「トラック通行料金を引き下げ」(2019年02月25日) 自動車専用道路利用料金は二年に一度、その道路が通っている行政区の地方インフレ率や 他の経済指標に基づいて改定される。2019年は全国で15の自動車道料金が改定され る予定であり、そのさきがけとして都内とスカルノハッタ空港を結ぶスディヤッモ自動車 道の新料金が2月14日から適用開始となった。 自動車道統制庁によれば、スディヤッモ自動車道新料金は本来18年10月がその時期だ ったが、ハード面とソフト面の適正標準レベル審査に合格せず、改善工事が行われて19 年2月6日にやっと合格したため、この時期での料金改定になったとのこと。 今回の料金改定で興味深いことが起こった。旧と新の料金比較は次のようになっている。 旧料金(ルピア)→ 新料金(ルピア) 第一種:セダン・ジープ・ピックアップ/軽トラック・バス 7,000 → 7,000 第二種:2軸トラック 8,500 → 10,000 第三種:3軸トラック 10,000 → 10,000 第四種:4軸トラック 12,500 → 11,000 第五種:5軸トラック 15,000 → 11,000 すべてのトラック(貨物運送車両)に関して、ほとんど差別をつけずに、しかも大型ほど 廉くなった構成にされた。これがトランスジャワ自動車専用道網に貨物運送車両を誘い込 む対策の第一歩であることは、まず間違いがないだろう。 政府がこのような方針を出してきた周辺事情は、次の記事を読めば明らかにちがいない。 「トランスジャワ料金表(前)」(2019年01月28日) http://indojoho.ciao.jp/2019/0128_2.htm 「トランスジャワ料金表(後)」(2019年01月29日) http://indojoho.ciao.jp/2019/0129_2.htm これで国内物流が好転し、経済効率が上昇し、国道州道メンテ費用が減少するような状況 が出現すれば、トランスジャワネットワーク様様ということになるのだが、果たしてそう うまく行くかどうか。 ジャカルタ〜スラバヤ間にRORO船を走らせてもトラック運転手はほとんど見向きもし なかったありさまは、まだ記憶に新しいところだ。ジャワ島の端から端まで積荷を小型ビ ルのような高さにして一般道をのろのろ走る大型トラックの実態は、従事者にとっての経 済性が物流効率より優先されていることを物語っている。社会にとっての経済性が優先さ れるためには、もうひとつのインパクトが必要とされるのではあるまいか。