「テレビは魔術師」(2017年11月13日)

2017年4月30日付けコンパス紙への投書"Gaya Hidup Negatif"から
拝啓、編集部殿。青少年も大人もテレビから反暴力・エンパシー・寛容のある振舞いや他
人の尊重を学ぶことができます。しかし時代の変化に伴って、テレビはそれらから外れた
内容を提供するようになり、特に青少年に対して悪影響をもたらす可能性を秘めています。
テレビが頻繁に放送する攻撃的なビヘイビアや浪費的ライフスタイルのネガティブな影響
は、視聴者を挑発してその中に引きずり込む点にあります。その例をわれわれは、シネト
ロンやレアリティショー番組に見ることができます。首都の高校生の贅沢なライフスタイ
ルが描かれ、自動車で学校へ通学し、派手な化粧をしている、というように、世間一般の
高校生からかけ離れた姿で登場するのです。

別の問題は、年上の人間に対する尊敬の姿勢が見られず、また異なる種族の人間に対して
寛容の精神を持っていない人物像がスクリーンに息づいていることです。そんな姿が熱心
に番組を視聴している青少年に影響を及ぼし、自分の家族や隣人などの周辺環境で通用し
ている価値観を無視するようになっていきます。

おまけに小学生すら喫煙や異性交遊をテレビから学び、それを真似て行う自分に誇りを抱
き、自己陶酔に至ります。自分の健康や社会的な影響などにはまったく考えが及びません。
子供が見ているテレビ番組が何で、視聴者年齢制限がどうなっているのかを親は詳細に監
督することが必要とされているのです。[ ウォノソボ在住、アンギー・N・ウランダリ ]