「年間の地震発生は5千6百回」(2017年01月18日)

2016年に世界中で発生した激烈な地震は131件あり、そのうちの10件がインドネ
シアを襲った。インドネシアで地震の犠牲になった死者は107人で、エクアドル・イタ
リア・台湾に次いで世界第4位になっている。107人中の103人は12月7日にアチ
ェ州ピディジャヤで起こったM6.5の地震ひとつによっており、地震危険地区に想定さ
れていなかった地方でのできごとだっただけに、被害が大きくなった気配が感じられる。

地学気候気象庁が観測した2016年の地震発生件数は5,578回で、M5.0を超え
るものは181回あって、そのうちの12回が住民社会に被害をもたらした。その181
回のうち38回がマルク州で起っており、同州がインドネシア最大の地震危険地区である
ことを示している。

地学気候気象庁長官はインドネシアで地震が多発する原因について、インドネシアはグロ
ーバル地殻プレートの三つが接し合っている地域に当たり、加えて活断層がたいへん豊富
に各地を走っているためだと説明している。2016年に起こった特異現象としては、従
来地震地域でないとされていた地方で激しい地震が発生したことが挙げられ、たとえば北
カリマンタン州タラカンで1月8日に発生したM4.2の地震、西カリマンタン州クンダ
ワガンで6月24日に発生したM5.0の地震などがその例をなしている。

2016年に発生した世界最大の地震は12月17日のパプアニューギニアでM7.9、
次いで12月8日のソロモン諸島と11月13日のニュージーランド、そして4月16日
のエクアドルと3月2日のスマトラ島南部インド洋海底におけるM7.8のもの。それら
の激しい地震を見る限り、環太平洋火山帯で発生しているものが多数を占めている。そし
てそれを更に絞り込んでいくなら、そのリングオブファイアーの中の南西大平洋地域が主
舞台になっているという姿が浮かび上がって来る。

2017年に入っても早速、1月2日にフィジーでM6.3、1月4日にはそこからあま
り遠くない地点でM7級の地震が起こった。それらは地殻断層の陥没による浅層地震であ
ることが判明している。