「総選挙開票速報」(2019年05月16日)

18州で19年4月17日に行われた投票の集計が完了した。有効投票総数は55,40
1,410で、大統領選挙はジョコウィ+アミン組の得票率が63.89%、プラボウォ
+サンディ組は36.11%。国会議員選挙はPDI−P党が24.97%、ゴルカル党
13.98%、グリンドラ党10.17%、ナスデム党9.97%、デモクラッ党6.9
9%、PKB党6.87%、PAN党6.85%という順位。

総選挙コミッションが用意した投票者名簿の人数は1億9千万人あり、そこから投票棄権
者数が減り、更に無効投票分が減らされた残りが分母になるため5千5百万票が全体の何
パーセントになるのかは未確定だから、現在の大差はまだまだ予断を許さないところ。

大統領選の州別結果は次の通り。(ジョコウィ組%/プラボウォ組%)
バリ州 91.7/8.3
バンカブリトゥン州 63.2/36.8
北カリマンタン州 70.0/30.0
中部カリマンタン州 60.7/39.3
ゴロンタロ州 51.7/48.3
ブンクル州 49.9/50.1
南カリマンタン州 35.9/64.1
西カリマンタン州 57.5/42.5 
西スラウェシ州 64.3/35.7
ヨグヤカルタ特別州 69.0/31.0
東カリマンタン州 55.7/44.3
ランプン州 59.3/40.7
北マルク州 47.4/52.6
北スラウェシ州 77.2/22.8
ジャンビ州 41.7/58.3
中部スラウェシ州 56.4/43.6
東ジャワ州 65.8/34.2
東ヌサトゥンガラ州 88.6/11.4


プラボウォ・スビヤント氏は5月14日に記者団を招いて開いた「19年大統領選挙の不
正事実表明」の場で、作為と欺瞞に満ちた投票結果をわたしは受け入れることができない
と述べた。「われわれは総選挙コミッションの公表する票集計結果を拒否する。不正・欺
瞞・不正直をわれわれは受け入れることができない。」

プラボウォ組選挙本部所属の専門家はプラボウォ組得票結果について、444,976カ
所の投票所で作られたC1フォームの結果はプラボウォ組が4,865万票を得ており、
得票率は54.2%に達する。ジョコウィ組は3,960万票しか得ておらず、また無効
票が145万票あったと説明した。

「不正はキャンペーン実施・有権者への投票招請状・投票開催者と監督者・投票穴あけ・
票集計・問題だらけの投票者名簿・データインプットなどありとあらゆる面でシステマチ
ックに、しかも大量に実行された。プラボウォ組選挙本部と民主主義の権利を認識するイ
ンドネシア国民は現在行われている総選挙コミッションの票集計結果を拒否する。」

総選挙コミッションはプラボウォ組のこの動きに対して、集計結果の確定を行う総会の場
でプラボウォ組は反証を提示することはもとより、結果に対する異存すら表明しなかった
というのに、総選挙メカニズムの外でこのようなことを行うのは、国民を惑わせ、国民の
理性をかく乱させて社会混乱を引き起こす原因を作るだけだ、と批判した。

一方、5月22日の総選挙結果発表に合わせて大規模なテロ行動が計画されている情報を
得た国家警察デンスス88は、中部ジャワから東ジャワにかけての諸地域で容疑者の摘発
逮捕に大車輪の動きを見せている。

5月14日には8人が逮捕され、特にマグランでの逮捕者が多く、中部ジャワ州警察本部
で7人、東ジャワ州警本部で1人が取り調べられている。取調べ結果いかんで更にJAD
や関連テロ組織からの容疑者が増える可能性は大きい。