「警察の人気が急上昇(後)」(2018年07月17日)

警察も無論、そのようなメンタリティと無縁でなかった。70年代の話になるが、駐在員
寮に泥棒が入り、警察に届を出したところ、捜査費を要求されたため、駐在員がみんなび
っくりしたということを体験している。90年代になってもやはりその風習は継続してい
て、自宅でオートバイを盗まれた会社の運転手が、熟考し、迷った末に盗難届を出した。
すると何週間かに一度、刑事がかれの家を訪れて捜査費を要求したそうだ。「やはり警察
に届け出るんじゃなかった。」とかれはわたしに打ち明けた。

そんな状況も大きく変化してきている。特にテロ活動が活発化してからの警察の活躍は国
民の好感を誘っており、点数稼ぎの舞台がしつらえられたような具合になっている。

コンパス紙が毎年行っている警察のイメージ調査がある。北スマトラ・南スマトラ・西ジ
ャワ・ジャカルタ・東ジャワ・南スラウェシの住民からランダム抽出した8百人からの回
答の集計結果で、警察のイメージは良好だと答えたひとのパーセンテージが次のように報
告されている。
1999年 31.0%
2000年 35.2%
2001年 39.4%
2002年 47.1%
2003年 41.8%
2004年 51.8%
2005年 55.2%
2006年 51.1%
2007年 46.9%
2008年 45.7%
2009年 57.1%
2010年 49.1%
2011年 29.7%
2012年 46.1%
2013年 23.4%
2014年 46.7%
2015年 52.1%
2016年 63.2%
2017年 73.1%
2018年 82.9%
[ 完 ]