「クオリティ評価は評価者のクオリティ次第(2)」(2018年06月22日) そんな実情を知ってか知らずか、親たちの学校教育に対する信頼度はたいへん大きい。現 在の教育は子供たちが成長して大人になったとき、自分たちを取り巻いているさまざまな 環境にチャレンジしうる能力を育んでくれているのだという、現在学齢にある子供を持つ 親の理解がそれだ。 バーキー財団が2017年12月から18年1月までの期間、29カ国の学校生徒を持つ 親2万7千5百人に対するネットサーベイを行って集めたデータによれば、2030年以 降の世界で今の子供たちは存分の活躍を示すことができると考える親の割合は、インドが トップの88%、そしてインドネシアは86%で世界第二位となった。それをオプティミ ズムという言葉で表現するなら、その反対のペシミズム派は7%しかインドネシアにいな かった。 PISAの世界ランキングでナンバーワンのシンガポールはオプティミズム派が69%、 第5位のフィンランドはオプティミズム派が78%、そしてインドネシアよりずっと上位 にいる日本は48%、フランス47%、韓国に至っては37%しかいない。 類似の状況は、その国で現在行われている教育を親はどう評価しているのかという点にも 現れる。今の教育クオリティは子供たちにとってよいものだ、と評価するインドネシアの 親は86%いた。平均値の78%をはるかに上回っている。もっとも低かったのは韓国の 43%、そしてロシア48%、ドイツ57%、日本61%といった分布だ。 宗教団体による教育の受容もインドネシアは高く、68%で世界第三位だった。トップは ケニアの88%、二位ウガンダ82%となっている。このカテゴリーの最低は日本の9%、 次いでエストニア14%、ドイツとロシアが同率19%といったところ。[ 続く ]