「ルバラン明けの転職が増加」(2019年06月28日)

ルバラン明けに転職する勤め人が増加している。ビジネス分野の社会ネットワークサイト
であるリンクトインのデータは、その現象が強まっていることを物語る。

2014年以来現在まで、インドネシアのリンクトインに加わったフォーマルセクターの
プロフェッショナルワーカーをメインにする参加者は1千2百万人に達している。かれら
の大部分は1980〜1999年生まれのミレニアル世代だ。

昔から毎年1月は転職率の高い月とされてきた。多分、会計年度開始月との関連性がある
のだろう。ところがリンクトインは5年前から、転職者がラマダン月に会社を移る傾向に
あるのを発見した。つまりかれらはルバラン明けに新会社の新入社員となって新たなキャ
リアを開始するということがそこに示されているのである。2014〜2018年のラマ
ダン月の転職者は総会員数の6〜7%だったが、2019年には9〜10%に達したとの
ことだ。

ちなみにインドネシアのリンクトインには2千万人の求人が掲載されている。セクター別
には経理・会計、ITソフトウエア、製造業、鉱業エネルギー、コンシューマーグッズが
上位を占めている。


ルバラン明けのジャカルタは新参上京者が急増する。ジャカルタで就職を、新生活のスタ
ートを、というきらめく夢はいまだに生き続けている。2009〜12年の新参上京者数
は低下した。13〜14年は上向きになり、15〜18年は乱高下し、19年は高めが予
想されている。

インドネシア全労働者機構事務局長は、アーバナイゼーションに乗って地方部から上京し
てくる者は、たとえ人数が上下したとしても、なくなることは決してない、と語る。ただ
実態は、インフォーマルセクター就労者のほうがフォーマルセクターを上回る傾向にある
のが間違いないところだそうだ。

ルバラン明けの転職について事務局長は、会社側が雇用契約を延長しないことが要因のひ
とつだと述べた。その状況は州や県市の中企業から小企業に一般的に起こっている現象だ、
と事務局長は指摘している。