「首都圏の保健インジケータ(終)」(2019年05月13日)

余談はさておき、既述のような医療体制に対する都民の衛生生活はどうなっているかと言
えば、先の記事「BABS」で説明されている通りだ。現代的衛生観念から見るとおぼつ
かない限りの暮らしぶりは、衛生生活の基本である手洗いにも垣間見ることができる。

衛生的な生活の絶対条件のひとつがその手洗いだ。食事の前、調理の前、食物に触る前、
トイレの後、動物などに触った後に石鹸を使って手を洗うことは、さまざまな感染症を防
ぐのに有効だ。コンパス紙R&Dが種々の調査から集めて調整したデータによれば、全国
各州の手洗い励行番付ナンバーワンはバリ州だった。9歳超住民の手洗い励行率の上位州
トップ10は次のようになっている。
バリ 66.7%
北スラウェシ 65.9%
ゴロンタロ 64.9%
西スラウェシ 63.2%
西カリマンタン 60.3%
北マルク 59.5%
ジャカルタ 59.2%
中部カリマンタン 58.8%
バンカブリトゥン 55.6%
リアウ島嶼 55.4%

ジャカルタ都民の手洗い励行に関しては、住居内に手を洗う設備が設けられている家庭は
67.7%あった。これは、設備があるにもかかわらず一世帯内で全員が励行していない
ことを意味しているのだろうか?

あっても家屋の外というのが6.9%で、ない家庭と有無を確答しない家庭が25.5%
を占めた。

使用する石鹸については、次のような回答になっている。
浴用石鹸 39.0%
手洗い専用石鹸 26.9%
台所用石鹸 20.7%
消毒液 5.8%
洗濯洗剤 3.9%
石鹸を使わない 3.8%
[ 完 ]