「ゴロンタロの旅(終)」(2018年06月07日)

3月11日(日)
午前8時: 中央市場
その地方の物産と地元料理の豊かさを見るには、パサルへ行くのが一番。ゴロンタロ中央
市場(Pasar Sentral)には、日常の家庭料理に使われる数々のスパイスがあふれている。
ピヌゴコーヒーもさまざまなバリエーションで並んでいる。ピュアコーヒー、スパイスコ
ーヒー、ソイコーヒー・・・。家庭でよく食べられているバナナのつぼみやパキスの葉、
パパヤの花やトウモロコシも大量に並んでいる。
どこのパサルにもある間食のためのつまみ物も、販売されている。米粉と赤砂糖を混ぜて
焼いたクエチュチュル(kue cucur)やパンの実(sukun)を炒めて赤砂糖をからめたもの。

午前9時: 
地元の名産土産物を探す時間になった。町中を巡りながら、ゴロンタロ名物を探そう。ゴ
ロンタロの土産物にはピア(pia)やクエカラウォ(kue karawo)がある。
ピアを売っている店はたくさんあるが、ピアサロンデ(Pia Saronde)とピアオリビア(Pia 
Olivia)が有名だ。形・舌ざわり・味などはバリ島で売られているものと大差ない。
クエカラウォ別名クエクラワン(kue kerawang)はゴロンタロの特産布カインクラワンから
ヒントを得て考案された菓子だ。ゴロンタロではこの手製刺繍の入ったカインクラワンに
人気がある。
クエカラウォはあでやかな色で花を描いた焼き菓子で、着色糖で描かれる絵は画家のよう
な絵心と辛抱強さが必要とされる。絵がだんだんと出来上がって行くのを見るのは、ひと
つのショーに近い。
ゴロンタロの町中を巡りながら、さまざまな風情を堪能する。ここにも中国人・アラブ人
・ジャワ人などの古いカンプンがあった。尽きない思いを振り切って、われわれは空港へ
と向かった。[ 完 ]