「文字言語障害民族(前)」(2016年10月17日)

ライター: コンパス紙記者、アフマッ・アリフ
ソース: 2016年9月28日付けコンパス紙 "Bangsa Tunabaca"

読むということは単に文字を音にすることではない。それは学問への入り口なのだ。それ
どころかパウロ・フレイレにとって読むことは解放のプロセスであり、また批判的思考の
実践でもあった。Reading the Word and the World.

問題は、インドネシアの非識字者人口比率が縮小している〜教育文化省によれば2014
年末で597万人、国民総数の3.7%〜とはいえ、リテラシーレベルは暴落しているの
だ。

リテラシーとは、書かれた文章を理解し、価値判断をし、世の中でコミュニケーション媒
体として使い、且つ知識を発展させる能力のことを言う。

2012年ユネスコデータは、インドネシアの読書意欲インデックスを0.001とした。
それは読書意欲を持つ者が1千人中にひとりしかいないことを意味している。米国中央コ
ネチカット州立大学の2016年世界文字言語能力国別ランキングを見ると、サーベイ対
象国61カ国中でインドネシアは第60位に置かれている。インドネシアの下にいるのは、
アフリカの小国ボツワナただひとつ。


読書意欲の低さが明らかにリテラシー能力に影響を与えている。OECD(経済協力開発
機構)のPIAAC(国際成人力調査)2016年版を見ると、学歴高卒以上のジャカル
タ在住の大人(25〜65歳)はヨーロッパの小学生より能力が低い。サーベイ対象34
カ国中でジャカルタの大人は最低のリテラシー能力になっている。

PIAACサーベイはサトリオ・スマントリ・ボジョヌゴロが入手した経済開発拡張促進
国家計画と教育セクタープログラミングの結び付け(ACDP−016)が裏書きしてい
る。サーベイ対象企業の92%が従業員の読解能力の低さを嘆いており、90%が作文能
力を嘆いているのだから。


インドネシア人のリテラシー能力の低さがインターネット利用の激化と軌を一にしている
点に着目するのは興味深いことだ。インドネシアはインターネット利用者の多さで世界の
トップ10に入っているが、インドネシアのインターネット利用者の90%はソーシャル
メディアの利用をメインにしている。インドネシアインターネットサービスプロバイダ―
協会とインドネシア大学通信研究センターが2014年に行った調査結果では、インター
ネット利用者8,810万人中の7,900万人がアクティブなソーシャルメディアメン
バーだった。[ 続く ]