「スラバヤ港が積み替えコンテナ料金を引き下げ」(2019年01月23日)

スラバヤのタンジュンぺラッ港が、西部インドネシア地方と東部インドネシア地方をつな
ぐ貨物トランシップメント港方針を打ち出した。経済ディメンションが高い西部インドネ
シア地方から東部に向かって流れる貨物をそこに集めて物流効率を高めようというのがそ
の基本コンセプト。

その方針に合わせて、スラバヤ港はトランシップメントコンテナの?積み替え荷役料金を
引き下げた。たとえば20ftコンテナでは、従来の145.6万ルピアから94.6万
ルピアに下がっている。新料金は国際航路における標準相場に合わせたものになっていて、
同港のこの方針にかけた意気込みをうかがわせている。

同港の4カ所のターミナル、Terminal Berlian Jasa Terminal Indonesia, Terminal Ni-
lam, Terminal Teluk Lamong, Terminal Peti Kemas Surabaya, は19年1月15日か
ら一斉に新料金適用を開始している。

タンジュンペラッ港に集散する国内航路は現在72本ある。その間での積み替えコンテナ
数量は2016年が33,374、17年35,131、18年36,980と増加の一
途であり、3〜4年後には30%増の期待がかけられている。


インドネシアロジスティックフォワーダー協会会長はその方針を称賛した。「積み替えコ
ストは物流コストの20%を占めている。それが低下することによってロジスティックコ
ストは競争力が向上する。」

しかしパプアのジャヤプラ港では、貨物の入ったコンテナが月に4千本入って来ても、実
入りコンテナとして西部インドネシアに送り返されるものは20%しかなく、他はすべて
空コンテナのまま船に積み込まれて行く。

東部インドネシア地方の各港は多かれ少なかれその傾向を帯びており、その状況が改善さ
れていかなければ西部インドネシアから積み出されるコンテナの運賃は空で戻されるコス
トまで含んだものにならざるを得ない。それが物流コストを押し上げて東部インドネシア
における物価を高いものにしてしまう。

せっかくパプアから実入りで積み出されたコンテナ57本の中身が不法伐採のムルバウ板
材などということになれば、公表される経済数値への信憑性がまたまた揺さぶられること
になる。アングラ経済はかくしゃくとして生き残っているようだ。