「バリ島はマラリア非汚染地区」(2018年01月26日)

インドネシアではいまだにマラリア汚染州が大量に存在している。インドネシア⇒熱帯地
方⇒マラリアなので、「バリ島旅行して蚊に刺されるとマラリアやデング熱の危険があっ
てアブナイから、バリ島へ行くのは怖いぞ!」と脅すひとがときどきいらっしゃるようだ
が、マラリアに関する限り、バリ州はマラリア非汚染地区になっているのでその脅しは針
小棒大。

全国34州のうちでマラリア非汚染州はバンテン・西ジャワ・ジャカルタ首都特別区・東
ジャワ・バリの5州だけ。ジョグジャや中部ジャワもマラリア発症件数が極度に少ないか
ら、あまり心配しなくてよさそうだ。少なくともジャワ島西部はまったく安心していられ
るし、ジャワ島〜バリ島もマラリアの不安はほとんどない。

発症件数が最低レベルの州は、北カリマンタン・ヨグヤカルタ特別州・中部ジャワ・ナン
グロアチェダルッサラム特別州・南スラウェシ・リアウの6州。バタム島のあるリアウ島
嶼州は発症件数がリアウ州の3.5倍あるから、同じように見なすことはできない。最低
レベルの州と言っているのは、人口1万人中のひとり以下が一年間に一回罹患していると
いうことだ。

いやいや、3.5倍程度で驚いてはいけない。インドネシアナンバーワンのマラリア汚染
州はパプアと西パプアで、2015年の発症件数はそのリアウ州の3百倍あったのである。

ちなみに、2015年の人口1千人当たり発症件数番付によれば、全国平均値は0.85
で、平均より上にある州は次のようになっていた。
パプア 31.93
西パプア 31.29
東ヌサトゥンガラ 7.04
マルク 5.81
ブンクル 2.03
バンカブリトゥン 1.08
北スラウェシ 0.88

その他、外国人旅行者が訪れがちな州については、次の通り。
メダンやトバ湖のある北スマトラ州 0.49
ロンボッのある西ヌサトゥンガラ州 0.42
バタムのあるリアウ島嶼州 0.35
パダンやブキッティンギのある西スマトラ州 0.14