「年末年始は豪雨に警戒」(2017年12月20日)

地学気候気象庁が年末年始の天気予報を発表した。それによれば、雨量が多目になるため、
洪水や土砂崩れなどの水害と強風に警戒が必要であるとのこと。また海上でも波浪が高ま
ることが懸念されている。

インドネシア海域の海水温が平常から1〜3℃高まっているために雨雲ができやすい状況
になっており、太平洋・アジア大陸・インド洋の水蒸気がインドネシア上空で集積される
結果、豪雨が起こると雨量はたいへん大きいものになる可能性が高い、と同庁長官が説明
した。

中程度から激しい雨が降る可能性が高いのは次のような地区である由。

クリスマス前の17年12月19〜23日は、アチェ西部・スマトラ島南沿岸部・バンテ
ン・ジャワ島北沿岸部・南スラウェシ・西ヌサトゥンガラと東ヌサトゥンガラの一部。

クリスマスの17年12月24〜26日は、北スマトラ南部・西スマトラ・東西ヌサトゥ
ンガラ・中部スラウェシ・マルク。

大晦日までの17年12月26〜31日は、ジャワ島北沿岸部・中部ジャワのほとんどと
東ジャワ・北カリマンタン・中部スラウェシ・マルク。

新年の18年1月1〜7日は、アチェ・スマトラ島西沿岸部・中部ジャワとヨグヤカルタ
・東カリマンタン・北カリマンタン・中部スラウェシ・東ヌサトゥンガラ。

風については、時速36キロを超える強風が南シナ海・ナツナ海・ジャワ海・バンダ海・
インド洋・中部ジャワ南部・東ヌサトゥンガラに吹く可能性が高く、波浪が高まることが
懸念されている。特に南シナ海とナツナ海北部では6〜7メートルに達する見込みである
由。


この12月にはインドネシア全土で93.3%の季節ゾーンが雨季入りしており、6.7
%が局地的な乾季になっている。まだ乾季にある季節ゾーンは東ジャワ・バリ・東西ヌサ
トゥンガラ・スラウェシに分布している。一方、スマトラとカリマンタンでは今雨季のピ
ークを迎えており、ジャワ・バリ・ヌサトゥンガラその他の島々は18年2月が雨季のピ
ークとなる。18年1月に雨季のピークを迎えるのはパプア島中部のジャヤウィジャヤ山
地一帯だけになる。

洪水が年中行事になっているジャボデタベッ地区については、18年1〜2月がそのシー
ズンになりそうだが、過去数年間で記録された最大の雨量はクマヨラン地区で、2015
年1月に367mm/日が降った。第二位は2014年2月の277mm/日とのこと。

全国で最大の降雨量は17年11月の27・28・29日に東ジャワ州パチタンで記録さ
れたもので、熱帯サイクロン「チュンパカ」の影響でその三日間は一日当たり96mm・
383mm・545mmという降雨量になった。そのときには、東ジャワからヨグヤ一帯
にかけて、洪水・土砂崩れ・風害などに見舞われている。