「バリのホテル産業が過当競争」(2017年06月21日)

バリ島のホテル業界で投売り合戦の兆候が始まった。三星級ホテルの中に、非星級ホテル
のレートに対抗するような一室一泊30万ルピアを切る料金をオファーするところが出て
きており、観光業界や行政の間で批判が投げかけられている。バリ島の星級ホテルは28
1あり、その中で三星級がもっとも多い89を数えている。

バリ州地方観光促進庁長官は、この懸念は三年前から始まっていた、と語る。「この安売
り競争は観光のクオリティを引き下げるばかりでなく、経済面からも不健全競争を煽るも
のだ。これを放置すれば値引き合戦による経営の不健全化は目に見えており、行政は最低
料金制度を実施して販売料金を統制しなければならない。ホテル業界の標準化は客室数と
クオリティを規準にする星級グレードに関するものだけであり、宿泊料金の監視と統制を
容易にするための規定はまだ作られていない。」

バリ州知事は記者発表の中で、ホテル客室料金標準化に関する明瞭な法的手引きを制定す
るよう働きかける、との意向を明らかにしている。そのために全関係者と学術界はその目
的に協力するべく検討を開始してほしい、と要請した。その規則は単に料金の標準化を行
うだけでなく、違反行為に対する罰則も盛り込まれなければならない、と知事は念を押し
ている。