに従う義務を負わされているからです。その政府規則を冒涜する者に政府は罰を与えなければなりません。[ バンドン在住、サブト・ワゲ・ヘラワン ]


「大企業は悪者?!」(2013年4月2日)
2012年12月31日付けコンパス紙への投書"Lion Air Jual Tiket Tak Sesuai Kursi"から
拝啓、編集部殿。2012年11月22日、わたしはジャカルタからヨグヤカルタにライオンエアーJT−564便で飛びました。搭乗券には出発時間18時5分、ボーディングは17時35分と書かれていましたが、パダンからの便が到着するのを待つために1時間出発が遅延するという案内が18時になって出されました。つまり出発時間は19時になるということです。
19時になって、乗客は機内に入るようにとの案内が出されました。つまり出発時間はまたまた遅れたわけです。39番の座席番号の乗客6人が、自分の座るべき座席がないことが明らかになり、機内の雰囲気はますます不愉快さが募ります。機内の座席は38番までしかないというのに、ライオンエアーは39番の座席まで売ったのですから、とても奇妙な話です。
機内に入った乗客はテイクオフを待って1時間半以上もエアコンが効いていない暑苦しい機内に缶詰にされました。その間たった一度だけ、滑走路がビジーだという案内が出されました。乗客はみんなうだってしまい、苦情とイヤミが続出で、直接スチュワーデスに尋ねた乗客もいましたが、はっきりした説明などひとつもありません。
最初の予定から計算すると、出発は2時間半以上の遅延になっていたというのに、乗客には何の補償も与えられませんでした。出発が遅延したら航空会社は乗客に補償を与えなければならないという規則は守られなかったのです。その規則に従うのを避けるためにライオンエアーはわざと乗客を暑苦しい機内に入れて時間待ちをしたのでしょうか?[ ヨグヤカルタ在住、エンダ・スリ・ウィデイアストゥティ ]


「規律に欠けるトランスジャカルタバス運転手」(2013年4月5日)
2012年12月13日付けコンパス紙への投書"Terjun Bebas di Halte Bus Transjakarta"から
拝啓、編集部殿。わたしは去る11月3日、南ジャカルタ市クニガンの停留所で西ジャカルタ市グロゴル行きトランスジャカルタバスに乗ろうとしました。午前8時ごろ、切符を買って停留所に入り、ちょうど停まっていたバスに乗り込みました。バスはそのとき扉が閉まりかかっていたのですが、車掌はわたしが入ろうとするのを拒みませんでした。わたしの右足がバス扉の端にかかったちょうどそのとき、扉が閉まってもいないのにバスが突然動き出したのです。わたしはそのままストンと停留所と車体の間に落っこちました。バスが停車したのは幸運でした。
わたしはすぐに停留所によじ登って停留所内のベンチに向かい、落ち着いて汚れた上着とスラックスをウエットティシューで拭きました。バスは3分間ほど停車したままでした。わたしの右小指は出血していました。
わたしがバス扉のほうに顔を向けると、車掌が「奥さん、大丈夫ですか?」と尋ねました。そして、そんな反応だけでバスは再び動き出したのです。落ちた人が老齢者だったらいったいどうなるのかしら、とわたしは心の中で問いました。わたしは49歳です。
そのあと、わたしは別のバスに乗って目的地に向かいました。ところがおよそ半時間くらい経過してから、右脚の付け根から下がすごく痛くなりました。翌日には腰に痛みとだるさが生じ、右手と右脚が腫れてきたので、わたしはマッサージ治療に行きました。症状は数日かかって徐々に回復しました。
トランスジャカルタバスの運転手はどうして規律正しくないのでしょうか?まず扉を閉めてから発車するべきでしょうに。わたしはいったい何人目の被害者なのでしょうか?[ 南ジャカルタ市在住、ラマダニ ]


「緩すぎる免許証交付の実態」
最近増加している酒酔いあるいは麻薬覚せい剤酔いのために事故を起こした自動車運転者、さらにはひき逃げで最終的に逮捕された運転者の免許証を停止させることを首都警察交通局は計画している。ただしその停止処分が免許証の効力を永久に失わせるようにするのか、それとも期限を切ってその期間を過ぎればまた有効にするのか、については更に検討がなされることになっている。
永久に効力が停止されても、その運転者は自動車を運転する権利が未来永劫失われたわけでなく、再度運転免許証の交付を新たに申請し、新規交付申請者と同じテストを受けてパスすればまた免許証を手に入れることができるという形式を首都警察交通局は考えている。
ただしそのような規則を新たに設ける場合、現在の運転免許証発行の規定とその実施はたいへん緩く、あまり統制が取れていないのが実態であり、その交付現場の状況をもっと厳格なあり方に変えていかなければ新たな規則もザルになる可能性が高い、と消費者保護財団はコメントしている。


「デラックス列車内泥棒」(2013年4月23日)
2012年12月12日付けコンパス紙への投書"Maling di Kereta Api Eksekutif Sembrani"から
拝啓、編集部殿。高い至便性と快適性を乗客に提供している鉄道列車があります。もちろんそのレベルは料金次第ですが。エグゼキュティブ列車はその他の列車よりもレベルの差が顕著です。遠距離旅行者にとってエグゼキュティブ列車は人気の高いものです。
2012年10月31日、わたしはジャカルタのガンビル駅からスラバヤのパサルトゥリ行きエグゼキュティブ列車『スンブラニ』号に乗りました。24時ごろ、わたしは車内で眠ってしまいました。数時間後にスマラン駅に着いた列車は乗客を乗り降りさせるためにしばらく停車しました。そのとき、わたしもしばらく目を覚ましていました。
スンブラニ号は再び発車し、翌朝6時ごろ、ボジョヌゴロ駅に到着しました。多くの乗客が目を覚まし、わたしも同様に目覚めました。わたしはトイレに行き、しばらくしてから席に戻ってティシューを取るためにバッグを開きました。なんと、バッグの中に入れておいたラップトップが姿を消していたのです。
わたしが困惑して車内清掃員に尋ねたところ、「セキュリティ係員に尋ねてください」というのがその返事でした。その清掃員はセキュリティ係員を呼びに行き、しばらくしてセキュリティ係員がやってきました。セキュリティ係員の話では、この列車にはセキュリティ係りがふたり乗務しており、交代で配備に就いているのだそうです。スンブラニ号は七両編成であり、そんな長い列車にセキュリティ係員がふたりしか乗っていないことにわたしは違和感を覚えました。セキュリティ係員は、駅に停車するたびに車内全部を見張るのは不可能だと言っていました。[ 北ジャカルタ市在住、アルフィアン ]


「ゴロツキの魔手は餌食を選ばない」(2013年4月25日)
2012年12月24日付けコンパス紙への投書"Preman Karcis Berkeliaran di Terminal Pulogadung"から
拝啓、編集部殿。東ジャカルタ市プロガドンバスターミナルでゴロツキたちが行なっている定期長距離バス乗客への強制と搾取はいまだに続けられています。2012年10月21日にランスンジャヤバスに乗ろうとしたわたしの兄弟が、チャロやバス乗務員のかっこうをしたゴロツキからの威嚇と搾取の被害者になりました。
わたしの兄弟が受けた被害は、2010年にわたしが蒙ったものと同じです。ほとんどすべてのバス乗客が、公定料金よりはるかに高い料金を払うように恐喝されました。ジャカルタ〜トゥガルはひとり9万から10万ルピア、プカロガンまでは12万5千ルピア、スマランへは19万ルピアです。
そんな一方的な高い料金をかれらは粗野にして威嚇的な態度で要求してきます。乗客は威されて無理やりその金額を払わせられるのです。首都警察長官閣下、これはいったいどういうことですか?そのような行為がどうしていつまでも続けられているのですか?定期長距離バス利用者は廉価に帰省することを望んでいる小市民たちが大半を占めているので、ゴロツキの被害を受けているのは経済力に恵まれないひとたちであるのが明らかだというのに。
経済力に恵まれないかれらが、その能力とは正反対の仕打ちを受けています。公定料金より何倍も高い金額を支払わせられているのです。行政当局は今すぐにこの問題に対処してください。小市民がいつも犠牲者にされ、おまけにそれは国の首都ジャカルタの門戸の前で行なわれているのです。警察トップのお歴々が住んでいるこのジャカルタで。[ 中部ジャワ州プカロガン在住、ルッマン ]


「無責任バス」(2013年4月27日)
2012年12月4日付けコンパス紙への投書"Penumpang Metromini P-07 Tidak Sampai di Tujuan"から
拝啓、編集部殿。わたしは毎日路線番号P−17のメトロミニを利用している者です。残念なことに、数人の不良運転手と車掌が他のメトロミニ車両に好き放題に乗客を移すことを頻繁に行なっています。北ジャカルタ市スンプルからのメトロミニP−17は中央ジャカルタ市スネンのターミナルまで行かずにチュンパカマスで別のメトロミニに乗客を移すことがほとんど毎夕行なわれているのです。
たとえば去る11月1日、プレート番号B79xxKAのメトロミニP−17は、別のかなり混んでいるバスに乗客を移しました。その結果、移された乗客の何人かはそのバスに乗ることができず、置いてきぼりを食わされました。乗客を移したバスの不良運転手と車掌は一目散に姿を消しました。
わたしは類似の扱いを10月18日と31日に体験しています。それらの不法行為をわたしは中央ジャカルタ市警チュンパカプティ署に届け出ました。届出はムトハルという名の警察官に受理され、かれはわたしの届出を直接的権限を持っている政府機関に送ると約束しました。その政府機関とは首都交通警察と都庁運輸局です。
監督当局はこの問題に関心を払ってください。乗客であるわたしは損害を蒙っているのですから。[ 中央ジャカルタ市在住、セプティアナ ]


「そこのけ、そこのけ、オレ様が通る」(2013年4月30日)
2012年12月27日付けコンパス紙への投書"Pengendara Sepeda Motor Harley Davidson Ugal-ugalan"から
拝啓、編集部殿。2012年11月18日(日)午前9時5分、わたしと妻は車で南ジャカルタ市庁舎側からイスカンダルシャ通りに向けてプラパンチャラヤ通りを通行中でした。左側がウィジャヤ?通り、右側がウィジャヤ?通りの交差点では、ウィジャヤ?通りに右折する信号機は赤色でした。しかしイスカンダルシャ通りに直進する信号は緑です。わたしは毎日そこを通行しており、直進の緑信号は150秒間続くのです。わたしはスピードを落とさず、その交差点を時速30〜40キロの速さで通過しようとしました。
ところがそのとき、ウィジャヤ?通りからウィジャヤ?通りに向かってわたしの進路を横切る形でハーレーダビッドソンオートバイが乗り入れてきたのです。その白塗りオートバイ(白バイモードですが軍警ナンバープレートではありません)は他のスポーツタイプオートバイを先導していました。わたしの進行方向の緑信号は150秒間続くので、かれらは明らかに赤信号を無視して交差点を突っ切ってきたのです。
わたしは警告のためにクラクションを鳴らしましたが、かれらはそれを歯牙にもかけません。その大型二輪車の一団は堂々たる姿でわたしの車の前と後ろを通り過ぎていきました。わたしはなんとか事故を避けるのに成功しましたし、イスカンダルシャ通りからプラパンチャ方面に向かう対向車線も空いていたので、その傍若無人な二輪ギャングの一団は無事に交差点を通過することができました。
交通ルールがきちんと守られていれば、あのような危険な出来事が起こることはありえません。かれら不良二輪ギャングたちは十分にインテリだろうと思われるので、交通ルールを守ることが理解できないわけがないという気がするのですが。[ 南ジャカルタ市在住、イマン・サントソ ]