「工業団地脇に自然公園」(2018年12月21日)

ブカシ県西チカラン郡にあるMM2100工業団地のすぐ南側に息抜きのできる公園があ
る。ジャテイワギ(Jatiwangi)村が自発的に設けた公園で、工業団地と住民居住区の中に
自然を囲い込んだこの公園は、地元民の暮らしを和ませる場所でもあり、そこを訪れるひ
とを相手にしたミクロビジネスの機会を開く場所にもなっている。

池と水流を取り巻く緑の合間にマリゴールドの花が咲き乱れ、蝶や蜂が飛び交い、飲食品
を供するサウンが建ち並び、ハトや小鳥が空を舞い、あひるの浮かぶ水流には大きな鯉が
何十匹も泳いで、水流沿いに作られた竹の橋から訪問者が投げ与える餌を待っている。

庶民にとっての公園というのは、親が子供を遊ばせに連れて来るところだ。子供が乗って
遊ぶ遊戯物に事欠かず、池にはスワンボートもあり、週末になるとフライングフォックス
や芸能ステージも登場する。公園自体は入場無料で、お遊びはひとり1〜3万ルピア。お
よそ2百軒あるサウン型食堂では、ふたりで飲食を満喫して13万ルピア程度。


この公園タマンリモジャテイワギ(Taman Limo Jatiwangi)は2016年に作られた。村民
組織が自力で公園を運営している。最初は村長の発案で、遊休状態になっている土地を持
ち主の工業団地入居企業のひとつから借り受けた。

3百世帯から成る村民の中で、工業団地に職場を得ている者もないわけではないが、そん
なチャンスが全員に行き渡るはずもない。低学歴で求人に応募できず、自営で何かをしよ
うにも資金がない。そんなひとびとにとって、この公園は何かができる基地になる。おま
けに村民は互助会を作って事業運営資金の前貸し支援まで行っているのだ。

タマンリモへ行くには、MM2100工業団地の東境部を南北に走る大通りのイリアン通
り(Jl Irian)を南に下り、コカコーラ工場のあるイリアン7通りを西に入り、突き当たり
をまた南下してジャテイワギ通りとの交差点まで進む。そこから6百メートルほどジャテ
イワギ通りを西行すれば到着する。