「イ_ア人の外食(後)」(2022年09月28日) もちろん、地方ごとに大きい較差があって、バンドンではレストラン食堂で朝食を食べる ひとが8%にのぼった一方、スラバヤでは夕食をレストラン食堂で摂るひとが82%を占 めた。 レストランや食堂で食事するとき、一緒に食事を摂るひとはだれなのか? 家族・友人 49% 恋人 34% 仕事仲間 12% 単独 5% インドネシア人は恋人と一緒に食事するひとが多いという結果が出たそうだ。アジアパシ フィック地域全体の平均値は21%しかなかったことから、インドネシアはかなり高率だ ったと言えるだろう。 ただまあ、このデータを元にして人間関係のあり方に飛躍するのは行き過ぎのような気が する。恋人たちがフードストールに殺到する国であればレストラン食堂で食事するカップ ルは減るだろうから、こんな数字から実態が分かるわけがない。 外へ出かけて食事するとき、必ず何を食べるかという選択に直面することになる。食べた い料理を売っているレストラン食堂に入るのが普通だ。もしも食べたいものが作り売り屋 台でしか売られていない物であれば、レストラン食堂に行かないという回答になってしま いそうだ。恋人たちがフードストールに殺到している国と大差ないことになるかもしれな い。 このサーベイでも、インドネシア人はかなり特徴的な結果を示した。自国料理・自民族料 理を販売しているレストラン食堂の利用比率がアジアパシフィック地域で最高だったので ある。 インドネシア 59% フィリピン 41% 台湾 40% マレーシア 37% 中国 34% 韓国 34% 続いて質問されたのは、食事するために入るレストラン食堂を決めるポイントは何か、と いうことだった。多くのインドネシア人回答者はメニューをそのトップに挙げた。それは つまり、出先で珍しい料理を見たからちょっと食べてみようといった山っ気をあまり持っ ておらず、口と舌になじんだ好みの料理を潜在的に対象品として決め打ちしているひとび とがイ_ア人のマジョリティを占めているように見えないこともない。 食べ物の種類 44% 価格 19% 清潔さ 10% 地理的位置 8% 衛生的 4% 店内の雰囲気 3% プロモ 2% サービス 2% 選択肢が狭ければ、前もって決めてあってもなくても、出先でその限られた枠の中から店 を選ぶということで選択作業はあっさり終わってしまうだろう。出かけるときに行先の店 を既に決めてあればなおさらだ。 なかなか決められなくてモールの中をうろうろ歩き回っているイ_ア人は、ひょっとした ら別の理由でそうしているのかもしれない。 自分が食べるものはあれかこれかだという自己管理を潜在的に行っているひとびとがイ_ ア人なのではないだろうか。食べる物は何でも良いから、雰囲気の良い店で雰囲気の良い 相手と何かを食べながら楽しい会話を楽しみたい、という映画やTVドラマに出てくるよ うな人種ではどうやらなさそうだ。かれらがいかに実直な人間であるかということをそれ が物語っているようにわたしには思われるのである。[ 完 ]