「バリ島観光産業復旧は中国人に期待」(2018年02月02日)

アグン山噴火の影響で観光客が激減していたバリ島に、活気が戻りつつある。2017年
11月に起こった空港閉鎖の前後にバリ島に向かう空の足が後退し、グラライ空港入国者
数が一日1千人を下回る事態に至った。インドネシア政府はその対策のひとつに、中国か
らの観光客誘致を更に強化する方針を執った。

ガルーダ航空はこれまで中国の広州・北京・香港・成都とデンパサルを結んで定期便を飛
ばしていたが、それに加えて今回は西安と鄭州に新たに航路を開設し、バリ島観光を望む
中国国民をデンパサルへ誘致するルートを増やした。

西安からの初フライトがグラライ空港に到着したのは、18年1月30日のこと。この初
飛行では、定員360人の機内に346人の乗客が乗るという目を見張るような充実ぶり
を示し、これからの西安と鄭州地区在住中国人のバリ島訪問に大きな期待を抱かせている。
新航路は当面週二便のフライトになるとのこと。ガルーダ航空取締役のひとりは、バリは
まだまだ売れる観光地だ、とその進展状況を高く評価している。

中国国民の外国旅行ポテンシャリティは年間1億3千万人とされているが、バリの休日を
楽しみに訪れる中国人は、そのうちのまだ130万人というレベルにある。

政府は2019年の中国人観光客誘致目標を1千万人と置き、次いでオーストラリア、ヨ
ーロッパ、インドも重点ターゲットに定めている。バリ島がその中で最大ポーションを占
めているのは言うまでもない。

インドネシアホテルレストラン会バリ州支部長は政府とガルーダ航空に対し、西安からの
初フライトが多数の観光客を運んできたことを称賛した。バリ島を訪れる外国人観光客の
賑わいが、一日も早く復活するよう期待しているとのこと。今グラライ空港入国者数は一
日当たり5千人前後になっている。